2020年02月29日公開
2020年02月29日更新
【ワンピース】デュバルの正体とサンジとの関係は?ジェルマ66や鉄仮面の伏線も考察
ワンピースの隠れた名キャラクターとして一定の人気を獲得しているのがデュバルです。重めの話も多いワンピースにおいて気楽に見れるエピソードで登場する事、大きな伏線になっている可能性などワンピースならではの理由もあって再登場を期待されているキャラクターでもあります。今回はデュバルについて、その正体やサンジとの関係性、アニメ化された際の声優についてまとめて紹介します。
デュバルとは?
ワンピースの作品情報
デュバルについて紹介する前にデュバルが活躍するワンピースについても簡単に紹介しておきます。
ワンピースの概要
ワンピースは集英社の発行する漫画雑誌にて尾田栄一郎先生が1997年から連載されているバトル漫画です。夢への挑戦や感動的なエピソードに加え、精巧に練り込まれた世界観と散りばめられた伏線が高い人気を獲得し、2000年代以降のジャンプ、漫画界を代表する作品です。
2020年2月現在95巻まで発行されており、95巻時点で日本国内の累計発行部数が3億9000万部で国内最高記録を更新中、2015年には「最も多く発行された単一作家によるコミックシリーズ」としてギネス記録にも認定されるなど日本国内はもちろん海外でも高い人気を獲得しています。
メディアミックス展開も幅広く行われており、1999年から2020年2月現在も放映中のアニメを筆頭に、ワンピース単独ゲームの展開、小説、映画、スーパー歌舞伎、絵本など様々なメディアで展開されておりそれぞれのメディアで人気・評価を獲得しています。
ワンピースのあらすじ
海賊王を夢見る少年ルフィは仲間を集め冒険を繰り返しながら東の海(イーストブルー)から偉大なる航路(グランドライン)に入り島々を進んでいました。偉大なる航路(グランドライン)に入ってからもアラバスタでの動乱に関わり、空島を冒険し、ウォーターセブンでは世界政府を敵に回すなど各地で騒動を起こしていきます。
そんな麦わらの一味はやがて偉大なる航路(グランドライン)を半周します。赤い土の大陸(レッドライン)を海賊が超える為には水中を通り赤い土の大陸(レッドライン)の下を抜ける航路を取る必要がありました。麦わらの一味はサウザントサニー号が水中を進めるようにコーティングをする為にシャボンディ諸島へ足を踏み入れます。そのシャボンディ諸島で出会う事になるのが今回紹介するデュバルです。
デュバルのプロフィール
デュバルはシャボンディ諸島にて珍しい種族を捕まえては人間オークションに売り渡す事を生業とする人さらい業をするトビウオライダーズのヘッドとして登場したキャラクターです。悪魔の実の能力者ではありませんが、常人の倍近い体躯を持っており、モトバロと名付けた牛を乗り物代わりに利用しながら、毒を塗り込んだ銛を発射するガトリングガンを武器にしています。
元々は西部劇風の田舎町にてマフィアとして活動していたデュバルでしたが、とある事件をきっかけに賞金稼ぎや海軍に追われるハメになってしまい、海に出てシャボンディ諸島に辿り着いてしまったキャラクターです。普段は鉄仮面を付けている事から鉄仮面のデュバルの異名を持っています。ちなみにその出身地が反映されてか戦い方もどことなく西部劇風の雰囲気を持っています。
その他ワンピース本編では描かれていませんが『VIVRE CARD〜ONE PIECE図鑑〜』BOOSTER PACK 集結! 〝超新星〟!!にて描かれた情報として、出身は偉大なる航路(グランドライン)、年齢はシャボンディ諸島編時点で22歳、誕生日は8月11日のしし座、身長は470cm、血液型はS型、好物は豚足である事が明らかになっている他、大海賊時代が始まってすぐに生まれた為に呪われた赤子と呼ばれていた事が明らかになっています。
デュバルの正体とサンジとの関係
デュバルの正体①サンジのそっくりさん
デュバルの正体にしてデュバルが海に出る理由にもなったのがその素顔です。その素顔は同じくシャボンディ諸島にて2年後に登場するニセ麦わらの一味のニセサンジよりもサンジにそっくりな顔を持ったキャラクターです。髪の色はもちろん、サンジの特徴的なぐるぐる眉毛も持っているデュバルの正体、素顔は本物のサンジの仲間である麦わらの一味のメンバーをして驚愕されて現実を受け入れられない程でした。
一応サンジとは眉毛のぐるぐるが逆巻になっているなどの違いはありますが、そんなよくよく確認しないと些細な違いしかないくらいにはサンジに似ています。
