【物語シリーズ】ブラック羽川とはどんなキャラ？かわいい早口言葉も紹介

物語シリーズは2005年講談社BOXの「メフェスト」に連載された西尾維新の長期連載のライトノベルである。「化物語」が物語シリーズの1作目としてスタートした。スタート時点では西尾維新の独特な語り口からアニメ化などのメディアミックス化は不可能と言われた。しかしキャラクターの魅力や逆にセリフの面白さから2009年から物語シリーズのアニメ化もスタートした。

物語シリーズは、主人公の阿良々木暦を中心に同級生や後輩の女子中学生が絡む「怪異」や阿良々木暦自身の変化により生み出された「怪異」などを中心に描く青春怪異ファンタジーと言われている。このまとめでは阿良々木暦の同級生羽川翼の変化などを中心に確認していく。
 

物語シリーズの羽川翼がストレスをため込んで、それを抑えきれなくなった時に出現するのがブラック羽川である。真面目で勉強が出来る、問題のないようにみえる羽川翼。だが、羽川翼の家庭事情は複雑で親の何度かの離婚・死別などにより、現在羽川翼は全く血のつながらない家族と一緒に暮らしている。そのような家庭環境も受け入れて暮らす羽川翼だったが、本当のストレスの元は阿良々木暦だった。
 

はじめは親友の戦場ヶ原ひたぎが阿良々木暦を好きになった事から始まった。親友の戦場ヶ原ひたぎを取られると思った羽川翼の想いは、親友を奪おうとする阿良々木暦への怒りだった。しかし心の動きのベクトルは思わぬ方向に向いてしまった。そしてストレスが限界を超えると羽川翼の中に現れるブラック羽川。ブラック羽川は羽川翼のストレスが解消されるまで体を乗っ取り続けるのだ。

ブラック羽川は猫物語の「つばさキャット」で最初に現れ、羽川翼の家族の事を描いた「つばさファミリー」。そして最終決着をつける「つばさタイガー」で羽川翼の中に吸収されて行く。

猫化してしまった羽川翼の猫の言葉での早口言葉。「斜め77度の並びで…」が「にゃにゃめにゃにゃじゅうにゃにゃどのにゃらびで…」と「にゃ」という言葉を猫風に語る羽川翼の早口言葉。「…ナナンハン難なく並べて長眺め」が「にゃにゃはんにゃにゃだいにゃんにゃくにゃらべてにゃがにゃがめ」になるという。

このセリフはかなり色っぽくなって、いつもはきっちりと、しまっている自慢のバストもこれ見よがしに見せつけるような衣装のブラック羽川。阿良々木暦がブラック羽川に「この早口言葉を言って見ろ」と言った時のセリフである。アニメの中ではもっと長いセリフなのでお好きな方はチェックしてみてはいかがだろうか。

ブラック羽川は、羽川翼の体を乗っ取っているが、羽川翼をご主人様と呼び、羽川翼の想いを代弁するものとなっている。「ご主人はあなたの事が…」と伝えるセリフが「…「好きにゃんだにゃん」と猫のセリフで伝えられる。ブラック羽川になった風貌でこのセリフをしゃべる姿がとてもかわいいと評判である。ブラック羽川はとてもかわいいのだが一人称は「俺」と話し攻撃性を秘めた言葉も言う。

ブラック羽川の攻撃性を持ったセリフである。ブラック羽川がご主人様と呼ぶ羽川翼の想いを「他に好きな人がいる」と断る阿良々木暦。「もういい…」とあきらめるのかと思ったら「…死ねよ」である。ブラック羽川の根底には羽川翼のストレスを解消するためなら、ストレスの元を消す事しかない。ブラック羽川の両手が体にしがみつき、締め付けられたところから血が流れる阿良々木暦。

ブラック羽川の体に代わったせいか頬を舐めただけで切れるほどざらざらした舌。「ご主人様のいやらしい体に抱きしめられて死ぬのなら…」ブラック羽川の言葉に気を失いそうになっている阿良々木暦。けれどその暦の頭によぎったのは戦場ヶ原ひたぎの事だった。

阿良々木暦を殺そうとするブラック羽川に忍野メメのセリフ「人は1人で勝手に助かるだけだから」と言った言葉に返したセリフである。「それはお前の意見じゃ…」と忍野メメの名言であることも見透かされる阿良々木暦。ブラック羽川はその先のセリフで「…問題は、おまえがどういう気持ちでいるのか、にゃ」と阿良々木暦の本心を聞き出そうとする。

