この世界の片隅にの傘の意味をネタバレ考察!初夜の営みの合言葉?

アニメ映画『この世界の片隅に』は、のん(能年玲奈)さんが声優で出演したと話題になったアニメ映画です。戦時中の広島を舞台としており、当時の広島の日常やしきたり、文化などを細かく描写しています。映画『この世界の片隅』の物語の中に、周作とすずが初夜の日に繰り広げる“傘の押し問答”シーンがあります。このシーンの描写は難しく、SNS上でも傘の意味が分からないというコメントがあります。そこで、今回、映画『この世界の片隅に』の“傘”の意味についてネタバレしていきます!どうぞ、最後までご覧ください!

この世界の片隅にの傘の意味をネタバレ考察!初夜の営みの合言葉?のイメージ

目次

  1. この世界の片隅にとは?
  2. この世界の片隅にの傘の意味ネタバレ考察
  3. この世界の片隅にの傘の登場シーン
  4. この世界の片隅にの傘のシーンネタバレ考察
  5. この世界の片隅にの傘に関する感想や評価
  6. この世界の片隅にの傘の意味まとめ

この世界の片隅にとは?

映画『この世界の片隅に』の作品情報、あらすじ、原作とアニメ映画の違いをネタバレしていきます!2016年に公開された『この世界の片隅に』の舞台は、戦時中の広島となります。時代と共に激しくなる戦争で、すずは大切なものをどんどん失っていきます。『この世界の片隅に』は、激しい戦争の中で希望を見つけていく物語になります。

この世界の片隅にの原作情報

  • 名前:こうの史代
  • 生年月日:1968年9月28日
  • 出身地:広島県
  • デビュー作品:街角花だより(1995)

アニメ映画『この世界の片隅に』は、漫画家・こうの史代さんの漫画を原作とした作品です。原作漫画は、漫画アクションで2007年~2009年連載されており、上・中・下巻の単行本が出版され、2009年に第13回文化庁メディア芸術祭漫画文化優秀賞を受賞しています。また、2011年には、北川景子さん主演で2時間ドラマ化されており、2018年には松本穂香さん主演でTBSでドラマ化されています。

『この世界の片隅に』こうの史代さんの代表作は、本作のほかに『夕凪の街 桜の国』という作品があり、田中麗奈さん主演で実写映画化されました。

この世界の片隅にのアニメ映画情報

  • 監督・脚本:片渕須直
  • 製作:真木太郎
  • 製作総指揮:丸山正雄
  • 主題歌:コトリンゴ『みぎてのうた』
  • 上映時間:129分

映画『この世界の片隅に』の作品情報を紹介します!『この世界の片隅に』を初めて上映された場所は、国内にある63ヶ所の映画館でした。後に少しずつ公開規模が累計400館に拡大していき、興業収入が27億円を突破。上映が2年以上続きヒットをしたのは、ミニシアター系作品では異例の記録となり、日本国外では60ヵ国以上の国と地域で上映され、海外でも注目された作品になります。

同じ戦時中の映画でも『この世界の片隅に』は、『はだしのゲン』や『ほたるの墓』で恐怖を抱いてしまう方でも、安心して最後まで見れる作品に仕上がっています。本作は、戦時中の様子を実話を交えて作られた作品で、歴史的資料として観る価値があります。平和な時代に生きる私達が、当時戦時中の人々の暮らしを知る、ヒントになるのではないでしょうか?

また、2019年12月に映画『この世界の片隅に』に新しいシーンを追加した、続編『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』が公開されることが、決定されています。本作で語られることがなかった、複数の物語が追加されたという情報があります。世界で注目された『この世界の片隅に』は、この冬、全国公開されるのでファンの方は、ぜひチェックしてください!

この世界の片隅にのあらすじ

映画『この世界の片隅に』のあらすじを簡単に紹介していきます!能年玲奈さんこと、のんさんが本作の主人公となる、すず役の声優を担当し話題となりました!激化する戦争のなか、すずはどう生き抜き、家族の愛とはなんなのか考えさせられる作品となります!