デュバルの正体②サンジの手配書と同じ顔
出典: http://onep.jp
デュバルの不幸だったのは本物のサンジの行動にもあります。サンジは世界を股にかける世界政府・海軍ですら本物の写真が入手出来ない程に警戒心が高く、ウォーターセブン編でのロビン奪還後初めて賞金首になった際の手配書はサンジに似ても似つかない似顔絵が使用されていたのです。そしてこのサンジ本人には似ていると言えない似顔絵の顔の持ち主こそがデュバルでした。
結果としてデュバルは本来サンジが追われるはずの懸賞金で追われるハメになってしまい、文字通り人生が変わってしまいました。その結果としてデュバルはサンジ本人に会った事もないのにサンジを恨み続ける事になっています。読者にとってはサンジだけ手配書が不可思議な事になっていた事が伏線だったと麦わらの一味とは別の意味で驚愕させられる結果になりました。
デュバルのジェルマ66や鉄仮面の伏線
考察①世界政府に追われている
サンジの似顔絵手配書が出回った結果、偶然にもその正体にされてしまったデュバル。結果として世界政府・海軍本部に追われる身になってしまいます。しかし仮にデュバルがサンジと勘違いされたとしても海軍本部全体で追うという事には違和感を覚えるというファンも多くいました。ルフィに対してスモーカー、ドフラミンゴに対しておつるというように海軍内ではある程度海賊に対して担当する者が決まっている描写も見られる為です。
デュバル登場時点では明らかになっていませんがサンジはジェルマ66ヴィンスモーク家の三男でありジェルマ66はこの時点ではまだ世界政府加盟国でした。その為、デュバルが過剰に世界政府に追われる事になった背景にはデュバルがサンジに似ているという事以上に、ジェルマ66が世界政府を使ってサンジを捕まえようとしていたと考察するファンもいます。
考察②ジェルマ66が手配書を作った?
元々最初に世に出たサンジの手配書が似顔絵だったのは世界政府ですらサンジの写真を入手する事が出来なかった為です。そしてファンの考察ではこの似顔絵作成に対してサンジの特徴の情報を提供したのがジェルマ66ではないかとファンの間では考察されています。ジェルマ66としても幼少期のサンジしか知らない為に似ても似つかない似顔絵になってしまったのではないかと考察されているのです。
これも後に分かる事ですが元々ジェルマ66の長でありサンジの父であるヴィンスモーク・ジャッジは幼少期のサンジの脱走を自分が父親だと公言しない事を条件に見逃しています。ジェルマ66としては葬式などもしているので死んだ事になっていたサンジですが世界政府から求められればサンジについての情報提供をしても不思議ではないと考察されていました。
考察③サンジの過去・鉄仮面の伏線?
サンジのそっくりさんというデュバルですが、このデュバルの存在自体もサンジの過去に起因する伏線だったのではないかと考察するファンもいます。デュバルは素顔を隠す為に鉄仮面を自ら被っていますが、サンジも幼少期に鉄仮面をつけられ檻に閉じ込められていた過去を持っているのです。サンジそっくりのデュバルが鉄仮面という通り名を持っていた事も伏線の1つだったと考えられています。
元々サンジはホールケーキアイランド編にて明確な過去が明かされるまでにも北の海(ノースブルー)の出身、アラバスタではクロコダイルとの通信の中で「Mr.プリンス」と名乗る、悪魔の実に関する書籍を読んだ事があるなど、様々な伏線が散りばめられていたキャラクターでもあります。これらの過去の伏線の1つとして鉄仮面を描く為の存在がデュバルだったのではないかと考察されているのです。
考察④鉄仮面キラーの正体
鉄仮面をかぶって登場したデュバルの正体がサンジのそっくりさんだったという前例から派生して考察されているのが同じく鉄仮面をかぶってシャボンディ諸島編にて最悪の世代の1人として登場しているキラーの正体でした。元々デュバルが登場した時、過去に登場した麦わらの一味と因縁が生まれたキャラクターが正体を隠して再登場したのではないかという考察があったのです。その為キラーにもこの考察が当てはめられました。
この鉄仮面が伏線という考察については長らく本編での情報待ちでしたが、ワノ国編にてキラーの正体も明らかになっています。キッドを人質に取られたワノ国にてカマゾウという名でオロチの刺客となっており、仮面を外されているのです。包帯を巻き多少顔を隠していますがあくまでもキラーは仮面ありきの新キャラクターであり過去に麦わらの一味と因縁を持つキャラクターが正体という説は覆される事になりました。
デュバルの魅力