これまで必死で阿良々木暦たちや仲間を助けてきた羽川翼。忍野メメの言葉を借りた羽川翼のこれまでの頑張りを拒否するようなセリフをブラック羽川は責め、阿良々木暦を殺しそうになる。この危機に現れるのは忍野忍である。

ブラック羽川の言葉は、猫っぽく話すかわいい「ゆるキャラ」の様である。しかし羽川翼のストレスのはけ口に誰もならず、逆に「何でもかんでも解決を期待するから…」こんなブラックな怪異として、ブラック羽川が現れたことを「…ご主人がこんにゃん、なんだろうが」とブラック羽川の言葉は相手の心に刺さるような、厳しく攻撃的なセリフである。

物語シリーズは人間の心の奥底に潜むドロドロしたものが怪異となって現れる。そう言う人の心の内面の怖さを描いている。けれど教室にある女子の机を舐める男子を見たら、怪異とはまた違う怖さを感じる。今回のセリフは全てを引用に載せる。これは羽川翼への自分の想いが何なのか、確かめていた時の阿良々木暦の行動を、ブラック羽川が見た時のセリフである。

普段は真面目で敬語で話すような羽川翼が、ストレスをためて暴走してしまった時には、甘えるような猫言葉で話し始める。とてもかわいいのと同時に甘えられない環境で育った羽川翼の哀しさを感じるという意見もあった。

ブラック羽川が攻撃的な言葉遣いになるのは、阿良々木暦にだけである。ブラック羽川翼のいる部屋に忍野忍が訪ねてきた時には、比較的穏やかにお互いの情報交換をしていた。心から羽川翼の事を守ろうとする人間のいない家庭で育ってきた羽川翼にとって甘えたい思いと、哀しみの想いがブラック羽川の話し方に反映しているという意見もあった。

「物語シリーズ」は比較的萌え要素が含まれた作品である。優等生で、メガネで三つ編みの羽川翼は、細身でありながら巨乳である。この容姿を持つ羽川翼が、自分の内面の気持ちに正直になり変身した。長くたなびく長い髪に猫耳、はち切れそうなバストをきょうちょうするような胸がはだけている服装。時には黒の下着姿で教室にいる阿良々木暦の前に現れたり、夜の街を駆け抜けている。

ブラック羽川は羽川翼をストレスから解放してあげたいと出てきたキャラである。羽川翼のストレスは、愛情の無い家庭にもあった。しかしそれ以上にブラック羽川が生まれた裏には、親友と恋仲になっていく阿良々木暦への「戦場ヶ原ひたぎを取らないで」という思いだと初めは思っていた。しかし羽川翼のストレスは実は羽川翼が阿良々木暦を好きだったと、自分自身が気が付いたところから始まった。

学校生活の中で人に頼られる存在の羽川翼に頼るクラスメートたちや阿良々木暦。頼られる前に苦境に立っている人をほったらかしにできない性格の羽川翼だからこそ、今までみんなを助けてきた。阿良々木暦もそんな自分の気持ちが羽川翼に対する恋なのか、ハジメの内は整理しきれていなかった。早口言葉や名言のところでふれた羽川翼の机を舐める阿良々木暦の姿は迷っていたからの行動だった。

けれど阿良々木暦の気持ちが選んだのは戦場ヶ原ひたぎだった。その事実を知ったブラック羽川は、羽川翼の方を向くように働きかける。しかし阿良々木暦の気持ちは揺るがなかった。もちろん羽川翼の事は好きだけれど、それは恋の好きではなかった。「だったら死ね」とばかりにストレスの原因である阿良々木暦を攻撃するブラック羽川。阿良々木暦も強いはずだが相手の中身が羽川翼とわかっているのか手が出せない。

「助けて…」という言葉に反応してでてきた忍野忍によって、助かる阿良々木暦。体を乗っ取っていたブラック羽川が離れた時、羽川翼として目を覚ました。バトルの時の声が聞こえていたのか目を覚ました時の羽川翼の言葉が切ない。「私との友情よりも私の恩返しへの方が大事なんて、寂しいこと言わないで」そう言って委員長のような言葉に戻る羽川翼。

物語シリーズの羽川翼の委員長キャラは、メガネっ娘好きにはたまらない萌えアイテムである。その品行方正な羽川翼がブラック羽川になり猫娘となる。これもまた萌えアイテムとしての人気の高いアイテムである。Amazonで価格やレビューを見ると、1/8スケールのアイテムでも2000円前後の商品がある。この価格でも高評価の星が与えられている。

