詩季織々をあらすじネタバレ！Netflix配信もされた映画の感想や評価は？

「詩季織々」は、中国のアニメ制作会社「絵梦（ハオライナーズ）」と日本のアニメ制作会社「コミックス・ウェーブ・フィルム（CWF）」が合同で制作したアニメ映画で、2018年8月4日に公開されました。3つの短編からなるオムニバス作品で、中国の3つの都市、北京・広州・上海がそれぞれ舞台となっています。

絵梦（えもん、英名: HAOLINERS ANIMATION）は、中国の上海絵界文化伝播有限公司が所有するアニメ制作スタジオです。上海絵界文化伝播有限公司は、中国で様々なウェブサービスを展開するテンセントを持株会社として、同社のアニメ事業部と独占契約を結んでいます。また、2015年には日本法人が設立され、アニメ作品の「銀の墓守り」や「セントールの悩み」を制作・放送しています。

株式会社コミックス・ウェーブ・フィルム（英名: CoMix Wave Films Inc.）は日本のアニメ制作会社。2007年3月、旧コミックス・ウェーブでアニメーション制作業務などを行っていたマーチャンダイジング事業部が独立してできた会社です。

特定の作家のオリジナルアニメ作品を映画として公開する傍ら、NHK「中学生日記」のオープニングムービーやテレビ・コマーシャル、PCゲームなどの背景画などアニメ映像作品受注業務も行っています。また旧コミックス・ウェーブから引き継ぐ形で、つのだじろうや新海誠などの作家マネージメントも業務の一環としています。

次に詩季織々の予告動画をご覧いただきましょう。3つのオムニバスドラマで構成される「詩季織々」。北京を舞台にした「陽だまりの朝食」に始まり、広州に住むモデルの姉と妹の物語「小さなファッションショー」、1990年代の上海を舞台に展開される「上海恋」と続いていきます。

最後に「失いたくない大切な思い出を胸に、大人になった若者たちの過去と今を紡いだ青春アンソロジー」というテロップが流れ予告動画を結びます。

アニメ映画「詩季織々」は日本で2018年8月4日に公開され、劇場公開と同時にオンラインDVDレンタル及び映像ストリーミング配信会社Netflixから配信され話題になりました。

様々なエンタメ作品を配信するNetflixですが、以下に主な人気アニメ作品を挙げてみます。

• カウボーイビバップ
• 言の葉の庭
• ヴァイオレット・エヴァーガーデン
• 聲の形
• ULTRAMAN
• ワンピース
• 転生したらスライムだった件
• ジョジョの奇妙な冒険
• ドラゴンボール超

• 銀魂
• 七つの大罪
• ピアノの森
• 犬夜叉
• 美味しんぼ
• 笑ゥせぇるすまん
• らんま１／２
• ドラえもん
• クレヨンしんちゃん

続いて、Netflixで配信されたアニメ映画「詩季織々」のネタバレあらすじをお届けします。3話からなるオムニバス形式のため、物語ごとにあらすじをネタバレ有りで解説していきます。

まずは第1話「陽だまりの朝食」のあらすじネタバレになります。北京で働くシャオミンは、漠然と繰り返す日常に日々ウンザリしていました。ある雨の降る朝、故郷で過ごした日々と懐かしいビーフンの味を思い出します。脳裏に浮かぶ優しい祖母や田舎の風景。学校に向かう道すがらビーフン屋の前を憧れの少女と彼女の兄が通っていきます。懐かしく大切な思い出の中には、いつも温かく臓腑に沁みるビーフンの味と匂いがありました。

北京に出てきたものの都会の冷たさに一向に馴染めないシャオミン。ビーフンの味にも親しめません。そんなシャオミンに、祖母の危篤の報せが届きます。取るものも取りあえず故郷に向かうシャオミン、乗り込んだ列車の窓に映る夜景も目に入りません。気になるのはビーフンの匂いだけ。故郷に着くと優しかった祖母は静かに息を引き取りました。翌朝ビーフンを食べるシャオミンの目から、止めどなく涙が溢れてきました。

次に第2話のあらすじネタバレをお届けします。広州に住むファッションモデルのイリンと妹ルル。幼いころ両親を亡くした姉妹は、互いに助け合いながら暮らしてきました。姉のイリンは今を時めく人気モデル。ところが一方で、年齢的に限界が近づいていることに焦りを感じていました。案の定、若手モデルに仕事を取られてしまうことに。さらに、彼氏を後輩モデルに取られてしまったことがイリンに追い打ちをかけます。

