この世界の片隅にの原作漫画をネタバレ!泣けるあらすじを最後の結末までまとめ

漫画・この世界の片隅にとは、戦時中であっても強く生き抜く人々を描いた漫画作品です。この世界の片隅にの原作漫画の反響が大きかったことから、漫画・この世界の片隅にを原作とした映画も公開されました。漫画・この世界の片隅には、最初は戦争が始まる前を描いているため平和で暖かいあらすじとなっていますが、戦争が始まるとそのあらすじは悲壮感がただよい、最後の結末は涙なくしては見れないものとなっています。この記事では、漫画原作・この世界の片隅にのあらすじのネタバレや、最後の結末のネタバレを等をご紹介していきます。

この世界の片隅にの原作漫画をネタバレ!泣けるあらすじを最後の結末までまとめのイメージ

目次

  1. この世界の片隅にとは?
  2. この世界の片隅にの原作漫画ネタバレ
  3. この世界の片隅にの最後・結末ネタバレ
  4. この世界の片隅には実話?
  5. この世界の片隅にの現代編とは?
  6. この世界の片隅にの登場人物紹介
  7. この世界の片隅にの感想や評価
  8. この世界の片隅にの原作漫画や結末まとめ

この世界の片隅にとは?

この世界の片隅にの作品情報

漫画・この世界の片隅には、戦争を題材とした漫画作品です。こうの史代さんが原作漫画を描いており、漫画アクション上にて2007年1月~2009年1月まで連載し、結末を迎えました。戦時中であっても工夫し強く生きていく人々を描いたあらすじであり、反響が大きかったことから、2011年にテレビドラマ化されました。

さらに、この世界の片隅には、アニメ映画化もされ、女優の「のん」さんを主役・すずの声優としたことでも話題になりました。しかし、反響のあった漫画作品にも関らず、この世界の片隅にの映画製作の際には、資金不足に悩んでいたそうです。そのため当初は150分映画とする予定でしたが、120分に短縮し作られたといいます。

ですが、この世界の片隅にの映画が公開されるとその独特な世界観やあらすじから高評価を得て、口コミで評判が広がり、数多くの劇場や国々で公開されるほどの大ヒットを記録しました。そして、この世界の片隅には、2018年7月に連続テレビドラマ化も果たしました。

漫画・この世界の片隅にの舞台は「広島」と「呉」を主にして描いています。当初、漫画・この世界の片隅には2006年~2007年にかけて戦争が始まる前の広島をあらすじとして描いた「冬の記憶」「大湖の頃」「波のうさぎ」を発表されており、漫画・この世界の片隅にの主人公・浦野すずと夫になる北条周作との出会いを描いています。

本編である「この世界の片隅に」は、浦野すずと周作との結婚以降のあらすじを描いており、浦野すずの初恋相手である「水原哲」との再会や、周作の元恋人である「白木リン」との関係ですずが葛藤する様子も描かれています。次の項目からは、原作・この世界の片隅にのあらすじや、最後の結末、登場人物の紹介などを詳しくご紹介していきます。

この世界の片隅に【映画】

この世界の片隅にの原作漫画ネタバレ

漫画・この世界の片隅に:あらすじを最後の結末までネタバレ!水原とすずの思い出

この世界の片隅にの主人公・浦野すずは、兄の要一、妹のすみ、両親とつつましくも幸せに暮らしていました。同級生のガキ大将である水原哲にからかわれ、いつもケンカをしていましたが、お互いに好意を持っており、楽しく過ごしていました。水原哲は兄が亡くなっており、そのため両親が荒れて生活が荒んでしまっていました。

そのため水原哲は家に帰りたくないと思っており、自身の精神も不安定になってケンカ早くなっていたのでした。そんなとき、風景画の課題が出され、すずが水原哲の分も代わりに描くことになりました。波打つ海の様子を「白い兎が飛び跳ねている」と表現した水原哲の言葉から、すずは兎が飛び跳ねている波を描きました。すずの描いたその絵は評価され、なんと市の大会に出品することになったのでした。

