2019年05月18日公開
2019年05月18日更新
サイバーパンクSF映画でおすすめは?ブレードランナーなど名作・傑作を紹介
サイバーパンクSF映画は多くの映画ファンを魅了している人気ジャンルの一つです。特に世界的な大ヒットを記録したサイバーパンクSF映画の傑作『ブレードランナー』は後世の作品に影響を与えた名作として、今なお高い評価を受けています。サイバーパンク映画には名作が多く、熱狂的なファンが多くいるので今回はサイバーパンクSF映画でおすすめの名作・傑作ランキングを紹介していきます。
目次
サイバーパンクSF映画の概要
サイバーパンクSF映画という言葉を知らなくても、『サイバーパンクSF映画』というジャンルの映画は一度は見たことがあるはずです。それほど近年の映画界を席巻しており、サイバーパンクSF映画は大作映画の王道になりつつあります。ここでは聞き慣れない人も多い『サイバーパンクSF映画』について紹介していきます。
サイバーパンクとは
『サイバーパンク』は1980年代に成立した比較的新しいジャンルです。1980年代に映画や小説などのメディアで流行したサイエンス・フィクションのサブジャンルや思想の事を指していることが多くなっています。『サイバーパンク』はウィリアム・ギブスンなどの代表的作家がおり、近未来の生物工学などが組み込まれているストーリーを描いた作品は「サイバーパンク」と呼ばれる傾向にあります。
サイバーパンクの由来
『サイバーパンク』は1980年代にブルース・ベスキの短編作品のタイトルとして初めて登場した言葉です。その後、1985年にSF誌の編集者であるガードナー・ドゾワ氏がハードコアSFなどのカウンターとしての思想や運動を描いた作風を指す言葉として使用したのが始まりだと言われています。
サイバーパンクSF映画の特徴
1980年代には『サイバーパンクSF』というジャンルの映画が流行りだし、多くの名作映画が製作されました。サイバーパンクSF映画の特徴はいくつかあり、明確な定義は作られていないものの共通した設定があることは確かです。一般には、『人体の一部または全部が機械化されている』というものや『サイバースペースの発達』や『高度に情報化された社会』などがあり、これらがストーリーに組み込まれていることが特徴となっています。
サイバーパンク映画のおすすめランキング10~4位
ここではサイバーパンク映画のおすすめランキング10~4位までを見ていきましょう。サイバーパンク映画は近未来モノとなるため、大作映画になる傾向があり興行収入も高くなっています。サイバーパンクはCG技術の向上で、多くの名作が製作されるようになりました。
10位:X-MEN: フューチャー&パスト
サイバーパンク映画のおすすめランキング10位は2014年公開の『X-MEN: フューチャー&パスト』です。大ヒットを記録した『X-MEN』シリーズの第5作品目であり、過去と未来の世界を行き来する典型的なサイバーパンク映画となっています。対ミュータント用のロボット『センチネル』や時空を超えて未来を改変する能力、崩壊した近未来の世界などサイバーパンク映画のお手本のような映画となっています。
9位:ターミネーター
サイバーパンク映画のおすすめランキング9位は1984年公開の『ターミネーター』です。言わずと知れた名作映画であり、SF映画の傑作です。荒廃した未来の世界からくるロボット『ターミネーター』という発想は、後のサイバーパンク映画に多大な影響を与えました。
8位:アバター
サイバーパンク映画のおすすめランキング8位は2009年公開の『アバター』です。世界興行収入は1位の27億8800万ドルを記録しており、サイバーパンク映画の人気を裏付けるメガヒット映画です。神経を接続してアバターを作るという発想はサイバーパンクにぴったりのテーマであり、SF映画を代表する作品となっています。
7位:マイノリティ・リポート
サイバーパンク映画のおすすめランキング7位は2002年公開の『マイノリティ・リポート』です。フィリップ・K・ディックの短編小説『マイノリティ・リポート』をサイバーパンク映画の巨匠『スティーブン・スピルバーグ』が実写化した作品です。犯罪予知が可能になった世界で巻き起こる逃亡劇を描いており、殺人予知システムというサイバーパンクならではのアイデアが高評価を受けました。
6位:フィフス・エレメント
