【ドラえもん】セワシくんは一体誰の子？矛盾点・疑問点をネタバレ考察

それではまずはご説明の必要はないかもしれませんが、ドラえもんについてご説明いたします。老若男女問わず全国に知られるドラえもんについてあらためておさらいしてみます。ネタバレを含みますのでこれからお読みになる、ご覧になる方はご注意ください。

ドラえもんとは、藤子・F・不二雄による国民的児童漫画のことです。ドラえもんは藤子・F・不二雄の代表作で、日本で最も有名なキャラクターの1つです。海外では東アジアを中心にその知名度を伸ばしています。漫画を原作としており、そこからテレビアニメ化、映画化、舞台化などが行われ、様々なキャラクターグッズ展開もされています。

3月から公開されるドラえもんの大長編映画の公開を記念して3COINはコラボを実施しました。2月2日から展開された限定グッズの販売に売り場には子供だけでなく大人のファンも殺到しました。グッズによってはあっという間に完売してしまったそうで、店舗としても販売からわずか数日で売り切れという事態が続出したそうです。

ドラえもんは22世紀からやってきた猫型ロボットのドラえもんと勉強もスポーツも苦手な小学生のび太が繰り広げる少し不思議（SF）な日常を描いた作品です。基本的には1話完結型でドラえもんを知らない人でも気軽に入っていけます。のび太の身に降りかかる災難をドラえもんの持つひみつ道具で解決します。しかし大抵はひみつ道具の不適切な使用によりのび太にしっぺ返しがくることも多く、教訓染みた部分もあります。

ちなみにこの1話完結型のプロットは、藤子・F・不二雄の前作『ウメ星デンカ』のストーリー構成を踏襲しているそうで、実質的な後継作品になっているそうです。この作風は作者の藤子・F・不二雄が自身のSF作品で描いた独自定義『すこし・不思議』（Sukoshi Fushigi）という作風にも由来しているそうです。

のび太がお正月をのんびりと過ごしていたある日、のび太はどこからともなく未来を告げるお告げの声を聞きます。するとのび太の勉強机の引き出しが開き、中から1人の少年と少年に連れられたドラえもんが現れたのです。現れた少年は自らをセワシくんと名乗り、自分はのび太の孫の孫だと言います。これがドラえもんとのび太の出会いになるのです。

セワシくんがドラえもんを連れてきたのには理由がありました。話を聞くところによると、のび太は大人になり社会に出た後様々な不運なめに遭い、自らが設立した会社の倒産のせいで莫大な借金を背負うことになるというのです。そしてその借金はなんとのび太の孫の孫のセワシくんの時代にまで引き継がれている言います。おかげでセワシくんの家庭は超貧乏になりお年玉は50円しかもらえないような事態になっているのです。

セワシくんはそんな悲惨な一族の運命を変えるたびに原因を作ったのび太を成長させるべくドラえもんを子守用ロボットとしてのび太の元へと連れてきたのです。そうしてドラえもんはのび太の家に一緒に住み、のび太を成長させるために奮闘する日常が始まるのでした。のび太の友人、しずかちゃん、スネ夫、ジャイアンを交えた日常の中でのび太は時には反省をしながらも成長していくのでした。

セワシくんはのび太の子孫だというのになんと喧嘩に強いという設定があることをご存知でしたか？実はセワシくんがのび太に代わって3人組の不良中学生らに1人で喧嘩を挑んだというエピソードもあるんです。そんなに勇敢だなんて誰の子だろうと思わず疑問に持ってしまいます。

それではここでセワシくんについて詳しくみていきます。一体誰の子なのか、のび太の子孫だ言うけれどのび太と誰の子の子孫なのでしょうか？ネタバレを含みますのでこれからお読みになる、ご覧になる方はご注意ください。

セワシくんはのび太の子孫です。どれくらい後の子孫かというと孫の孫、玄孫にあたります。のび太より150年も後の未来の人間なのです。セワシくんは2125年2月時点で、小学4年生です。のび太の家系だというのに名前に”のび”がついていない珍しい子になっています。

