2020年03月07日公開
2020年03月07日更新
【おそ松さん】おそまちゃんとは?ホラー回に登場したかわいい座敷わらしを考察
「おそ松さん」2期17話の「旅館」は、本作でも珍しいホラー回として話題となりました。カラ彦とトド美がやってきた旅館に、座敷わらしのおそまちゃんがいました。彼女は旅館の女将の娘で、昔彼女に殺されたのだと2人に告白します。その言葉は真実だったのでしょうか。おそまちゃんとは、いったい何者だったのでしょうか。この記事では、そんな話題のホラー回「旅館」について考察していきます。
おそまちゃんが登場するおそ松さんとは?
おそ松さんの概要
「おそ松さん」とは、赤塚不二夫の作品「おそ松くん」を元に、大人になった6つ子を主人公とした物語です。2015年に放送が開始されるとたちまち話題となり、その後第2期の製作、舞台化、映画化もされます。
おそ松さんのあらすじ
大人になった松野家の6つ子たちは、日々をだらだらと遊んで過ごすニートとなっていました。おバカだけどリーダー的存在の長男のおそ松、カッコつけた言動が多い次男のカラ松、常識的でツッコミ役を担う三男のチョロ松、何を考えているのかわかりづらい四男の一松、常にハイテンションの五男の十四松、計算高い六男のトド松。
その他、成長したトト子、チビ太、イヤミ、ダヨーン、ハタ坊などのお馴染みのキャラクターも加わり、シュールでハイテンションなコメディが繰り広げられます。こちらの記事で取り上げたおそまちゃんのようなホラー回や、涙なしでは見られない感動回などのエピソードもあります。
おそまちゃん とは?
おそまちゃんはホラー回に登場したかわいい座敷わらし
おそまちゃんが登場するエピソード「旅館」は、「おそ松さん」2期17話です。物語は、カラ彦とトド美の2人が薄暗い道を車で山奥の旅館までやってくるところから始まります。トド美がカラ彦のことを「部長」と呼んでいることから、2人の関係は部下と上司であることは間違いありません。しかし、不倫関係なのか、付き合っている恋人同士なのか詳細な情報は不明です。
女将から泊まる部屋に案内された2人は、景色を眺めた後、着替えを済ませようとしました。しかし、振り返ると部屋には着物を着たおかっぱ頭の子供がいました。子供は2人と目が合うと、駆け出して電話台の上に飛び乗ります。子供は「おそま」と名乗り、カラ彦とトド美が宿泊する部屋に住んでいる座敷わらしなのだと言います。トド美はカラ彦にしがみつきながら旅館に苦情を言おうと話します。
しかし、そう話したわずかな時間で、おそまは2人のすぐ後ろへと移動していました。おそまは、自分が座敷わらしであることを信じてもらうために、重ねられた座布団の上、壺の中に瞬間移動を続け、さらに天井に逆さに立つという常識では考えられない行動を披露します。その様子を見た2人は、おそまが座敷わらしであることを信じました。カラ彦は、座敷わらしであるおそまのことを興味深く眺めており、怖がる様子はありません。
一方で、気味の悪さを感じたトド美は、カラ彦に帰ろうと提案します。おそまは部屋の壺を投げ割ったり、掛け軸や襖を破ったりと、やりたい放題です。おそまは2人に、座敷わらしである自分を恐れて帰りたくならないのか聞きます。カラ彦はおそまに笑顔を向け、おそまと一緒にいられることは嬉しいと返します。しかし、トド美は相変わらずおそまを警戒しています。
少し揉める2人に、おそまは温泉に入るよう勧めます。カラ彦が露天風呂に浸かっている時、岩の上からおそまが手を温泉の湯加減を聞きます。2人は笑い合いながら会話をしますが、周囲の人はカラ彦が1人で岩の上を見て笑っているようにしか見えず、不審がります。一方、トド美が温泉に浸かって前を見ると、あかんべーをしたおそまがいました。目をそらし相手にしないことにしますが、そんな彼女におそまはお湯を引っ掛けてきます。
トド美はやり返し、それから楽しくお湯のかけ合いをします。しかし、カラ彦の時と同じで、周囲にはおそまの姿は見えていないようで、トド美が1人でお湯を飛ばしているようにしか見えません。夜は、豪華な食事が部屋に運ばれていました。おそまは、ビールをカラ彦とトド美のグラスに注いだり、メニューの説明などをしてもてなします。すっかりおそまと打ち解けたカラ彦とトド美は、楽しい時間を過ごします。