漫画・この世界の片隅に:あらすじを最後の結末までネタバレ!周作との結婚

すずが18歳になったころ、突然すずを嫁にもらいたいと言っている人がいるという報告が入ります。すずの祖母は着物をすずにあげると共に、初夜の言葉かけについてのやりとりを教えます。(「傘を持ってきましたか?と聞かれたら、新しいものを一本」と答えろ、など。)すずの相手は北条周作という男性でした。

実は二人は幼い頃に一度あったことがあるのです。幼少期のすずは、兄・要一の代わりに、商品である「海苔」をお客に届けるお使いをまかされました。小舟に乗り、街中を歩き、ある男に道を尋ねます。するとその男はすずを背中にしょっていた籠の中に入れてしまったのです。その中には一人の男の子が入っていました。

その男の子(周作)は、「この男はバケモノで、俺たちを食べるために攫ったのだ」ということをすずに聞かせます。「夜になる前に家に帰る」というバケモノの言葉から、すずは商品の海苔を星型に刳り貫き、望遠鏡のレンズにつけて、バケモノに見るように言います。望遠鏡をのぞいたバケモノは、夜になったと思い込み倒れて眠ってしまいました。

周作とすずは籠から抜け出し、周作はバケモノに「かわいそうだ」ということから、キャラメルを手渡してあげました。二人はここで別れてしまい、すずはこのことを夢だと思って忘れてしまいました。ですが周作はすずのことを好きになっており、名札から「浦野すず」という名前を見て覚えていました。その記憶を頼りにすずの自宅を探したのでした。

水原哲への淡い恋心を残しつつも、すずは北条周作のもとへ嫁いでいきました。周作には足の悪い母親がおり、すずは母親に代わって家のことをしなければなりませんでした。ですが、すずは要領や物覚えが悪く、失敗ばかりを繰り返してしまいます。しかし、そんなすずを周囲は暖かく見守り、すずも段々に北条家に馴染んでいくのでした。

漫画・この世界の片隅に:あらすじを最後の結末までネタバレ!漫画あらすじネタバレ:義理の姉・径子

そんなとき、周作の姉である径子が娘である晴美を連れて北条家に戻ってきました。夫が死亡し、姑と仲の悪かった径子は離縁するつもりで家を出たのでした。径子は気が強くすずに何かときつく当たり、「広島に帰ったら?」などと嫌味を言います。しかし、すずは「息抜きに里帰りをしたらどうか?」という好意的な意味にとらえるのでした。

周作や義両親もそのようにとらえ「気がつかんでごめんね。息抜きに2、3日帰ったらどうか?」と暖かく送り出してくれるのでした。すずは慣れない生活から円形脱毛症を患っており、息抜きが必要な状態だったのでした。広島に帰ったすずは、久しぶりの家族と団欒を過ごしましたが、呉に帰る当日の汽車に乗れず、両親を呆れさせました。

漫画・この世界の片隅に:あらすじを最後の結末までネタバレ!憲兵に叱られる

すずは絵を描くのが大好きなため、呉の海に浮かぶ軍港を描いていました。ですが、憲兵にそれを見られてしまい、すずはスパイ行為とみなされ北条家にて散々注意をされます。憲兵が帰り、すずは家族に怒られるかと思いましたが、家族は「すずがスパイだなんておかしくて、笑いを堪えるのが大変だった」と大笑いするのでした。

漫画・この世界の片隅に:あらすじを最後の結末までネタバレ!リンとの出会い

すずは砂糖を買うために闇市へと出向きます。砂糖の値段に驚きながらも砂糖を買うと、道に迷ってしまい遊郭街にたどり着きます。そこで白木リンという遊女と出会いました。すずはリンに、栄養不足とストレスで子供が出来にくいことなどを相談します。するとリンは、なぜ子供が出来ないとダメなのかをすずに問います。