これは、戦時中の広島県が舞台となった物語。広島市で兄とすず、妹の3人兄妹の長女として生まれた主人公のすず。すずは、のんびりした少女だったので、しっかり者の兄からよく鈍いと怒られていました。そんなすずですが、実は手先が器用で絵を書くのが得意。鉛筆が握れなくなるくらい小さくなるまで、絵を夢中で描いていた少女時代を過ごしていました。

すずが、18歳になったある日のこと、広島の呉(くれ)に住む北條周作という青年が、幼少時代に会ったすずに一目惚れをし、結婚を申し込むため父親と一緒に広島にあるすずの実家を訪れてきました。すずは、幼少時代に会ったこと周作のことを忘れていたため、初対面の相手と結婚することに、乗り気ではありませんでした。ですが、すずの周囲の人達の勧めもあり、周作が住む北條家に嫁ぐことを決意しました。

すずは、優しい父、病弱な母、周作と4人でこれから生活することになります。ですが、途中から嫁ぎ先で義実家とうまくいかずに、周作の姉・径子が娘の晴美を連れて、北條家に戻ってきました。径子は、のんびりな性格のすずとは違い、テキパキと行動する性格だったので、常にすずに対して小言を言っていました。しかし、娘の晴美とすずは、すぐに打ち解けよく遊んでいました。

日本は、戦時中だったため裕福な生活ではありませんでしたが、ささやかな楽しみを見つけながら暮らしていました。ですが、次第にすず達が住む呉の方も空襲が増え、空襲警報に怯える日々を送っていました。そんな時、空襲を受け義理の父が怪我をしてしまいます。すずと晴美は義理の父のもとへ、お見舞いに病院に向かいます。その帰り道、空襲警報が鳴り響き防空壕に逃げ込みます。

空襲警報が解除された後、不運にも土に埋もれていた不発弾に、晴美は被爆してしまい幼い命を落としてしまいます。そして、すずも晴美と繋いでいた右手を失ってしまいました。すずが大切にしていた晴美と右手をいっぺんに失ったため喪失感にみまわれ、母親の晴美に責められたせいで死にたくなってしまいます。広島の実家に帰ろうと思っていた矢先、広島に原爆が投下されてしまいました。

原爆が投下されて数日後、周作とすずは変わり果てた広島の町を目の当たりにしました。その時、右手を失ったすずの姿を見た少女が、母親と間違え近寄ってきました。周作とすずは、戦争孤児となり身寄りがない少女を連れて、呉に戻り新しい生活をスタートする物語となります。以上が、映画『この世界の片隅に』のあらすじになります。

この世界の片隅にの原作とアニメ映画の違い

『この世界の片隅に』の原作と、アニメ映画の違いをネタバレしていきます!『この世界の片隅に』は、原作漫画とアニメ映画のストーリーに少し違いがあります。原作では主要な登場人物となる、遊女の白石リンの登場が映画では、1カットしかなく周作とリン、すずの三角関係にまつわるエピソードが全てカットされています。映画では、周作とすずは幼い頃に会っていたという、ロマンチックなエピソードに変更されています。

『この世界の片隅に』の原作と映画の両方を観たことがある人の感想として、誠実に物語を再現して欲しかったという声がネット上で上がっていました。まだ、観たことがない方や、どっちかしか観たことがない方は、ぜひ『この世界の片隅に』の作品を両方楽しんで観てください!原作と映画を比較して観るのも、また違った楽しみ方ができるはずです!

この世界の片隅に【映画】

この世界の片隅にの傘の意味ネタバレ考察

周作と初夜を迎えようとするシーン

『この世界の片隅に』には、すずと周作が初夜を迎える際に“傘のやりとり”シーンが登場してきます。傘のシーンは、若い方には解釈が難しいという声も多く、“傘の意味”が気になるという声がネット上であがってましたので、傘についてネタバレしていきます!みなさんは、どんな解釈をされたでしょうか?ここでは、“傘の意味”についてネタバレ考察していきます!

傘の意味は初夜の営みの合言葉

『この世界片の隅に』で、キーワードとなる“傘”。“傘”の意味は、床入り作法の1つと言われており、傘を使った問答のため、傘問答と言われています。傘問答は、新婚夫婦が初夜を迎える際に行う、“初夜のお誘い”という意味であることが分かりました。戦時中の人たちは、この傘問答で初夜の営みの合言葉として使っていました。

傘は柿の木問答の1つ?

『この世界の片隅に』での傘問答のやりとりは、実際に戦時中の広島県の一部の地域で初夜を営む際に使われていました。全国でも、初夜を営む際に使う合言葉が使われていたようですが、中でも有名なのが“柿の木問答”とよばれるものでした。その他にも初夜の誘い方には、県によってバリエーションがあったようで、秋田県では便所問答、宮城県などの一部の東北の地域では、栗の木問答というものが、初夜に誘う際に使われていました。

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この世界の片隅にの傘の登場シーン

『この世界の片隅に』の傘が登場したシーンを紹介します!傘が登場したシーンは、すずの祖母が、“傘”について教えた会話のシーンと、周作とすずの“傘問答”シーンでした。