サイバーパンク映画のおすすめランキング6位は1997年公開の『フィフス・エレメント』です。監督リュック・ベッソン、主演ブルース・ウィリスという豪華キャストで描かれる300年後の近未来で巻き起こる逃走劇です。謎の少女をミラ・ジョヴォヴィッチが演じており、彼女の出世作としても知られています。
5位:ロボコップ
サイバーパンク映画のおすすめランキング5位は1987年公開の『ロボコップ』です。機械の体を持つ刑事が次々と悪人を倒していくサイバーパンク映画の初期の名作であり、後の作品に多大な影響を与えました。サイボーグをテーマにした低予算映画でありながら、世界中で大ヒットを記録しました。
4位:ハンガー・ゲーム2
サイバーパンク映画のおすすめランキング4位は2013年公開の『ハンガー・ゲーム2』です。『ハンガー・ゲーム』の続編となり、独裁国家と化した近未来アメリカを舞台に殺人サバイバル「ハンガー・ゲーム」が行われるというサイバーパンク映画となっています。近年のサイバーパンク映画ではヒットした作品で、『ハンガー・ゲーム2』は特に評価が高い作品となっています。
サイバーパンク映画のおすすすめランキングTOP3
ここからはサイバーパンク映画のおすすすめランキングTOP3を見ていきましょう。TOP3には後世のサイバーパンク映画に多大な影響を与えた作品が選出されています。
3位: エイリアン
サイバーパンク映画のおすすめランキング3位は1979年公開の『エイリアン』です。名匠リドリー・スコットが製作したSF映画の金字塔であり、サイバーパンク映画という言葉ができる前に制作されたサイバーパンク映画の先駆け的な存在となっています。サイバーパンク映画を語る上では欠かすことのできない作品です。
2位: マトリックス
サイバーパンク映画のおすすめランキング2位は1999年公開の『マトリックス』です。アクション映画としても人気があり、サイバーパンク映画を再興させたメガヒット作品です。VFXを駆使したネット空間での戦いは『映画の概念を変えた』とも言われる名作サイバーパンク映画となっています。
1位: インセプション
サイバーパンク映画のおすすめランキング1位は2010年公開の『インセプション』です。日本人俳優・渡辺謙が出演していることで知られ、『無意識に侵入する』という近未来の技術を巡ってスパイ同士の戦いを圧倒的な映像技術で描いた近年の傑作サイバーパンク映画となっています。シナリオ、映像美、世界観など多くの点で高評価を受けた2010年代の傑作と言われています。
サイバーパンクSF映画の名作・傑作を紹介
出典: https://note.mu
ここではランキングには入らなかったサイバーパンクSF映画の名作・傑作をいくつか紹介していきましょう。『ブレードランナー』や『GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊』など日本でも知られる作品はサイバーパンクの代表格となっている作品として知られており、これらの作品はサイバーパンクSF映画を語る上では欠かせない傑作ばかりとなっています。
ダークシティ
サイバーパンクSF映画の名作の1つ目は1998年に公開された『ダークシティ』です。ゴシック調の闇に閉ざされた世界観が話題になり、サイバーパンク映画の新たな傑作として公開当時には大きな話題となりました。太陽のない「闇」に支配されてた町を舞台に、ダークシティの秘密を探る者とその者たちを消そうとする者の戦いを描いています。
ニューロマンサー
サイバーパンクSF映画の名作の2つ目は『二ユーロマンサー』です。1984年にウィリアム・ギブスンによる長編SF小説『ニューロマンサー』はサイバーパンクモノの中でも大傑作とされている小説です。幾度となく映画化の話が出ては消えを繰り返している作品でもあります。
ニュー・ローズ・ホテル
サイバーパンクSF映画の名作の3つ目は1998年の映画『ニュー・ローズ・ホテル』です。日本にインスピレーションを受けている作品であり、日本では未公開ながらも日本でも評価の高い作品です。寂れたカプセルホテル「ニュー・ローズ・ホテル」を舞台に、近未来のテクノロジーを巡る戦いが繰り広げられます。
順列都市
サイバーパンクSF映画の名作の4つ目は『順列都市』です。90年代のSF界を代表するSF作家『グレッグ・イーガン』の名作小説です。映画『マトリックス』の世界観を先取りしていた作品ともいわれ、サイバーパンクというジャンルを語る上では欠かせない傑作小説となっています。