すずは「子供を産むのは嫁の役目だから。出来の良い跡継ぎを産まなくてはいけないから。」などと理由を言いますが、リンにことごとく説き伏せられてしまいます。仕舞いには「女の子はいらなきゃ売ればいいしね」とあっけらけんと言われてしまいます。すずは悩むのが馬鹿ばかしくなり、気がラクになるのでした。

すずは食べ物の絵を描いたりしてリンを楽しませ、すずはリンに道を聞いて帰ることができました。ですが、すずは白木リンが周作の元恋人だということを勘付いてしまい、周作にとって自分は代用品なのではないかと感じるようになるのでした。

漫画・この世界の片隅に:あらすじを最後の結末までネタバレ!夫婦喧嘩の発端

ある時、「青葉」に乗船している水原哲が、すずの元に訪ねてきました。そして北条家に泊めて欲しいと願い出たのです。水原哲とすずは再会をなつかしみ、憎まれ口を叩きながらも仲良く接します。それを見て周作は面白くないような顔をしたのでした。ちょうどその日は父親が留守のため、周作が家長となるため、周作は哲にこう告げます。

「この家の家長として、水原さんをここに泊めるわけにはいきません。」こう言われた水原哲は納屋の二階に寝ることになりました。すると周作はすずに「これ(アンカ)を持って行きなさい。最後なのだからゆっくり話してきなさい」と告げました。そしてすずが家を出ると、なんと戻ってこないよう玄関の鍵も閉めてしまったのでした。

すずは呆れて水原哲のもとに行きます。思い出話に花を咲かせ、水原哲は鷺の羽をすずにプレゼントしました。すずはそれを羽根ペンにして絵を描きます。すると水原哲はすずに抱きついたのでした。すずは「こうなることを待っていた」と語る反面「でも周作に腹がたって仕方がない」とも話すのでした。

水原哲は、すずが周作を好きなことを悟り、すずに「俺は普通の感覚がなくなってしまったが、すずが普通で安心した」と話し、笑ったときには俺のことを思い出してくれと告げました。翌朝、帰る水原はすずに「キレイになった」と言うのでした。その後、すずと周作は二人で出かけた際、水原とのことを話しました。

すずが周作の態度を責めると、周作は「水原と結婚したかったんじゃろ?」といじけています。すずはその言葉に怒り、初めての夫婦喧嘩をするのでした。すずはそれから、リンに会いに遊郭に行きますが、討ち入りと間違えられてしまいました。そこで、病床のテルという遊女と出会い、男の願いで入水自殺未遂をしたことを聞きます。

すずは周作がリンのために買ったであろう「リンドウの花柄のお椀」をリンに渡してほしいとテルに頼みます。そして、すずは色んな絵を描いてテルを励ましたのでした。

後日、桜の花見にすずが出向くと、リンと再会し、テルが肺炎になって死んだことを聞かされました。すずはリンから「秘密を他人に知られることなく、独り占めにして死ぬのも一種の贅沢だ」と語りました。

漫画・この世界の片隅に:あらすじを最後の結末までネタバレ!兄・要一の死

その翌年、すずの兄である要一が戦死し、すずは実家に帰りました。そこには骨箱がありましたが、なぜか異様に軽く、中身はなんと石ころでした。家族一同呆然とし、母親は、要一が死ぬはずないと話すのでした。

漫画・この世界の片隅に:あらすじを最後の結末までネタバレ!不発弾の犠牲

1945年(昭和20年)の3月19日から、呉は頻繁に空襲に合うようになりましたが、すずは持ち前の明るさで明るく過ごしていました。ですが日本の戦況は劣勢で、生活はますます苦しくなっていきました。

すずは、径子の娘である晴美と二人で出かけていました。そんなとき、時限爆弾が晴美のそばにあることに気づいたすずは、急いで晴美の手を引いてその場から逃げようとしました。ですが間に合わず、晴美は死亡し、すずは右手を失ってしまうのでした。径子はすずを「人殺し」と責め立て、すずは「ごめんなさい」と繰り返します。