そんな中、おそまはカラ彦とトド美に相談があると切り出します。おそまは、現在も旅館の女将をしている母に、殺されたのだといいます。殺害されたのはカラ彦とトド美が宿泊する部屋で、殺された場所や、壁の血痕、さらには壁の中に骨を埋められていることなどを説明します。おそまは2人に、壁に埋められた骨を取り出して供養してほしいと頼みます。衝撃の事実に、カラ彦とトド美は震え上がります。
そんな時、ビールのお代わりを持った女将がやってきます。真っ青になって震える2人に、部屋に座敷わらしでも出たのかと聞きます。女将の問いかけで、ついに恐怖に打ち勝てなくなったカラ彦とトド美は、失禁してしまい、荷物を持ってそのまま旅館を飛び出すのでした。カラ彦は、おそまのことを考え出て行くのをためらいますが、トド美に促され発車します。
車を走らせたカラ彦は、旅館の窓からこちらを眺めるおそまと目が合うのでした。走り去った車を見ておそまは、大声をあげて笑い出します。そんなおそまを、女将は叱りつけました。おそまが宿泊客を脅かして帰らせてしまうことは、日常茶飯事のようです。遊びたいというおそまの頼みを、女将は仕事があるからと断ります。おそまはそんな女将に対し、悪いのは自分ではなくて女将であると発言します。
女将はため息をつき、客が帰ったことで時間が空いたため、本を呼んであげるとおそまに言います。旅館の廊下を歩きながらおそまは女将に、自分のことが好きかどうかと問います。女将は口元に笑みを浮かべながらわかりきったことは聞くなと返します。しかし、2人の声がする廊下には、女将が歩く姿しかありませんでした。さらにED後に流れるCパートでは、松野家におそまちゃんがひっそりと隠れています。
おそまちゃんの性格
おそまちゃんは、初対面のカラ彦、トド美に無邪気に話しかける明るい性格です。掛け軸や障子、壺を壊したり、トド美にお湯をかけたりなど、小さい子供らしいイタズラ好きなところもあります。
おそまちゃんが登場したおそ松さん2期17話を考察
考察①松野家は中流家庭?
「おそ松さん」の6つ子たちは、言わずも知れた全員ニートです。しかし、家族間には笑顔が絶えず、父親も母親も強くそのことを責め立てる様子もなく、17話の「戒め!」では国産の霜降り肉で焼肉をするようです。6つ子たちは自身のことを最底辺のように卑下していますが、家庭はそれなりに裕福であることがわかります。
考察②幸せ借金とは?
「おそ松さん」17話「戒め!」にて、一松は良い事が起こるとその分悪い事が起こるという「幸せ借金」という理論を十四松に説明します。松野家の夕食が焼肉に決まり、さらにその後自動販売機でジュースが当たるなど良い事が続き、焦ります。
考察③一松のスタイル
一松は、晩御飯の焼肉にありつくため、十四松とともに良い事を悪い事で帳消しにすることにします。釣り堀で魚が釣れたら水の中に入る、駄菓子で当たりが出たり殴り合うなど、一松は幸せを戒めていくことで不運を遠ざけようとするスタイルをとっているようです。
考察④おそまと旅館の女将は幽霊?
おそまちゃんの存在は、カラ彦とトド美と女将にしか見えておらず、さらに最後の旅館を歩くシーンは声がするはずなのに彼女の姿は写っていません。この事から、座敷わらしであるかどうかは断定できませんが、おそまちゃんがすでに亡くなっている幽霊であるというのは間違いないようです。最後のシーンでは、女将の姿はしっかりと映っているため、彼女も亡くなっている可能性は低いのではないかと考える人が多くいます。
しかし、女将がカラ彦とトド美以外の客と接するシーンはなく、彼女も他の客には見えていないという可能性もあります。さらに宿には「悪霊退散」と書かれたお札があり、女将と座敷わらしの幽霊を見たという客の情報から、旅館の他のスタッフが貼ったのではないかとも考えられます。
考察⑤カラ彦とトド美はどんな関係?
おそまちゃんのいる旅館へやってくる時、車の中でトド美はカラ彦のことを「部長」と呼んでいます。役職で呼ばれたカラ彦は、プライベートだからそう呼ぶのはやめるようやんわりと返します。トド美は服装や髪型、メイクなど若い女性のようです。一方、カラ彦は髭を蓄えシワも見ら、トド美とは年齢が離れているのではないかと推測されます。
2人の関係は、すでに結婚している夫婦、恋人同士、あるいは不倫関係にある上司と部下と推測されます。おそまちゃんの母親は旅館の女将で間違いないようですが、父親の存在は謎のままです。おそまちゃんは女将と不倫相手との間にできた子供であり、それが理由で殺害された可能性もあります。自分のような子供を2度と出さないために、不倫カップル客の前にのみ現れるのではないかとも考えられます。
考察⑥おそまと女将は何?