ブレードランナー
サイバーパンクSF映画の名作の5つ目は1982年公開の『ブレードランナー』です。『ブレードランナー』はサイバーパンク映画の傑作中の傑作として知られており、SF小説『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』を映画『ブレードランナー』というタイトルで製作しました。ロボットに代わる『レプリカント』と人間の戦いを描いた名作であり、『ブレードランナー』はサイバーパンク映画の代表格として今なお語り継がれている傑作です。
近年のサイバーパンク映画には『ブレードランナー』の影響が色濃く見られます。サイバーパンクの始祖とも言われる『ブレードランナー』はサイバーパンク映画ファンにはカルト的な人気を博しており、公開当初こそヒットはしなかったものの、後に再評価されリメイク作品も作られるなど名作映画と見なされるようになりました。
未来世紀ブラジル
サイバーパンクSF映画の名作の6つ目は1985年公開の『未来世紀ブラジル』です。情報統制が厳しく行われている『20世紀のどこかの国』を舞台に、主人公が美女を助け出すというおかしな夢を見たことによって様々な出来事に巻き込まれるサイバーパンク映画の初期の傑作として知られています。
GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊
出典: https://eiga.com
サイバーパンクSF映画の名作の7つ目は1997年公開の『GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊』です。押井守の傑作アニメであり、世界中で今なお愛されているサイバーパンクアニメ映画の名作です。2017年にはハリウッド映画としてリメイクされており、義体やハッキング、電脳世界などの要素は後のアニメに多大な影響を与えました。
サイバーパンクSF映画が愛されている背景
ここではサイバーパンクSF映画が愛されている背景について見ていきましょう。1980年代に登場したジャンルであり、比較的新しい映画のジャンルとなっています。今では王道ジャンルとなってきており、年間の興収ランキングでは上位にサイバーパンク映画が必ず入ってくるほどの人気ジャンルとなっています。
近未来を魅力的に?
サイバーパンクは「過剰に推し進められた社会」を題材にしており、科学技術が発達しすぎた近未来を扱うこと多くなっています。近未来の街並みには東洋の雰囲気が反映されており、近未来を実際の欧米社会よりも魅力的に描くという特徴があります。
ブームの理由は
1980年代当時のアメリカでは『ハードボイルド小説』がブームになっており、レイモンド・チャンドラーやダシール・ハメットなどの作家が大ブームを巻き起こしていました。犯罪の凶悪化やギャング犯罪などが増加しており、こうした不安から、サム・スペードやフィリップ・マーロウのような探偵が支持されていました。
その後のサイバーパンクブームは膨らみ続ける資本主義やテクノロジーが暴走し、人間の個・体・精神を蝕んでいく不安が人々の心にはあったからだと言われています。実際、サイバーパンクモノにはハードボイルド小説の登場人物のようなキャラクターが登場することも多く、サイバーパンクはハードボイルドの延長線上のジャンルとなっています。
アメリカの殺人事件増加
『サイバーパンク』が荒廃した社会を描くのは1980年代のアメリカの社会情勢が背景にあると言われています。上のグラフは1950年から2010年までのアメリカの殺人事件発生率を表しており、注目すべきは1980年代の殺人事件発生率の高さです。80年代のアメリカは殺人発生率のピークを迎え、このままでは犯罪が横行する社会になると危惧したSF作家が多くいました。
そのため『サイバーパンクモノ』はSF作家が未来への警告をしたモノやこの頃の犯罪率を大げさに扱ったものとなっています。
サイバーパンクSF映画のおすすめまとめ
今回はサイバーパンクSF映画のおすすめ映画や『ブレードランナー』や『攻殻機動隊』などサイバーパンクモノの傑作、サイバーパンクがブームとなった背景などを見てきました。1980年代のアメリカの社会的な背景がサイバーパンクに影響を与えており、過剰に発達することへの警告や不安を表現しているジャンルとなっています。映画界を席巻しているジャンル『サイバーパンク』映画をぜひ一度楽しんでみてください。