2020年03月13日公開
2020年03月13日更新
【宝石の国】アンタークチサイトとは?悲しい最後やアニメ声優も紹介
「宝石の国」に登場するアンタークチサイトとは、特異体質を活かして冬に活動する宝石です。クールで責任感の強い良き先輩でしたが、月人との戦闘により、フォスの目の前で砕かれ連れ去られてしまうという悲しい最後を迎えてしまいました。この記事では、「宝石の国」アンタークチサイトの作中での活躍、体質の詳細、元ネタ、アニメの声優や、その他の魅力などの情報を紹介していきます。
目次
宝石の国のアンタークチサイトとは?
宝石の国の作品情報
この記事で紹介するアンタークチサイトとは、「宝石の国」に登場するキャラクターです。アニメ「宝石の国」はCGで制作されており、宝石の質感のリアルさが表現されていると好評でした。
宝石の国の概要
「宝石の国」とは、「月刊アフタヌーン」で連載されている漫画家・市川春子の作品です。2017年には、CG技術を駆使した全12話からなるアニメ「宝石の国」が放送されます。登場キャラクターの宝石たちは、その宝石の特性や意味が現れたものとなっています。
宝石の国のあらすじ
装飾品として利用するために襲ってくる月人たちに備え、宝石たちは毎日戦闘態勢をとる緊迫した日々を送っていました。「宝石の国」の主人公・フォスは、硬度の低さと不器用さから、戦争や見回りの仕事を与えられず、もどかしい日々を過ごしていました。そんな中、ようやく博物誌を編む仕事を与えられます。
アンタークチサイトのプロフィール
「宝石の国」のアンタークチサイトとは、冬以外の季節は眠っている普段は液体の宝石です。低い気温の中で結晶化するため、活動期間は他の宝石たちが冬眠する冬です。こうした体質のため、気温が低くくなるにつれて強くなります。真冬に単独で仕事をするため、ペアで動くのは慣れていません。武器は黒い大きなノコギリのようなもので、流氷を砕く仕事の際もこれを使います。
性格はクールですが、後輩のフォスを気遣う優しさも持ち合わせています。短髪で、中心の一部が長い前髪が特徴です。金剛先生を強く慕っており、他の宝石たちが冬眠した時には、抱きついて甘えています。この行為を「いつもの」と表現していることから、毎年恒例の行動のようです。
アンタークチサイトの元ネタ
「宝石の国」の宝石たちは、それぞれ実際にある鉱物をモチーフとしています。アンタークチサイトとは、別名南極石といいます。南極の塩湖で取れることから、この名前がつきました。25℃で溶けて液体化し、低い気温の中で固まり結晶となります。
宝石の国のアンタークチサイトの悲しい最後
最後①鉱物たちの成れの果て
フォスは、アゲートと貝の俊足な足を手に入れたことで、アメシストと共に見回りの仕事を任されることになりました。しかし、突然の新型の月人の襲撃で、アメシストたちは捕まってしまいます。フォスは恐怖で足がすくみ、動くことができませんでした。しかし、すぐに助けがきたため、最後アメシストたちは無事救出されます。アメシストは、フォスを責めることはしませんでした。
しかし、フォスは責められなかったことも含めて、悔しくやるせない思いを抱えていました。そして訪れた太陽の光の質が落ちたため、宝石たちが冬眠する時期にも関わらず、例年通りには眠ることができませんでした。冬場に起きているのは、金剛先生と、気温の低下と共に結晶化する性質を持つアンタークチサイトだけでした。フォスは宝石たちが冬眠に入った後、2人に眠れないから仕事がしたいと頼みます。
金剛先生は、アンタークチサイトの仕事を手伝うようフォスに言います。冬場の仕事内容は、こすれ合う際に騒音を発する流氷を砕いて、宝石たちの安眠を守ること、学校の雪かきなどでした。流氷を砕く作業をする中、フォスは水面に落ちて両腕を失ってしまいます。アンタークチサイトは水中に潜り、彼の腕を必死に探しますが、見つけることができませんでした。
強い自責の念にかられながらも、学校に帰り金剛先生にフォスの両腕を失くしたことを報告します。金剛先生は、宝石たちが生まれてくる緒の浜へ、フォスの替えの鉱物を探しに行くように言いました。
アンタークチサイトは、両腕を失ったフォスを引き連れて緒の浜へと出向きます。海からやってきた古代生物が無機物となり、気が遠くなるほどの長い年月をかけて宝石たちは誕生します。しかし、「宝石の国」に登場するキャラクターたちのように、人格を持つ人型の宝石になることは滅多にないといいます。アンタークチサイトは、鉱物を探すためにあたりの雪を退けますが、あったのは非常に重く変形もする金と白金でした。
