【ドラゴンボール】ナメック星人は二種類いる？能力や性別・戦闘力を考察

「ドラゴンボール」は鳥山明が原作を務める作品で、長年根強いファンによって大人気を保ち続け、様々なジャンルにメディアミックスされ続けています。物語は、尻尾の生えた少年・孫悟空が都に住む少女・ブルマと出会った事で、7つそろえればどんな願いも叶えてくれるという幻の秘宝・ドラゴンボールを一緒に集める事になるというところから始まります。

開始当初はドラゴンボールを探しながら仲間との出会いや悪者との戦いを繰り広げていくという冒険活劇でしたが、物語が進んで悟空も成長していくにつれて戦いが中心のバトル作品へと変わっていきました。特に、悟空が実は地球人ではなく、戦闘民族サイヤ人であるという事実が明らかになってからは、敵も地球人から宇宙人が中心になっていき、戦いもスケールが増した事でド派手なバトルが繰り広げられるようになっていきました。

「ドラゴンボール」は、鳥山明が漫画雑誌「週刊少年ジャンプ」で1984年から連載開始した事からすべてが始まりました。10年以上人気を保ち続け「週刊少年ジャンプ」の顔となっていましたが、原作者である鳥山明の強い希望で1995年に連載を終了しました。連載が終了してからも人気は衰える事が無く様々なジャンルにメディアミックスされていき、2019年現在単行本だけでも全世界で2億5000万部以上の発行部数となっています。

また、2015年からは「Vジャンプ」にて「ドラゴンボール超(スーパー)」が原作・鳥山明、作画・とよたろうのタッグで連載開始されました。ストーリーは原作の「魔人ブウ編」で平和を取り戻した後の世界を描いており、孫悟飯とビーデルが結婚した頃から始まります。魔人ブウを倒した事で宇宙一になったかと思われた悟空でしたが、圧倒的な戦闘力を誇る破壊神・ビルズとの出会いをきっかけに、より一層修業に励んでいきます。

「ドラゴンボール」は1986年からは同じタイトルでアニメ化もされました。オリジナルストーリーも多く存在し、鳥山明の前作「Dr.スランプ」の主人公・アラレちゃんが登場したり、悟空とチチの結婚について深く描くなどがありましたが、基本的には原作に忠実なストーリーで進んでいきました。「ピッコロ大魔王編」が終了するとタイトルを変えて「ドラゴンボールZ」となり、「サイヤ人編」から「魔人ブウ編」までが描かれました。

1996年からは、「ドラゴンボールZ」の最終話から5年後を描いたアニメオリジナル作品「ドラゴンボールGT」がスタートし、1997年まで放送されました。その後10年以上が経った2009年からは「ドラゴンボールZ」の映像をデジタルリマスターした「ドラゴンボール改」が放送され、2015年からは完全新作となる「ドラゴンボール超」が放送されるなど、アニメシリーズを合わせると800話以上が放送される長期シリーズとなりました。

ナメック星出身の種族であるナメック星人は、黄緑色の身体にナメクジのような触覚がある事が特徴で、基本的に争いを好まない穏やかな性格をしています。再生能力がある事も特徴で、かなりの体力を消耗しますが、頭部以外であれば身体のどの部分が損傷しても新しく生やす事が出来ます。そんなナメック星人は二種類存在し、戦闘力や特殊能力に大きな違いがあるという事で、ここで詳しく検証していきます。

ナメック星人の種類の1つは「戦闘タイプ」です。後述するもう1つの種族に比べて圧倒的に戦闘力が高いため、ナメック星に存在する村の護衛を担当しています。ナメック星人の「戦闘タイプ」は若者で戦闘力3000が平均となっており、「サイヤ人編」で悟空を傷つけられた事でキレた悟飯の戦闘力2800を上回るほどとなっています。そのため「ナメック星編」ではフリーザ軍の中級兵士までなら軽く力を出せば倒せていました。