すずは幸いにも怪我が順調に治っていき、径子をのぞく家族や周囲の人々は「怪我が良くなってよかった」「生きていてよかった」と言ってくれますが、すずはちっとも良かったとは思えず、なぜ私が死ななかったのかと思うようになります。そして、世界が左手で描いたかのように歪んで見えるようになってしまうのでした。

漫画・この世界の片隅に:あらすじを最後の結末までネタバレ!B29の大空襲

呉で大空襲があり、呉の街は火の海となりました。北条家にも火の手が周りましたが、すずが必死に消火をし、家は燃えずにすんだのでした。ですが、ほかの人は家を無くした人も大勢いました。すずはそんな人々を見ても「家がなくなったのなら、その家を出て行かれるから良かった」などと歪んだ考えを持ってしまいます。

この空襲では死者1800人以上、被災者は12万人を越える被害を出し、街には回収しきれない死体が倒れている状態でした。ある日、すずの元に妹のすみが訪ねてきました。すみと街を歩いていると、道に死体がありました。すみは拝んでいますが、すずはそんな余裕はなく、そんな自分をまた「歪んでる」と思うのでした。

すずのことを心配したすみは、江波のお祭りがある日に、広島に帰ってくるように話しました。広島は空襲もないので、呉よりも安全とも話します。すずは周作とリンとの過去や、晴美の死などで北条家に居場所がないと思い、広島に帰ることを決めます。

漫画・この世界の片隅に:あらすじを最後の結末までネタバレ!義姉・径子との和解

径子に広島に帰ることを告げると、径子は、「晴美のことですずを責めて悪かった」と謝罪をしてきました。そして、「すずの世話や家事をしていると気がまぎれるし、何の負担にもなっていない。すずさんの居場所はここだ」と告げました。周作には、以前意地を張って「帰る!」と別れを告げたすずでしたが、径子の言葉に思いとどまりました。

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この世界の片隅にの最後・結末ネタバレ

原作・この世界の片隅にの最後結末ネタバレ:8月6日原爆投下

すずは改めて北条家の人間として生活をしていこうと決めましたが、そんな矢先の昭和20年8月6日午前8時15分に、すずの故郷である広島に原爆が投下されたのでした。ラジオや電話も繋がらず、すずは広島の状況を一切しることが出来ませんでした。広島に行こうにも、怪我をしているため行くことができません。

原作・この世界の片隅にの最後結末ネタバレ:終戦と怒るすず

そんな中8月15日に、ラジオにて終戦の知らせを聞きました。家族全員安堵する中、すずは、「まだ戦える!」と激昂して、人々の犠牲や、正義と信じていたものが全て無駄であり虚構だったとしり「何も知らないまま死にたかった」と泣き叫ぶのでした。

11月になり、すずはかねてより気にしていた白木リンの遊郭を周作に連れられ訪れました。周作は遊郭までは行かず、手前ですずだけを行かせるのでした。

遊郭は崩れ去っており、リンドウの花柄の茶碗の欠片が落ちていました。すずは「秘密ではなくなってしまった」と思い、リンと周作の過去を想像するのでした。12月に、呉の軍港にて、水原哲が軍艦・青葉の残骸の傍らで佇んでいるのを見ました。ですが、その真っ直ぐな眼差しを見たすずは、気がつかないフリをしてその場を去ります。

原作・この世界の片隅にの最後結末ネタバレ:戦後の自然災害

終戦から1ヶ月後の9月17日~枕崎台風が広島を横断し、この被害で呉市だけでも1154人以上の死者を出しました。ようやく人々が戦後の生活を立て直そうとしているときに襲った苦難でした。

原作・この世界の片隅にの最後結末ネタバレ:新しい生活の始まり

昭和20年の12月に、すずは妹のすみの元を訪れました。すみは原爆で被爆しており、その影響で腕にシミが出来ていました。すみは、祭りの日にお母さんは行方不明になって、父親とすみとで懸命に探したけれどついに見つからなかった。父親も原爆の影響で10月に死んだ。と、話しました。

