【ジョジョ】乙雅三はスタンドに憑りつかれていた？チープ・トリックの能力を考察

乙雅三が登場するジョジョの奇妙な冒険とは少年向け漫画雑誌「週刊少年ジャンプ」で1986年から2004年に渡って連載されていた荒木飛呂彦による日本の少年漫画作品です。漫画ジョジョの奇妙な冒険は合計8部で構成されている長編大作であり、2019年9月現在漫画雑誌「ウルトラジャンプ」で第8部が連載されています。そんな長編漫画作品であるジョジョの奇妙な冒険は一体どのような漫画作品なのでしょうか？

漫画ジョジョの奇妙な冒険は主人公であるジョースター家と最強の敵ディオ・ブランドーとの世代を超えた因縁の対決を描いた作品であり、第2部まで太陽の力「波紋」と吸血鬼の戦いが描かれていました。第3部以降は悪霊といわれるスタンドを使用する戦いに物語は変わり、その個性豊かな能力やかっこいい風貌を持つスタンドが登場したことによって漫画ジョジョの奇妙な冒険は一躍大ブレイクすることになりました。

第3部で大ブレイクした漫画ジョジョの奇妙な冒険は2019年9月現在まで人気が止まることを知らず、これまでゲームやアニメ作品、実写映画作品など多数のメディア作品が制作されています。漫画ジョジョの奇妙な冒険のこの人気は国からも認められ、2019年9月現在は日本を代表する漫画作品として世界中から人気を博しています。本作は2019年9月現在も連載が続いていることから世界中のメディアは今後の展開に期待を集めています。

本記事でご紹介する乙雅三（きのとまさぞう）とは漫画ジョジョの奇妙な冒険の第4部「ダイヤモンドは砕けない」で登場したキャラクターの1人です。乙雅三は一級建築士の資格を持つ1970年生まれの一般人であり、漫画ジョジョの奇妙な冒険第6部「ダイヤモンドは砕けない」の舞台となった杜王町で争いとは無縁な普通の生活を営んでいました。しかし一般人の乙雅三はある出来事から突然、戦いに巻き込まれてしまうことになります。

漫画ジョジョの奇妙な冒険第4部「ダイヤモンドは砕けない」の敵役である吉良吉影にはスタンド使いを生み出す弓矢を持った吉良吉廣という父親がいました。吉良吉廣は一般人を弓矢で射ることでスタンド使いを多数生み出しており、乙雅三はある日この吉良吉廣に背中をスタンド使いを生み出す弓矢で射貫かれてしまいます。乙雅三は全くスタンドを認識できない状態となってしまい、背中に何かが憑りついてしまいます。

背中に憑りついたのは自意識を持ったチープ・トリックというスタンドであり、乙雅三はスタンドチープ・トリックを操ることが出来ませんでした。そのため乙雅三は何かが憑りついた背中を決して見られたくないという感情を抱き、ブリッジしながら移動するなど背中を必死に隠そうとします。しかしその姿に興味を持った岸辺露伴に背中を見られることになり、スタンドが岸辺露伴に移ったことで乙雅三は死亡してしまいました。

そう結局乙雅三は最後まで一切戦うことは無く、スタンドに宿主として利用されただけで死亡してしまったのです。そのため乙雅三は漫画ジョジョの奇妙な冒険の中でも特に影の薄いキャラクターといわれており、読者の中でも知名度が大変低いです。本記事ではそんな影がとても薄い乙雅三にスポットを当て、スタンドチープ・トリックの能力や作中での行動などをまとめてご紹介していきます。

漫画ジョジョの奇妙な冒険第4部「ダイヤモンドは砕けない」の作中で吉良吉影の父吉良吉廣に、スタンド使いを生み出す弓矢を背中に射られた乙雅三。普通弓矢で射ぬかれた人物は何らかの方法でスタンドの存在を知るのですが、乙雅三はスタンドの能力について全く認識が出来ませんでした。しかしスタンド能力を認識出来ていないものの、何者かに喋りかけられて背中を絶対に見せてはいけないという感情を抱くことになりました。

そう乙雅三の不安を煽っていた存在こそチープ・トリックというスタンドであり、スタンドチープ・トリックは乙雅三を宿主として背中に憑りついていたのです。普通であれば背中に不安を抱いた状態では一般的な生活を送ることが出来ません。しかし乙雅三はスタンドが背中に憑りついた状態でも仕事を休むことはせず。背中を見せてはいけないという不安を抱えながら仕事をするため、修繕見積を依頼した岸辺露伴の元を訪れます。