ちなみにこの名前の由来は、のび太の伸び伸びとした性格に育ちますようにという願いとは真逆の意味、忙しい（セワシイ）という意味からきていると言われています。のび太の子孫だというのにある程度しっかり者らしく、面倒見のよい性格なんだそうです。成績もそんなに悪くないとのことです。

それではセワシくんはのび太と誰の子なのでしょうか？セワシくんの話によるとセワシくんはのび太とジャイアンの妹、ジャイ子の間にできた子孫なのだそうです。これにはのび太も大変驚いたようです。

上記のような理由でのび太のもとへドラえもんを連れてきたセワシくんですが、ここで矛盾点や疑問点が多々でてきたことにお気づきでしょうか？ここではセワシくんがのび太をジャイ子ではなくしずかちゃんと結婚させることによってセワシくんが生まれない矛盾点や疑問点についてご紹介いたします。ネタバレを含みますのでこれからお読みになる、ご覧になる方はご注意ください。

セワシくんがのび太のところへやってきた理由はずばりのび太の結婚相手をジャイ子からしずかちゃんに変更するためです。セワシくんの考えだとのび太が借金を作り自分の一族が超貧乏になったのはのび太自身がダメだったことに加えてジャイ子と結婚したことにも原因があると考えていたようです。

そのためのび太を成長させることによってのび太の結婚相手をジャイ子からしずかちゃんに変更しようという結論に至ったのです。セワシくんの考えだと、そうすればのび太の未来が裕福で輝かしいものになるとのことです。

セワシくんがドラえもんを送ってきたことでのび太は着実に成長して生き、しずかちゃんとの結婚ルートを順調に進んでいきます。しかし本当にそれでいいのでしょうか？セワシくんが自分の先祖であるのび太の人生を改変することで何か不都合なことなどはないのでしょうか？

セワシくんがドラえもんを送ってきたことによって発生する可能性があること、それはタイムパラドックスです。タイムパラドックスとはタイムトラベル関係の用語で、タイムトラベルに伴う矛盾や変化のことを指します。未来の人間が過去に介入することによって結果が変わり、本来起こるはずだったものとは別の未来が確立されてしまうことです。

本来ならのび太とジャイ子が結婚して6人の子供が生まれ、そしてその後の未来にセワシくんが生まれるということになっています。しかしそれをのび太としずかちゃんが結婚する未来に変更してしまったらどうなるのでしょうか？セワシくんは生まれないことになるのではないのでしょうか？

その点についてはのび太でさえも疑問を持ちセワシくんに問うています。しかしセワシくんの答えは結論からすれば『問題ない』とのことらしいのです。その理由についてセワシくんは東京から大阪までの移動を例に出して説明をしています。

セワシくん曰く、『歴史の流れが変わっても最終的に自分は生まれてくるので問題ない』とのことです。その理由をセワシくんは上記のような図を利用して説明しています。例えば東京から大阪まで行きたい時に、移動手段として新幹線を使うかもしれない、飛行機を使うかもしれない、車を使うかもしれない、その他様々な移動手段が考えられます。しかし最終的に目的の大阪には辿り着くことができます。

歴史の流れもこれと同じで、今ののび太が誰と結婚しても子供が生まれてくるのであればそれが誰の子であっても、どのような道筋を辿っても最終的にセワシくんは生まれてくるというのです。生まれないということはありえないというのです。小さい頃は『なるほどな。』と納得できる内容だったかもしれませんが、大人になって改めてこの理論を目にすると思わず目が点になりそうな理論になっています。

セワシくんが誰の子か、セワシくんが生まれない未来はないということはわかりました。しかしそうだとしてもやはりこの歴史の改ざんにはいろいろな疑問が残ります。ここではセワシくんがのび太に会いに来たことで未来が変わった場合の疑問点をまとめてご紹介します。

まず第一に遺伝子的に考えるとのび太としずかちゃんが結婚した時点で今のセワシくんは生まれないです。しかし先に述べたとおり”セワシくん”という存在の誕生は変えられない事実だとしたらその”セワシくん”はのび太の目の前に現れたセワシくんと同一人物なのでしょうか？