腕のシミが治るかと心配するすみに、すずは「治るよ。治らなかったらおかしいよ。」と言葉をかけるのでした。すずは、周作と二人が初めて出会った場所に来ていました。すずは、周作に「この世界の片隅に、私を見つけてくれてありがとうございます」と礼を言い手を繋ぎます。ですが、その手はかつてのバケモノでした。

間違えてしまったと謝罪し、改めて周作と話をしました。その後、一人の孤児の少女がすずを母親と重ねてもっていた握り飯をすずにあげようと近づきました。すずと周作はその子を北条家で育てようと思い、連れて帰りました。北条家の人々も、その子を暖かく迎え入れ、街は平穏をゆっくりと取り戻していくのでした。

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この世界の片隅には実話?

実話ではないが体験談が含まれている

この世界の片隅にの原作者であるこうのさんは、広島出身で、これまでも戦後の人々を描いた漫画作品を描いていました。しかし、戦時中を描いた作品は今までになく、この世界の片隅にが初めてとなりました。この世界の片隅にを描くきっかけとなったのは、この世界の片隅にの舞台となった、呉で戦火を生き抜いた祖母の存在だったといいます。

こうの史代さんは、祖母の生前に戦争中の話を聞いてはいたが、あまり真剣に聞いておらず、そのことを死後に後悔したそうです。

しかし、話が出来なくなった代わりに、描くことで話をしているように丁寧に作品を描きたいと思ったと語っています。この世界の片隅にという作品は、誰かの実話ということではないけれども、色々な人々の体験談が凝縮されているのです。

料理術・楠公飯(なんこうめし)

この世界の片隅にの作中にて、すずは貧しいながらも色々な工夫を重ねて、少ない食材で様々な料理を作っています。その中でも、武将・楠木正成が非常食として考案したと言われている楠公飯(なんこうめし)についてご紹介します。この楠公飯(なんこうめし)とは、玄米に水をたっぷり吸わせ、一粒一粒を大きく膨らませるといったものです。

そのため、少ない量でも大盛りに見えるようになり、すずが作中で出した際には、家族一同大喜びをしていました。しかし、一口食べてみると、反応はいまいちでした。やはり、水を沢山吸わせた分、薄めた味しかせずあまり美味しくないようです。

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この世界の片隅にの現代編とは?

近江佳代/榮倉奈々

近江佳代とは、ドラマ・この世界の片隅にの現代編で登場したオリジナルキャラクターです。近江佳代は、恋人である江口浩輔とともに、広島の呉にある、すずの家を訪れました。北条家に入り、近江佳代はスズと描かれたクシをカバンから取り出すと、ここで暮らし、カフェを開くことを決めます。

そんなドラマ・この世界の片隅にの現代編で近江佳代を演じたのは、女優の榮倉奈々さんです。榮倉奈々さんさんは2002年の中学3年生のときにスカウトされ、女性ファッション雑誌のモデルになるなど、早くから注目されていました。女優としても様々なドラマや映画で主演を務め、2008年には連続テレビ小説「瞳」でヒロインを務めました。

2010年には、日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞され、2011年には「アントキノイノチ」に出演し、この作品が、モントリオール世界映画祭にて、イノベーションアワードを受賞しました。私生活では結婚されており、一人子供がいることを公表されています。

現代編は必要だった?

原作漫画・この世界の片隅にでは、あくまで当時のことしか描いておらず、現代のことは描いていません。この世界の片隅にのファンの人々の大半は、現代編に対してネガティブな感想を抱いており、「なぜ作ったのか理解できない」など辛らつなコメントも見受けられました。

佳代の正体はヨーコの子孫?

