【言の葉の庭】雪野百香里は美人古典教師！君の名は。にも登場する？

今回のまとめでは、アニメーション映画「言の葉の庭」に登場するヒロイン・雪野百香里についてまとめていきます。雪野百香里と主人公・孝雄の関係や映画「君の名は。」にも登場していたその真相について、雪野百香里のかわいい魅力について紹介していきます。雪野百香里についてまとめていく前に、映画「言の葉の庭」の概要やあらすじについて見ていきましょう。

映画「言の葉の庭」は、「君の名は。」でも知られる新海誠さんが監督及び脚本、原作を務める5作目のアニメーション映画として制作されました。新海誠さんは、2002年より1作目「ほしのこえ」、2作目「雲のむこう、約束の場所」、3作目「秒速5センチメートル」、4作目「星を追う子ども」を発表してきました。5作目となる「言の葉の庭」は、前作から2年の月日を経た2013年に公開されたファン待望の新作映画となったのです。

「言の葉の庭」は小説版もあり、2013年から『ダ・ヴィンチ』にて連載されていました。映画よりもキャラクターそれぞれにフォーカスした心情などが綴られていますので、もっと内容や最後を詳しく知りたい方はぜひ小説もチェックしてみてください。「言の葉の庭」は12万人以上の動員を獲得、興行収入は1億5000万円を突破し、「君の名は。」公開以前まではこれまでの短編映画の中でも1番のヒット作となりました。

また、「言の葉の庭」はカナダ・モントリオール ファンタジア国際映画祭にて今敏賞及び劇場アニメーション部門にて観客賞、第18回アニメーション神戸賞では作品賞・劇場部門、ドイツ シュトゥットガルト国際アニメーション映画祭「ITFS」では長編映画部門の最優秀賞 を受賞しています。また、iTunes Store 「iTunes Best of 2013“今年のベストアニメーション”」 にも選ばれました。

「言の葉の庭」は「泣ける短編アニメーション映画”として当時話題になりました。「”愛”よりも昔、”孤悲”のものがたり」というキャッチコピーのもと”恋”をテーマに、男子高校生・孝雄と女性教師・雪野百香里の恋愛を描いています。靴職人を目指すもその思いは誰にも話していなかった孝雄は、雨の日は1限の授業をさぼり、とある庭園の東屋で靴のスケッチをするのが日課となっていました。

そんなある雨の日、東屋には先客がいたのです。その先客こそが雪野百香里でした。雪野百香里は朝からチョコをつまみにビールを飲んでいたのです。「変なひとだな」と思いながらも、雪野百香里をどこか見覚えのあった孝雄は言葉を交わします。雪野百香里は会ったことはないと言いますが、孝雄のシャツに付いているエンブレムを見て自分の学校の生徒だということを悟りました。

古典の教師だということを知らせるため、遠回しに「雷神（なるかみ）の 少し響（とよ）みて さし曇り 雨も降らぬか 君を留めむ」という和歌を言い残し去ったのでした。孝雄はそれでも雪野百香里が教師だということに気付かず、それからも雨の降る日は約束もなく東屋で孝雄と雪野百香里は交流を深めていきます。「言の葉の庭」は、そんな2人の淡く儚い恋を描いたストーリーとなっています。

「言の葉の庭」は、初夏から夏にかけての季節が描かれているため梅雨や曇天が多く描かれています。ファンを魅了したのは、孝雄と雪野百香里の恋以外にも雨のリアリティある描写にありました。新開誠監督の”写真の様な現実とマッチした作画”は、アニメに密接な関係にない方をも虜にしています。何と言っても、雨の描写はエモーショナルな気持ちにさせる細かな色遣い、水滴1つ1つもリアルに描かれているのが魅力的です。

6作目となる「君の名は。」や7作目の「天気の子」などでも雨の描写やリアリティある風景が描かれました。新海誠監督の特徴であるこれらの背景は、老若男女、ジャンル問わず多くの方々を惹きつけています。「言の葉の庭」は、大ヒットした「君の名は。」よりは上映時間も短く、男子高校生の日常の一部を切り取った静かなストーリーなのですが、「君の名は。」にはない感情的な部分に問いかけるものがあるのかもしれません。

