2019年11月09日公開
2019年11月09日更新
【コードギアス】キューエル・ソレイシィは純血派の軍人!オレンジとの関係は?
コードギアスにて純血派の軍人として登場するのがキューエル・ソレイシィです。作中の戦闘で最期を迎えてしまい全編に渡って登場するわけではないものの、同じ純血派でありオレンジと揶揄されるジェレミアとのやり取りなど強いインパクトを残し、コードギアスの中でもなかなかの人気を誇るキャラクターになっています。今回はキューエル・ソレイシィについて、プロフィールやアニメでの声優、作中で登場した妹などまとめて紹介していきます。
目次
キューエル・ソレイシィは純血派の軍人
コードギアスの概要
コードギアスは2006年にアニメ化されたサンライズのオリジナルアニメ「コードギアス反逆のルルーシュ」を端にしたシリーズ作品群です。高い人気を獲得したコードギアスシリーズはアニメをきっかけに、スピンオフとなる漫画や小説、舞台やミュージカル、SNSゲームなど実に幅広いメディアミックス展開がされている作品です。
様々なメディアミックスを続けながら2016年にシリーズ10周年を記念したイベントを開催、その場で新しいアニメシリーズを展開する事を発表、2期全50話のアニメを総集編にする形で3つの映画「興道」「叛道」「皇道」を展開後、あらすじを再構築した上での3つの映画から続く完全新作となる映画「コードギアス復活のルルーシュ」が2018年に公開されました。
キューエル・ソレイシィのプロフィール
キューエル・ソレイシィはアニメ第一期「コードギアス反逆のルルーシュ」の第4話にて登場した神聖ブリタニア帝国の軍人です。名門貴族の出身で、本人もキューエル卿と呼ばれています。何らかの爵位を持っていると思われますが作中では明らかになっていません。その他のプロフィールも不明点が多いですが、金髪を七三分けにした髪型で年齢が26歳であることは判明しています。
またプロフィールではありませんが、キューエル・ソレイシィはコードギアスの中でも代表的な名言「ブリタニア万歳」を意味する「オール・ハイル・ブリダーニア!」という名言を作中で最初に言ったキャラクターでもあります。
キューエル・ソレイシィは純血派
その他、キューエル・ソレイシィが特徴的なのが、神聖ブリタニア帝国の軍人の中でもジェレミア・ゴットバルトをリーダーとした若手の新興勢力である純血派に所属していることにあります。純血派とは神聖ブリタニア軍はブリタニア人によってのみ構成されなければならないという選民思想を持った一派の事であり純血派は制服の胸に赤い羽根をつけているのが特徴になっています。
純血派の選民思想は根強く、特にブリタニア軍内にいる名誉ブリタニア人の排除と、名誉ブリタニア人の制度そのものを全廃する事を訴えている派閥で、ナンバーズと呼ばれる占領国出身者に対して差別的な感情を露骨にむき出して対応しています。ちなみに純血派はブリタニア軍全体で見え場エリア11での少派閥でしかなくブリタニア軍全体に蔓延した思想ではなく純血派はエリア11で地盤を固める事を当初の目的としていました。
そのような選民派閥が作られる根底にあるのは皇族への忠誠心の高さが由来しており、皇族の為になるのならば進んで汚れ仕事も行う事から少なくともエリア11の総督であり、自ら動く事を嫌うクロヴィス皇子からは重宝されていました。代理という形ではありますが一時期はエリア11の総督代理を純血派のリーダーであるジェレミアが務めるなど、エリア11に限れば高い影響力を持っていた事が伺えます。
また一派の内部も完全に統制が取れていたわけではなく、キューエル・ソレイシィも立場上上官であるジェレミアの指示に従っていますが、その内心では高圧的な態度を取る事が多いジェレミアを快く思っていなかった節があります。アニメ作中では明確なシーンはありませんが純血派の中ではジェレミアに継ぐNo2の地位にある事が後に明らかになっています。
キューエル・ソレイシィとオレンジの関係
オレンジとの関係①信用を失くす
元々快く思っていないジェレミア、そんなジェレミアが大失態をしてしまったのがコードギアス作中でも初期に起きた事件、通称「オレンジ事件」です。この事件は神聖ブリタニア帝国の第3皇子でエリア11の総督だったクロヴィス皇子の葬儀で発生します。キューエル・ソレイシィを含むジェレミア率いる純血派はこの葬儀にゼロが現れるだろうと待ち構えており、そこにゼロが現れるのです。