そんな近江佳代は、ヨーコ(ドラマでは節子。すずの養女で戦災孤児)の子孫だと視聴者からは考察されています。そうすると、近江佳代がスズと名前が書かれたクシを持っていても不自然ではありません。しかし、最終回の最後を視聴してみると、近江佳代はヨーコ(節子)の子孫ではないようでした。

すずは、近江佳代の親しい知人だったのか、あるいは節子と近江佳代が知人だったのかという考えも出ていますが、明言はされずにドラマは終わってしまいました。視聴者からは、近江佳代というキャラクターは出さずに、節子だけに焦点を当てて描いていれば面白かったのではないかという意見もあり、賛否両論が巻き起こっています。

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この世界の片隅にの登場人物紹介

浦野すず

この世界の片隅にの主人公である浦野すずは、広島市江波でで海苔屋を営んでいる両親と、兄・要一、妹・すずと共に穏やかに暮らしていました。幼い頃のすずは、実家の手伝いをしながら尋常小学校に通っており、絵を描くのは得意なものの、裁縫はめっきり苦手な少女でした。ガキ大将的な存在の同級生の水原哲とはケンカ友達でしたが、お互いに淡い恋心を抱くようになります。

すずが18歳のとき、広島市の草津にある親戚の家を訪れていた際、突然縁談が舞い込み、北条周作の妻となりました。北条周作とは、幼少期に一度会っているのですが、すずは夢だと思っており周作のことを覚えてはいませんでした。ですが周作はすずのことがずっと気になっており、名前とすずのほくろを頼りに浦野家を探し当てたのでした。

水原哲への想いはあったものの、特に断る理由もなく嫁に入ったすずは、不器用ながらも懸命に家事を行い、次第に北条家や近所の人たちと打ち解けるようになりました。周作のことも心から愛するようになり、おだやかな日々を過ごします。戦争が始まり食材や物資が少なくなっても、少ない食材から工夫をこらし、食卓を華やかにするように心がけます。

水原哲との再会や、周作の元恋人の白木リンとの出会いにより周作に対して不信感を抱くようになります。また、姪である晴美が時限爆弾で死亡し、すず自身は右手を失ったことも加え、北条家に居場所を見出せず広島へ帰ろうと決意しました。ですが、晴美の母である義姉・径子の言葉かけによって、北条家の人間として留まることを決意するのでした。

北條周作

すずの夫である北条周作は、すずより4歳年上で、軍法会議録事として働いています。幼少期にすずと一度会ったことがあり、その記憶を頼りにすずの自宅を探し当て、縁談を持ちかけました。生真面目な性格で、物静かな青年ですが「暗い」と言われることも多く気にしている様子も見られます。

すずを愛していますが、水原哲と再会したすずの様子を見て、嫉妬心を抱き、なんとすずに水原哲と一夜を共にすることを許すような言葉を投げかけます。それに腹を立てたすずは、水原への想いよりさらに周作を愛していることを確信するようになります。無事戦争を生き抜き、終戦後は、町で出会った戦災孤児の少女を養女に引き取ることを決めました。

白木リン

白木リンは、「二葉館」という遊郭に勤める遊女です。買い物の帰りに迷ったすずと知り合い、すずの悩み相談を聴く等してして仲良くなりますが、実はリンは周作の元恋人だということが判明します。小学校は半年しか通わなかったこともあり、片仮名しか読むことが出来ません。そのため、すずは得意の絵でリンと楽しくやりとりをしました。

すずとは幼少期に一度会っており、リンはすずの親戚の家の屋根裏に勝手に住んでいました。すずが昼寝から目覚めると、リンは食べ残しのスイカを食べており、驚いたすずはスイカをもっと持ってきてリンにあげようとします。ですがリンは姿を消しており、その後、呉の遊郭で働くようになります。

遊郭の客として来ていた周作と恋に落ちますが、周作は家族に反対されたため別れることとなりました。その後も、周作が片仮名しか読み書きが出来ぬリンのために書いたメモを大切に持っており、未だに周作のことを想っている様子が描かれました。すずの夫が周作だということは勘付いているようですが、すずに自ら告げることはありませんでした。

落ち込んでいるすずを励ましたり、「死んだら秘密はなかったことになる。それも一種の贅沢だ」という考えを語ります。空襲の被害に合い、二葉館は全壊し、すずがリンにあげたリンドウのお椀の欠片が見つかります。リンが死亡したかどうかは明言されておらず、その行方は読み手の想像に任されることとなりました。