土砂降りの雨や雨に濡れた地面、雨上がりの空気感などにリアリティがある「言の葉の庭」は、新海誠監督の「雨の美しさに気付いてほしい」という思いがありました。また、他の作品と違うところは、雨の日だからこそ出せる雨に反射した緑を色を取り入れることで梅雨独特の暗さや、その暗さの中にも明るい反射が描かれているところです。”緑”に着目して雨のシーンをぜひ細かくチェックしてみてください。

雪野百香里は孝雄の通う高校で古典教師として勤務する27歳です。孝雄と庭園で会っていた時は、孝雄が雪野百香里を教師と知らなかったため、教師と生徒という間柄ではありませんでした。実は、高校の3年生に嫌がらせに遭っており、学校に行くことができず味覚障害になってしまっていたのです。庭園でビールとチョコを食べていたのは味覚障害の為、それらしか味を感じることができなかったからでした。

また、孝雄の担任である伊藤先生とは以前交際していましたが嫌がらせの一件の後破局しています。梅雨が明け、夏になり、夏休みが明けた頃、孝雄は学校で雪野百香里と遭遇します。雪野百香里は生徒から嫌がらせやいじめによって退職することになったのでした。雪野百香里は東京の学校をやめ、地元の四国に帰郷し再び古典教師として励むことになります。

2016年に世界的に大ヒットしたアニメーション映画「君の名は。」に、「言の葉の庭」のヒロイン・雪野百香里が登場していたことに気付きましたか？雪野百香里は東京を去ったあと、故郷の四国へ帰り再び古典教師として授業をしているシーンが「言の葉の庭」の最後に描かれました。それから2年後、「君の名は。」の舞台となる糸守町で古典教師として働く彼女が描かれているのです。

糸守町の舞台となったのは、岐阜県の飛騨地方でした。「君の名は。」作中では、”黄昏時”について説明しているシーンが映し出されます。雪野百香里は地元の四国に帰ったはずだから岐阜にいるのは似た人では？などとも言われていましたが、髪形や服装は雪野百香里と一致しています。

また、古典教師の他、髪型や服装など見た目も一致しています。クレジットでの名前もユキと書かれていたことや、何と言ってもユキの声優が雪野百香里の声優を務めた花澤香菜さんであったことから、「言の葉の庭」の雪野百香里と「君の名は。」のユキは同一人物であると考えていいでしょう。因みにこの点に関し、新海誠監督は濁していますが否定はしていません。

では、雪野百香里の他「君の名は。」でユキの声優を務めた花澤香菜さんにスポットを当てていきます。花澤香菜さんは、声優の他女優や歌手、ナレーターとしても活動する声優です。大沢事務所に所属しています。1989年2月25日生まれの東京都出身です。花澤香菜さんは声優になる前は子役として幼少の頃からバラエティー番組「やっぱりさんま大先生」などに出演し活躍していました。

声優としては2003年のテレビアニメ「LAST EXILE」でデビューしています。高校3年生の時に本格的に声優としての道に進む事を決断し大学進学と同時に現事務所に所属しました。その後は様々な作品に参加する人気声優として名が知られていくことになります。

声優・花澤香菜さんの主な出演作は、テレビアニメ「かんなぎ」ざんげちゃん、「〈物語〉シリーズ」千石撫子、「Angel Beats!」天使 / 立華かなで、「デュラララ!!」園原杏里、「STEINS;GATE」椎名まゆり、「妖狐×僕SS」髏々宮カルタ、「PSYCHO-PASS サイコパス」常守朱、「東京レイヴンズ」土御門夏目、「凪のあすから」向井戸まなか、「ニセコイ」小野寺小咲、「恋と嘘」高崎美咲、「はたらく細胞」赤血球等があります。