岸辺露伴の家を訪れたのはいいものの、乙雅三は背中を見せてはいけないという不安から背中を壁で隠して歩いたり、ブリッジをして階段を上るなど変わった行動を連発させます。この変わった行動を見ていた漫画家岸辺露伴は乙雅三の背中に興味を抱きます。そして岸辺露伴が罠を仕掛けて乙雅三の背中を見たことで背中に憑りついたスタンドは岸辺露伴に乗り移り、宿主であった乙雅三は無残にも死亡してしまいます。

岸辺露伴が好奇心から乙雅三の背中を見て、乙雅三から岸辺露伴の背中に乗り移った乙雅三のスタンドチープ・トリック。このチープ・トリックというスタンドは宿主を変えて生活する寄生虫のようなスタンドであり、乙雅三はチープ・トリックが背中を引き裂いて精気を吸収したことで死亡してしまいました。そして岸辺露伴の背中に憑りついたスタンドチープ・トリックは精神的ダメージを与える能力で岸辺露伴を殺害しようとします。

乙雅三とは違ってスタンドチープ・トリックの存在を見て取れるスタンド使いの漫画家岸辺露伴はチープ・トリックを背中から引き剝がす方法を思案します。そうこのチープ・トリックというスタンドを無理やり背中から引き剥がすと、宿主が死亡してしまうのです。思案した岸辺露伴はそこである一計を思いつき、チープ・トリックをある場所へ連れていきます。その場所こそ幽霊が存在する「振り向いてはいけない小道」でした。

この小道で振り向いた存在は幽霊に引かれて永遠にあの世を彷徨うことになってしまい、あの吉良吉影すらも取り込んでしまいました。岸辺露伴は途中で仲間の広瀬康一に協力を仰ぎ、広瀬康一は自身のスタンド「act3」の能力でチープ・トリックだけの重力を倍増させます。その時チープ・トリックは広瀬康一に憑りつくために振り向いてしまい、岸辺露伴の背中を離れて幽霊にあの世へ連れていかれることになってしまいました。

乙雅三の背中に憑りつき、背中を見られてはいけないという不安を乙雅三に抱かせたスタンドチープ・トリック。ではチープ・トリックというスタンドはいったいどういった能力を持っているのでしょうか。ここからは乙雅三の背中に憑りついたスタンドチープ・トリックの能力についてご紹介していきます。チープ・トリックというスタンドは他のスタンドとは違って意識を持っており、完全な自律型スタンドとなっています。

この自律型のスタンドチープ・トリックは背中に憑りつき、憑りついて宿主となった人物の耳元で小言を呟いてその対象に精神的ダメージを与えるという能力を持っており、宿主を変えるために周囲にいる人や動物などに宿主の背中を見るよう誘導します。しかしただ背中に憑りついて小言を呟くだけの能力からチープ・トリックというスタンドは攻撃力が一切なく、非常に軽い絆創膏すらも剥がす力を持っていません。

しかしチープ・トリックは自分の意識を持ったスタンドであることからジョジョの奇妙な冒険第4部「ダイヤモンドは砕けない」の作中で受話器を取り、自分で出前を注文する姿を見せています。おそたくチープ・トリックは戦う力を一切持っていないものの、力を使わない行動なら自由に行動できるスタンドであると考察出来ます。ではそんな力を持たないチープ・トリックが宿主を変えることは何か効果があるのでしょうか。

実はこのチープ・トリックというスタンドは背中を見た人物や動物に憑りつくことで宿主の背中を引き剥がすことが出来るのです。その際チープ・トリックは元々宿主だった存在の精気を吸収し、自らの生きるエネルギーとする能力を持っています。またこのスタンドは無理やり剥がそうとすると背中を引き剥がされてしまううえに、スタンドで攻撃しても自分に返ってくるという無敵に近い能力を兼ね備えています。

宿主は一切手を出せず、無敵に近い存在である自律型スタンドチープ・トリック。ではジョジョの奇妙な冒険第4部「ダイヤモンドは砕けない」の作中で宿主である乙雅三よりも目立ったスタンドチープ・トリックの元ネタは何なのでしょうか。ここからはチープ・トリックという名前の元ネタについてご紹介します。スタンドチープ・トリックの名前の元ネタとなったのはアメリカで活躍しているロックバンド「チープ・トリック」です。

