2020年03月13日公開
2020年03月13日更新
【めぞん一刻】八神いぶきはかわいい優等生!名言やアニメ版声優も
「うる星やつら」に次ぐ「めぞん一刻」は、21世紀に入った現在でも活躍している漫画家・高橋留美子さんの代表作だと言えます。「めぞん一刻」の見どころのひとつは、響子と五代の一歩進んで二歩下がる中々進まない関係と言えるでしょう。「めぞん一刻」の後半では、かわいい見た目とは裏腹に五代へ猛アタックしていく八神いぶきが登場します。「めぞん一刻」のお騒がせ娘・八神いぶきの心情に迫りながら、名言や「めぞん一刻」アニメ版の八神いぶき役の声優についてまとめていきます。
八神いぶきはかわいい優等生
めぞん一刻の作品情報
「めぞん一刻」の着想は、高橋留美子さんが大学生だった頃に居住していたアパート付近にある下宿屋の住人らによるトランシーバーでのやり取り模様などにインスピレーションを受けたようです。元々「めぞん一刻」に恋愛要素を組み込む予定はなく、下宿屋を舞台にしたコメディタッチな人間模様を主軸にするつもりだったようです。
めぞん一刻の概要
「週刊少年サンデー」にて高橋留美子さんが、「うる星やつら」の連載を開始した2年後の1980年から「めぞん一刻」は「ビッグコミックスピリッツ」にて1987年まで連載しています。高橋留美子さんは80年代に、「うる星やつら」「めぞん一刻」という人気作品を並行して連載していたのです。「めぞん一刻」アニメ版も、「うる星やつら」アニメ版終了後の1986年〜1988年の2年間にわたり放送されています。
高橋留美子さんの作品は、ジャンルは違えどコメディタッチであることは共通しています。日常を舞台にした「めぞん一刻」は、非日常を舞台した「うる星やつら」とは真逆の作品と言えるでしょう。「めぞん一刻」は「うる星やつら」のようなはちゃめさはありませんが、起伏の無いありふれた日常にある人間模様を丁寧に描いています。
めぞん一刻のあらすじ
人は良いが頼りない五代裕作は、古い木造アパート「一刻館」で個性的過ぎる住人たちに日々悩まされながら浪人生活を送っています。人生崖っぷちの五代は、「一刻館」の管理人としてやって来た2つ年上で美人の音無響子に一目惚れしてしまいます。響子を巡る恋敵には、勝ち組人生のイケメンでハイスペックな三鷹瞬や響子の亡き夫・音無惣一郎の存在が五代の前に立ちはだかります。
どう見てもライバルたちより格下の五代は、響子に相応しい男となるべく四苦八苦します。五代を頼りない弟のように見ていた響子でしたが、徐々に成長していく五代を意識し始めるようになります。そんな矢先、五代の教育実習先の高校の生徒・八神いぶきが、ひょんなことから五代を好きになってしまいます。猛アタックしてくるかわいい八神いぶきにタジタジの五代に、響子は大人の対応をしつつも内心は穏やかではないようです。
八神いぶきのプロフィール
パワフル女子高生の元祖・八神いぶきは、1967年4月4日生まれで「めぞん一刻」初登場時は高校2年生でクラス委員長をしており、「めぞん一刻」アニメ版では弓道部所属です。響子を脅かす存在となった八神いぶき初登場回は、「めぞん一刻」原作では87話・「めぞん一刻」アニメ版では53話です。アニメ劇場版「めぞん一刻・完結編」では、「めぞん一刻」原作にはなかった八神いぶきの五代への恋の行方が描かれています。
響子と五代の結婚を知らないままの女子大生となった八神いぶきは、二十歳の誕生日を口実に一刻館へやってきます。なんとその日は二人の結婚式前夜で、八神いぶきはただただ驚くしかなかったようです。響子と五代の結婚により恋の強制終了となった八神いぶきが、「めぞん一刻」最終話でのメインキャラ後日談で五代を忘れられない恋に恋している花の女子大生に繋がっていくのでしょう。
八神いぶきは優等生
八神いぶきはあだち充原作「タッチ」の浅倉南のように、一見すると成績優秀でリーダーシップのある定番のかわいい優等生キャラのようです。「めぞん一刻」後半で登場した八神いぶきは回を追う内に、浅倉南のような性格もかわいい癒し系とは真逆だと言うことわかってきます。曲者揃いが登場している「めぞん一刻」で、恋に猪突猛進な八神いぶきは定番の優等生キャラではないと言えます。
八神いぶきの名言と五代先生との関係
八神いぶきの名言は「五代先生」?
