【七つの大罪】ゲルダとゼルドリスの関係は恋人同士？出会いや生死を考察

七つの大罪に登場するゲルダとゼルドリスは、魔神族と吸血鬼一族の恋人です。愛し合っていたゼルダとゼルドリスは、種族や立場の違いから引き裂かれました。この記事ではゲルダとゼルドリスについて、メリオダスやエリザベスとの共通点、エジンバラの吸血鬼討伐などを紹介します。ゲルダとゼルドリスが気になる方はぜひチェックしてみてください。それではまず、七つの大罪の作品について紹介します。

七つの大罪は2012年から週刊少年マガジンで連載されている、王道ヒロイック・ファンタジー漫画です。作者は鈴木央先生で、2019年11月時点で39巻が刊行されています。テレビアニメ化も三度されている人気作品で、2019年10月からはテレビアニメ3期「七つの大罪 神々の逆鱗」が放送されています。

人間と人間ならざるものが共に生きるブリタニア、その大国リオネス王国では聖騎士たちによる横暴で国が荒れていました。王国の命運を憂いた第3王女エリザベス・リオネスは城を飛び出し、かつて王国転覆の罪で追放された伝説の騎士団「七つの大罪」を探そうと決意します。エリザベスは偶然入った酒場で七つの大罪団長メリオダスと運命的な出会いをし、二人で七つの大罪さがしの旅に出ます。

七つの大罪に登場するゲルダは、「千塵のゲルダ」と呼ばれる吸血鬼一族の女性です。身長は169cm、体重は59kg、年齢は345歳です。ゲルダの闘級は4080であり、その内訳は魔力が2450、武力が430、気力が1200です。肉弾戦よりも、魔力を使った戦いが得意だと推測されます。また、吸血鬼一族は夜であれば闘級が2倍になるので、ゲルダの闘級も夜に限れば8160まで上がります。炎を操る能力があることがわかっています。

七つの大罪に登場するゼルドリスは、ゲルダの恋人であり十戒として七つの大罪の前に立ちふさがったキャラクターです。ゼルドリスの魔力は非常に強力であり、最強の男エスカノールや四大天使リュドシエルすらも苦戦させました。ここでは、ゼルドリスのプロフィールや戒言、魔神王に与えられた魔力やゼルドリス本人の固有魔力などを紹介します。

七つの大罪に登場するゼルドリスは、魔神王直属の精鋭部隊「十戒」の一員であり、メリオダスの弟です。ゼルドリスは魔神王に対抗するものへの処刑を行う「処刑人」を担当しており、十戒統率者だったメリオダスが魔神族を裏切ってからは十戒の指揮を執っています。ゼルドリスの闘級は61000であり、その内訳は魔力が10000、武力が47200、気力が3800です。

ゼルドリスの戒言を紹介します。魔神王直属の精鋭部隊である十戒は、魔神王からそれぞれ戒言と呼ばれる能力を授かっています。ゼルドリスの場合は「敬神」の戒言です。この戒言の能力は、戒言の所有者に背をむけるものを強制的に服従させることです。

この敬神の戒言により、リオネス城の陥落は非常に容易なものとなりました。ゼルドリスに背を向けたリオネスの兵士たちは皆ゼルドリスの意のままに動くようになり、仲間同士で殺し合いをはじめました。

ゼルドリスの魔力を紹介します。ゼルドリスが持っている一つ目の魔力は「魔神王（ゴッド）」です。これは魔神王代理であるゼルドリスが、魔神王の魔力「支配者（ザ・ルーラー）」の一部を借り受けたものであり、魔法攻撃を無力化できます。この魔神王の魔力は、四大天使リュドシエルや七つの大罪マーリンの強力な魔法攻撃をも無力化できますが、支配者の魔力とは違い、物理攻撃は無力化できません。

ゼルドリスの魔力を紹介します。ゼルドリスが持っている二つ目の魔力は「凶星雲（オミノス・ネビュラ）」です。これはゼルドリス固有の魔力であり、周囲の生物を凄まじい吸引力で引き寄せ、間合いに入った全てを切り刻みます。

その原理は、まず極限の集中状態において周囲に展開した闇を高速で回転させ、渦を生み出します。真空に空気が流れ込むように生物がゼルドリスに引き寄せられると、間合いに入った全てを脊髄反射による神速の斬撃、「全反応（フルリアクト）」で切り刻むというものです。この早さは四大天使リュドシエルの恩寵「閃光」を超え、回避は不可能です。

七つの大罪には、大切な存在である誰かのために戦うキャラクターが多く登場します。ゲルダとゼルドリスもまた、特別な関係であることが示されてきた二人です。それでは、ゲルダとゼルドリスの関係について紹介します。

