2019年06月04日公開
2019年06月04日更新
【ハンターハンター】レイナ(シドレ)の過去と正体は?故郷に帰る感動シーンも紹介
『ハンターハンター』のキメラアント編に登場した蟻の少女レイナ(シドレ)。キメラアント編のラストで本当の名前が判明しましたが、師団長のコルトも作中でレイナの名を口にしており、女王蟻が死の間際に取り上げた子供にもレイナと名付けています。この記事ではレイナにスポットを当てて紹介します。レイナの正体やコルトとの関係のほか、ゴンをハンターの世界へと導いた恩人カイトとの関わりや『ハンターハンター』屈指の感動シーンの一つブロヴーダとの故郷への帰還エピソードも掲載しています。
レイナ(シドレ)とは?
『ハンターハンター』で、ゴンたちの最も危険なハントとなったキメラアント編。そのキメラアント編の中で登場したレイナ(シドレ)とは誰なのか?まずは『ハンターハンター』の基本情報とレイナ(シドレ)のプロフィールについて紹介します。
ハンターハンターの作品情報
ハンターハンターの概要
標題は『HUNTER×HUNTER』。1998年に『週刊少年ジャンプ』で連載開始した冨樫義博の大ヒット作品。2019年時点での累計発行部数が7200万部以上を超える少年ジャンプ看板作品の一つです。
『ハンターハンター』は現在も連載中ですが、作者の冨樫義博さんが病気を患っているため長期に渡り休載中です。不定期て連載を再開し、10話掲載して長期休載に入るを繰り返しています。
『ハンターハンター』は父親を探し出すことを夢見る少年ゴンと取り巻く仲間たちとの物語を描いた冒険活劇で、戦闘シーン以外にもグロテスクな演出や心理戦もファンに愛される人気の理由の一つです。
漫画だけにとどまらず様々なメディアミックスで展開され、1999年には日本アニメーション製作、2011年にはマッドハウス製作で2度のアニメ化をしたほか、舞台やゲーム化もしています。
ハンターハンターのあらすじ
自然豊かな島で育った少年ゴン。赤ん坊の頃に両親が死んだと叔母のミトに聞かされていましたが、野生の獣から救ってくれたプロハンターのカイトに父親が伝説のハンターで今も生きてることを教えてもらいます。父親に会うためハンターを志して数年後、12歳になったゴンはハンターになるため島から旅立つのでした。
船で、同じくハンターを目指していたレオリオ、クラピカと知り合い、3人は苦難を乗り越え無事ハンター試験会場に到着します。そこで同い年の少年キルアと友達になります。4人は次々と試験の課題を突破します。ゴン、レオリオ、クラピカの3名はハンター試験を合格しますが、試験に参加していた兄が原因でキルアが反則負けで失格になります。
暗殺家業である実家からキルアを連れ戻したゴンたちは一旦解散しました。天空闘技場でゴンとキルアは、人の体内に眠る特殊な力「念」を習得します。ゴンたちは父親の手がかりがある幻のゲーム「グリーンアイランド」を求めて向かった都市ヨークシンでレオリオ、クラピカと再会します。クラピカの復習相手、A級犯罪集団「幻影旅団」と対峙しました。
二人と別れたゴンとキルアは、グリードアイランド参加者の一人ビスケに修行をつけてもらい念能力を強化しました。参加者のゲンスルー一味を倒して無事ゲームを攻略します。その後、恩人であるカイトと再会しますが、キメラアントの討伐で遭遇した王直属護衛軍の一人ピトーにカイトが殺されてしまいます。
ゴンとキルアは、ハンター協会会長ネテロ率いる討伐隊に参加します。王のメルエムと王直属護衛軍の3人は倒せたものの、ネテロが命を落とし、ゴンもピトーを倒すために限界を超える力を使って予断を許さない状態に陥ります。そこでキルアは、妹(性別不詳)アルカの能力でゴンの治療を試みます。
ハンター協会で新たな会長を決める会長選挙が執り行われる中、アルカの能力でゴンは無事復活して、元の元気な姿を取り戻します。会長の最終候補まで選ばれたレオリオがいる選挙会場で、ついにゴンは父親であるジンと会えたのでした。
レイナ(シドレ)のプロフィール