おそまちゃんは、母親である旅館の女将に殺害されたとカラ彦とトド美に告白しています。この言葉が本当なら、貧しい家庭で食べさせていくだけの経済力がなく、殺されたという可能性もあります。しかし、おそまちゃんは、カラ彦とトド美が帰ったあと、驚かせて追い出した事を喜んでいます。母親に構って欲しくて嘘をついたとも考えられます。
おそまちゃんの声優
櫻井孝宏のプロフィール
「おそ松さん」17話「旅館」でおそまちゃんの声を演じた声優は、おそ松の声も担当している櫻井孝宏でした。インテンションに所属しており、ファミ通アワード、声優アワード、アニメグランプリなどでの受賞歴を持つ人気声優です。
櫻井孝宏の主な出演作品
櫻井孝宏の主な出演作に、「アクセル・ワールド」ブルー・ナイト役、「真ゲッターロボ対ネオゲッターロボ」一文字號役、「ZOIDS新世紀/ZERO」ビット・クラウド役、「ゼロの使い魔」ギーシュ・ド・グラモン役、「裏切りは僕の名前を知っている」ルカ・クロスゼリア役、「からくりサーカス」阿紫花英良役、「はぐれ勇者の鬼畜美学」氷神京也役、「バディ・コンプレックス」ビゾン・ジェラフィル役などがあります。
おそまちゃんに関する感想や評価
おそまちゃん回観てなんかいろいろ考えられるから恐い。
— 青いトリ🐦8y&1y姉妹ママ (@goninpon) January 29, 2018
最後謎過ぎて。
いい話かと思いきや恐怖のどん底に突き落とされた。#おそまちゃん
おそまちゃんは、泊まりにきたカラ彦とトド美に無邪気に話しかけます。最初は不審がって距離を取ろうとしていたトド美も、彼女の可愛さに旅館で過ごす時間を楽しく思えるようになってきました。しかし、その後のおそまちゃんの告白によって、物語の雰囲気は怖いホラー回となります。途中まで感動回だと思っていたという視聴者もいました。
おそ松の最後、スポンサー出てる時にしれっとおそまちゃんがいた…こわ…かわい…#おそ松さん#おそまちゃん
— こいし (@bakunanhonami) January 30, 2018
おそまちゃんは、ED後のCパートで松野家の角にひっそりと映っていました。アップになるので、最後まで見た人は、彼女の存在を確認することができます。怖いけれど、可愛いといった感想もありました。
結果何が一番怖いって…我が子を殺して座敷童子と仕立てて、それが出てきていると知っててもひょうひょうとしてるチョロ江さんだよ‼‼‼‼
— さとさと 繋ぐsympathy~…✨紘さん寺島さん羽多野さん✨ (@hirotaku2120) February 4, 2018
もしくはチョロ江さんが自分が殺したことすらショックで忘れたくて幻想のおそまを描いているか…。#おそまちゃん
おそまちゃんの母親に殺されたという告白が真実ならば、チョロ江の様子はあまりにも違和感のあるものです。チョロ江は、宿泊客が目撃するおそまちゃんの存在を座敷わらしとして、穏やかな笑顔を浮かべながら過ごしているとも考察できます。さらに、心労が重なって自身がおそまちゃんを殺害した事を忘れてしまっている、あるいは幻覚を作っているという可能性もあります。
あの部屋でおそまちゃん、走っていってまず電話の前に座ってるんですよ。真っ先に外界への連絡手段を封じている。そこで思いました。この座敷童子はさいしょから女将と共犯なんじゃないかって。この時点では、自分の姿を見たお客さまを帰さないつもりでいる。
— たこの (@takosan_kcr) February 25, 2018
おそまちゃんは、部屋に通されたカラ彦とトド美の前に現れた後、電話が置かれた台に飛び乗っています。このシーンから、外と連絡を取れないように行動しているのではないかと考察する視聴者もいました。
個人的におそまちゃんの言ってることは全部本当だし女将さんを旅館に縛りつけてるのもおそまちゃんだと思っているしあの旅館はあの二人にとって閉ざされた箱庭なんだろうなぁ。
— 吟花(凛)❤️💚育休中 (@ginka_rin) January 31, 2018
カラ彦とトド美が帰った後、女将はおそまちゃんに優しく話しかけ、本を呼んであげる約束をしています。おそまちゃんを愛する気持ちは本物のようです。旅館の女将であるチョロ江は、おそまちゃんを愛情を持ちながらも殺害して地縛霊にしてしまったことから、そこから離れることができなくなってしまっているのではないかと考察する人もいます。
は?????!待って!!!!!!!!おそまちゃん可愛すぎない?????!!!櫻井孝宏すごくない???!!!
— あそ (@_asonanas) January 29, 2018
純粋で明るいおそまちゃんが可愛いという感想も、多く見られました。無邪気に話しかけ、時には物を壊してイタズラしたりなど、幼い子供らしい行動をするキャラクターです。さらに、男性でありながら幼女の声を演じた櫻井孝宏を絶賛する視聴者も多くいました。
おそまちゃんについてまとめ
ここまで座敷わらし・おそまちゃんが登場する「おそ松さん」2期17話「旅館」のエピソードについて考察してきました。おそまちゃんとは何者だったのか、女将との関係など、意味深なセリフや奇妙なシーンが多いため、人によって解釈の仕方も様々でした。