ゲルダとゼルドリスは魔神族と吸血鬼一族の恋人です。メリオダスがエリザベスを愛しているように、ゼルドリスはゲルダを愛しています。メリオダスとエリザベスと同じように種族が違う二人は、魔神王の目を盗んで逢瀬を繰り返していました。

恋人として愛し合っていたゲルダとゼルドリスですが、二人は聖戦によって引き裂かれます。3000年前、吸血鬼一族は魔神族に隷属する形で聖戦に参加します。しかし聖戦の途中で十戒の統率者メリオダスが魔神族を裏切り、均衡していた魔神族と女神族のパワーバランスが崩れます。それを好機と見た吸血鬼一族は、魔神族に反旗を翻します。

しかし謀反は失敗に終わり、魔神王は処刑人であるゼルドリスに吸血鬼一族の処刑を命じます。処刑される吸血鬼一族の中にはゼルダもおり、ゼルドリスは愛する恋人を手にかけなければならなくなります。

魔神族と恋人ゲルダへの想いとの間で激しく葛藤したゼルドリスは、ゲルダを殺さずに封印することを選びます。メリオダスのように仲間の魔神族を捨てることはできず、愛する恋人ゲルダを殺すこともできないゼルドリスは、処刑したふりをしてゲルダを封印し、魔神王の目から隠したのでした。しかしゲルダを封印した後、ゼルドリスも女神族によって封印され、二人は3000年の間眠り続けることになるのでした。

ゼルドリスの恋人ゲルダと、ゼルドリスの兄メリオダスは会ったことがあります。しかしそれは弟が兄に恋人を紹介するためなどではなく、敵同士としての悲しい出会いでした。それでは、ゲルダとメリオダスの出会いを紹介します。

ゲルダとメリオダスの出会いが描かれたエピソードは、七つの大罪公式ファンブック「罪約聖書」に掲載されています。それでは「エジンバラの吸血鬼」と題されたそのエピソードでの、ゲルダとメリオダスの出会いを紹介します。物語は12年前、七つの大罪がリオネス王国を追放される前の時間まで遡ります。リオネス王バルトラの元に、遥か昔に封印された吸血鬼一族が目覚めエジンバラ国を一夜で落としたという知らせが届けられます。

原因を調査するため、バルトラは七つの大罪をエジンバラ城へと派遣します。吸血鬼が根城とするエジンバラ城へ到着した七つの大罪はバラバラに乗り込み、調査を始めます。メリオダスはエスカノールと行動を共にしていましたが、途中ではぐれて一人になります。するとメリオダスの前に、二人の吸血鬼が現れます。そのうちの一人がゲルダでした。

もう一人の吸血鬼、黒爪のレンはメリオダスをゼルドリスと勘違いしており、封印された恨みを晴らそうと襲いかかってきます。するとレンの背中を炎が襲い、焼き尽くされます。レンを攻撃したのはゲルダでした。ゲルダはメリオダスの正体を知っていると言い、「私を殺して」と頼みます。

ゲルダはメリオダスに、3000年前起きた二人の悲劇を話します。ゲルダはゼルドリスとの運命を悲観し、ただ血を吸って生き続ける人生に疲れていました。だから殺してほしい、とゲルダは頼み、メリオダスはそれを承諾します。そしてメリオダスの闇がエジンバラ城に大きな穴を穿ちました。

「エジンバラの吸血鬼」でメリオダスがゲルダの願いを聞き入れ、殺したような演出がされていますが、実際にゲルダが殺された描写はありませんでした。そしてその後、第287話でゼルダが生きていたことが明らかになります。メリオダスはゲルダを殺さず、エジンバラに封印していたのでした。

メリオダスとエリザベス同様、悲運の恋人となってしまったゲルダとゼルドリス。実はこの恋人たちの悲しい運命には、兄メリオダスが深く関わっています。それでは、ゲルダとゼルドリス、そして兄メリオダスの関係を紹介します。

前述で紹介したように、メリオダスとゲルダが初めて顔を合わせたのはエジンバラの吸血鬼討伐でのことでした。封印から解放されたものの、魔神王に認められない限り、吸血鬼であるゲルダと魔神族の王子ゼルドリスは共に生きられません。運命には逆らえない、と呟くゲルダをみて、メリオダスは悲しそうな顔をします。

メリオダスの悲しそうな反応は、運命に引き裂かれるゲルダとゼルドリスを、自分とエリザベスに重ねたからだと考えられます。メリオダスも恋人エリザベスと共に生きられない運命にあり、それに抗い続けていました。また、ゲルダとゼルドリスが引き裂かれる原因となった吸血鬼一族の反乱は、メリオダスが魔神族を裏切ったことで起きています。メリオダスの表情は、その責任と罪悪感を感じて出たものかもしれません。