両腕のパーツとしては役不足だと判断したアンタークチサイトでしたが、一応フォスの腕に取り付けて様子をみます。案の定、重い鉱物ではありましたが、相性が悪いわけではなさそうです。腕に取り付けた鉱物は、フォスを包み込みます。そんな中、曇っていた空は太陽を表し、そこに月人が現れます。フォスは身動きが取れないため、アンタークチサイトは1人で月人と戦うことになりました。
最後②フォスの目の前で月人に
月人は本体を打ち倒すことで、霧散するのが従来のタイプでした。しかし、今回現れた月人は、本体を切っても霧散しない新しいタイプの月人です。戦いの衝撃で、アンタークチサイトの腕にはヒビが入ってしまいます。いきなり空が晴れたことで、金剛先生はアンタークチサイトとフォスに危険が迫っていると判断し、緒の浜へ行こうとします。しかし、行く手を阻む月人が現れ、行動を制御されてしまいます。
金剛先生は、そんな月人たちに反撃します。アンタークチサイトは、その時の大きな物音に気を取られてしまい、月人の矢から腕を射抜かれました。腕を一つ持っていかれた彼は、先生の記憶を失ってしまう可能性に怒りを露わにしながら、月人へと立ち向かいます。武器を奪われ、奪い返そうとした時に月人の本体の切り口から出た紐に、身体を縛られます。
引きずり込まれないよう引っ張り返した時、月人の本体の根元がちぎれ、爆発を起こします。アンタークチサイトはボロボロになった状態で、地上に落下します。新型の月人を倒したので、金剛先生から褒めてもらえる、あるいは状況的に怒られてしまうことも考え、嬉しそうにその後の先生の対応を想像しました。そんな時、フォスがアンタークチサイトを呼びます。
アンタークチサイトが振り返ると、そこには先ほど腕につけた合金に囲まれて、身動きが取れずに困っているフォスがいました。なんとかフォスを外に出そうと最中、アンタークチサイトは後ろから月人に撃たれて砕け散ってしまいます。月人は、合金に囲まれているフォスの存在には気が付いていませんでした。名前を呼ぼうとするフォスに、アンタークチサイトは崩れ落ちながらも口元に人差し指をあて、喋らないように合図をします。
さらに合金も、フォスの身を守るように口を塞ぎます。そして、孤独になってしまう冬の時期の先生のことをフォスに託しました。アンタークチサイトは、降りてきた月人に破片を回収され、連れて行かれます。緊急自体の最中、フォスは自分の意思で動かすことができなかった合金を、操ることができるようになりました。しかし、元々硬度が低い宝石であるため、重量のある合金を動かすだけで、身体にヒビが入ってしまいます。
そんなことは省みず、フォスは空中にいるアンタークチサイトを乗せた月人の元へ向かおうとしました。走っても距離が縮まらず、合金を操って飛躍し、最後のあがきとして投げた武器も届くことはありませんでした。フォスの合金の足場は崩れ、地上に落下します。
そこへ、ようやく金剛先生がやってきて、フォスを受け止めます。フォスは、アンタークチサイトが月人に連れ去られたことを報告しました。そして、最後になんとか回収できたアンタークチサイトの足の一部を、学校へと持ち帰ります。
宝石の国のアンタークチサイトの魅力
魅力①仕事は冬期だけ
「宝石の国」の宝石たちは、太陽が遠くなる冬は活動が辛くなるという理由から、冬眠します。しかし、逆に常温では液体のアンタークチサイトの活動期間は、冬のみです。こうした特異体質は彼以外いないため、冬の間の仕事を全て担います。流氷がこすれ合う不気味な音は、宝石たちの冬眠を邪魔するものでした。この音を防ぐため流氷を砕いたり、その他校舎の雪かきなどの仕事をしています。
魅力②金剛先生との関係
アンタークチサイトは、宝石たちを束ねる金剛先生のことが大好きです。みんなが冬眠に入った時は、先生に甘えるように抱きついています。普段ストイックでクールな彼ですが、金剛先生からなら、褒められることも怒られることも嬉しいようです。緒の浜で新型の月人を倒した際は、どちらの状況も嬉しそうに想像しています。
アンタークチサイトは、冬に働く唯一の宝石でした。最後月人に連れ去られた際は、自分のことより、冬に1人になってしまう金剛先生のことを気にかけていました。さらに、月人と金剛先生が何らかの繋がりがあると感づいてはいましたが、尊敬するがゆえに追求することなく信じて共に過ごしていました。