当然捕縛に動く純血派ですがそこでゼロがジェレミアに対し「オレンジを公表するぞ」と脅しをかけます。コレ自体に意味はなくこの時点ではゼロとジェレミアに繋がりはなくジェレミアも何を言われているのか分かりません。しかしゼロがギアスの力を使い、ジェレミア達に自ら及び黒の騎士団を全力で逃がすように命令、ジェレミアはこの命令を聞いてしまいゼロ達を逃してしまいます。
当然ギアスの事を知らない他の者からは脅されて行ったように見えるこの出来事は「オレンジ事件」と呼ばれジェレミア及びジェレミアが率いる純血派の信用は失墜、ジェレミアはこの事件での大失態の責任で階級を3つも下げ、上官や同僚にもオレンジと呼ばれるようになってしまいます。言ってしまえばオレンジ事件はゼロのブラフとギアスの力でさも事前に繋がりがあったかのような演出をした事件なのです。
オレンジとの関係②粛清しようとする
ジェレミア自身も階級を落としたオレンジ事件ですが、その影響はジェレミアがリーダーを務める純血派にも悪影響を及ぼします。重要な作戦に呼ばれないなど軍人としての権威を喪失、そんな中でキューエル・ソレイシィは新提督としてコーネリアが赴任する事を聞き、オレンジ事件の原因となったジェレミアを粛清する事でコーネリアの純血派への印象を高めようと画策するのです。
そこには、純血派への思い、その根底にある皇族への忠誠心はもちろんですが、私情も含まれており、元々ジェレミアをよく思っていなかったという事、純血派としてリーダーになる野心も持っていた事も理由に含まれています。その上ジェレミアの行動で自らも名門貴族らしからぬ不名誉を背負ったなど数々の出来事がキューエル・ソレイシィをこのような行動に導いたと言えます。
出典: https://frequ.jp
ゼロが出現したと嘘をついて誘き出したジェレミアを純血派の他の者3名と協力して襲撃、ジェレミアが忌み嫌うオレンジという呼び名もぶつけ完全に決裂し粛清しようと試みます。粛清自体はスザクとユーフィニアの介入で失敗、さらにキューエル・ソレイシィがユーフィニアを巻き込んでしまう結果にもなり純血派の地位も回復出来る事はありませんでした。
ちなみにキューエル・ソレイシィ自身はユーフィニアを危険な目に合わせた張本人ですがその後の描写を見る限り、この件で何か罰を受けた描写はありません。ただ既に落ちていた純血派への信用をさらに低下させる事にはなっており、純血派の地位は地の底まで落ちますます純血派の活躍の機会が失われていきます。
キューエル・ソレイシィの最期
最期①ナリタ攻防戦
神聖ブリタニア帝国と黒の騎士団による戦いが本格化する中、11話にて行われたのがナリタ攻防戦です。この戦い以前の戦いでも純血派は出撃させてもらえない、或いはしても活躍も見込めないような任務ばかりで手柄を立てる事は出来ていませんでした。このナリタ攻防戦でも純血派は主戦場から大きく離れた場所に展開、これまでと変わらぬ立ち位置になっていました。
そんな状況を打破しようとしたのがジェレミアです。既に純血派でも浮いていたジェレミアですが、ゼロを発見した事で持ち場を離れてゼロへ突撃。その際他の純血派達に「立身栄達が望みならついてこい」と発言。他の純血派も何人かがそれに続く事になります。その時点で直接的な描写はありませんがキューエル・ソレイシィにも思う所があったのかジェレミアに続く形になりました。
最期②紅蓮弐式に戦いを挑む
キューエル・ソレイシィを含む純血派がゼロを討ち取ろうとする中、現れたのが黒の騎士団のカレンが操縦するエース機「紅蓮弐式」です。紅蓮弐式は先頭を行くジェレミアをあっさりと打ち破りますが立身栄達を目指す純血派としては紅蓮弐式、カレンを討ち果たす事はある意味で分かりやすい手段です。他のメンバーも突撃する中、キューエル・ソレイシィも紅蓮弐式に向かいます。
しかし紅蓮弐式の「輻射波動機構」を受けたキューエル・ソレイシィの乗る機体は操縦不能となり、本来機体に問題が発生するとオートで発動するパイロットの脱出ポットも動作せずキューエル・ソレイシィは搭乗機体の爆発に巻き込まれ最期を迎える事になります。キューエル・ソレイシィが最期を迎える伏線などはなかった為、このあっさりとした最期の迎え方はファンにも驚かれました。
ちなみに余談ですが総集編となる映画版ではここでキューエル・ソレイシィを含む純血派は死んでおらず生存しています。しかし最期は結局カレンの乗る紅蓮弐式の後継機体になる紅蓮聖天八極式に敗れて最期を迎える形になっています。キューエル・ソレイシィや他純血派メンバーを多く失ったのはもちろん、主要メンバーも軍の主要から離れていた事もあって純血派は自然消滅的な形で解散した状態と言えます。
