2019年10月12日公開
2022年11月11日更新
【鬼滅の刃】鱗滝左近次は炭治郎の師匠!強さの理由と死亡説を考察
『鬼滅の刃』の主人公・竈門炭治郎には鱗滝左近次という師匠がいます。鱗滝左近次は元鬼殺隊の水柱で、今は引退して育手をしています。鱗滝左近次は剣も握ったことがない炭治郎に一から鬼と戦う術を教えました。しかし炭治郎の妹・禰豆子のことで、鱗滝左近次には死亡説が流れています。なぜ死亡説が浮上しているのか、また鱗滝左近次の強さや炭治郎との修行エピソードなどを紹介します。
鱗滝左近次は炭治郎の師匠
鬼滅の刃の作品情報
鱗滝左近次は『鬼滅の刃』に登場するキャラクターです。『鬼滅の刃』は主人公の竈門炭治郎が鬼と戦うストーリーで、鱗滝左近次は主人公の師匠をしています。ここでは、炭治郎と鱗滝左近次のエピソードを紹介する前に、『鬼滅の刃』について基本的な情報を紹介します。
鬼滅の刃の概要
『鬼滅の刃』は、2016年から週刊少年ジャンプで連載されている少年漫画です。日本の大正時代を舞台としているダーク・ファンタジーです。作者は吾峠呼世晴で、「JUMPトレジャー新人漫画賞」で佳作を受賞した『過狩り狩り』を元に『鬼滅の刃』の連載が始まりました。吾峠呼世晴にとって『鬼滅の刃』は初の連載作品となります。
鬼滅の刃のあらすじ
竈門炭治郎は山奥で、母と弟妹達と共に暮らしていました。ある雪の降る日、仕事が遅くなってしまったため、知人の家に一泊することになりました。翌日、家に帰ると家族は惨殺されており、唯一妹の禰豆子だけ息がありました。しかしその妹は家族を惨殺した鬼の血を浴びてしまい、鬼になってしまったのです。鬼を滅する鬼殺隊である義勇は、人を襲わない禰豆子を見て、炭治郎を鱗滝左近次の元へと導きます。
鱗滝左近次のプロフィール
鱗滝左近次は、『鬼滅の刃』の主人公である炭治郎の育手です。育手とは、鬼殺隊入隊希望者に対して基本的な戦闘訓練を行う者のことをいいます。基本的に育手は上の位だった者にしかできず、育手が育成した剣士が問題を起こせばその責任を問われることもあります。鱗滝左近次はその育手であり、水の呼吸を使う元鬼殺隊の水柱です。外見は白髪の老人で、人前では必ず天狗の面を付けています。
これは優しい顔立ちをしていることを、鬼に馬鹿にされて舐められることが多かったからです。ちなみに炭治郎と同じく鼻が効きます。現在は狭霧山の麓に住んでおり、山を修業の場として使っています。育手なのでお館様から給料がもらえるのですが、基本的に使わずに自給自足の生活をしています。炭治郎の他に、錆兎、真菰、そして水柱の義勇を育てました。
鬼殺隊の最終選別に行く教え子には、魔除けの面を彫って持たせます。面の形がすべてキツネなのは、鱗滝左近次がキツネが好きだからです。最終選別で多くの子供達を死なせてしまったことを悔いており、炭治郎に対しては特に厳しい言動で辛い修行を課せました。
鱗滝左近次の初登場
鱗滝左近次が『鬼滅の刃』に初めて登場したのは、1巻の第2話「見知らぬ誰か」です。炭治郎は義勇に言われた通り禰豆子と共に狭霧山へと向かっており、人が行方不明になっているという山へと入ります。山を歩いているとすっかり夜になってしまったため、道中にあったお堂に行くことにしました。しかしお堂からは血のニオイがします。炭治郎が急いで駆けつけると、そこには人間を喰っている鬼がいました。
鬼は炭治郎に向かって襲いかかってきます。禰豆子と炭治郎はなんとか鬼を捕まえることができましたが、炭治郎は止めを刺すのをためらっていました。決意を固めた瞬間、何者かが炭治郎に声をかけました。その人物こそが鱗滝左近次でした。