スタンドチープ・トリックの元ネタとなったチープ・トリックとは1974年に結成され、1977年にアメリカでメジャーデビューしたロックバンドです。チープ・トリックは「ドリーム・ポリス」や「永遠の愛の炎」などの名曲を多数制作したロックバンドであり、1978年には日本の武道館でライブを行っています。この武道館ライブの様子はアルバムとして発売されることになり、日本の武道館が世界中に知られるきっかけとなりました。

では最後にアニメジョジョの奇妙な冒険第4部「ダイヤモンドは砕けない」でチープ・トリックの宿主となった乙雅三の声優を担当した人物についてご紹介していきます。アニメジョジョの奇妙な冒険第4部「ダイヤモンドは砕けない」の第32話「7月15日（木）その2」に登場した乙雅三の声優を担当したのは日本の男性声優である石井真です。石井真は1976年2月24日に千葉で生まれた声優であり、リマックスに所属して活動しています。

石井真は元々勝田声優学院を1999年に卒業し、2001年にマウスプロモーションへ所属していました。その同年である2001年に「サンダーストーン～未来を教え～」に出演し、石井真は声優としてデビューしました。声優としてデビューした石井真は「ブラックジャック」や「未来日記」などの有名アニメ作品に出演することになり、2013年にフリーへ活動を移行。その翌年の2014年に声優事務所リマックスに移籍しました。

2014年にリマックスへ移籍してからも石井真はアニメジョジョの奇妙な冒険第4部「ダイヤモンドは砕けない」の乙雅三役の他に「ビックオーダー」や「魔法つかいプリキュア」などのアニメ作品に出演して活躍しています。またアニメの他に石井真は数々のOVAやゲーム作品、映画の吹き替え声優などでも活動しており、2019年9月現在幅広い分野で声優の石井真は支持を集めています。

アニメジョジョの奇妙な冒険第4部「ダイヤモンドは砕けない」で乙雅三の声優を担当した声優の石井真。石井真はジョジョの奇妙な冒険第4部「ダイヤモンドは砕けない」の乙雅三の他にも多数の人気作品に声優として出演しています。石井真が出演した作品の中でも代表作となるのが2004年のアニメ「蒼穹のファフナー」の真壁一騎役と2011年に放送された大人気アニメ「未来日記」の西島真澄役です。

2004年のアニメ「蒼穹のファフナー」で真壁一騎を演じた石井真はドラマCDやラジオ番組などで活躍することになりました。また2014年のアニメ「未来日記」でも石井真は主要人物の1人西島真澄を見事に演じきっています。上記の作品の他にも石井真は2009年のアニメ「シャングリ・ラ」の草薙国仁役や2019年のアニメ「ありふれた職業で世界最強」のウィル・クデタ役など多数の人気キャラクターを担当しています。

ジョジョの奇妙な冒険第4部「ダイヤモンドは砕けない」に登場した乙雅三に関する感想では好感が持てるといった感想が寄せられていました。乙雅三はフリーランスで活動している一級建築士であり、仕事に対して熱い情熱を持っています。おそらく乙雅三はスタンドに憑りつかれなければ、幸せな人生を送れたことでしょう。

ジョジョの奇妙な冒険第4部「ダイヤモンドは砕けない」に登場した乙雅三に関する感想では乙雅三が可哀想だという感想も多く寄せられていました。上記の感想の通り、スタンドは魂が具現化した存在です。なのでただの一般人だった乙雅三は不運にも戦いに巻き込まれ、地獄へ魂を送られてしまいます。そんな乙雅三の可哀想な姿には多くの読者が同情の感情を抱くことになりました。

ジョジョの奇妙な冒険第4部「ダイヤモンドは砕けない」に登場した乙雅三に関する感想では乙雅三が死亡するシーンがトラウマといった感想も見受けられました。岸辺露伴に背中を見られた乙雅三は背中を引き裂けたうえに精気を吸収されて死亡してしまいます。このシーンは少しグロテスクなシーンとなっており、一部の読者にトラウマを与えることになりました。

本記事では漫画ジョジョの奇妙な冒険第4部「ダイヤモンドは砕けない」に登場した乙雅三について背中に憑りついたスタンドの能力や作中での行動、声優などをまとめてご紹介しました。乙雅三はただの一般人なのに、スタンドが背中に憑りついたことで魂さえも地獄へ送られてしまいました。おそらくここまで可哀想なキャラクターはジョジョの奇妙な冒険シリーズの中でも中々いないことでしょう。