切迫した状況のイリンは、無理を重ねたのが祟って、何とショーの本番中に倒れてしまいます。病室のベッドで一人考えた末イリンは引退を決意、退院後妹のルルに話します。ところが、モデルを止めてもルルを養うために別の仕事を探さなければならないと言ったイリンに、突然ルルが怒り出しました。これまでも姉の押しつけがましい物言いに、不満が鬱積していたのです。

姉妹の仲違いから暫く経ったある日の事、マネージャーのスティーブからあるファッションショーへの出演を打診されたイリン。会場に向かったイリンを待っていたのは、イリンのために作った服を持って待っていた妹ルルでした。妹のルルやマネージャーに助けられながら、モデルに復帰を遂げたイリンでした。

いよいよ李監督の「上海恋」のあらすじネタバレです。物語の舞台は1990年代の上海・石庫門。幼なじみのリモとシャオユはいつも一緒に過ごしていました。口に出して言うことはなかったものの、2人は互いに淡い恋心を抱いていました。2人はまるで交換日記のように、互いの言葉を録音したカセットテープを交換し合っていました。

時は過ぎ高校進学を控える2人。地元の高校に進むリモに対し、シャオユは遠く離れた一流校を目指すことになります。難関校進学のため猛勉強するリモ。シャオユとのテープ交換もいつしか途絶えてしまいます。リモは高校に見事合格、しかしシャオユは志望校を落ちてしまいます。遠くの高校に通うため引っ越しすることになったリモ。車で移動中、橋の上から手を振るシャオユの姿が目に入ります。リモも手を振って応えました。

さらに数年が過ぎ社会人になったリモは、仕事に失敗し追われるように引っ越しをします。荷作りの最中、思いがけずシャオユとの思い出のテープが出てきます。テープに録音されていたのは、シャオユのリモへの思いでした。リモは急いでシャオユの家を訪ねます。しかし、シャオユ家も既に引っ越しており、今どこにいるのか知る手立ても残されてはいませんでした。以上「詩季織々」のネタバレあらすじでした。

第1話「陽だまりの朝食」で幼い頃、両親と離れて湖南省の田舎で祖母と暮らしていたシャオミン。現在は北京に住んでいましたが、時折田舎のビーフンを思い出しては望郷の思いに駆られています。

そんなシャオミンの幼少期の声を担当したのは、1988年9月25日生まれの声優で女優の伊瀬茉莉也です。2004年「愛してるぜベイベ★★」で声優デビューを飾ります。その後、「yes!プリキュア5」のキュアレモネード役やテレビスペシャル「ルパン三世-セブンデイズラプソディ」のヒロイン役など多数の人気アニメ作品で主要キャラクター役を務めています。

青年期のシャオミンの声を演じたのは、1992年12月18日生まれの声優・坂泰斗です。彼は、ゲーム「メモリーズオフ -Innocent Fille-」で主人公楠瀬累役を務め一躍知られるようになりました。テレビアニメでも、「アトム ザ・ビギニング」の竜巻ハヤト役や「東京喰種トーキョーグール」茨橋 駿一役など多くの作品に出演しています。

シャオミンをいつも優しく見守る彼の祖母。彼女の声を演じるキャストは、1955年9月4日生まれの声優・定岡小百合です。

定岡小百合は、「クレヨンしんちゃん」や「ドラえもん」、「コボちゃん」をはじめとする多数のアニメ作品で知られるベテラン声優です。また、「007 ロシアより愛をこめて（ローザ・クレップ役）」をはじめとする夥しい数の海外映画吹き替えや「大草原の小さな家」のオルソン婦人、「ER緊急救命室シリーズ」などの海外ドラマでもなくてはならない声優となっています。

「小さなファッションショー」ヒロイン・イリンの妹・ルル。服飾専門学校に通う傍ら、家では料理などの家事を分担し姉を助けます。

ルルの声を演じるキャストは、1995年4月8日生まれの女優で声優の白石晴香。2011年「コクリコ坂から」の松崎空役で声優デビューします。その後は、「ゴールデンカムイ」（アシㇼパ役）や「ぼくたちは勉強ができない」（古橋文乃役）など多数のアニメ作品に出演しています。

「小さなファッションショー」のヒロインでトップファッションモデルのイリン。両親を亡くしてからは、一家の大黒柱として妹の面倒を見ています。そんなイリンも最近では後輩モデルの台頭に焦りを感じていました。

