【ダンまち】カサンドラ・イリオンの予言「詩」の意味を考察！ベルたちの結末は？

本記事で特集するカサンドラ・イリオンの話題に入る前に、彼女が登場する作品「ダンまち」の作品情報を紹介します。

ダンまちとは大森藤ノによるライトノベルで、正式名称は「ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか」。イラストは漫画「夜桜四重奏 〜ヨザクラカルテット〜」で知られるヤスダスズヒトが担当。SBクリエイティブのGA文庫から刊行されています。

小説家・大森藤ノのデビュー作となったダンまち。小説投稿サイト「Arcadia」に投稿したのが始まりでした。その後、第4回GA文庫大賞へ応募すると見事大賞を受賞、書籍化へと漕ぎつけました。

本作のヒットを受けて、2014年にダンまちヒロインの1人、アイズ・ヴァレンシュタインを主人公にした「外伝 ソード・オラトリア」、2017年には同じくダンまちヒロインのリュー・リオンを主人公とした「ファミリアクロニクル episodeリュー」が刊行されました。シリーズを通しての発行部数は、2019年時点で1200万部に及んでいます。

メディアミックス展開も積極的に展開されています。漫画では2013年にダンまち、2014年には外伝「ソード・オラトリア」、2017年ファミリアクロニクル「episodeリュー」が連載を開始。テレビアニメは、2015年ダンまち、2017年外伝「ソード・オラトリア」、2019年アニメ第2期「ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうかII」が放送されました。

劇場版アニメでは、2019年2月「劇場版 ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか -オリオンの矢-」が公開されています。

ここからは、ダンまちのあらすじを紹介していきます。ダンまちの舞台となるのは、地下に広がる迷宮・ダンジョンと地上の都市・オラリオ。オラリオの中心には、神々が集う摩天楼・バベルが聳えています。物語は、主人公ベル・クラネルとヒロインの女神・ヘスティアを中心に描かれていきます。

迷宮・ダンジョンでは様々なモンスターが生み出されていました。そのモンスターと戦う戦士に憧れる主人公のベル。戦士になるためには、神が管理する戦士グループ「ファミリア」に所属する必要がありました。ところが、戦士とは程遠い華奢な体格をしたベルは、どのファミリアからも相手にされません。

途方に暮れるベルに手を差しのべたのが、女神ヘスティアが新たに組織したヘスティア・ファミリアでした。ベルはヘスティア・ファミリアの戦士第1号となります。ファミリアに所属する戦士の能力は、戦闘技量に応じて数値化されていました。レベル1から始まり、技量が上がるにつれてレベル2、レベル3とカウントアップされていく仕組みです。

ダンまち冒頭、モンスターに襲撃されたベルは、ヒロインのアイズに助けられます。ベルの技量はレベル1、アイズはレベル5と実力の差は歴然。この時ベルはアイズに一目ぼれしてしまいます。技量アップをはかり強くなろうと決意したベルは、ひたすら訓練に打ち込みます。能力は低いのですが窮地に立たされると爆発的な力を発揮するベル。周囲から驚きの声が上がります。それを見たアイズもベルの能力に興味を示しました。

ある日の事、ベルはアイズに稽古をつけてもらいます。その後2人は急接近。仲良く歓談する姿が見かけられるようになります。それを見たヘスティアは、アイズに嫉妬を抱くようになっていきます。ただ、アイズが惹かれていたのは異性としてのベルではなく、彼の不思議な能力。この件はヘスティアの勇み足となりました。

ヘスティア以外にも、ベルに対して熱い視線を送る者の存在が明らかになります。その人物とは、摩天楼・バベルの最上階に居を構える美の女神フレイヤでした。フレイヤはベルに特別な感情を抱きます。そして、ベルの能力を見定めようと、怪物祭で集められたモンスターを地上に解き放ちます。

