【鋼の錬金術師】真理の扉とはなに?人体錬成との関係や等価交換について考察

鋼の錬金術師に登場する『真理の扉』とはどんなものなのかご存知ですか?エドとアルが人体錬成をした際に、その等価交換の代償として、自身の体を持って行かれています。また、作中で「真理とは常に残酷である」と表現されています。そんな残酷な真理や真理の扉とはどの様なものなのでしょうか?今回は真理の扉に焦点を当てながら、人体錬成との関係や等価交換について考察していきます。

【鋼の錬金術師】真理の扉とはなに?人体錬成との関係や等価交換について考察のイメージ

目次

  1. 真理の扉とはなに?
  2. 真理の扉と人体錬成との関係
  3. 真理の扉との等価交換について考察
  4. 真理の扉を開いたエドとアルの代償とは?
  5. 真理の扉に関する感想や評価は?
  6. 真理の扉とはなに?まとめ

真理の扉とはなに?

鋼の錬金術師の作品情報

鋼の錬金術師に登場する真理の扉について紹介していきます。まずは、鋼の錬金術師の作品情報を概要とあらすじから見ていきましょう。

鋼の錬金術師の概要

鋼の錬金術師とは、月刊少年ガンガンで連載されていた荒川弘の漫画です。2度アニメ化もされ、映画化やゲーム化など、幅広く浸透している特徴があります。主な題材として、ホムンクルスや賢者の石という独特の表現を使うことがあります。主人公エドとアルが自ら犯してしまった罪を償うための物語が大まかなストーリーとなります。

鋼の錬金術師のあらすじ

幼き頃のエドと弟のアルは、母親が大好きでした。父親は優秀な錬金術師でしたが、父親らしいことを何もしてもらえなかったエドとアルにとっては、母親の存在がとにかく大きかったのでした。ある日、そんな母親が病死してしまいます。エドとアルは死んだ母親を生き返らせるために人体錬成にのめり込みます。

『人を生き返らせる』ということに何の疑いもありませんでした。しかし、人体錬成とは生き返らせることではなく、『作る』ことだという事を真理を通して知ったエドとアルは、死んだ人は生き返らないという当たり前の現実を突きつけられたのでした。

人体錬成をした代償は大きく、エドは左足をアルは全身を等価交換によって失います。気絶しかける意識の中でエドはアルの魂だけを再び錬成します。その等価交換の代償として今度は右腕を失います。エドの右腕と引き換えにアルの魂を鎧に定着させることに成功したのでした。

エドもアルもこの時に見た真理の扉で人体錬成は不可能であることを知るのですが、全身を持って行かれたアルにはその時の記憶はありませんでした。二人はまずは元の体に戻るための旅に出ることにします。旅の途中で『賢者の石』と呼ばれる物の存在を聞き、賢者の石を使えば元の体に戻れるかもしれないという可能性を見出します。

ところが、賢者の石は暗躍するホムンクルスが作り出したもので、その材料は生きた人間であることがわかります。ホムンクルスの最終目的は、エドとアルが住む国の人間全員を使って巨大な賢者の石を作ることでした。その目的を知ったエドとアルは、たくさんの仲間と共にホムンクルスとの戦いに挑むのでした。

エドとアルは見事ホムンクルスの目的である巨大な賢者の石作成を阻止することができるのでしょうか?そして二人は真理の扉の意味を理解して元通りの体に戻ることができるのでしょうか?

1人に1つある扉

鋼の錬金術師に登場する真理の扉とは、1人に1つある扉のことです。全ての人間が持っているものでありながら、その本質は異なるものです。そしてその真理の扉とは、錬金術を使うのに必要な要素です。つまり、鋼の錬金術師の世界において、錬金術は誰でも行える術だとも言えます。

禁忌の術で開く審理の扉

鋼の錬金術師に登場する真理の扉とは、禁忌の術で開く審理の扉でもあります。禁忌の術とは人体錬成のことで、人体錬成を行った術者はまず、真理の扉の前に飛ばされて、目の前の透明な人物と会話をします。会話をした後に真理の扉が開き、中を見ることができます。

中を見た分だけの代価を払う必要があるのですが、このことから、そして禁忌の術を行った罰を与える意味として、審理の扉という表現も可能です。正しい罰を与えるための審理をする場だということです。例えば、エドは二度と立ち上がれないように足を失ったり、先を見据えたマスタングは視力を失っています。