このナリタ攻防戦では結果双方痛み分けという形で終わっていますがブリタニア軍側の被害の1つとして描かれているのがキューエル・ソレイシィを含む純血派が実質解散と言える状態になるまで追い込まれた事です。
キューエル・ソレイシィの搭乗機体や妹
キューエル・ソレイシィの搭乗機体
コードギアスではナイトメアフレームと呼ばれる人型兵器が登場、基本的に戦闘はこのナイトメアフレームを使用したロボット戦です。ナイトメアフレームは元々は既存兵器を相手にするモデルから始まり、コードギアスの主な舞台となる年代には改良が重ねられて第5世代と呼ばれる、対ナイトメアフレーム用に作られたブリタニア軍の機体が主力の機体で、物語が進むに連れてさらに上位の機体が出るようになります。
キューエル・ソレイシィを含む純血派のメンバーはブリタニア軍の量産機体、第5世代のナイトメアフレームであるサザーランドを使用しています。量産機体ではありますが純血派の当初の影響力もあってか同じサザーランドでも専用の機体になっており、ファクトスフィアと肩を赤い塗装に変更しています。
ちなみにサザーランドはコードギアスシリーズにおける最多生産機体で様々なバリエーションが登場しますが、キューエル・ソレイシィは登場が序盤という事もあり、カラーリングを除けば性能面では通常のサザーランドと同様のものになっています。ただこの純血派モデルサザーランドはフィギュアなどではデフォルトになっており、ファンアートなどでも一番描かれるサザーランドになっています。
ちなみにナリタ攻防戦で最期を迎えず、第二次東京決戦まで生き残った総集編でも乗っている機体はナリタ攻防戦以降もサザーランドから変わっていません。
キューエル・ソレイシィの妹はマリーカ・ソレイシィ
キューエル・ソレイシィが生きている間には登場していませんが、実はキューエル・ソレイシィには妹がいた事が後に明らかになっています。その妹がマリーカ・ソレイシィです。
マリーカ・ソレイシィとは?
キューエル・ソレイシィの妹であるマリーカ・ソレイシィは小説版反逆のルルーシュにて初登場しました。この時はまだ訓練生扱いのモブキャラの1人で挿絵も特になくコーネリアの元に侍従しています。その後、ナイツオブテンの地位についているルキアーノ直属の親衛隊「グラウサム・ヴァルキリエ隊」の一員としてアニメでは2期「コードギアス反逆のルルーシュR2」にて登場しました。
反逆のルルーシュR2ではゼロの乗る蜃気楼を部隊で捕縛するなど活躍するも最期は期せずも兄と同じくカレンの乗る紅蓮聖天八極式に討たれるという兄妹で同じ相手に討たれるという最期を迎えています。余談ですが、小説版反逆のコードギアスR2ではここで最期を迎えずに脱出した事になっており、スピンオフ作品である「コードギアス双貌のオズ」などにも登場するなど活躍しています。
マリーカ・ソレイシィの登場シーン
アニメにおいてマリーカ・ソレイシィが登場したのはコードギアス反逆のルルーシュR2の18話で行われた「第二次東京決戦」です。この戦いでカレンに討たれアニメでは最期を迎えるわけですが、その最期には既に死んでいるキューエル・ソレイシィの名前を叫んでいます。コードギアス作中では直接的な形での交流は描かれていませんが仲の良い兄妹だったという形の描写になっています。
ちなみに小説版での最期を迎えない生還ルートでは、その後許嫁と結婚して幸せな形が描かれるという最期を迎えており、妹マリーカ・ソレイシィは小説版にて大きく変更されたキャラクターの1人になっています。また総集編となる映画版では、グラウサム・ヴァルキリエ隊が登場しておらず、マリーカは未登場、グラウサム・ヴァルキリエ隊が担った役割をなんとキューエル・ソレイシィが所属する純血派が担っています。
つまり第二次東京決戦にてカレンに討たれるのが妹のマリーカから兄のキューエル・ソレイシィに変わった形になっており、結果的に兄が妹の代わりに最期を迎えるという変更が加えられました。そして妹のマリーカ・ソレイシィは、完全新作となるコードギアス復活のルルーシュにて僅かながらも登場し、生存ルートが確定、復活のルルーシュでも最期を迎える事なくエンディングまで生きています。
キューエル・ソレイシィの声優
加瀬康之のプロフィール