2人の関係は、恋人でも友だちでもない曖昧な関係です。雪野百香里と孝雄は10歳くらいの歳の差がありますが、雨の日の逢瀬を重ねるごとにお互いが惹かれあっていきました。孝雄は年上の女性ある雪野百香里に憧れ恋愛的な意味での好意を持ちますが、対して雪野百香里は恋人も職も失い味覚障害にまでなってしまったという悲惨な状況の中、唯一の心の拠り所として孝雄に好意を寄せていたのです。

孝雄は最初に雪野百香里を見た時、大人で自立した女性という印象がありました。ですが、別れ際に和歌で挨拶をした彼女を面倒くさい人と思う一方、どこかでかわいい大人の女性という気持ちを持ったのです。それから、雨の日になると雪野百香里と出会うことを心待ちにしていました。雪野百香里を知っていく中で、自立した大人の女性というよりかは、無邪気で愛嬌のあるかわいい女性というイメージへ変わっていきます。

また、最初に出会ったときに吹っ掛けられた和歌の意味を教科書で調べるという孝雄のかわいい一面も描かれています。「雷神（なるかみ）～」から始まる和歌は、万葉集に載っている柿本人麻呂の和歌です。意味を大まかに訳すと「雨が降らなくてもここにいてくれますか？」というものです。孝雄は、あの時言われた和歌の意味を知り、雪野百香里の控えめなかわいい一面を知ります。

孝雄は雪野百香里の美人なところに惹かれたのでしょうか？実際のところは孝雄本人にしか分かりませんが、最初に興味を持ったのは美人である点であるとも考えられます。美人が朝からチョコとビールを片手に東屋で休んでいるのは異様な光景だったのでしょう。ですが、それは第一印象に過ぎません。雪野百香里に興味を持ったのはそれだとしても、実際に交流を深めていったのは雪野百香里のかわいい一面を知ったかたです。

また、夏休み明けに雪野百香里が自分の高校の教師だったことや上級生からの嫌がらせが原因で退職に追い込まれたことを知った孝雄は、その足で3年生に乗り込みます。雪野百香里を守ろうとした孝雄は、和歌「雷神（なるかみ）の 少し響（とよ）みて 降らずとも われは留らむ 妹し（いもし）留めば」という返し歌を返しています。意味は「雨が降らなくてもここにいるよ」です。

雪野百香里は、「人間なんてみんなどっかちょっとずつおかしい」というセリフを自分に言い聞かせているかのように呟きます。おかしなことを言う雪野百香里が出すミステリアスな雰囲気に興味を惹かれた孝雄は、美人だからという理由だけでは惹かれていないと言えるでしょう。ですが、孝雄の純粋な好意を分かっていながら、自分が立ち直る為に利用していた点では小悪魔的な感じも否めません。

雪野百香里は一見完璧でかわいい雰囲気ではないのですが、実際は自分に迷走したり過去の自分より成長していないと嘆いたり、料理があまり上手ではないそんな彼女を「かわいい」と評価する方が多くいらっしゃいました。

「言の葉の庭」は雨のシーンが魅力的だと評価されています。ヒロインの「人間なんてみんなどっかちょっとずつおかしい」を名言として取り上げていました。憂鬱になるはずの雨の日が少しだけ魅力的なものに見えてくる、そんな印象の変化も味わえます。

雪野百香里の容姿や性格がドストライク、かわいい、という絶賛する方が多くいる印象を受けました。ぜひ、「言の葉の庭」をまだご覧になっていない方はぜひチェックしてみてください。

以上、新海誠監督のアニメーション映画「言の葉の庭」に登場する雪野百香里のかわいい魅力や孝雄との関係などについてまとめてきました。雪野百香里は「言の葉の庭」では故郷の四国へ戻りましたが、「君の名は。」では岐阜にいたことからファンの間では様々な憶測が飛び交いました。サイト内には、「言の葉の庭」に関するまとめが他にもありますので、そちらもぜひ参考にしてみてください。