巨大な瞳と無数の手がある

鋼の錬金術師に登場する真理の扉の奥には、巨大な瞳と無数の手があります。この瞳と手には形という概念がなく、不規則な形状をしたまま、人体錬成を行った術者を扉の中に引きずり込みます。そこで透明な人間と対面するのです。

扉の奥にある真っ白な真理

鋼の錬金術師に登場する真理の扉の奥にある、真っ白な真理とは、前述している透明な人間のような存在のことです。「お前は何者だ」という問いかけに対して「自分は全であり宇宙であり一であり世界であり神であり真理と呼ばれる存在」だと語っています。そして、自分は術者自身だとも言います。つまり、真理の扉の奥に存在する真っ白な真理とは、全ての事象だと言うことができます。

TVアニメ「鋼の錬金術師」公式サイト

真理の扉と人体錬成との関係

人体練成は禁忌の錬金術

真理の扉と人体錬成との関係について考察していきます。そもそも人体錬成とは禁忌の錬金術です。前述したように人体錬成をしても死んだ人は蘇ることはなく、人体錬成とは人を作るという意味になってしまうのです。そして、その禁忌の錬金術を行った術者を真理の扉の前へと運びます。

人体錬成を行った術者が真理の扉から知るのは、ありとあらゆる高度な知識などであり、人類が未だに到達していない領域です。そして唐突に『死んだ人は生き返らない』ということを理解します。その対価として『等価交換』と称して正しい絶望を与えるのです。

人体練成の理論とは?

禁忌の錬金術である人体錬成の理論とは、人体の構成成分である水や炭素やアンモニアを用意すれば、等価交換によって人体錬成が可能になるという理論のことです。しかし、人の死に見合う対価はこの世には存在せず、この等価交換では事実上人の形をした人形を錬成させられる程度だということにもなるのです。

魂は等価交換できない

また、人体錬成と等価交換の法則を利用する場合、人間を動かしている魂は錬成することができず、等価交換も不可能です。つまり、魂が錬成できない以上人体錬成はどんな対価を払っても不可能なのです。ただし、死んでしまった魂の錬成は不可能ですが、生きている物の魂の定着などは可能です。

また、生きた人間の魂を錬成するということも可能です。作中ではエドは自分自身を材料として自分を再錬金しています。ただし、その際にも通行料と呼ばれる対価を真理に要求されています。

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真理の扉との等価交換について考察

扉の通行料は等価交換

真理の扉との等価交換について考察していきます。真理の扉への通行料は等価交換だということです。例えば、前述しているように、真理の扉をたくさん開いて中の情報を知りたければたくさんの対価が必要になります。

作中でエドが自分を錬成した時の対価は、エンヴィーに使われている賢者の石の一部でした。その時に真理にもっと見せてほしいと伝えましたが、「それでは足りない」と言われました。つまり、賢者の石をもってしても真理の全てを知るには足りない程の通行料が必要であり、人間が全てを知ることはできないとも取れるのです。

真理とは等価交換の納得?

鋼の錬金術師における真理とは、等価交換の納得だということです。誰しもが心の中では分かっている当たり前の事実が等価交換であり、その納得こそが真理そのものであるという考え方です。つまり、『1つのものを差し出す代わりに10のものを得る』ことは出来ないという当然の事実です。

『10を得るためには10を差し出す』これが等価交換の法則であり、当たり前の事実です。この納得が真理だという考え方です。逆に言えば、その程度の対価で人体錬成が成功してしまうということは、その人物はその程度の人間に成り下がることも意味しているのです。この納得が真理そのものだということです。

真理は欲望?

鋼の錬金術師における真理は欲望であるという考え方もできます。そもそも錬金術師の心理には、『〇を△に変えたい』という欲望や願望があるはずなのです。その欲望や願望が力に変わり『錬金術』となっているのです。その内なる欲望こそが真理であるという考え方です。

真理の扉の前にいる、白い透明の人のような姿をしたものは、欲望の化身である可能性が浮上してくるのです。つまり、多くを望めば多くを犠牲にする欲望です。『無意識の中に産まれた、欲望にまみれたもう一人の自分の姿』が真理であるのかもしれません。

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真理の扉を開いたエドとアルの代償とは?

