言の葉の庭のあらすじネタバレと感想まとめ！小説で明かされたその後とは？

新海誠監督の作品の中でも特に人気の高い作品『言の葉の庭』靴職人を目指す高校生のタカオとその学校の教師であり、出勤拒否を続けているユキノの恋の物語です。今回はそんな言の葉の庭のネタバレあらすじを詳しく解説し、小説版で明かされた2人のその後の小説版のネタバレあらすじを紹介します。さらに言の葉の庭を見た人の感想も一緒に紹介します。

言の葉の庭は2013年5月31日に公開された「恋」の物語であり、監督は大ヒット映画『君の名は』の監督である新海誠です。新海誠監督と言えば、映像美が有名であり今作の言の葉の庭でもその要素が強く、特に今回は雨を題材に置いているために背景の作りこみが高くなっています。そして第18回アニメーション神戸賞にて作品賞を受賞しました。映画公開の後には小説版の出版も行われています。

2013年の東京。高校生1年の秋月孝雄(タカオ)は雨の日にいつも学校の登校を1時間遅らせる習慣がありました。そしてタカオは同年の6月の梅雨の時期が始まり、雨が降っている日に登校途中にある公園の、屋根付きのベンチに向かいます。タカオは将来の夢で靴職人を目指しており、この雨で作ったさぼりの1時間を使ってはベンチに座り、新しい靴のデザインや靴製作の為の本などを読んでいます。

そしてまた雨が降り、いつもの場所である日本庭園のあずまやに立ち寄り、ベンチ座って靴のデザインを考えていました。すると、隣のベンチには先客の女性ユキノ27歳が座っていました。タカオは知らない顔なので特に気にすることなく、靴のデザインに没頭します。隣でユキノは、金麦のビールを片手にチョコレートを食べています。タカオはその合わない組み合わせに驚きながらも目をデッサンに戻します。

すると、タカオは消しゴムをあやまって落としてしまい、その消しゴムをユキノが拾ってくれました。その時にタカオはしっかりとユキノの顔を見ると、どこか既視感を覚えてユキノにどこかであったことがあるか尋ねますが、それを否定します。一方のユキノは否定をした後に、タカオが来ている制服の校章を一目見ると、はっとした顔をしましたがすぐに平然を装います。そしてユキノが立ち去るときに、会ってるかもと囁きます。

そしてタカオに向かい、『鳴る神の　少し響（とよ）みて　さし曇り　雨も降らぬか　きみを留めむ』と言うと、去っていきます。そしてタカオは学校から帰ってきた夕方に、夕食の支度をしていると社会人で仕事帰りの兄がコロッケを買って帰ってきました。タカオの家族構成は母親と兄とタカオの3人暮らしでした。母親は一回りも下の男性と付き合っています。

ですが、つい先日に兄が彼女と同棲をするために家を離れるというのが気に入らず、恋人の所に家出をしてしまいます。そして食卓では母親の話題になり、兄は母親が見た目よりも若く見えるのは苦労していないからとと言い、逆にタカオは苦労人だから更けていくといいます。タカオは昼間にユキノが言っていた歌を思い出し、その歌の意味を兄に聞いてみます。しかし、兄にはさっぱりわからず、他にあたってくれと言われます。

そしてまた別の日に雨が降り、タカオはまたいつもの場所に向かうとそこにはユキノがいつものように金麦のビール片手にチョコレートを食べています。タカオは以前のように少し離れたベンチに座ると、ユキノになぜここにいるのかを聞くと、会社をサボったからだと答えます。この一言でお互いに話しやすくなり、ユキノの変わった酒のつまみを見ていると、ユキノはチョコレートはやばいと思っているだろと言います。

そして続けて「どうせ人間なんて、みんなどっかちょっとずつおかしいんだから」といいます。タカオはその言葉に何故か心打たれ、少しずつユキノという女性に惹かれていきました。その日からは、雨の日にはこの場所でタカオとユキノが会うということに自然になっていきます。そして何度もあっている内に、タカオはいつもチョコレートのユキノの為にお弁当を作ってきて、2人で分けて食べていました。