魅力③律儀な性格
流氷を砕く作業中、フォスは水面に落ちてしまいます。アンタークチサイトはすぐに駆けつけてフォスを引き上げますが、彼の両腕はなく水の中に落ちてしまったようです。水中に潜り、腕を折りながらもくまなく辺りを探すアンタークチサイトでしたが、両腕は見つかりませんでした。フォスにあった鉱物は中々なく、代わりになる素材を探すのは、非常に困難なことでした。
学校へ戻った時、自分のせいでフォスの両腕は紛失したと金剛先生に報告します。フォスはアンタークチサイトの言葉を否定し、気にしないようにフォローを入れます。しかし、仕事ができて今までここまでの失敗をしたことがなかったアンタークチサイトは、強い自責の念にかられます。ひどくショックを受ける彼とは対照的に、フォスは諦めたような様子を見せます。
アンタークチサイトをなだめながら金剛先生は、2人に緒の浜で新しいフォスの腕となるパーツを探すようにいいます。宝石たちは失くした面積の分だけ、記憶も失ってしまいます。両足に続いて両腕を失っていたフォスは、緒の浜のことも覚えていませんでした。
緒の浜は、あらゆる宝石たちが生まれてくる場所でした。後日、記憶を失っているフォスを緒の浜へ案内し、新しいパーツ探しを手伝います。責任感が強く、律儀な性格であることがわかるエピソードです。
宝石の国のアンタークチサイトのアニメ声優
伊瀬茉莉也のプロフィール
アニメ「宝石の国」でアンタークチサイト役を演じた声優は、アクロスエンタテインメントに所属する伊瀬茉莉也でした。大人気少年漫画原作のミュージカルを鑑賞したことがきっかけで、声優の道に入ります。
男子高校生と5才の少女の交流を描いた「愛してるぜベイベ★★」で、声優としてデビューします。アニメ「宝石の国」のアンタークチサイトのような中性的でクールなキャラクターの他、少年少女、大人っぽい女性など、役柄は幅広く、演技力の高さに定評がある人気声優です。
伊瀬茉莉也の主な出演作品
伊瀬茉莉也の代表的な出演作に、「イナズマイレブンGO クロノ・ストーン」ベータ役、「パンティ&ストッキングwithガーターベルト」ストッキング役、「FAIRY TAIL」レビィ・マクガーデン役、「オオカミ少女と黒王子」立花マリン役、「キラキラハッピー★ ひらけ!ここたま」ピロー役、「クロスアンジュ 天使と竜の輪舞」ミスティ役、「まよチキ!」宇佐美マサムネ役、「デュラララ!!」張間美香役などがあります。
宝石の国のアンタークチサイトに関する感想や評価
身の丈に合わないチャレンジするときは心にアンタークチサイト宿してる。
— ぴん (@pinponpallm9) March 1, 2020
できることしかできないままってずっと囁かれてる。
ここでは、アニメ「宝石の国」アンタークチサイトに関する評価や感想を紹介していきます。登場回数が少ないアンタークチサイトですが、心に残る名言を多く残しています。こちらのフォスとのやりとりで出るセリフも、人気の名言の一つです。
アンタークチサイトの1番好きな姿が、最後のさらわれる姿なんて言えない
— 欐音 (@0808_reon) March 1, 2020
アンタークチサイトは最後、月人によって身体を砕かれて連れ去られてしまいます。この砕け散るシーンは、儚く美しいと、ファンの間でも人気がありました。販売されているフィギュアも、この最後のシーンが忠実に再現されています。
ここシンクロしてくのエモすぎる だんだんアンタークみたいになってゆくフォス おれは悲しい(すき) pic.twitter.com/W6xZXZwbmj
— ジャコモナカチョンボ! (@daku_tn) February 20, 2020
アンタークチサイトが月人に連れ去られた後、フォスの性格も容姿も彼に似ていきます。理由としては、両足に引き続き両腕に異なる鉱物をつけたこともありますが、フォスがアンタークチサイトのようになりたいと望んだこともあります。当初の無邪気で甘えん坊な子供っぽいフォスの面影は、なくなってしまいました。この変化が切ないという意見も多くありました。
宝石の国のアンタークチサイトまとめ
ここまで、「宝石の国」の登場キャラクター、アンタークチサイトの魅力や、作中での活躍、アニメの声優、悲しい最後などを紹介してきました。登場回数は少ないキャラクターですが、その後の物語の展開に強い影響を与えています。