セワシくんはこの未来の改変を『他で釣り合いを取る』という風にも表現しています。何をどう釣り合いを取るのかが気になるところですが、遺伝子的に考えるとやはり”セワシくん”が生まれてきたとしてもそれは全く別の遺伝子の配置によって作られたセワシくんなので、最初にのび太の前に現れた”セワシくん”と同じ人物とは言えません。

次に浮かんでくる疑問点は未来が変わってもセワシくんとドラえもんが出会うことはできるのかという点です。ここではセワシくんとドラえもんが出会えるかどうかについてみていきます。

皆さんはセワシくんとドラえもんがどのようにして出会ったかをご存知でしょうか？これは映画版と原作のコミック版で内容が異なります。現在は映画版での出会い方が一般的と言うかスタンダードになっているようですので映画版からご紹介します。セワシくんとドラえもんの出会いが描かれている映画は『2112年 ドラえもん誕生』という映画です。

ロボット学校の卒業試験、生徒達は舞台で自己PRをしそれを見たお客さんが気に入ればそのロボットにオファーがくるというものでした。ドラえもんももちろん参加し、いろいろと自己PRをするのですがことごとく失敗してしまい、誰からもオファーが来ません。このまま誰からのオファーも来ずあわや落第かと思われたその時1人の赤ん坊がドラえもんにオファーを出したのです。その赤ん坊こそがセワシくんだったのです。

しかしセワシくんの両親としてはドラえもんにオファーを出す予定はなく、セワシくんがあやまってオファーボタンを押してしまったのです。折角来たのでということでドラえもんはそのままセワシくんの面倒を見るために家にご厄介になることになりました。この場合、ドラえもんは赤ん坊のセワシくんが偶然起こした出来事なので、未来がどう改善されてもセワシくんが存在さえしていればドラえもんに出会うことはできそうです。

次に原作のコミック版でのドラえもんとセワシくんの出会いです。原作の設定ではセワシくんが不良品として売られているドラえもんを購入して出会うようになっています。不良品でロボットを購入したということはこの時間軸でのセワシくんの家は貧乏に違いありません。つまり予定通りのび太がジャイ子と結婚した場合の未来なのだと思われます。

しかし未来が変わりのび太がしずかちゃんと結婚してもし家庭が裕福になったらそもそも不良品のロボットを購入するのではなく新しいものを購入した可能性が出てきます。そうするとセワシくんとドラえもんは出会わない可能性が出てくると言えます。

今度はのび太とドラえもんの出会いについてです。未来が変わってものび太はドラえもんと出会うことはできるのでしょうか？仮にやってきたセワシくんが既に裕福な家庭で育っているのであればそもそもドラえもんをのび太のもとへ送る必要はありません。ドラえもんはあくまでのび太を成長させて未来を裕福なものにするために送られてきたのですからもともとが裕福ならその必要はないのです。

ですがセワシくんの時代が裕福になるにはどこかでのび太が成長して将来失敗しないようにしなければなりません。そう考えるとのび太が小学生の時代でなくともドラえもんがやってきてのび太の成長を促すようにしなければいけないのでどの道のび太とドラえもんは出会う運命なのかもしれないと言えます。

のび太としずかちゃんが結婚するともとの未来から外れるため当然生まれてこない人々も出てくると考えられます。もともとのび太と結婚する予定だったジャイ子との間に生まれるはずだった6人の子供達です。のび太としずかちゃんが結婚して生まれないなんて、それは少し悲しいというか寂しいというか複雑な思いにさせられます。

しかしこちらもセワシくんの理論でいくと問題ないとのことです。のび太とジャイ子と結婚してもしずかちゃんと結婚しても誰の子だとしても自分、”セワシくん”は生まれてくると行っていたあの理論です。他で釣り合いを取るので生まれないことはないと言っていましたが、この法則はジャイ子の子供達にも適用されるそうです。

ジャイ子の結婚相手がのび太でも誰であっても、そのジャイ子の子供として生まれてくる子供達は誰の子でも6人が生まれてくるということです。セワシくんと同じで生まれない未来はないということになります。ただのび太の血は入っていないことになるので、もともと生まれてくる予定だった子供達と同一人物であるかは謎ですが、生まれないという未来がないのであればそれは喜ばしい未来になりそうです。