イリンの声を担当するキャストは、1991年9月17日生まれの声優、女優で歌手の寿美菜子です。「けいおん!」（琴吹紬役）や「TIGER & BUNNY」（カリーナ・ライル役/ブルー・ローズ役）、「ドキドキ!プリキュア」（菱川六花役/キュアダイヤモンド役）など多数のアニメに出演しています。

トップモデル・イリンのマネージャーで、公私にわたって彼女を支えています。ゲイなので女性を恋愛の対象として見ることはありません。

スティーブの声を演じるキャストは、1977年3月16日生まれの声優でナレーターの安元洋貴。アニメでは「鬼灯の冷徹」（鬼灯役）、「BLEACH」（茶渡泰虎役）、ナレーターとしては「新報道2001」や「Axis powers ヘタリア」などに出演しています。

「上海恋」で主人公リモの幼なじみシャオユ。リモへの淡い思いをカセットテープに吹き込みますが、結局リモには伝わりませんでした。その後、アメリカに留学し離れ離れになります。

「上海恋」でシャオユの声を演じたキャストは、栃木県出身の声優・長谷川育美です。他のアニメ出演作には「ドメスティックな彼女」や「ぼくたちは勉強ができない」などがあります。

「上海恋」主人公のリモ。彼もまた幼なじみのシャオユに恋心を抱いていました。現在は建築設計士をしていますが、仕事は壁にぶつかっていました。

「上海恋」でリモの声を演じたキャストは、1992年10月19日生まれの声優・大塚剛央。本作「上海恋」のリモ役でアニメ映画初主演を果たした他、「風が強く吹いている」では蔵原走役でテレビアニメ初主演を務めました。

リモとシャオユの幼馴染で共通の友人パン。成人後もリモとの友情は続いています。そんなパンを演じたキャストは1990年4月26日生まれの声優・中務 貴幸です。主なアニメ出演作には本作の他に「マジンボーン」（ライノーボーン役）や「ヘボット!」（DJサルッキー役）などがあります。

「詩季織々」の主題歌は、ビッケブランカの歌う「WALK」です。ビッケブランカ（Vickeblanka）は本名を山池純矢と言い、1987年11月30日生まれのシンガーソングライターでピアニスト。

以下にビッケブランカの活動を年表形式で紹介します。

• 2012年7月…韓国で開催された世界音楽コンベンション「MU:CON SEOUL 2012」に招聘。
• 2014年7月…シングル「追うBOY」をリリース。
• 同年10月…ファーストミニアルバム「ツベルクリン」をリリース。
• 2015年8月…2ndミニアルバム「GOOD LUCK」をリリース。M3の「ファビュラス」がZIP-FMのZ-POP COUNTDOWN 30で1位を獲得。

• 2016年8月…メタボリック社グリーンスムージー「en Natural」のCMソング「Natural Woman」をリリース。
• 同年10月…ミニアルバム「Slave of Love」をリリース。アルバム曲「Slave of Love」が「Google Play Music 音楽のある生活・ウェルカム篇」のCMソングに採用。
• 2018年4月…「Black Rover」がテレビ東京系アニメ「ブラッククローバー」のオープニングテーマ曲に採用。
• 同年10月…テレビアニメ「DOUBLE DECKER! ダグ&キリル」のエンディングテーマに「Buntline Special」が採用された。
• 　〃　…「まっしろ」がテレビドラマ「獣になれない私たち」の挿入歌に採用された。

この主題歌「WALK」について、李豪凌（リ・ハオリン）総監督は次のように述べて絶賛しています。

中国の3都市を舞台に、日中の若手3監督が描いた3つの短編からなる珠玉のオムニバス・アニメ映画「詩季織々」。ビッケブランカが作品を観た上で書き下ろした主題歌「WALK」。映像を表現するかのようなフレーズが物語を感動的に盛り上げていきます。

また、「陽だまりの朝食」のイシャオシン監督は「歩き続けることこそ生きる証」と感じさせてくれる歌と表現し、「小さなファッションショー」の竹内良貴監督も次のように賛辞を寄せています。「青春期の迷いがうまく表現され、聞いた後に前向きな気持ちにさせてくれる、そんな曲です」。

Netflixで配信されたアニメ映画「詩季織々」で総監督を務めたのは中国人の李豪凌（リ・ハオリン）で、きっかけとなったのは、2007年の新海監督作品「秒速５センチメートル」とのこと。当時大学生だった李監督はこの映画を見て衝撃を受けたといいます。