『ハンターハンター』第25巻No.261「突入①」で登場したレオル隊の雌型の雑務兵で、主に師団長補佐ヒナのお付として身の回りの雑務をこなしてきました。言葉は理解できるものの殆ど喋ることはありません。
レイナ(シドレ)の過去などの正体
レイナ(シドレ)の正体など設定について掘り下げていきます。実は悲しい過去を持つレイナ(シドレ)。師団長コルトとの関係や『ハンターハンター』の人気キャラ、カイトとの関わりについても紹介します。
レイナ(シドレ)の正体①過去
『ハンターハンター』第18巻No.187「最高の餌」で登場した2人の兄妹。母親と仲睦まじく暮らしていましたが、兄妹が果物を採りに行った山でキメラアントの兵隊蟻と遭遇してしまいます。兄妹は兵隊蟻に殺され、女王蟻に食べられてしまいます。この兄妹の名前が、兄のクルト、妹のレイナでした。
初めて人間を食した女王蟻は栄養価が高くて美味な味に歓喜し、より強い子供を産むため人間の捕食へと切り替えます。次々と人間が襲われ、摂食交配によって人間の人格や知能を持ったキメラアントが次々と誕生します。その中の一人がシドレ。レイナが転生した姿でした。
シドレが言葉を理解しても殆ど喋らなかったのは前世の記憶を保持してたから。幼い子供だったためヒナの会話が殆ど分からなかったのが原因です。唯一ブロヴーダだけがシドレの中身が子供だと気づいていました。
レイナ(シドレ)の正体②念能力
『ハンターハンター』といえば念能力を使ったバトルや駆け引きによる心理戦なども魅力の一つです。キメラアントにも多くの強力な念能力が登場しました。ただシドレは戦闘兵ではなく雑務兵なので念能力は使うことができません。
そもそもキメラアントが念を開花させているのは、ゴンたちとの戦いで兵隊長ラモットの念が強制的に開花したのがきっかけです。念は修行して自力で習得する以外に、相手の念による攻撃や接触などで感化されて強制的に習得できます。
生き延びて念を習得したラモットは、ほかの蟻たちに念を習得させるため、念能力取得を希望した蟻たちに念を込めた拳で殴って強制的に習得させていました。なので「シドレがラモットの念による攻撃に耐えるのはありえない」とファンの間では言われています。
レイナ(シドレ)の正体③名前の由来
『ハンターハンター』の登場人物の名前には、アナグラム(並び替えによる言葉遊び)や何かしらの名前が由来になっていることが多いのですが、レイナの名前に関しては不明です。シドレとの名前の関係もわかっていません。
レイナ(シドレ)の正体④カイトの謎
高い戦闘能力を誇り、ゴンがハンターの世界を目指すきっかけを作った『ハンターハンター』重要人物の一人カイト。登場回数が少ないながらも根強いファンが多い人気キャラです。それだけにキメラアント編でピトーに殺されたときは『ハンターハンター』屈指の衝撃展開で話題になりました。
師団長コルトは女王蟻が死の間際に腹から取り上げた子供(メルエムの妹)を自身の手で育てていくことを決意し、レイナと名付けます。ところが成長したレイナは「あたちの名前はカイトです」と言い、レイナの名前を否定します。アルカ・選挙編の終盤、生前のカイトの記憶が戻り、復活したゴンと再会を果たしました。
ただカイトは、これまでのキメラアント同様に食べられて転生したわけではありません。カイトは女王蟻に食べられておらず、ピトーの念によって肉体のみ修復し自我を持たない全自動操り人形となってます。
またカイトの姿が、食べられたレイナではなく、兵隊長のコアラ(名称不明)が過去に殺した少女の姿と瓜二つと、これまでのキメラアントとは明らかに異なる状況です。
カイトの一人称が「あたち」になってるなどカイトと元の少女の人格が合わさった感じですが、なぜこのような状況になってるかは作中で明かされていないため詳しくは不明です。ファンの間では、カイトの念能力「気狂いピエロ(クレイジースロット)」の効果ではないかと憶測されています。
レイナ(シドレ)の正体⑤コルトとの関係