八神いぶきの名言「五代先生」は、八神いぶきが五代を好きになる前は意味をなさなかったものです。しかし、五代を好きになってからの「五代先生」は、八神いぶきの溢れんばかりの恋心を象徴する名言だと言えるでしょう。響子一筋の五代も、直球の恋を投げてくる名言「五代先生」と言う八神いぶきにタジタジだったことでしょう。
「めぞん一刻」最終話での女子大生・八神いぶきの名言「五代先生」に続く「…まだ先生から卒業出きない。あたしって健気…」は、一言では言い表せない恋に破れた切ない心情を物語っている名言と言えるかもしれません。
八神いぶきと五代先生の関係
八神いぶきと五代は、教育実習生とそこで受け持った生徒という関係です。五代の教育実習先となる女子校は響子の母校であり、五代の最大の恋敵である惣一郎と響子が先生と生徒という立場で出会った場所でもあったのです。頼りない教育実習生・五代など眼中になかった八神いぶきは、五代が気になるというクラスメイトの恋の手助けをすることになります。
響子の母校で講師をしていた惣一郎の顔を知りたい五代は、図書館にある卒業アルバムで惣一郎の顔を見ようとしたものの、汚れていて判別不可能でがっかりしてしまいます。連日連夜続く一刻館の住人らによるハイテンションな宴会で五代は、寝不足気味で涙ぐんでしまうのです。そこへ遭遇してしまった何も知らない八神いぶきは、「この学校に通っていた恋人が亡くなった」と勘違いしてしまい、五代を好きになっていきます。
女子校では男性との出会いがないため、女生徒がアイドルに夢中になるような感覚で教育実習生の若い男性に夢中になるのはごく当たり前の感覚だと言えます。響子の母校であり八神いぶきが通っている女子校では、女生徒が気になる若い男性教員にアプローチするため、手の平に描いたハートマークをワイシャツの背中に付けるという微笑ましい伝統があります。絵の具で描いているので、しっかりとハートマークが付いてしまうのです。
五代が気になる八神いぶきは、早速、五代のワイシャツの背中にハートマークを付けるという行動を取ります。高校時代の響子も八神いぶきと同じくクラス委員をしており、しっかり者だったようですが積極的な八神いぶきとは違い、惣一郎のワイシャツにハートマークを付けようとしたものの恥ずかしく付けられなかったようです。
八神いぶきのアニメ版声優
渕崎ゆり子のプロフィール
「めぞん一刻」の八神いぶきのようにかわいい系のキャラでお馴染みの声優の渕崎ゆり子さんは、舞台に立つことが好きで10歳から子役として活動し、子役活動と並行して洋画の吹替えの声優もしていたようです。アニメでの声優デビューは高校1年生だった1984年の「魔法の妖精ペルシャ」で、声優キャリアは30年以上のベテラン声優ですが女優活動を含めると芸歴40年以上になります。
渕崎ゆり子の主な出演作品
渕崎ゆり子さんの声優としての出世作は「爆走兄弟レッツ&ゴー!!」の星馬烈役で、同作シリーズ3作目となる「爆走兄弟レッツ&ゴー!! MAX」ではヒロインの新井ミナミを演じています。「サクラ大戦」の李紅蘭役を演じた渕崎ゆり子さんは、紅蘭のように丸い眼鏡でふたつに髪をまとめていた時期があったので違和感なく役を演じられたようです。
「少女革命ウテナ」ではオーデションに参加していなかったものの、スタッフから誘いで姫宮アンシー役をゲットしたようです。「ナースエンジェルりりかSOS」の監督をしていた大地丙太郎さんのイベントに出席していた渕崎ゆり子さんは、同作で演じていたデューイの名台詞で大地丙太郎さんを感激させたようです。
八神いぶきに関する感想や評価
八神いぶきが火属性で音無響子さんが氷属性だから、八神いぶきの攻撃は音無響子さんにクリティカルヒットする
— 8i (@81hi81) January 26, 2017
「めぞん一刻」のヒロインは音無響子ですが、八神いぶきも「めぞん一刻」のもう一人のヒロインと言えるのではないのでしょうか?正々堂々と恋敵である響子に立ち向かっている姿は、外見のかわいい姿から想像できない凛々しさがあります。
管理人さんと五代くんの距離を詰める最後の一押しに、女子高生の八神いぶきを持ってきた高橋留美子先生は本当に凄いと思う
— Eusebius (@Eusebiu52194125) September 18, 2019
管理人さんに自分の気持ちを気付かせる役柄なんで名シーンも多いし、健気でかわいいから、るーみっく大投票では上位に食い込んでほしいです! pic.twitter.com/iLJL0Ipx2i
疑似恋愛から結婚に至った響子は、八神いぶきのかわいい疑似恋愛に大人の余裕で対応していたようです。響子の予想に反してかわいい疑似恋愛では終わらなかった八神いぶきは、五代を巡る恋敵として響子を脅かす存在になっていきます。
(五代先生…まだ先生から卒業出きない。あたしって健気…)[15巻/八神いぶき]
— めぞん一刻bot (@Mezon_bot) February 16, 2020
「めぞん一刻」最終話での女子大生・八神いぶきは、失恋したと理解しつつも五代の写真を形見放さず持っているようです。今風に置き換えると、スマホの待ち受けが五代・PCの壁紙が五代になるのでしょうか。
八神いぶきについてまとめ
亡き夫・聡一郎を想いつつも、五代に惹かれ始めてていることを認められない響子は、自分の気持ちに素直な八神いぶきが羨ましかったに違いありません。形勢不利と理解しながらも、懸命に五代に猛アタックする八神いぶきは、応援したくなるほどの共感を得ています。
「めぞん一刻」は五代と響子が結婚し、二人が子供を授かったところで終了しています。「めぞん一刻」のお騒がせ娘・八神いぶきは五代に失恋してしまいますが、女子大生となった八神いぶきの新たな恋模様を見てみたいものです。