僕とシッポと神楽坂の原作漫画あらすじをネタバレ！相葉雅紀主演でテレビドラマ化

≪漫画『僕とシッポと神楽坂』作品詳細情報≫

• 原作：たらさわみち
• 出版社：集英社
• 掲載誌：office YOU
• レーベル：オフィスユーコミックス
• 連載期間：2012年-2017年
• 巻数：全12巻
• 原作続編：『しっぽ街のコオ先生』

『僕とシッポと神楽坂』の主人公の高円寺達也は、東京の神楽坂にある「坂の上動物病院」勤務の獣医師です。以前に勤務していた動物病院を退職して実家に戻ると動物病院を開業します。動物たちとその飼い主さん達の心に常に寄り添い、診察に来る動物たちに愛情を込めて接する心優しい人物です。

「坂の上動物病院」でキャリア10年の優秀な動物看護師として働く加瀬トキワは、心優しく曲がったことが嫌いな性格で達也の尻を叩きます。海外で行方不明になった夫がおり、現在はシングルマザーとなって一人息子の大地と暮らしています。大地の躾には厳しいトキワの口癖は「はい、は1回!」です。自称料理が得意と語り、得意料理は煮物なようですが味はイマイチなようです。ドラマでは広末涼子が演じています。

『僕とシッポと神楽坂』に登場するすず芽は、神楽坂の芸者です。達也の母の高円寺貴子から三味線を習っています。幼い頃から達也に好意を持っており、達也と同じ動物病院に勤めるトキワをライバル視します。ドラマで演じているのは趣里です。

達也の幼馴染で実家は老舗和菓子屋であるフリーライターの名倉雅彦は、達也を陰で応援する良き理解者です。名倉自身は仕事があまり入ってこないのか、頻繁に達也を誘っては居酒屋で飲んでいる姿が目立ちます。演じているのは俳優の大倉孝二です。

若くてお人好しな性格の高円寺達也はある日突然、動物病院の院長に就任することになります。戸惑いを隠せない達也は、前任の徳丸院長と比べる患者の飼い主から頼りない印象を持たれていました。そんな達也の元に加藤という女性が出産が近い小型犬を診察に連れてきます。

難産と予想した達也は設備の整った大きな病院を紹介することにしますが、その診察に自分の手に負えないから他の病院に回したと加藤に見下されてしまいます。徳丸院長は診療費やドックフード代などの多くをツケにする経営の仕方をしていたようで、常連客は当たり前の様にツケ払いを要求します。全てが前途多難な状況の中で飼い主との人間関係や病院経営の大変さ、小さな命と向き合っていく達也の奮闘する物語です。

設備も資金もなくたった1人で院長として働き始めた達也ですが、神楽坂の住人ともだいぶ打ち解けて周囲からは「コオ先生」と呼ばれるようになります。そんな達也の元に猫好きの半玉・すず芽が仔猫の里親になりたいと病院にやって来ます。すず芽のマンションはペット禁止でしたが住人達の意見や時代の流れで話し合われペットが解禁になりかけていたようです。

しかし、1人の住人が反対し実現が厳しくなってしまいます。達也は過去にあった似たような経験を基にマンションの住人にマンションでのペット飼育についての説明会を行うことにします。現実のペットトラブルでもよく耳にする問題を正面から描き、動物好きもそうでない人も双方が快適に暮らすためには思いやりが必要であるという内容の物語が展開していきます。

『僕とシッポと神楽坂』第3巻では、上の坂動物病院の経営も軌道に乗ってきており、物語は病院で勤務する優秀な看護師のトキワの家族についての話や引き継いだ着物に纏わるある芸姑と画家の恋物語、看板猫の話などが描かれています。これから動物と人とのドラマが深く描かれていく展開が期待できる内容となっています。どこか幻想的な話も収められた巻となっています。

坂の上動物病院の経営は安定、地域住民とも信頼関係が出来つつあり、病院も達也も神楽坂になくてはならない存在となってきています。『僕とシッポと神楽坂』4巻では動物関連の社会問題や人々の繊細な気持ちに重点が置かれて描かれています。高齢になったペットやペットを失った人々の心理などペットを1度でも飼ったことがある人ならば涙してしまうようなエピソードもあるかもしれません。

また、第4巻では、達也の過去も少し明かされます。ミュージカル女優・モトコの登場で過去に達也と何か関係があったのではないかと感じられ、達也の恋愛物語が描かれるのではないかと期待できる巻となっています。

個性的な顔立ちの雑種犬のオス・ダイキチは飼い主に病院に置き去りにされた過去を持っています。ダイキチの以前の飼い主は家をリフォームする間預かって欲しいと言いますが、そのままダイキチを迎えに来ることはありませんでした。

ダイキチの物語はダイキチ目線で描かれており、コミカルな口調で可愛らしくシリアスになり過ぎないのが魅力ではありますが、それが読者の涙を誘うようです。病院の看板犬となったダイキチならではのお仕事についても描かれ、すず芽の話や地域の写真館の話など心温まるエピソードが満載となっています。