メルエムの攻撃で瀕死になった女王を助けるためモラウたちに投降し、人間は襲わないことを誓うなどキメラアントの中でも真面目で友好的なコルト。人間だった頃の記憶は殆ど残っていませんが、唯一「レイナを守ってやれなかった」という未練が残っており、女王のお腹から取り上げた子供にレイナと名付けてます。
コルトの正体はレイナの兄クルトです。兄妹は女王蟻に食べられたあと、師団長のコルト、雑務兵のシドレとして転生します。お互い本当の兄妹だったことを知らずに過ごしてきました。
最終的にコルトは女王派だった一部の蟻たちと共に新種の魔獣として生きることになり、シドレはヒナのもとから離れて人間の村へと行きます。結局お互い兄妹と知らずに別々の道を歩むことになりました。
レイナ(シドレ)の故郷に帰る感動シーン
『ハンターハンター』第30巻No.315「帰郷」のレイナが故郷に帰るエピソードは『ハンターハンター』の中でも心に残る感動シーンの一つに数えられてます。レイナと接点がなさそうな師団長ブロヴーダの二人ですが、果たしてどのような感動エピソードなのか?「帰郷」について詳しく紹介します。
感動シーン①怪物扱い
ハンターとキメラアントとの戦いに決着がつき、生き残った蟻たちはそれぞれの道を歩み始めます。人間だった頃の記憶を取り戻し、人探しで流星街へと向かうウェルフィン、ヒナたちに、故郷があるNGL自治国へと送ってもらったレイナ。ヒナたちと別れて記憶を頼りに故郷の村を目指します。
レイナは前世の記憶を保持していたものの姿はキメラアント。見た目のせいで村人たちに殺される可能性があります。そこでブロヴーダは護衛を兼ねてレイナを送り届けることにしました。
村へとたどり着き、ブロヴーダは不安な様子のレイナに「心配するな オレがついてる」と声をかけて先導します。案の定二人は村人から化物扱いされ、恐れられてしまいます。ブロヴーダは、村人からの扱いに怯えるレイナに「オレがついている 大丈夫」と語りかけ、逃げ隠れた村人たちに話し合いを求めました。
感動シーン②母親だけは気づく
村人からの理解を得て、レイナは自宅へと向かいます。大切な二人の子供を亡くして憔悴しきっていた母親の元に姿を見せたレイナ。母親は変わり果てたレイナの姿を見た瞬間、自分の娘だとすぐ気づき「レイナ」と声をかけます。
レイナの「何でわかるの?」の問いに母親は「レイナのお母さんだもん」と泣いてレイナを抱き寄せます。そして、お兄ちゃんが守って逃してくれたのに怖くて動けなかったことを謝るレイナのことを「二人ともよく頑張ったね」と褒めて、母親としてそばにいられなかったこと。守ってあげられなかったことを謝りました。
感動シーン③ご飯
村の人たちから「おかえりレイナちゃん」と暖かく迎えられ、みんなで食事をすることになります。ブロヴーダもレイナの恩人として食事の誘いを受けますが、レイナを故郷へと送り届けることが目的だったため誘いを断って、その場から立ち去ります。
レイナは帰ろうとするブロヴーダを引き止めて「ありがとう 一緒にごはん食べよ」 と感謝の気持ちを伝えます。ブロヴーダは、キメラアントになって忘れてしまった溢れる感情に「あれ?何だコレ?何だよ……?何なんだよコレ…?」と涙をこぼすのでした。
以上が多くの読者や視聴者の心に残った『ハンターハンター』のレイナ帰郷エピソードでした。子供を失って悲しむ母親のもとに現れた異形の姿をした怪物。姿が変わっても自分の娘だと気づき、泣いて娘を抱き寄せるシーンはとても感動的で涙したファンが多くいました。また、レイナがお礼を言ってブロヴーダが涙する最後のシーンも印象深いシーンだと話題です。
キルアの仲間になった兵隊長イカルゴとの戦いで、ブロヴーダは粗暴で少し狂気じみた性格をしていました。イカルゴに敗北して見逃されたことで、命を取らずに生かしたその借りを返すためレイナを故郷へと送り届けます。この戦闘時とは違う面倒見がよくて優しい性格に好感度が上がった感想を挙げられている読者・視聴者も多くいました。
レイナ(シドレ)に関する感想や評価は?