ユキノはいつも出勤をしようとしますが、電車に乗ろうとホームに行くのですがそこから足が動かなく、出勤拒否を続けていました。そして仕事先に行くための電車を見送ると、引き返していつものベンチに向かいます。その日は、自分でお弁当を作っており、タカオはその中の卵焼きを1つ取られました。自身が料理が得意ではないと自負していたユキノは焦ります。そして案の定卵焼きの中には殻が混入していました。

タカオは学校以外の時間は靴職人を目指す勉強とその材料費を稼ぐためにバイトをして過ごしていました。そして、また別の日に雨が降っていつものようにユキノと話していると、タカオが将来靴職人を目指しているということをユキノに打ち明けます。すっかり心を開いたタカオは、知らないうちに雨の日を待ち望んでいました。

そしてお弁当を食べ終わり、タカオはベンチでうたたねをしていました。そしてタカオは夢で、まだ小学生の頃に母親に対して靴のプレゼントをした夢を見ました。ユキノはタカオの寝顔を見ると「まだ私、大丈夫なのかな」とどことなくささやきます。それからはユキノは仕事をやめようと決心をしていました。以前から相談に乗ってくれていた伊藤先生にあずまやの事を話していましたが、その人物はおばあちゃんと勘違いしています。

ユキノは仕事での過度なストレスで、味覚障害になっていたために、味がわかるのがチョコレートだったのです。しかし、その味覚障害も、タカオが作ってきてくれるお弁当のおかげか、段々と治ってきていました。そして7月に入り、いつものようにお弁当を作ってきてくれているお礼で、タカオがいつも欲しがっていた本をプレゼントします。そして、タカオはお礼を言うと、ユキノに対して頼み事をしました。

それは、最近デザインしている靴が中々うまくいかないので、ユキノの足で採寸をさせてほしいということでした。ユキノはベンチの上に立ち、片足を紙の上にのせて、タカオはユキノの足の採寸をしていきます。するとユキノは「私ね、うまく歩けなくなっちゃたの」と言います。その日からは、梅雨が明けて晴れの日が続きました。タカオやユキノは雨の日を今かと待ち望んでいましたが、中々その日は来ません。

ユキノは晴れの日でもあずまやに向かうのですが、一方のタカオ雨が降っていないので行く理由が見つからず向かうことが出来ません。そして別の日に、兄がとうとう引っ越しをするということで、兄の引っ越しの手伝いをしたりとしている内に8月になります。タカオは夏休みに入り、毎日のようにバイト漬けの日々を過ごしていました。タカオはがむしゃらに働いて、将来の専門学校への学費や靴を作る際の材料代を集めていました。

ですが、心の中ではいつもユキノの事を考えています。しかし、自分は15歳で相手は27歳ということで相手にされていないのではないかと思い、頑張って釣り合うために、早く自分が大人に成長できるようにと考えていました。ユキノはタカオを見ていると、自分は15歳の時から全く成長できていないと痛感します。そして9月に入り、タカオが夏休みを開けて学校にいると、廊下ではユキノとすれ違います。

ユキノもタカオの姿に気づきましたが、お互い干渉せずユキノは退職の手続きを進めていました。そして屋上で学友と話していると、ユキノの事を知っているので教師をやめる経緯を聞きます。それは、タカオのクラスとは別にユキノは古典教師をしていましたが、3年生の男子生徒がユキノに恋をしてしまい、その男子生徒の彼女が嫉妬して高3の女子ともめ事が起きていました。それを気に、他の3年の女子生徒との関係も悪くなります。

ユキノが学校に来なくなった理由を聞いたタカオは、学友にユキノを追い詰めた先輩の名前などを聞き出し、放課後に問題の生徒ショウコの所に向かいました。ユキノが退職になるとショウコに伝えると、ショウコがユキノの事を淫乱ババアといったことに腹を立ててショウコにビンタをします。タカオはショウコの周りにいた他の男子生徒に返り討ちにあい、別の日の晴れているときにあずまやに向かいます。

タカオはあずまやでユキノを見つけ、以前にユキノが言っていた歌が万葉集の和歌であり、その返歌を答えます。ユキノの歌が、雨が降れば帰ろうとしているあなたを引き留めてくれるのにと言った歌に対してタカオは雨が降らなくても、君が引き留めてくれたら、私はここにいると言った歌で答えます。ユキノは返歌を知っていることに驚き、タカオは教科書に載っていたと答えます。