獣医としての腕は確かな達也は勉強熱心です。草食系男子のお人好しで頼りなさそうな雰囲気の達也ですが、勤務医時代にお世話になった夜間動物救急センターでの手術に勉強も兼ねて手伝いに行ったり、動物の命を助けるために必要な技術や知識を学ぼうという姿勢を常に持ち続けています。

そんな真摯な達也の姿には嫌味がなく、読んでいて気持ちがいいという感想も見られます。夜間でも怪我をしたり体調をくずしたりした急患のペットが運び込まれ、その緊迫感のある病院を舞台に描かれた物語は普段ののんびりしたものとは別の面白さを感じることが出来る『僕とシッポと神楽坂』第6巻となっています。

『僕とシッポと神楽坂』第7巻を紹介します。坂の上動物病院には達也とトキワの2人しかスタッフはいませんでしたが、熱血キャラの動物好きの優しい実習生の堀川広樹、通称・ホリがメンバーに加わります。自身が助けたオジギャルのオギちゃんと地域猫が抱える問題に取り組む姿を描いた物語が中心に描かれています。

猫にとっては住みにくい人の世界で猫を助けようとする人やそれを疎ましく思う人など様々な動物社会問題について考えさせられます。また、達也と大地やその周囲の人との友情と成長も描かれており、心温まる巻となっています。

『僕とシッポと神楽坂』第8巻では、ペットを通じて親子の心情が徐々に変化していくほのぼのとしたストーリーや達也が獣医の宿命でもあるペットの安楽死問題について向き合い葛藤する姿が描かれた巻となっています。芸術家の母親が子供とペットの猫に付けた名前が五穂(ごほ)とヴィンチでした。

堅物の少年・五穂がヴィンチの世話をすることで成長を見せる物語では微笑がこぼれるようです。現実世界でも議論されているペットの安楽死についての話では、ペットと共に生きる中ではいつかは当事者となる日が来るかもしれないと実感させられるエピソードとなっています。

上司の機嫌を取るために上司が留守の間だけという約束で動物が苦手だという美奈の了承を取ることもなく、勝手にフクロウを預かってきたサラリーマン・克己に困り果てた美奈は飼育の仕方が分からず坂の上動物病院に相談にやってきます。飼育が難しいとされるフクロウを安易に預かってきた克己に憤る美奈に達也も同意し、フクロウは病院に預けられることになりました。

これがきっかけに夫婦間に問題が起こりますが達也がやんわりと助言します。作品の雰囲気はほっこりとしたものがありますが、世間はペットブームで猫カフェなどと人間に振り回される動物たちについて考えさせられる内容となっています。

院長から動物病院を丸投げされた当初は頼りないと悔しい思いをすることが多かった達也ですが、すっかり院長が板について神楽坂の人たちにも頼りにされる存在となります。そんなある日、優秀で完璧な先輩が獣医にならないという噂を聞いた実習生のホリは、高いスキルがあるのに何故それを活かさないのかと理解できずに苦しんでいました。

達也は自身の経験を活かしてホリを勇気づけます。一方、街には再開発の話が持ち上がっており神楽坂の住人たちの暮らしにも影響がではじめ、この問題がどのように今後展開されていくのかが見物となっています。

『僕とシッポと神楽坂』第11巻を紹介します。獣医としての腕は確かなものがある達也には苦手なものがあります。それは歯医者です。親知らずが痛むにも拘らず歯医者が嫌いで痛みに必死に耐える達也ですが、昔通っていた歯医者があった場所に新しく歯医者が出来たことを知ると内覧へ出掛けます。そこで歯周病の手術をした犬の飼い主と出くわします。

飼い主に対して自分の歯のことは棚に上げてデンタルケアについて語ったり、嫌味を言ったりと珍しく達也の少し意地悪な部分が垣間見え、それが読者の笑いを誘うようです。また、本巻には刑事ドラマのようなミステリーの長編ストーリーも収録されており、本作品にしては珍しいストーリーを楽しむことが出来ます。

『僕とシッポと神楽坂』第12巻の最終回をネタバレしていきます。最終回ではどのような展開を迎えるのでしょうか？気になる『僕とシッポと神楽坂』第12巻をさっそく見ていきましょう！

『僕とシッポと神楽坂』の12巻最終回では、今まで達也を助けてきたトキワとの関係は周囲も良いパートナー同士であると認識しており、本人たちもそれを認めていましたが、トキワには数年前に南米に行ったきり行方不明となった獣医師の夫がいた為、2人はそれ以上の関係にはなりませんでした。トキワは夫の失踪宣告のこともあって意識しないようにし、最高のビジネスパートナーと自分自身を言い聞かせます。

達也も同様で自分の気持ちを自覚していなかったようですが、周囲に自覚を持つように言われ、トキワがインフルエンザで休んでいないことでトキワの大切さに気付きます。2人は以前にも増したお互いの大切さに気付きます。アメリカでの研修の話が舞い込んできた達也はトキワに一緒に来て欲しいという思いを伝えます。2人の関係に進展が見られると思われた矢先、行方不明だった夫が見つかったという知らせを受けるのです。