もちろん1万円越えの商品は低価格のものよりもポーズや背景となるアイテムなども凝った作りになり精巧にできていて、その価格を出しても惜しくないという意見も多い。Amazonのレビューはフィギュアが好きな人が書き込んでいるので、コメントも売りに出す時のポイントなどある。そのため購入の決め手になりやすい。

物語シリーズの羽川翼が気持ちを乗っ取られた後の存在がブラック羽川である。羽川翼もブラック羽川もどちらも声優の堀江由衣（ほりえゆい）が担当している。透明感のある声で歌手としての評価も高い堀江由衣のプロフィールについてまとめる。1976年9月20日東京都で生まれた。本名は堀江由子（ほりえよしこ）である。

子供の頃から魔法少女アニメがお気に入りで「魔法の天使クリィミーマミ」などを見ていたという。「魔法の天使クリィミーマミ」に関しては、放送30周年記念のライブにも参加するほどに熱が入っていた。子供の頃の声優になる夢を叶える方法が分からないままに高校を卒業し短大に進学した。その間には少女探偵を描いた「ダーティペア」を見た後は探偵に憧れるというかわいい夢も持っていた。

転機になったのは大学時代の友人が「日本ナレーション演技研究所第11期の特待生オーディション」があることを知らせてくれ一緒に挑戦した。3000人以上集まったオーディションに見事合格し、現在の声優業へと繋がっている。声優デビューはゲームが最初である。1997年の「ボイスファンタジア～失われたボイスパワー～」のナスティ役だった。

その後堀江由衣が発起人になって木村まどか・たかはし智秋・神田朱未・浅野真澄の5人でAice5（アイス5）を2005年に結成した。人気声優が集まったユニットなので大きな会場からライブハウスまで様々な所でコンサートを開催し、たくさんのファンを集めた。

物語シリーズでは普段は真面目な優等生羽川翼が、ブラック羽川になる理由が報われない恋である。主な出演作品を紹介する前に堀江由衣の歌う羽川翼のキャラソンを紹介する。羽川翼・ブラック羽川の心の中のセリフがちりばめられたような「sugar sweet nightmare」は報われない片思いをしている人にオススメと評判である。歌手としての作品も多い堀江由衣の実力を見せつける作品という意見もあった。

堀江由衣の2019年9月の誕生日に発表されたファンが選ぶ人気キャラを紹介する。1位は「物語シリーズ」の羽川翼である。この役は優等生の羽川翼、内面を映し出すキャラのブラック羽川の声と変えているところから同じアニメで、2倍楽しめるところも高評価の一因だったという。2位はリメイク版では違う声優が担当しているキャラの「フルーツバスケット」の本田透である。

後輩と話す時も敬語を使うという堀江由衣と同様に小学生のキャラにも敬語で話すヒロイン本田透があっていたという声も多い。3位は妖怪の世界を描いた「ぬらりひょんの孫」に出てくる氷麗（つらら）である。氷麗は雪女であり攻撃も口から吐く吹雪である。しかしファンからはかわいい、嫁にしたいという意見が多いところも堀江由衣のキャラにあっている。

恋の三角形は羽川翼と親友の戦場ヶ原ひたぎと阿良々木暦で作られている。羽川翼の気持ちを戦場ヶ原ひたぎは知らない。苦しい気持ちがブラック羽川を生み出してしまった。怪異は全て人の心が関係している。

「物語シリーズ」の中でも恋愛要素の高い猫物語の白と黒である。ブラック羽川は猫のようにしゃべったり、早口言葉もちゃんと猫の言葉で話してくれる。けれど表に出さない羽川翼の本音を阿良々木暦にぶちまける。物語の本筋としては阿良々木暦が主役で戦場ヶ原ひたぎがヒロインである。けれど主人公への報われない思いに悩む羽川翼の姿も多くのファンの気持ちを引き付けている。

羽川翼がブラック羽川になる。根本には阿良々木暦への恋心がある。羽川翼の想いから出た現れた怪異の虎やブラック羽川、そのすべてを羽川翼に戻すシーンがこのつぶやきの画像である。そして…ブラック羽川から戻った羽川翼の阿良々木暦への告白シーンは泣けると評判である。

「物語」シリーズのブラック羽川についてまとめた。羽川翼のストレスが形を変えたものだったブラック羽川。堀江由衣のところで紹介したキャラソンを合わせて聞くと羽川翼の心情が伝わってくる。多くの恋に悩む人が猫物語に涙すると評判の作品である。対決シーンなどは少々残酷なシーンもあるが、このまとめで「物語」シリーズが気になった人はチェックしてみてはいかがだろうか。