鱗滝左近次と炭治郎の活躍
炭治郎と出会った鱗滝左近次は、鬼と戦う術を炭治郎に教えます。どのような修行をしたのか、ここでは鱗滝左近次と炭治郎の修行エピソードを紹介します。
炭治郎へのテスト
鱗滝左近次は、炭治郎と会った瞬間から試すようなことを言いました。鬼を捕まえた炭治郎にどのように殺すのか自分で考えろと厳しく言いますが、心の優しい炭治郎は鬼に同情してなかなか殺す事ができません。そんな姿を見て、鱗滝左近次はこの子には無理だと思いました。そうこうしている内に、鬼は朝日を浴びて死亡してしまいます。鱗滝左近次は炭治郎に、もし禰豆子が人を喰ったらどうするか尋ねました。
炭治郎が判断できずにいると鱗滝左近次から打たれ、覚悟が甘いと指摘されてしまいます。鱗滝左近次は、鬼を連れて行くことが、どれほど覚悟がいることなのかを炭治郎に教えました。そして鱗滝左近次は、剣士としてふさわしいか見極めるテストをしました。炭治郎は、禰豆子を背負って鱗滝左近次の家につくだけでも息切れしてしまいます。しかし、テストはこれからが本番でした。
炭治郎は疲れ果てた体で酸素の薄い山へと登ります。そして鱗滝左近次は、ある地点から夜明け前までに山の麓の家まで降りてくるように言いました。山は霧が濃く、至る所に設置された仕掛けが炭治郎を襲います。炭治郎は鼻を効かせてなんとか夜明け前に山を降りることができました。テストをこなした炭治郎を、鱗滝左近次は弟子として迎えます。
炭治郎への訓練
鱗滝左近次との訓練は基礎体力をつけることから始まりました。しかし山に仕掛けられている罠の難易度はどんどん上がっていきます。その他にも、鱗滝左近次は剣術・体術・呼吸法など、鬼殺隊にとって必要なことを教えました。その後、炭治郎に大岩を斬るという課題を残し、後は自主練習としました。炭治郎はどんなに鍛錬を重ねても大岩を斬ることができません。
炭治郎の合格と日輪刀
そんな炭治郎の元に、錆兎と真菰という狐面を被った謎の人物が現れます。炭治郎は、錆兎と真菰に修行に付き合ってもらいながら鍛錬を続けます。錆兎との実践で、大岩を斬ることができた炭治郎は、鱗滝左近次から最終選別へ行く許しを得ます。鱗滝左近次は、炭治郎に必ず戻ってくるように言い、鬼の首を狩ることができる日輪刀を渡しました。
手鬼との戦い
最終選別で炭治郎は鬼を退治し、修行の成果が出ていることを実感します。その時、どこからか腐ったようなニオイがして、炭治郎は思わず鼻をつまみます。すると茂みから大型の異形の手鬼が出てきました。手鬼は鱗滝左近次に捕らえられた鬼で、鱗滝左近次のことを憎んでいました。その腹いせに、鱗滝左近次が作ったキツネの面をつけた弟子達を狙って喰っていたのです。
錆兎や真菰もこの手鬼に殺され、喰われてしまいました。手鬼の首は硬く、錆兎でも斬れませんでしたが、誰よりも大きな岩を斬った炭治郎は手鬼の首を斬ることができました。
炭治郎の帰還
炭治郎は7日間生き延びる事ができ、最終選別に合格しました。生き残ったのは炭治郎を含めてたったの5人でした。炭治郎は隊服を支給され、日輪刀の材料となる玉鋼を選び、帰還しました。鱗滝左近は炭治郎が無事に帰ってきたことを喜びました。
禰豆子の背負い箱と暗示
炭治郎は鬼殺隊として任務に着くことになりますが、禰豆子も連れて行かなければなりません。そこで鱗滝左近次は、炭治郎と禰豆子のために背負い箱を作りました。とても軽い木でできており、岩漆を塗っているので頑丈です。そして万が一にも人を襲わないように、禰豆子に「人間は皆お前の家族だ」という暗示をかけました。
鱗滝左近次の強さの理由
強さの理由①スタミナがある