達也の助手をしていたホリは進路に迷い、国家試験に合格したら自分の好きなようにしていいという達也に物足りなさを感じていました。夫のいる国に迎えに行く前にトキワは変にホリに気を遣って拗れていないかと心配します。トキワはきちんと言わないと相手には伝わらないことを伝えるとと達也と握手を交わし別れます。その現場をトキワの夫の事件に便乗し、達也とトキワの噂を聞いた週刊誌の記者・山田が写真に撮っていました。

2人が恋愛関係である証拠となるような写真を抑えた山田は達也にインタビューを敢行しようとします。しかし、達也にトキワと夫の加瀬に迷惑が掛かるからと相手にされず追い返されてしまいます。断られた山田は「面白くない」と言わんばかりに手にしていた煙草をその場で投げ捨てます。その火が枯れ葉に燃え移り、坂の上動物病院は炎上してしまうのです。

ダイキチと猫を助けた達也は病院が燃えたことに落ち込んでいました。すると、幼馴染の名倉が「何度でも助けてやる！こんないい病院なくしてたまるか！」と達也に喝を入れます。その一言で、達也は再び新たなスタートを切ることを決意します。達也は心配してやって来たホリに坂の上動物病院に残って欲しいと告げ、ホリも誘われていた教授の誘いを断ったと言い、坂の上病院で働きたいという思いを語ります。

そこに滝医師も現れ、病院の再スタートの計画を立てます。そんな時、トキワが夫を連れて日本に帰国し、夫の状況を見たトキワは自分が夫を守らなければならないと涙ながらに語ります。達也はその報告を予感していたようで、今までのお礼を伝えるとトキワを抱きしめます。トキワは坂の上動物病院を去っていきました。

≪ドラマ『僕とシッポと神楽坂』作品詳細情報≫

• 脚本：谷口純一郎/国井桂
• 演出：深川栄洋/飛田一樹/松本喜代美
• 出演者：相葉雅紀/広末涼子/趣里/小瀧望(ジャニーズWEST)/渚(尼神インター)/大倉孝二/村上淳/矢柴俊博/矢村央希/かとうかず子/イッセー尾形
• 音楽 ：林ゆうき
• 主題歌：嵐「君のうた」
• プロデューサー：都築歩(テレビ朝日)/松野千鶴子(アズバーズ)/岡美鶴(アズバーズ)

『僕とシッポと神楽坂』は、たらさわみち原作漫画を元に制作されたドラマで、11時15分からのテレビ朝日系金曜ナイトドラマ枠で2018年10月12日から11月30日まで1枠60分放送の全8回で放送されました。

ドラマ『僕とシッポと神楽坂』の監督を務めたのは深川栄洋です。深川栄洋監督が携わった作品には、映画『神様のカルテ』『半分の月がのぼる空』『白夜行』『洋菓子店コアンドル』やドラマ『偽装の夫婦』などがあります。

ドラマ『僕とシッポと神楽坂』の主演を務めたのはアイドルグループ「嵐」の相葉雅紀です。相葉雅紀がテレビ朝日系連続ドラマに出演するのは、2011年2月放送の「バーテンダー」の主演以来の7年ぶりだそうです。

以前勤務していた動物病院を辞めて東京・神楽坂の坂の上動物病院で勤務する獣医師の高円寺達也は、突然の院長の失踪で病院を任されることになり、戸惑っていましたが腹を決めて神楽坂に住む動物や飼い主に常に寄り添って交流を深めていこうと奮闘する物語となっています。

ドラマ『僕とシッポと神楽坂』を最終回まで見たという人の感想の中には、漫画からドラマになった作品を基本は見ないという人でも本作品は原作の主人公とそのドラマ版の主人公を演じた相葉雅紀のキャラクターが嵌っていると思わず原作漫画を購入してしまったという声もあがっています。

相葉雅紀が嵌り役となったドラマ『僕とシッポと神楽坂』の最終回のラストの場面では涙なしでは見られなかったという人の声が多くSNS上に見られました。2018年秋ドラマの中で一番のドラマだったという感想も見られます。

『僕とシッポと神楽坂』の最終回までのあらすじも感動して涙が止まらなかったという感想も多い中、嵐が歌うドラマの主題歌「君のうた」もドラマに合っていて好きだという感想が多数あがっていたようです。

とても心が温まる漫画『僕とシッポと神楽坂』の原作漫画の最終回までのあらすじをネタバレし、相葉雅紀主演となったドラマ化についてもまとめて紹介してきました。原作漫画もそうですが、ドラマの最終回までの物語でも涙が止まらなかったという感想が後を絶ちません。

動物・ペット問題に関する様々なテーマを基に描かれ、ほのぼのとした雰囲気の中でしっかりと問題について考えさせられるストーリー展開で読者や視聴者は惹きつけられていたようです。ペットを通して人と人の交流や成長を描いた作品『僕とシッポと神楽坂』、まだ読んだことや見たことがないという方は是非ご覧になってみてはいかがでしょうか？