魅力①サンジに逆ギレされる
サンジの手配書によって人生を狂わされたデュバルは当然サンジに恨みを抱いていました。手配書を発行しているのは世界政府であり海軍なのでサンジを恨むのは逆恨みもいいところですがデュバルとしては積年の恨みです。シャボンディ諸島にてついに麦わらの一味と邂逅を果たしたデュバルでしたが、麦わらの一味からは驚愕された挙げ句、当のサンジ本人からは「知るか!」と逆ギレされることになってしまいました。
サンジとしても手配書の似顔絵の件はショックだったので、そのせいでデュバルの人生が変わったと言われてもお門違いもいいところなのでした。ただ逆恨みで追ってくるデュバルに対して対峙する事になったサンジは「整形ショット」でデュバルを骨格から変えてしまいハンサムにしてしまう事でこの問題を解決しています。これによりデュバルは追われる事がなくなり一転してサンジと麦わらの一味に恩義を感じる事になります。
余談ですが、サンジはデュバルの恨みに対して、「髪型を変える」「ヒゲを変える」等、手配書から顔のイメージを変える方法はいくらでもあっただろうと指摘していますが、デュバル当人はその事には気づいていませんでした。元々のデュバルの性格はかなりの天然なキャラクターだったと言えます。
魅力②義理堅い性格
初登場時こそサンジへの恨みで性格が歪んでしまっていたデュバルですが、ハンサムに整形されてからは本来の無駄にテンションが高く義理堅い性格が表に出る事になります。積年の恨みを抱えていたサンジへの恨みをすっぱり忘れて恩人として慕い、人さらい業トビウオライダーズを人生バラ色ライダーズに改名し麦わらの一味に協力するようになるのです。しかもその協力姿勢はその場限りのものではありませんでした。
シャボンディ諸島編にて麦わらの一味はバーソロミュー・くまによって世界各地に飛ばされてしまいルフィの「16点鐘」事件によって2年間の修行期間に入ります。この間、シャボンディ諸島には麦わらの一味の船であるサウザントサニー号が停泊したままになっており、この船を狙う海賊や海軍が集まっていました。そんな海賊・海兵からサウザントサニー号を守っていたのが他ならぬデュバル率いる人生バラ色ライダーズだったのです。
具体的には2年間のうち、デュバルと人生バラ色ライダーズがサウザントサニー号を守っていたのは最初の1年だけで途中リタイアする事になってしまいます。その後を継ぐ形でサウザントサニー号を守ったのがフランキーが戻った際に去っていったバーソロミュー・くまでした。リタイアから1年後の麦わらの一味再集結の際にもまだデュバルの怪我は完治していませんでしたが、当人も「名誉の負傷」「奮闘記」と誇りに思っています。
最終的に離脱してしまったとはいえ強者が集う場所の1つであるシャボンディ諸島にてサウザントサニー号を1年間守り抜いた事は義理堅い性格であると同時にデュバルと人生バラ色ライダーズの戦力が非常に高かった事も証明しています。この強さもあってなんらかの形で再び麦わらの一味の為に行動するのではないか、伏線的な行動なのではないかと考察するファンもいるほどになっています。
デュバルの声優
デュバルの声優
アニメワンピースにもしっかり登場しているデュバル。そんなデュバルの声優を担当したのが声優・俳優の関俊彦さんです。
関俊彦のプロフィール
関俊彦さんは1983年に声優としてデビューして以来、熱血系の少年役からクールなキャラクター、子供から大人、老人キャラクターまで幅広い演技力を持っている声優さんです。1991年には日高のり子さん・山寺宏一さんと共に声優ユニット「バナナフリッターズ」を結成して活動している時期もありました。
ベテランの声優さんであり歌唱力も高く、キャラクターソングを手掛けるだけではなく、1990年からは声優と平行して関俊彦名義での音楽活動も行っている他、同じく声優の中尾隆聖さんと共に劇団「ドラマティックカンパニー」を主催しており、舞台出演、及び舞台演出なども行っていたり子供向けのCDやCD付き絵本に参加するなどマルチな才能を発揮しています。
関俊彦の主な出演作品
関俊彦さんがこれまでに声優として出演した作品・演じたキャラクターとしては「忍たま乱太郎」の土井半助役、「NARUTO」のうみのイルカ役、「最遊記」シリーズの玄奘三蔵役、「機動戦士ガンダムSEED」のラウ・ル・クルーゼ役、「聖闘士星矢」のフェンリル役、「RAVE」のシュダ役、「とある魔術の禁書目録」のアレイスター・クロウリー役、「BLEACH」の志波海燕役、「鬼滅の刃」の鬼舞辻無惨役などがあります。
尾田栄一郎も声優に挑戦?