作者の心情を叙情的に綴る「秒速５センチメートル」の手法に一瞬で心を奪われた李監督。その時いつかコミックス・ウェーブ・フィルムと一緒に作品を作りたいと漠然と思ったそうです。

次に李豪凌（リ・ハオリン）の経歴を紹介します。彼は1985年中国・上海に生まれ、大学卒業後上海のアニメスタジオに就職しキャリアをスタートさせます。物心ついた時からアニメや漫画が大好きだった李豪凌を夢中にさせたのは、「スラムダンク」など日本のテレビアニメでした。ところが当時の中国にはアニメを本格的に勉強できるような学校はなかったため、取りあえず上海の東華大学に進み建築デザインを専攻します。

しかし仕方なく選んだ建築デザインに身が入るわけもなく、李豪凌は好きな絵を模写するなどして独学でアニメを勉強します。そのころ放映されていた日本のテレビアニメ「最終兵器彼女」を見て、将来はアニメ制作の道に進もうと決意します。大学卒業後は、自宅近隣にあったアニメスタジオに入社。小さな制作会社でしたが、動物が出てくるアニメに政治的風刺を加えるなどパンチの効いたアニメを制作します。

2013年、29歳の李監督は上海にアニメスタジオを設立。インターネットテレビのアニメ作品「LU'S TIME」で監督デビューを飾ります。2014年にはアニメ制作会社「絵梦(ハオライナーズ)」を設立。インターネットテレビで放映するアニメを手がけ、中国のアニメ界を牽引するまでになりました。

中国のアニメ制作会社「絵梦」の代表でもある李豪凌監督が、 10年前に新海誠監督の「秒速5センチメートル」を観たことがきっかけで日本のアニメ制作会社「コミックス・ウェーブ・フィルム」に熱烈なラブコールを送り続けたことにより実現したと言われている本作「詩季織々」のプロジェクト。

それだけに日中合作が決まったときの李豪凌監督は、喜びも”ひとしお”だったようです。感想を求めるインタビューに対し「すごくうれしいし興奮している」と語った上で、「同時に緊張もしている」と本作にかける意気込みを率直に表わしていました。

ここまでNetflixで配信された日中合作アニメ映画「詩季織々」を特集してきました。最後に詩季織々に関する感想や評価をtwitterから紹介します。最初の感想・評価は、李監督の「上海恋」では、切なさと盛り上がりへの繋ぎが素晴らしかったという方です。

心温まるストーリーという言葉がしっくりくる仕上がりの良さは、新海誠作品を手掛ける制作会社ならではのクオリティの高さだったようです。ほん観て良かった！という評価で文章を結んでいました。

「詩季織々」に関する感想や評価を紹介しておりますが、続いては本作がアジア・アニメ作品を見てみようとするきっかけとなったと言う方です。

スタッフがほとんど日本人だったので純中国産のアニメとは言えないものの、面白かったので今後はアジアのアニメ作品も積極的に鑑賞していきたいという事のようです。

「詩季織々」に関する感想や評価、続いての方は、すごく良くグッときたと感想を語った上で、アニメ制作会社「コミックスウェーブフィルム」の絵の素晴らしさにも触れています。

その絵のタッチは綺麗で淡い青春の記憶のように繊細であり、スッと心に入り込む不思議な力があるとアニメならではの魅力についても語っていました。

「詩季織々」に関する感想や評価、最後は何と珍しく新海誠監督のtwitter投稿です。スタッフの全力投球がまっすぐに伝わってくるとても気持ちの良い作品と紹介した上で、「詩季織々」ならではの優れた点について解説しています。

3つの物語はいずれも日本を舞台にしては生まれなかったと断言しています。高度経済発展の最中にある中国ならではの情景が、懐かしくも新鮮で心に響いたそうです。

ここまで、Netflixで配信された日中合作アニメ映画「詩季織々」のあらすじをネタバレで解説し、感想や評価についてもお届けしてきました。また、「詩季織々」の総監督を務めた李豪凌監督の日本のアニメ制作会社「コミックス・ウェーブ・フィルム」との合作に至るまでの経緯や、本作に込める思いのたけについても紹介しています。

この記事をご覧になって興味を持たれた方のために、詩季織々の鑑賞方法をご案内します。動画配信サービスNetflixの30日間無料体験を利用することが最も手軽な方法ですが、DVDが発売されておりますのでレンタルで楽しむことも可能です。