また、アニメオリジナルとして登場したナメック星の若者の中には戦闘力10000を超える者もいました。ナメック星最強の戦士・ネイルに関しては戦闘力420000と圧倒的なものとなっており、当時のベジータや「ギニュー特戦隊」のザーボンやドドリアを倒せるほどの力を誇っていました。これにはフリーザも驚き、「部下に欲しいくらいですよ」と発言するほどでした。

もう1つの種類は「龍族」です。「龍族」は「戦闘タイプ」のような強い戦闘力はありませんが、物を作る能力に長けており、ドラゴンボールを作ったのも「龍族」から分離した存在である地球の神様です。また、ナメック星に存在しているドラゴンボールを作ったのも「龍族」となっています。主な「龍族」には最長老やデンデ、ムーリ長老などがいます。

基本的に戦闘には向かない事は前述しましたが、気のコントロールに関しては「戦闘タイプ」を上回るほど上手く、神様やピッコロ大魔王などといった戦闘の天才が生まれる事もあります。

ナメック星人には言語である「ナメック語」が存在します。しかし悟空達とも話す事が出来るので、作中では共通の言葉を使っているようですが、ナメック星のドラゴンボールで「ポルンガ」を呼び出す際には「タッカラプト ポッポルンガ プピリットパロ」と「ナメック語」でした呼び出す事が出来ないようでした。そのため「ポルンガ」を呼び出す時にはナメック星人の協力が必要となってきます。

ちなみにナメック語である「ポルンガ」を訳すと「夢の神」、ピッコロを訳すと「違う世界」となります。また、「ドラゴンボール改」以降の「ナメック語」では鳥山明が漫画を執筆していた過去にしたかった事が組み込まれている事があり、「イタシコンチパ」を逆から読むと「パチンコしたい」となるなど、「ドラゴンボール」の後期になってくると様々な意味が込められるようになりました。

ナメック星人の生物学的な特徴として、主食は水であり食事をとらずとも普通に生活出来るというものがあります。そのためナメック星では綺麗な水を作るための緑化運動として「アジッサの苗」を栽培しています。しかしナメック星人には歯があり、悟飯もよくピッコロと一緒に食事をしていると発言しているので、実際には嗜好品という事で食事を楽しむ事も可能となっています。

また、地球人に比べて非常に寿命が長く、睡眠時間も短いという特徴があるため、一生での活動時間は人間よりも圧倒的に長くなっています。さらに死んだ時には遺体が消えてしまう事が大きな特徴となっていますが、ピッコロが死んだ時には遺体が残っていたなど、時と場合によって変動する事があります。

ナメック星人に性別の概念は無く、恋愛をする事もありません。そのため繁殖は口から卵を産んで行いますが、これはナメック星の文化によって最長老だけに許されています。ただし見た目は全員男性に近いものとなっており、他の宇宙人からは「あの男」や「彼」などと呼ばれる事が多く、ピッコロやネイルも一人称は「俺」を使用しています。

ナメック星人は、「戦闘タイプ」にいたっては「サイヤ人」にも引けを取らない身体能力を持っており、さらにピッコロや劇場版「ドラゴンボール 超サイヤ人だ孫悟空」に登場した悪のナメック星人・スラッグは腕を伸縮して伸ばしたり、巨大化する事も出来ます。これは2人が魔族の分類である事が理由であると考えられます。ちなみに、ゲーム版ではネイルも腕を伸ばす技を持っていました。

ナメック星人の触覚はナメクジをモチーフにしてデザインされているので、ナメック星人という種族名はナメクジからきていると分かります。それに対してナメック星人の個人名に関してはカタツムリの名前をもじったものが使用されています。カタッツは「カタツムリ」、デンデは「でんでん虫」、ネイルはカタツムリの英語、カルゴは「エスカルゴ」となっています。

ナメック星の代表的なキャラの内、ここからは「龍族」を紹介していきます。「戦闘タイプ」のようなバトルシーンでの活躍は少ないですが、最長老や神様などをはじめ、物語の重要なシーンを担ってきました。

「ドラゴンボール」の「ピッコロ大魔王編」の大ボスで、世界征服を企んでいましたが少年期の悟空との死闘の末に倒されました。もとは1人のナメック星人でしたが、神様と分離して悪の心だけが残った状態です。