まったくの余談ですが、ワンピースの作者尾田栄一郎先生もワンピース作中にてゲスト声優として活躍しています。尾田栄一郎先生は映画3作目「ONEPIECE珍獣島のチョッパー王国」の同時上映作品「夢のサッカー王!」にて尾田栄一郎先生の愛称である「オダッチ」役で出演していました。元々尾田栄一郎先生は麦わらの一味を担当する声優さんと親交が深い事もあり素人ながらも馴染んだ演技を披露しています。
デュバルに関する感想や評価
シャボンディ集結辺りから久々にワンピースを見てるんだけど、やっぱりワンピースで面白かったのはデュバルの「オラのずんせぇを返せ!」だったな
— もじゃ (@Mojan_1) September 2, 2019
ここからは既にワンピースを視聴した人のデュバルについての感想を紹介していきます。デュバルは鉄仮面やサンジのそっくりさんという印象はもちろんですが、田舎出身という事を意識させる特徴的な方言が印象的で面白かったと言う声も多いキャラクターになっています。サンジの過去を描く伏線の為に登場したキャラクターという側面があるにしても面白いキャラクターだったという感想が多くなっています。
ワンピースで方言で喋るキャラクターは意外と珍しく、デュバルを除くと後に登場する事になるバルトロメオくらいしか目立つキャラクターではいない事もあって、他のキャラクターと違いが多い事や麦わらの一味への協力的姿勢からまた登場する事もあるのではないかと考察するファンもいます。
ONE PIECEで今回のWCI編みたいな辛いのを見続ける際心が死にそうになる時は箸休めで必ずと言っていいほどデュバル編見てます。めちゃめちゃ楽しいです。何が楽しいって一味食事タイムもあるしサニー号の秘密兵器は私女性だけど何回見てもワクワクするしゾロサンジのちょっと苦しい顔が性癖に刺さる(黙)
— こちゅ@成人済 (@xxanmktxx) March 24, 2019
またちょうどデュバルが登場したのがウォーターセブン編やスリラーバーク編と頂上戦争編というワンピースの中でも比較的重めの話の間にあるエピソードという事もあって安心して見られるという声も多くなっています。このような箸休め的エピソードでサンジのそっくりさんというインパクトを持って登場した事もデュバルが印象に残っている理由になっているという感想も見られます。
しかしほんとONE PIECEの最強キャラクターってデュバルだよねw
— まき (@DoPPelMaKi) September 27, 2018
あのルフィが「なんか性格的に敵わねェ!」って言ったくらいだもん。あのルフィがw
デュバルからの手紙読みながらそろそろっと隣に立つルフィ見上げるサンジくんの眼差しが言葉に出来ない戸惑いの色だった。
デュバルはワンピースにおいて重要なキャラクターとは決して言えませんがその性格はワンピースの中でもカッコいいと言われます。サウザントサニー号を守った件も最終的にフランキーが遭遇する事になったバーソロミュー・くまの印象が強く影に隠れてしまいがちですが、強者ひしめくシャボンディ諸島にて1年間サウザントサニー号を守ったなど隠れた実力者である事を評価する声も多くなっています。
関さんの悪役もっと聞きたいなあって出演作品探してたら、ワンピースのデュバルも関さんだったんかいwww一気に笑いがwww
— F (@urafuusen) August 14, 2019
声優を務めた関俊彦さんに関してはメインキャラから脇役まで様々なキャラクターを演じていますがデュバルのような存在自体が伏線的な扱いを受けるようなポジションのキャラクターは少なく、お笑い要素も強いデュバルのエピソードもあって関俊彦が声優としてこれまで演じたキャラクターの中でも異質な存在であるとする声が多くなっています。
デュバルの正体まとめ
デュバルはシャボンディ諸島にて登場したサンジのそっくりさんで、サンジの手配書によって人生を狂わされたというワンピースの中でも屈指の可哀想なキャラクターです。その存在には鉄仮面を含めサンジの過去の伏線に繋がるようなエピソードも多く、存在自体が伏線的なキャラクターだったとも言われる名キャラクターです。組織としては大きくはありませんが紆余曲折を経て麦わらの一味に協力的な立場を取っています。
ホールケーキアイランド編にてサンジの過去が明確に描かれた事で伏線としての役割は終えたデュバルですが、一定の人気を持っているキャラクターであり、再登場を期待されるキャラクターの1人でもあります。新世界編に入る2年後にも怪我をしながらも存命であるのは確定しているのでデュバルの再登場を期待しながらワンピースを視聴してみてはいかがでしょうか?