のび太とジャイ子の間には6人の子供が生まれる予定でした。しかしそれはのび太がしずかちゃんと結婚するという未来に変更になるため生まれないことになります。そして代わりにのび太としずかちゃんの間に生まれてくるのは”ノビスケ”という男の子になります。

そして”ノビスケ”はセワシくんが生まれてくるために、ジャイ子の娘（誰の子でもいい）と結婚をすることになります。のび太としずかちゃんが結婚してもセワシくんが生まれてくるにはジャイ子の血が1/16入っていないといけないからです。ここがおそらく『他で釣り合いを取る』ということになるのだと思われます。遺伝子的に理詰めするとどう考えてもセワシくんは生まれないわけですが、こうすれば一応生まれることになるそうです。

それではセワシくんの声優について見ていきます。実はセワシくんの声優は2回代替わりしており、合計3人演じた経験のある声優がいらっしゃることをご存知でしたか？今回は3人の声優についてそれぞれご紹介します。

ドラえもんのテレビアニメ第1作でセワシくんの声優を演じられたのは、声優の山本圭子さんです。テレビアニメ第1作と言えば、1973年に放映されていたドラえもんのテレビアニメで1番古いドラえもんのアニメになります。その時セワシくんんを演じられた山本圭子さんは御歳75歳の大ベテラン声優です。

出演作品をご紹介しているとキリがないのですが、サザエさんの花沢さんなどを演じられています。ドラえもん系の映画でご紹介するとドラミちゃんが主人公の映画『ドラミちゃん アララ♥少年山賊団!』のアララ役を演じられています。

ドラえもんのテレビアニメ第2作1期でセワシくんの声優を演じられたのは、声優の太田淑子さんです。テレビアニメ第2作1期と言えば、1979年から2005年までテレビ朝日系列で放映されていたドラえもんのテレビアニメで、所謂大山のぶ代時代のドラえもん時代にセワシくんを演じられていました。

太田淑子さんは先程ご紹介したドラえもんのテレビアニメ第1作の時になんとのび太役をしてらっしゃいました。ドラえもん系では他に初代ジャイ子の声も演じられています。その他ヤッターマンのガンちゃんやヤッターマン1号など昔のアニメには欠かせない声優でした。

ドラえもんのテレビアニメ第2作2期でセワシくんの声優を演じられたのは、声優の松本さちさんです。テレビアニメ第2作1期と言えば、2005年からテレビ朝日系列で放映中のドラえもんのテレビアニメで、ドラえもんの声が水田わさびさんに変更になった今の時代です。声優としてだけでなく映画の吹き替えなどのお仕事もされています。

それではセワシくんに関するみなさんの感想や評価はどうなのでしょうか？Twitterからセワシくんについてツイートしているものをいくつかご紹介いたします。

セワシくんがのび太の自分が生まれない未来がないことを説明している箇所について、やはり子供時代には納得できても大人になって改めて見てみると不思議というか、ありえないのではないかと気づいてしまいます。

こちらも上で紹介したような疑問を抱いている方になります。セワシくんが誰の子と言われればのび太とジャイ子の子孫だったわけで、しずかちゃんと結婚する未来に変わるとやはり生まれないのでは、と疑問に持つのは自然なことのようです。

こちらはセワシくんがのび太とジャイ子との結婚を回避することで未来が好転したのはジャイ子だという考えの方です。たしかにセワシくんの未来まで借金が残った理由はのび太がダメな人間だったからと考えると、そののび太との結婚を回避できたジャイ子はジャイ子で将来裕福な生活を送れているのかもしれません。

いかがでしたか？今回はドラえもんがのび太の元に来ることになった原因、セワシくんについてご紹介をしました。セワシくんはそもそも誰の子なのか、また未来が変わったことによって生まれない未来になるのではないか、など徹底的にご紹介してきました。これについては今もなおいろいろな意見があります。皆さんも是非これを機会にセワシくんが誰の子なのか、生まれない未来がないかなど考察してみてください。