地球の神様で、前述したピッコロ大魔王と分離した事によって善の心だけが残った状態です。「龍族」の天才児であるカタッツの息子で、地球のドラゴンボールを作った人物です。

後述するデンデの弟で、登場してまもなくフリーザによって殺されてしまいました。のちにドラゴンボールによって蘇りますが、作中ではフリーザによって1番最初に殺害されたナメック星人となりました。

最長老の108番目の子供で、優秀な頭脳を持っています。優しい心を持っていて、ナメック星を訪れた悟飯ともすぐに仲良くなりました。のちに神様がピッコロと融合して地球の神が不在となってしまった事で、悟空に地球に連れてこられて新たな神様となりました。

ムーリ長老は、過去に起きたナメック星の異常気象によってほとんどのナメック星人が死に絶えてしまい、生き残った最長老が最初に産んだ卵から生まれました。最長老が死んだ事で、次の最長老に選ばれました。

過去に起きたナメック星の異常気象の時に、カタッツ以外で唯一生き残ったナメック星人で、本来ナメック星人は20人ほどしか生涯で卵を産まないとされるところを、100人以上の卵を産んだ事で、ナメック星を再び繁栄させました。

ツーノ長老はムーリ長老とは別の村の長老で、村にやって来たベジータによって村人と共に殺されました。のちにドラゴンボールでフリーザ一味に殺された者を生き返らせるという願いが叶えられましたが、ベジータはフリーザ軍から抜けていたので、生き返る事はありませんでした。

カタッツは、神様とピッコロ大魔王に分離したナメック星人を産んだ「龍族」の天才児で、最長老以外でナメック星の異常気象から生き残り、子供を宇宙船に乗せて逃がしますが結局は絶命してしまいました。

ここからは「戦闘タイプ」のナメック星人達を紹介していきます。「サイヤ人」の下級戦士以上の高い戦闘力を持っているため、「ナメック星編」ではフリーザ軍と互角以上の戦いを見せてくれました。

劇場版「ドラゴンボール 超サイヤ人だ孫悟空」に登場した魔族に分類されるナメック星人です。基本的に穏やかな心を持って生まれてくるナメック星人の中でも突然変異体で、悪の心しか持っていません。

ネイルは最長老が生んだナメック星人の中でも最強の戦士であり、ピッコロと非常に似た見た目をしています。のちにピッコロと同化した事でネイルの自我は無くなりましたが、ネイルの正義の意志はピッコロに受け継がれました。

1992年に発売されたスーパーファミコン用ソフト「ドラゴンボールZ 超サイヤ伝説」に登場したゲームオリジナルキャラクターのナメック星人です。ドラゴンボールを収集するために一時的に味方に加わります。

スラッグが異常気象でナメック星からスラッグ星に脱出した際にいた原住民で、彼ら自身によると魔族であると語られています。弱点として太陽の光があり、1時間ほど浴びると絶命してしまいます。

肥満体にも見える魔族で、身体からは想像もつかない高速移動をする事が出来ます。しかしピッコロに戦いを挑むも全く敵わず、最後に命乞いをしますが頭を吹き飛ばされて死亡しました。

スラッグの部下の中で唯一の美形の魔族で、初登場時は丁寧語で会話をしていましたが、苛立ってくると口調が荒々しく変化しました。最後は口から発射したエネルギー弾を悟空に跳ね返されて死亡しました。

ゼエウンはスラッグの部下の中で1番の巨漢で、凶暴な性格の魔族となっています。初登場してまもなく、「スラッグ様はもうお歳だ」とうっかり言ってしまった事でスラッグの怒りを買って処刑されました。

メダマッチャはカエルのような見た目をした魔族で、小さな分身を生み出す事が出来ます。さらに相手のエネルギーを吸い取る能力を持っている為、悟飯やピッコロを苦しめましたが、悟空のパンチによってあっけなく倒されました。