何故ユキノがこの歌を歌ったのかは、初めに会った時にあったことがあるかと聞かれたので、自分が古典教師であることのヒントとして歌ったのです。しかし、タカオはそんな騒動になっていることも知らず、自分の夢を追いかけていたのでタカオは普段通りに接してくれていたのです。ユキノはそんなタカオの存在が、心の支えになっていました。そしてユキノはタカオの顔に出来ている傷について触れます。

しかし、タカオは俺だって喧嘩くらいすると言ってごまかします。そんな二人も上空から突如雷が鳴り響き、雨が降り出してきました。2人はびしょ濡れになりながら急いであずまやに駆け込みます。雨は止む気配がなく、一度近くにあるユキノの自宅に行き、服を乾かすことにしました。ユキノの自宅では、タカオがオムライスを作り、ユキノと一緒に食べながらお互いが「生きてきた中で一番幸せ」と思い、タカオはユキノに告白します。

ユキノは顔を赤らめるのですが、自身が一回り年の離れたおばさんだと言うことと、来週に実家に戻ることを話し、「私は靴がなくても歩ける練習をしていたの」と言うと、タカオは気持ちが届かなかったからか、着替えてユキノの部屋を飛び出します。ユキノはタカオが去った後に、自分の気持ちに嘘をついてしまったと思い、はだしのままタカオを追いかけます。するとタカオはマンションの階段の踊り場で雨を見ていました。

ユキノは一つ上に踊り場でタカオを発見すると、タカオが振り返りやっぱりあなたが嫌いだと言います。それを皮切りに「自分の事は一切話さずに、自分だけが生徒だって知っていた」や「教師と知っていたら靴の事なんか話さなかった、どうせ無理だと思われるから」など、高ぶった気持ちのまま、自分の考えを涙を流しながら発し続けます。そして最後に「あんたはそうやって大事なことは言わず、独りで生きていくんだ」と言います。

ユキノは自身の欠点を正直に叱ってくれた最後の言葉で心に響き、ユキノの感情があふれ出して踊り場から駆け下りてタカオに抱き着きます。ユキノは泣きながらタカオがあの場所に来てくれていたから救われていたんだと答え、空の雲から太陽の光がさしこんできます。それから季節は過ぎて冬になると、ユキノは実家の四国で再び教師として働き、タカオはユキノのことを時折思い出しながらも夢に向かって勉強を続けています。

2月になり、東京では雪が積もっていた時に久しぶりにあずまやにタカオはいました。そこでタカオはユキノからもらった手紙を読み、以前に採寸したユキノの為に作った靴をベンチに置いていきます。

小説で明かされたタカオとユキノのその後は、タカオが高校を卒業した後に、靴職人としての勉強の為にイタリアに留学をしました。

そしてその間にも、ユキノとの関係が途切れることはなくメールなどをしていました。そして留学も終わり、あの別れから4年と半年が過ぎた時に、2人は再開の約束をします。再会する場所はいつものあずまやで雨の日でした。タカオはユキノの所に向かう際に、ユキノの為に作った靴を持って行きます。

ユキノはいつものベンチで待っていると、緊張をしており泣きだしそうになっていましたが、実際にタカオの顔を見るとユキノの顔は笑顔になり、再会を果たしました。

言の葉の庭を見た人の感想では、1時間もない短い映画ながらもその中で2人の恋心などの心理表現がきれいに描かれているのがよかったというネタバレ感想があります。そして映画版だけではなく、小説版を読むとより2人の気持ちなどが理解でき、感情移入がしやすいと言った感想があります。

言の葉の庭を見た人の感想では、キャラクターのセリフがよかったというネタバレ感想があります。みんなどっかちょってずつおかしいや歩き方を忘れたなど、誰でも感じえる思いを的確に表現してくれるセリフが忘れられないなどの感想があります。

以上、言の葉の庭にネタバレあらすじと、小説版で明かされた映画のあとのストーリー、そして映画版や小説版の言の葉の庭を見た人の感想を紹介しました。新海誠監督の映像美などが気になった方は是非一度、言の葉の庭を視聴してみてはいかがでしょうか。