若くして結婚した周作とすず

『この世界片の隅に』のストーリーの中村で、最初に“傘”が登場したのは、すずとすずの祖母・森田イトの2人がする会話の中でした。すずは、18歳の時に顔も知らない相手と結婚し、生まれ育った土地を離れることに。祝言(結婚)を挙げる前に、祖母のイトから『相手が傘を持ってきたか?』と聞かれたら、どうやって返答すればいいのかを、祖母からアドバイスを受けていました。

18歳だったすずも、意味が理解できずにいたので、祖母に『どうして?』と尋ねますが、『どうしても!』と言って会話がそこで終わってしまいます。初夜を行う前のならわしを、女の先輩になるイトがすずに教えていた会話のシーンが、“傘”の初登場となります。

すずと周作の「傘問答」シーン

次に“傘”が登場したシーンは、すずと周作が初夜を迎える『傘問答』シーンでした。実際にその時がくると緊張していたすず。すずが周作の家に嫁ぐ日には、持ってきた荷物の中に新しい“傘”が用意されていました。そして、新婚初夜を迎える時、祖母のアドバイス通り、周作から『傘を持ってきたか?』と聞かれます。その時、緊張していたすずも『新しいのを持ってきました。』と、返答しています。

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この世界の片隅にの傘のシーンネタバレ考察

『この世界の片隅に』の傘のシーンを、ネタバレ考察していきます!“傘問答”は、周作やすずも知らなかったのでは?と感じさせるような描写になっています。そこで、周作が傘の意味をしらなかった理由や、時代の結婚観をネタバレ考察していきます!一緒に見ていきましょう!

考察①周作が傘の意味を知らなかった理由

『この世界の片隅に』で、すずと周作の“傘問答”シーンが登場した際、初夜が始まると思いましたが、2人の間では“傘問答”が成り立っていなく、別の使い方がされていました。周作は、すずに傘について問うと、本当に傘を持ってきて、それで干し柿を取り2人で食べたのです。このことから、すず達世代からすれば、傘の意味は、時代遅れのしきたりだったことから、周作も傘の意味を知らなかったのでは?と考えられます。

考察②この世界の片隅にの時代の結婚観

『この世界の片隅に』の時代は、初期まで家と家が結婚するという価値観でした。家の繁栄を最優先にすることが幸せになると考えだったので、初対面で結婚する以外に選択肢がありませんでした。当時の結婚に対する価値観でも、上手く結婚生活を送っていたので、日本では当たり前の結婚観になっていました。そこから、海外からの大陸文化が日本に入り、結婚観にも変化が現れます。

その様子は、『この世界の片隅に』でも描かれています。周作の姉の径子は、恋愛結婚をしていますし、原作『この世界の片隅に』では、周作も遊女の白木リンに惚れて結婚しようとしていました。この様子から、日本に海外からの新しい文化が入ってきたことにより、古い価値観が変化し、新しい価値観が生まれ始めるタイミングだったことが考えられます。当時、珍しかった恋愛結婚が現在の結婚では主流となっています。

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この世界の片隅にの傘に関する感想や評価

調査したことをふまえて、『この世界の片隅に』に関する感想や評価を紹介していきます!『この世界の片隅に』を観た方は、どのような評価をしたのでしょうか?一緒に見ていきましょう!

『この世界の片隅に』の感想を紹介①傘の意味は難しい

1番多くあった感想は、傘の意味が難しいといった感想でした。中には、作品をよく観れば、流れで傘の意味に気付いたという感想もありました。ですが、大半の若い世代の方は、初見だけでは傘の意味について分かる方は、少なかったのだと評価を見て分かります。

『この世界の片隅に』の感想を紹介②年配の方は理解できる

最初の評価とは異なり、年配の方になると『この世界の片隅に』の傘の意味を理解する方は増えるようです。昔は、柿の木問答が全国で広まっていました。地域によっては、バリエーションがあるので、地域によってどのようなバリエーションがあるか調査するのも、面白いかもしれません。

『この世界の片隅に』の感想を紹介③アニメ絵本もあります!

『この世界の片隅に』は、アニメ絵本があります。初夜の営みということもあり、子供向けの絵本での傘のシーンはカットされています。また、小学校では学校行事の教材として、『この世界の片隅に』が使用されているところがあるそうです。本作は、戦時中の出来事や日本の様子を描いているので、学校の教材として使用している学校が増えているのでしょう。この作品を観て子供達は、どのように感じたのでしょうか?

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この世界の片隅にの傘の意味まとめ

最後になりましたが、『この世界の片隅に』の傘のネタバレ記事は、いかがでしたでしょうか?本作の傘の意味は、柿の木問答の一つということが分かりました。現代を生きる若い方で、傘の意味について理解するのは、とても難しいと思います。今回の傘のまとめ記事を参考に読んで、傘の意味を理解した上で、『この世界の片隅に』の作品をもっと楽しんでいただけたら幸いです!

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