鱗滝左近次の強さの一つはスタミナです。狭霧山は、山奥で暮らしていた炭治郎でさえも意識が朦朧とするほどの酸素が薄い山です。鱗滝左近次は、その狭霧山を使って修行をしていました。そのため恐ろしく体力があります。修行前の炭治郎は、長距離を走っても息を乱していない鱗滝左近次に、いったい何歳なんだと驚いていました。
強さの理由②五体満足
鱗滝左近次の強さが分かるのは、五体満足で引退していることです。例えば、元音柱の宇髄天元や元鳴柱の桑島慈悟郎は、それぞれ体の一部を失くしたことで引退しています。元炎柱の煉獄槇寿郎も五体満足ではありますが、自分の無能さに打ちひしがれたことや妻の死がきっかけで引退しました。
このような引退理由もあるのですが、鱗滝左近次はおそらく高齢のために引退したのではないかといわれています。他の柱のほとんどは四肢の欠損で引退しているのに対して、引退年齢が来るまで五体満足で水柱として現役を続けてきた鱗滝左近次は、とても強いということが分かります。
強さの理由③水の呼吸
元水柱の鱗滝左近次は、水の呼吸を使っています。鱗滝左近次が育てた水の呼吸の使い手は、炭治郎と現水柱の義勇、錆兎、真菰です。ちなみに村田も水の呼吸ですが、育手は鱗滝左近次ではありません。水の呼吸は一番取得しやすく、村田のように他の育手から水の呼吸を学んだ者もたくさんいます。
基礎的な呼吸方法として、元水柱の鱗滝左近次は炭治郎に水の呼吸を教え、その後自分に合う呼吸が見つかればそれを極めるように言いました。そして炭治郎は現在、水の呼吸ではなく日の呼吸を使っています。現水柱の義勇は、鱗滝左近次から学んだ水の呼吸の型だけでなく、オリジナルの型も習得しています。
強さの理由④手鬼戦での立ち回り
最終選別の藤襲山では、錆兎や真菰を殺した手鬼が現れます。手鬼は47年前に鱗滝左近次が捕まえた鬼です。元水柱にとって討伐は容易い鬼でしたが、最終選別のために殺さず捕まえて藤襲山に封印していました。殺さずに捕まえることができる強さがあり、アニメではその立ち回りのうまさも描かれました。
強さの理由⑤指導者としても優秀
鱗滝左近次は指導者としても優秀で、錆兎や真菰は亡くなってしまいましたが、その実力は手鬼や義勇の口から語られています。特に錆兎は、藤襲山にいた手鬼以外の鬼を殲滅するほどの実力を持っていました。そして義勇も現在は水柱として活躍しています。炭治郎もまた、義勇から柱ほどの実力があると認められています。何人も優秀な人物を排出しており、指導者としての手腕を持っていることが分かります。
鱗滝左近次の死亡説
死亡説①禰豆子が人を食べた時
『鬼滅の刃』6巻の第46話では、禰豆子が鬼であることが他の柱にバレてしまい、炭治郎と禰豆子が捕まってしまいます。炭治郎は柱合会議に連れてこられ、柱達から審議を受けることになりました。鬼を連れていたとして、ほとんどの柱達はすぐに炭治郎と禰豆子を処分しようと考えます。しかし、鬼殺隊のトップである産屋敷耀哉はそのことを既に知っていました。
育手である鱗滝左近次が、炭治郎や禰豆子についての手紙を耀哉に送っていました。手紙には、飢餓状態であっても人を喰わない禰豆子がもし人に襲いかかった場合は、元水柱で育手の鱗滝左近次が腹を切ってお詫びすると書かれていました。つまり禰豆子が人を襲った場合、鱗滝左近次の死亡は確定してしまうのです。これにより、鱗滝左近次に死亡フラグが立ちました。
ちなみに、教え子が不祥事を起こしたことで実際に切腹し、死亡した人物がいます。それは善逸の育手である桑島慈悟郎です。桑島慈悟郎は、弟子の獪岳が鬼殺隊員でありながら鬼になってしまったことを受けて、切腹して死亡しました。
死亡説②冨岡義勇も死ぬ?