キューエル・ソレイシィの声優を務めたのは1995年より声優として活躍する加瀬康之さんです。吹き替え声優として洋画好きには高い知名度を誇る声優さんですが、同時にアニメにも声優として度々出演をしており、印象を残すキャラクターの声優を多数務めています。またキャラクターソングとしていくつかの楽曲も手掛けています。
余談ですがコードギアス反逆のルルーシュのアニメシリーズにおいては、帝国軍と黒の騎士団のキャラクターを並行して演じる声優が多く加瀬康之さんもその1人で帝国軍兵士として演じるキューエル・ソレイシィの他、黒の騎士団幹部となる南佳高、アニメ版でのグラストンナイツのリーダー格であるクラウディオ・S・ダールトンなどの声優も務めています。
加瀬康之の主な出演作品
加瀬康之さんがこれまで声優として出演したアニメ作品としては、「NARUTO」シリーズのカンクロウ役、「ジョジョの奇妙な冒険」の支倉未起隆役、「OVA版ストリートファイター」のリュウ役、「ソウルイーター」のエイボン役、「ポケットモンスターサン&ムーン」のグズマ役、「機動戦士ガンダム00」のエミリオ役、「劇場版テイルズオブヴェスペリア」のユルギス役などに声優として出演しています。
吹き替え声優としてはポール・ベタニー、クリス・エヴァンス、ジェームズ・フランコ、レオナルド・デカプリオ、ライアン・レイノルズなどなど数々の担当俳優を受け持っており、「デットプール」のウェイド・ウィルソン/デットプール役、「アベンジャーズ」シリーズのJ.A.R.V.I.S及びヴィジョン役、「ダ・ヴィンチ・コード」のシラス役などの吹き替え声優を務めています。
キューエル・ソレイシィに関する感想や評価
キューエル卿はオレンジをいじめるだけいじめてさっさと退場してしまったので彼がどういう人だったのかよく分からんのが惜しい…公式で純血派のNo.2だし事件前からオレンジにタメ語だし上司部下というよりは同僚って感じだったのかな
— 雪代 那智@原稿中 (@mejirokun2go) July 4, 2015
ここからは既にコードギアスシリーズを視聴した人の感想を紹介していきます。キューエル・ソレイシィはどうしてもオレンジと呼んで最期には裏切る形になったジェレミアとの関係性を強く描かれる一方でそれ以外の情報があまりなく、もっと色々な情報が知りたいという声が多いです。比較的序盤に退場したアニメと違い生き延びた総集編でも詳しく触れられる事がないまま結局妹の代わりに最期を迎える事になりました。
復活のルルーシュネタバレ
— りょ~ (@ryou617) March 16, 2019
復活のルルーシュ観て総集編観てない人は混乱する。自分も観れてなかったから、シャーリーやマリーカ(キューエルの妹)が出てきて驚いた。総集編では生きているルートだったらしい。後から知った。
キューエル・ソレイシィは総集編の時点で最期を迎えているので完全新作となる復活のルルーシュには登場していませんが、代わりに妹のマリーカが生存している事もあり、復活のルルーシュに登場しています。元々原作では兄妹揃って最期を迎えていたので総集編を視聴していない原作アニメファンからはその事に驚いたという声も多く、復活のルルーシュを見てから総集編を見て流れを把握したという声も多いです。
加瀬康之といえばキューエル卿
— ブラックモア (@blackmore1018) June 7, 2018
加瀬康之さんはアニメにも声優として数多く出演こそしていますが声優を務めているキャラはモブヤキャラや脇役も多く、印象に残るキャラクターが少ない中で、アニメ声優としての代表作にキューエル・ソレイシィの名前を上げる人も多いです。吹き替え声優としての知名度の高さやオレンジ事件に深く関わるなどキューエル・ソレイシィの印象を強くするのに貢献したという声も多くなっています。
キューエル・ソレイシィについてまとめ
キューエル・ソレイシィは名門貴族で純血派に所属する神聖ブリタニア帝国の軍人です。登場期間程長くはないもののオレンジ事件に絡みこちらも人気キャラクターであるジェレミアとの確執が明確に描かれた事もあってメインキャラクターではないものの非常に人気が高いキャラクターになっています。ルルーシュのギアスさえなければもっと優秀な軍人として名を馳せていた可能性の高いキャラクターの1人でもあります。
妹マリーカ・ソレイシィの登場など地味ながらも家族関係なども描かれているなど他のキャラクターにはない要素もあり公式に愛されたキャラクターでもあります。まだコードギアス反逆のルルーシュを視聴していないという人はキューエル・ソレイシィにも注目しながら視聴してみてはいかがでしょうか?