全員スラッグ星出身の魔族で数千人以上おり、前述した幹部達が悟空達によって倒された事で宇宙船に逃げ込みましたが、巨大化したスラッグによって押し潰されて全員死亡しました。

ギョーシュ＆カクージャはスラッグの部下の中でも技術者という立ち位置で、2人とも同じ容姿をしています。ギョーシュは失言によってスラッグに処刑され、カクージャは悟空とスラッグの激しい戦いに巻き込まれて絶命しました。

ここからはピッコロ大魔王が産んだ卵によって生まれた部下達を紹介していきます。ピッコロ大魔王は神様から分離した悪の心の化身のため、生まれた部下達もナメック星人ではなく魔族となっています。

ピッコロ大魔王の生み出した魔族の中でも極めて高い戦闘力を持っており、ピッコロ大魔王の命令によって「天下一武道会」に出場した戦士達を殺してまわりました。最後には悟空のかめはめ波によって木っ端微塵に吹き飛びました。

ピッコロ大魔王が参謀として生み出した魔族で、唯一戦闘シーンが無い部下となっています。悟空とピッコロ大魔王の戦いまで生き残った唯一の部下でしたが、最後には吹き飛ばされたピッコロの身体に押し潰されて圧死していました。

ドラムはピッコロ大魔王が天津飯を殺害する時に産んだ最後の部下です。天津飯よりも強い実力を誇り、圧勝していましたが、その後駆け付けた悟空の蹴りによってあっけなく倒されていました。

シンバルはドラゴンボールを集める事を使命として生み出された魔族で、掌と尻尾から電撃を発する事が出来ます。最後はヤジロベーと対決して刀で一刀両断されたうえ、焼いて食べられていました。

ナメック星のドラゴンボールによって呼び出される神龍で、ナメック語での呪文によって呼び出す事が出来ます。地球の神龍と違って3つまで願いを叶える事が出来ますが、神龍には可能な複数の人物の蘇生が出来ないなど若干力が劣るところがあります。

地球の神が創造したドラゴンボールによって生まれた存在で、どんな願いでも叶える事が出来ます。ただし創造主である神様の力を超える存在を打ち消す事が出来ないなど、必ずしも絶対的ではありません。

ナメック星には世襲制があり、「龍族」であれば誰でも卵を産む事が出来ますが、各村の長老しか卵を産んではいけない事になっています。また、長老は生涯で10～20個の卵を産む事が義務となっていますが、最長老は100個以上の卵を産んだ事でナメック星を繁栄させました。

ナメック星人は口から卵を産む事で繁殖を繰り返しますが、かなりの体力を消耗するため、高齢になってくると命の危険もあります。生まれてくる子供は個性も様々で、デンデのような頭の良い秀才から、ネイルのような天才戦士が生まれる事もあります。

ナメック星人と言えばピッコロが代表的なキャラですが、ピッコロ大魔王から生まれた分身であるピッコロは当初悪役として登場し、人間を殺す事を何とも思わない人物でした。しかし、悟空との出会いや悟飯との修業の日々によって変わり始め、他人の為に涙を流すまでになったため、「人は変われる」という感想を述べているファンがいます。

ナメック星人の代表格であるピッコロはもはや「ドラゴンボール」にいなくてはならない存在であり、人気も高くなっています。また、神と同化して一時的にスーパーサイヤ人よりも強くなったピッコロのセリフは名言としてファンの間で語り継がれています。

ナメック星人の中でも忘れてはならないのがナメック星最強の戦士・ネイルですが、初登場時に戦闘力42000という驚異的な力を発揮した事で読者を興奮させました。ネイルは「ドラゴンボール」のキャラの中でも常にトップに近い力を誇るベジータよりも当時は上の戦闘力であったため、多くのファンによる「かっこいい」という感想がありました。

「ドラゴンボール」に登場する種族・ナメック星人について「龍族」と「戦闘タイプ」の違いを解説し、主なナメック星人を一覧で紹介してきましたが、人間のように文化を持って協力し合う事で共存しているという事が分かります。これからもメディアミックス作品が製作されていく「ドラゴンボール」で、ナメック星人の更なる活躍に期待です!