浦野すみ

浦野すみは、すずの妹で、すずよりもしっかりもので美人と言われています。すずとは年子であり、すずちゃんと呼び、仲も良好です。時限爆弾の被害にあったすずを気づかい、広島の実家に帰ってくるように声をかけますが、間もなく広島は原爆の被害に合い、すみも被爆し、床に伏せるようになってしまいました。

浦野要一

浦野家の長男である要一は、短気なうえにすぐに手が出るため、すずやガキ大将の水原哲からも怖れられる存在です。そのため、「鬼いちゃん」と呼ばれています。陸軍に配属され、ニューギニアにて出征していましたが、戦死をしてしまいます。浦野家に届けられた骨箱には、石ころしか入っておらず、そのため、要一が死ぬわけないと母親は思うのでした。

この世界の片隅にの作中で明言はされていませんが、冒頭に登場する人攫いの「バケモノ」は、実は戦死した要一がすずを心配するあまり、バケモノの姿となって時間も遡り、すずを幸せにするために周一と出会わせたと言われています。このバケモノは最終回にも登場しており、すずが周作と間違えて手を握る描写があります。

水原哲

水原哲は、ガキ大将的な存在で、すずとはよくケンカをしていますが、ほのかな恋心を抱いています。海軍兵学校に通っていた兄を亡くしており、小学校卒業後は自ら志願して海軍に入隊をし、「青葉」の乗組員となります。青葉の停泊中に、北条家を訪れ一泊させてもらうことになりました。

すずへの想いを捨てきれず、想いを遂げようと考えるも、すずが周作を愛していることを知り、「お前が普通で安心した」と、すずへの想いを断ち切ります。終戦後、青葉を真っ直ぐに見つめているところをすずに目撃されますが、すずはその眼差しを見て声をかけずに立ち去るのでした。

黒村晴美

晴美は周作の姉・径子の娘で、すずの姪にあたります。すずに懐いており、明るく元気な女の子です。ですが、すずと出かけた際、時限爆弾の近くに行ってしまい、慌ててすずが晴美を逃がそうとするも間に合わず、早すぎる死を迎えてしまいした。

黒村径子

周作の姉である径子は、夫の死後姑と折り合いがつかず、長男を黒村家に残し、晴美を連れて北条家に出戻ってきました。当初はすずをいびるなど敵対心を向けていましたが、次第に打ち解けるようになります。晴美の死後しばらくはすずが悪くないと思いつつも、責めずにはいられない状態となり、関係は壊れかけてしまいました。

ですが、すずがいざ実家に帰ろうと決めたさいは、今までのことを謝罪し、北条家がすずの居場所だということをすずに話すのでした。

日曜劇場『この世界の片隅に』|TBSテレビ

この世界の片隅にの感想や評価

一見可愛らしい絵柄のこの世界の片隅にですが、戦争の怖ろしさをリアルに描いておりその描写に驚く読者多く見られました。

幸せに暮らしていた戦時前と、戦時中のギャップが大きいためショックを受けた方の感想です。ですが、それでも繰り返して見たくなる魅力を持った作品となっています。

この世界の片隅にが、たまらなく良かったと話されています。アニメ映画では、すずの声優である「のん」さんの演技がすずのイメージにピッタリだという声が多く見られました。

この世界の片隅にの原作漫画や結末まとめ

この世界の片隅には、原作者であるこうの史代さんの、亡き祖母への思いがきっかけとなり描かれた作品で、戦時中でも逞しく明るく生きようとした人々の様子を描いています。戦争をテーマにした作品が苦手だという方でも比較的見やすく描かれているため、繰り返し何度も見たくなるという声が多く見られました。

この世界の片隅には、映画やドラマ化も果たしており、それぞれが原作とは少し違う設定や描写で描かれています。どれも魅力のある内容となっていますので、視聴して、原作との違いを探すのも面白いかもしれません。

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