自由になったモンスターたちはヘスティアに襲いかかります。ベルはヘスティアを守ろうと格上のモンスターに立ち向かっていきました。再三窮地に追い込まれながらも、ベルはヘスティアに手渡された神のナイフの威力を借りモンスターを打ち破っていきました…。

次に、本記事の主人公カサンドラ・イリオンのプロフィールを紹介します。カサンドラ・イリオンは、アポロン・ファミリアに所属する18歳の美少女戦士。ダンまちに登場するヒロインの一人です。当初のステイタスはLv.2でしたが、ミアハ・ファミリアへ改宗後の遠征で活躍しLv.3へ昇格、二つ名・悲観者（ミラビリス）を得ています。

同じアポロン・ファミリアのダフネ・ラウロスと仲が良く、2人で行動を共にすることも珍しくありません。そしてカサンドラ・イリオンで特筆すべきは、何と言っても結末を知ることのできる能力・予知夢。たいへん有益な能力でしたが、周囲の仲間には単なる妄想と一蹴されてしまいます。

カサンドラ・イリオンは、アポロンがベルに襲撃を仕掛けることを予知夢で知ります。予知夢の結末はアポロン・ファミリアの滅亡でした。急いでそれを進言するのですが相手にされません。その結果、カサンドラ・イリオンの予言通りアポロンはヘスティアに惨敗し、ファミリアは解体されてしまいます。

新たなファミリア探しの必要に迫られたカサンドラとダフネ。同時に紛失した愛用の枕を探していたカサンドラは、予知夢の予言に従いアポロン・ファミリアのあった場所を訪れます。そこに現れたベルが対応してくれ、予知夢の示した場所で枕を発見します。

感激したカサンドラは、ベルのいるヘスティア・ファミリアへの入隊を希望します。ところが、ヘスティア・ファミリアに莫大な負債があるのを突き止めたダフネに引き止められ断念。結局ダフネとともにミアハ・ファミリアに改宗することとなりました。

冒険者らしからぬ内向的でシャイなカサンドラ・イリオン。元アポロン・ファミリアで同い年のダフネ・ラウロスの周りにいつも付きまとっています。予知夢をよく見るようで、夢の内容をダフネに伝えてみるのですが、ダフネにはいつもからかわれていました。

小説・ダンまちにおいてカサンドラ・イリオンの予言は「詩」と呼ばれています。彼女の予言、すなわち詩は17節からなっていましたが、最後の4節は本作の主人公でヘスティア・ファミリア団長のベル・クラネルたちの行く末を示唆していました。それでは、次にその詩の意味について見ていきましょう。

ダンまちのヒロイン、カサンドラ・イリオンが見たベルたちの行く末を意味している予知夢、すなわち詩の最後の4節は次のようになっています。

カサンドラ・イリオンの最初の詩の一節、「檻は棺へと変わり」は、ヴェルフ・クロッゾたちがベル不在で苦戦を強いられている場面を意味しています。「棺へと変わり」は死に向かっていることを暗示します。また、「求めし光」とはヘスティア・ファミリア団長のベルを意味し、彼に助けを求めてもそれが叶えられない危機的状況であることを表現しています。

ベルたちの結末、詩の次のキーワードは”破片”です。この破片という言葉には、ヴェルフを強化する力という意味がありました。ただし、力と言っても能力ではなく苦境に陥ったときに立ち上がる気持ちのことです。この状況を打開するために、ヴェルフに魔剣の製作を提案します。

カサンドラ・イリオンの詩における続いてのキーワードは、”火を捧げ”です。この言葉は、まさしくヴェルフが行おうとしていた魔剣製作を意味していました。これを成し遂げることで、次の”日輪の灯火を請え”、すなわち魔剣の力を獲得すると言うことを意味しています。

カサンドラ・イリオンの詩の最後のキーワードは心せよ“其は惨禍の宴”。これは危機的状況に直面することも覚悟しておくようにということを意味しています。ヴェルフたちの活躍如何で戦況は好転することもありますが、逆にベルの命が奪われ危険もはらんでいることを意味する予言でした。