耀哉への手紙には、その責任を取る者として鱗滝左近次の名前だけでなく、現水柱で炭治郎を導いた義勇の名前もありました。そのため、禰豆子が人を襲った場合は義勇も死亡してしまうことになります。
鱗滝左近次のアニメ声優
大塚芳忠のプロフィール
『鬼滅の刃』のアニメで鱗滝左近次役を演じている声優は、大塚芳忠です。大塚芳忠は、1954年5月19日生まれの声優で、クレイジーボックスに所属しています。妻は声優の弥永和子で、多くの洋画吹き替えで共演していましたが、2014年に死別しています。
大塚芳忠の主な出演作品
大塚芳忠の出演作品には、『機動戦士Zガンダム』のヤザン・ゲーブル役、『SLAM DUNK』の仙道彰役、『NARUTO -ナルト-』の自来也役、『亜人』の佐藤役、『ゴールデンカムイ』の鶴見中尉役、『バギ』のビスケット・オリバ役、『ONE PIECE』のゼット役、『殺戮の天使』のグレイ役、『幼女戦記』のゼートゥーア役などがあります。
鱗滝左近次に関する感想や評価
鬼滅の刃で好きな回(まだ全部見てないけど)は修行回と選別回で鱗滝さん、錆兎、真菰、手鬼のそれぞれのストーリーが…もう、うん。(語彙力皆無)
— 9 (@stj_1001) October 6, 2019
鱗滝さんはかっこいいし、錆兎、真菰、手鬼はひたする切なかった…😭
『鬼滅の刃』のアニメを観た方の感想には、修行回の鱗滝左近次や錆兎、真菰、そして敵の手鬼それぞれのストーリーに感無量といった声もありました。特に修行回では鱗滝左近次がかっこいいと人気です。
鬼滅最新刊、善逸はかっこいいし炭治郎は頑張ってるし義勇さんは背中痛いしで最高なんだけど、一番好きなところは口絵の「久しぶりに鱗滝さんに会えてご満悦のねずこ」なんだけどわかる人いますかね
— geo (@geo7629) October 4, 2019
『鬼滅の刃』17巻では、鬼舞辻無惨との最終決戦時に、鱗滝左近次と禰豆子は再会しています。禰豆子は修行中に鱗滝左近次に懐いていたので、再会が嬉しかったのかご満悦な様子が口絵に描かれました。その禰豆子と鱗滝左近次の様子が可愛いと話題になりました。本編では多くのキャラクターが死亡したり傷を負ったりと、殺伐とした雰囲気なので、この口絵に癒やされたという方もいました。
愛情を持って厳しく指導しつつも、優しいこの子を最終選別に行かせたくなかった もう大事な教え子を死なせたくなかった と思ってた鱗滝さん、そんな優しい教え子が無事最終選別から帰ってきた時、嬉しくてしょうがなかったろうなと思っている さぞうれしかったろうな 抱きしめるシーンで泣きます
— 春 (@malenhr) October 10, 2019
炭治郎が最終選別から帰ってくると、それまで厳しく当たっていた鱗滝左近次は、禰豆子と炭治郎二人を抱きしめます。たくさんの教え子を失った経験もあり、炭治郎が生きて帰ってきた時の鱗滝左近次の安堵した気持ちを考えると泣けるという声もありました。
鱗滝左近次についてまとめ
鱗滝左近次は元水柱という実力者でありながら、指導者としても優秀な人物でした。炭治郎の育手であり、鬼殺隊へと導いたうちの一人でもあります。修行編から長く登場していませんでしたが、鬼舞辻無惨との最終決戦で再登場しています。ぜひ鱗滝左近次の活躍に注目しながら『鬼滅の刃』を読んでみてください。