手と足を失ったエド

真理の扉を開いたエドとアルの代償について紹介していきます。エドは、手と足を失いました。最初の人体錬成で立ち上がるための片足を失い、アルの魂を錬成するために片腕を失いました。これらに鋼でできたオートメイルを装着したために、鋼の錬金術師という二つ名を与えられました。

全てを失ったアル

人体錬成をした際に足を失うだけで済んだエドに対してアルは、全身を失いました。母親だけでなく唯一の肉親であるアルをも失うわけにはいかないと強い精神力で、アルの魂だけを鎧に定着させ、何とか命を繋いだのでした。

エドは等価交換の法則で言うならば、エドよりもアルの方が多く持って行かれているので真理からより多くの情報を引き出せていると考えますが、結果としてエドもアルもその情報に大差はありませんでした。

アルの体を維持できた理由

鋼の錬金術師では、最後にはエドもアルも元通りの体に戻ることができます。それでは全身を持って行かれたはずのアルがどうして体を維持できていたのかを考察していきます。前述したようにアルは全身を持って行かれ、エドによって魂だけこちらの世界に連れて来られました。つまり、体は真理の空間に置いてきたことになります。

エドとアルは人体錬成をした時にお互いの精神が入り交ざった状態になりました。そして人体錬成以後、エドの成長は急速にストップし、アルから見ても時間があれば寝ていることが多くなります。つまり、アルの代わりにエドが睡眠や休息を取っており、栄養も摂っていたと言われています。

エドがアルの体と等価交換したもの

エドがアルの魂と等価交換したものは、自分の右腕です。アルは自身の魂が真理の空間に戻ることと引き換えにエドの片腕を錬成します。アルの決死の行動と引き換えにエドは最後のホムンクルスの親玉を撃破することに成功します。その後、自分で真理に会いに行きます。真理の扉の前に立つエドは心理に語りかけます。

「答えは初めからここにあったんだ」と言います。そして、大切な弟なんだと真理に言い、自分の錬金術師としての能力全てと引き換えにアル取り戻したいと言います。真理は笑いながらそれが正解だと言います。エドは真理に勝った、全てを持っていけと続けます。エドは最後にアルの体を助けるために錬金術師であることを対価にしたのでした。

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真理の扉に関する感想や評価は?

真理の扉に関する感想や評価の1つ目は、真理の扉とか等価交換などの難しい言葉出てくるのに、内容がよくわかるという評価です。特に鋼の錬金術師では難しい用語や説明がたくさん出てきます。しかし、最後には納得できるような終わり方となっており、『そーいうことか』と頷けるようになっています。それだけではなく、真理の言葉や、お父さまやホーエンハイムが語る真理の像についても妙に納得できるものがあるのです。

表現が難しく、一度読んだだけではそこだけではわからない部分が多くあるのに、しっかりと伏線も含めて回収しており、読者を置いてけぼりにしない点に、さすがだという高評価が多い作品です。

真理の扉に関する感想や評価の2つ目は、真理の言うことは正に正しいという感想です。時には、真理というものは知らない方がいいこともあることを再確認してしまったという感想がありました。知らないでいるからこそある幸せがあるということです。

しかし、真理とは現実を突きつけられてしまうことです。そんな真理や現実を知ってしまうがために絶望してしまうことがあります。作中でも死んだ人は生き返らないという現実を突きつけられ、エドとアルは一度は絶望してしまいます。真理を知らないければ幸せであったこともあると自らの体験から評価する感想でした。

真理の扉に関する感想や評価の3つ目は、鋼の錬金術師には魅力的なキャラクターがたくさん登場するという感想です。珍しくエンヴィーが好きだという感想もありました。嫉妬のホムンクルスだけあり、その風貌は醜いのですが、妙に人間味溢れる部分があるホムンクルスです。そんなエンヴィーが好きだという感想です。

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真理の扉とはなに?まとめ

いかがでしたか?鋼の錬金術師における真理の扉について考察、解説してみました。真理の扉とは人間の誰にでも持っている欲望のことであり、多くを得るためには多くを犠牲にしなければならない当たり前の事実であり、その当たり前の納得であることが判明しました。今回の記事を参考にして、鋼の錬金術師の魅力を再発見してみてください。

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