カサンドラ・イリオンの予知夢は今後起こるであろう苦難を事前に知らせてくれるので、戦略上の判断を下す場合には有効な能力となります。しかしその反面、精神面での負担が大きいようなので彼女にとってはリスクの大きな能力とも言えます。

アニメ・ダンまちで予知夢という能力を持つヒロイン、カサンドラ・イリオンを演じたのは、声優の真野あゆみです。以下に彼女のプロフィールを紹介します。

• 名前：真野あゆみ（まの あゆみ）
• 性別：女性
• 出生地：埼玉県
• 誕生日：4月24日
• 年齢：非公開
• 身長：150 cm
• 職業：声優
• 事務所：ステイラック

幼い頃から憧れを持っていたことや、特に友人が称賛していたアニメ「涼宮ハルヒの憂鬱」を見てその世界に入りたいと強く思ったことから声優を目指すようになったと言います。2014年に声優プロダクションスペルバウンドに入所。2015年に株式会社ステイラックのワークショップの研修生となり、2016年にはステイラック預かりとなります。2016年のテレビアニメ「マギ シンドバッドの冒険」で声優デビューを飾りました。

• ブラッククローバー（2017年-2019年、ホロ、カイ）
• ラストピリオド-終わりなき螺旋の物語-（2018年イワザル）
• デート・ア・ライブIII（2019年、七罪）
• とある科学の一方通行 （2019年、菱形蛭魅ほか）
• 異世界チート魔術師（2019年、アナスタシアほか）
• 鬼滅の刃（2019年、中原すみ）

ここまで、ダンまちのカサンドラ・イリオン特集をお届けしてきましたが、最後にカサンドラに関する感想や評価を紹介します。

カサンドラ・イリオンに関する感想や評価、最初に紹介するのはカサンドラの予知夢の能力を評価する方のツイートから。カサンドラがいるだけでストーリーがふくらんで、面白さが倍増するということです。能力発動が物語を面白くする好例だと言えるでしょう。

次に紹介するカサンドラ・イリオンに関する感想や評価は、カサンドラが不憫でならないと言う方のツイートです。カサンドラの元ネタとなったと考えられるギリシャ神話での話です。男神アポロンに見初められ予言能力を得るカサンドラでしたが、アポロンとの未来が見えてしまい交際を断ると、予言を誰も信じない呪いをかけられてしまいます。ギリシャ神話には悲劇的な内容が多いようです。

カサンドラ・イリオンに関する感想や評価、最後に紹介するのは、物語の別の展開を想像してしまった方のツイートからです。皆がカサンドラの予知夢を素直に聞いてくれていたらどうなっただろう？と想像力を逞しくしているようでした。

ここまで、ライトノベル・ダンまちに登場するカサンドラ・イリオンに焦点を当て、彼女のプロフィール紹介から能力・予知夢についての考察、アニメの声優紹介など様々な情報をお届けしてきました。

アポロン・ファミリアに所属する18歳のヒューマン美少女カサンドラ・イリオン。戦士としてのステイタスはLv.2でしたが、ミアハ・ファミリアへ改宗後の遠征でLv.3へ昇格、二つ名・悲観者（ミラビリス）を得ています。同じアポロン・ファミリアのダフネ・ラウロスと仲が良く、2人で行動を共にすることもよくありました。

カサンドラ・イリオンについて特筆すべきは、何と言っても出来事の結末を知ることができる能力・予知夢です。ところが折角の能力も、周囲には単なる妄想と一蹴されてしまいます。アポロン・ファミリアの滅亡も予言しますが相手にされず、その結果ファミリアは解体の憂き目に遭ってしまいました…。

これからダンまちを見る方もすでに見た方も、カサンドラの不思議な能力・予知夢に注目して作品を鑑賞してはいかがでしょうか？この記事内容を念頭におくことで、より深く作品を理解することができるかも知れません。