3000年の封印から目覚めたゼルドリスは、魔神王になるため戦います。ゼルドリスが必死に魔神王の座を狙う理由は、全ての種族が平穏に暮らせる魔界を作るためでした。ゼルドリスが魔神王になり、吸血鬼一族への迫害をやめさせれば、ゲルダとも幸せに暮らせるようになります。

しかし七つの大罪247話で、ゼルドリスの前にメリオダスが現れます。メリオダスは自分が魔神王になることを告げにきたのでした。ゲルダとの未来を思い描くゼルドリスには許容できる話ではなく、攻撃を仕掛けます。しかしメリオダスが耳元で何かを呟くと突然態度を一変させ、協力するようになります。このときメリオダスが何を言ったのかは不明だったのですが、287話で明らかになります。

メリオダスはこのとき「ゲルダは生きている」と告げていました。エジンバラの吸血鬼討伐の時、ゲルダはゼルドリスとの運命を悲観し、死を選ぼうとしていました。そのためメリオダスは時が来るまでゲルダを封印しすることを選んだのでした。メリオダスはこのことをゼルドリスに教え、自分に協力すればゲルダの居場所を教えると取引を持ちかけました。

運命に引き裂かれた恋人、ゲルダとゼルドリス。その運命を作り出してしまったのは、兄のメリオダスであり、ゼルドリスは兄に振り回されたかわいそうな弟と言えます。七つの大罪320話では、魔神王に体を乗っ取られたゼルドリスを元に戻すため、メリオダスが立ち向かう場面があります。どんどんゼルドリスの意識がなくなっていくのに対し、魔神王の力は逆に強まっていき、メリオダスは押されはじめます。

一度態勢を立て直そう、と言うエリザベスにメリオダスが返したのがこのセリフです。この「三度」と言うのは何を指しているのかを考察します。1度目はメリオダスが魔神族を裏切り、女神族側についた時のことだと考えられます。メリオダスもゼルドリスも恋人のために戦ってきたことは共通していますが、ゼルドリスがゲルダ以外にも魔神族のことを考えていたのに対し、メリオダスはエリザベス以外の全てを捨てました。

2度目は魔神王の座をゼルドリスに譲ってもらった時のことだと考えられます。メリオダスはゲルダの居場所を教えることと引き換えに、ゼルドリスの魔神王になるという夢を諦めてもらいました。しかし戒言を取り込んだメリオダスは体を魔神王に乗っ取られ、再びゼルドリスを裏切っています。

3度目はゼルドリスの体が魔神王に乗っ取られた現在のことを指していると考えられます。もし今ゼルドリスを見捨ててしまえば、メリオダスは弟をこれで三度見捨てたということになります。「三度も見捨てることは出来ねえ」と言うセリフには、弟を自分の都合で翻弄し続けてしまったメリオダスの、後悔の気持ちが現れていると考えられます。

メリオダスの体を乗っ取った魔神王を倒したあと、メリオダスは封印していたゲルダを解放しにエジンバラ城へと赴きます。封印から目覚めたゲルダは、ゼルドリスが行方不明であることを知ると、「私は彼の元へ行く」と宣言して消息を断ちます。ゼルドリスの体が魔神王に乗っ取られている現在、ゲルダが魔神王の中にいるゼルドリスの元へ現れることが予測されます。

ゼルドリスよりも年上なゲルダは、包容力のある素敵な女性であることがよくわかるツイートです。ゲルダと恋人であるゼルドリスを羨ましく思う気持ちが伝わってきます。

ゲルダの好きなところを聞かれたゼルドリスは、「ハッキリものを言うところと甘やかしてくれるところ」と答えています。このツイートからは、そんなゲルダの年上らしい余裕や、気の強さが伝わってきます。

七つの大罪に初めて登場した時は、恋人との運命を悲観して死を選ぼうとしていたゲルダでしたが、本来の性格は男前であることがよくわかるツイートです。普段は十戒の統率者としてしっかりしているのに、ゲルダといると可愛くなるゼルドリスと、お似合いであると感じる気持ちが伝わってきます。

七つの大罪に登場する悲運の恋人、ゲルダとゼルドリスについて、メリオダスやエリザベスとの共通点、エジンバラの吸血鬼討伐などを紹介しました。2019年10月からテレビアニメ3期「七つの大罪 神々の逆鱗」が放送されています。ゲルダとゼルドリスに興味がある方は、ぜひ視聴してみてはいかがでしょうか？