『ハンターハンター』はネット上で感想を述べてる方も多い作品です。果たしてレイナ(シドレ)についてどのような感想や評価を述べてるのか?Twitterから厳選して3つ紹介します。
ハンターハンターで1番泣けるのはレイナの母親が家に来たキメラアントの正体は娘だとノータイムで気づくシーン
— 駿平 (@joseph_alois) October 18, 2018
上記の方は、母親がレイナにノータイムで気づいたシーンが『ハンターハンター』の中で1番泣けるとTweetしています。姿かたち変われど自分の娘だと一瞬で感じ取った母親に、どれだけ子供のことを愛して大切に想っていたのかがわかる名シーンです。
久しぶりにハンターハンターの30巻読んだけど、何回読んでも泣ける〜〜😭😭😭
— いけなが あいみ🐈エイミー🌹 (@aimicat424) April 29, 2017
30巻だけでレイナちゃんと王のシーンの二回泣いた。・゚・(*/□\*)・゚・。
冨樫さんは、敵キャラを魅力的に描くのが本当に上手いよね。本当に天才や…続きはよw#ハンターハンター pic.twitter.com/IUpraFkaoZ
上記の方は『ハンターハンター』30巻と作者の冨樫義博さんを大絶賛されています。この「王のシーン」とは感動的なシーンとしてファンの間で有名なメルエムとコムギの最後の軍議のシーンです。
キメラアント編の物語自体が暗くて重めなだけに、キメラアント編ラストの「レイナの帰郷」と「メルエムとコムギ」という『ハンターハンター』屈指の名シーンに感動して泣いたというTweetが数多くありました。
ハンター総集編10巻。キメラアント編の決着まで。何回読んでも素晴らし過ぎて涙腺崩壊する。メルエムとコムギの絡みはもちろんだけど、レイナがブロヴーダの手掴んで「いっしょにごはん食べよ」のシーンもダメだ泣ける。 pic.twitter.com/X5Yn1Apoby
— らるーん@スカイウォードソード (@CafeLalune) March 20, 2014
上記の方はレイナとブロヴーダの最後のシーンに泣けるとTweetしていました。レイナとお母さんの再会のシーンも泣けますが、最後レイナがブロヴーダに言った「いっしょにごはん食べよ」のシーンも心に染みる感動的なシーンです。
この『ハンターハンター』の総集編は単行本数冊分を一冊分に編集した特別版です。週刊少年ジャンプと同じB5サイズで、カラーページ再現、ファンサービスの企画やオリジナル単行本カバーなどが付属しています。キメラアント編は7~10に収録されており、単行本を買うよりもお買い得となってます。
レイナ(シドレ)の過去と正体まとめ
レイナ(シドレ)は『ハンターハンター』全体でも数ページしか登場していないただの脇役です。しかし、幼い兄弟が捕食されるショッキングなシーン、母親との再会シーン、ブロヴーダを引き止めてごはんを誘うシーン、どれも心に残る印象的なシーンばかりです。
アニメでは原作よりももう少し掘り下げられてはいますが、それでも登場回数の少ない脇役をここまで魅せるというのは冨樫先生の凄いところです。それでは「【ハンターハンター】レイナ(シドレ)の過去と正体は?故郷に帰る感動シーンも紹介」を最後までお読みいただきありがとうございました。