【ジョジョ】エルメェス・コステロ兄貴の魅力とスタンドは？名言や最期も紹介

「ジョジョの奇妙な冒険」シリーズで初めての女性主人公である空条徐倫と共に「G.D.st刑務所」に収容されている囚人で、女性であるにもかかわらず情に厚く漢気溢れる性格をしているため「ジョジョの奇妙な冒険」屈指の兄貴キャラであるエルメェス・コステロですが、いったいどのような人物であるのかを初登場シーンでの活躍も含めながら解説していきます。また、エルメェス・コステロのプロフィールも画像付きで紹介していきます。

エルメェス・コステロは「ジョジョの奇妙な冒険」の第6部である「ストーン・オーシャン」での登場キャラクターです。第6部の主人公である空条徐倫が「G.D.st刑務所」に向かう前に収容されていた独房で隣同士であった事から2人は知り合いになり、そこでエルメェスは初登場を果たします。さらに、徐倫がその独房で父である空条承太郎から貰ったペンダントを投げ捨て、中に入っていた「矢」によってスタンド能力を身に付けました。

留置所から刑務所まで移動するバスの中でも2人は一緒になり、エルメェスは罪人ではありますがカラっとした気持ちの良い性格をしているため徐倫ともすぐに仲良くなりました。その後エルメェスと徐倫は第6部の舞台である「G.D.st刑務所」で常に行動を共にするようになり、物語の黒幕と関わっていく事で多くのスタンド能力者達と戦う事になっていきますが、協力しながら難関を突破し続け、一番の信頼できる友人となっていきます。

「ジョジョの奇妙な冒険 ストーン・オーシャン」のエルメェス・コステロの年齢は単行本プロフィールによると23歳、作中テロップによると21歳という事ではっきりとはしていません。囚人番号はFE40533で、罪状は武装強盗、刑期は8年となっています。過去にも刑務所に収監されていた事があるため今回は再犯となっており、前回の刑務所での経験を活かして胸の中をポケット状にして金を隠し持っているため豊胸手術の跡があります。

エルメェス・コステロという名前の由来はフランスのファッションブランド「HERMES(エルメス)」と、ロンドン出身の歌手であるエルヴィス・コステロから来ています。髪型はドレッドヘアーで、男顔負けのいかつい風貌である事からエルメェスが兄貴と呼ばれる所以の1つとなっています。また荒木飛呂彦によると、エルメェスは第3部で初登場したジャン=ピエール・ポルナレフと同じような立ち位置だと語っていました。

エルメェス・コステロはなぜ武装強盗をして刑務所に収監される事になったのかという過去の出来事や、徐倫との詳しい関係性、敵のスタンド使いとの戦いなどを解説し、作中での活躍も含めながら彼女の魅力を紹介していきます。また2019年現在はまだアニメ化を果たしていない「ジョジョの奇妙な冒険 ストーン・オーシャン」ですが、ゲーム版でエルメェスは映像化を果たしているので、声を担当した声優キャストも紹介していきます。

「ジョジョの奇妙な冒険 ストーン・オーシャン」単行本4巻の51話「愛と復讐のキッス その1」でエルメェス・コステロがなぜ「G.D.st刑務所」に収監される事となったのかという過去が明かされていました。エルメェスはメキシコ移民の父が開業したレストランで、レストランを受け継いだ10歳年上の姉・グロリアと2人暮らしをしていました。エルメェスは陸上の有望な選手であったため奨学金を貰って大学進学が決まっていました。

姉のグロリアと共に順風満帆に暮らしていたエルメェスでしたが、ある日グロリアがギャングであるスポーツ・マックスによる殺人現場を目撃してしまってから生活が一変します。グロリアはその時にスポーツ・マックスに気付かれませんでしたが、たまたま近くにいたエルメェスが見つかってしまいます。グロリアはエルメェスがスポーツ・マックスに始末されてしまう事を恐れてすぐに警察に連絡をして妹を守ってもらおうとしました。

しかし警察に連絡された事を知ったスポーツ・マックスはグロリアに報復を行ない、グロリアは数日後に死体で発見されました。警察もまともな捜査をしてくれず、グロリアがいなくなった事でレストランは閉店し、エルメェスは悲しみのどん底に突き落とされました。それからスポーツ・マックスが「G.D.st刑務所」に収監された事を知ったエルメェスは姉の仇をとる事を誓い、ワザと罪を犯して「G.D.st刑務所」に収監されたのでした。

エルメェスは留置所や護送車で一緒になった時から前回の刑務所生活での知恵を駆使して徐倫に何かとアドバイスをして兄貴らしさを発揮しており、気が合った事で一緒にいる時間が長くなっていきます。そしてエルメェスは、物語の黒幕であるプッチ神父によって徐倫の父である空条承太郎がスタンド能力と命をDISCに移し替えられて奪われてしまった際には、DISCを取り返したいという徐倫に最期まで協力するようになっていきます。

エルメェスは徐倫と共に承太郎のDISCを追っているうちにスポーツ・マックスと会う事に成功し、グロリアの仇をとる事が出来た事で目的を果たしますが、その後も変わらず徐倫に協力し続けて物語の深部に関わるようになっていきます。「ジョジョの奇妙な冒険」の主人公たちは皆「黄金の精神」という正義の心を持っており、それに惹かれた仲間が集まってきますが、エルメェスも徐倫の「黄金の精神」に惹かれたのだと考えられます。

エルメェスは「矢」によってスタンド能力を与えられた事によって高熱を出してしまい、医務室に運ばれて眠っていました。しかしそこにサンダー・マックイイーンという気の弱い男性の囚人が掃除のために訪れ、エルメェスの金を盗んで行ってしまいました。それに気付いたエルメェスはマックイイーンを尾行しますが、マックイイーンもスタンド能力者で、無意識のうちではありますがエルメェスはスタンドの攻撃をされてしまいました。

マックイイーンのスタンドは「ハイウェイ・トゥ・ヘル」という名前で、自分が自殺をしようとすると相手も自分と同じ体勢となって道連れにするという能力を持っており、マックイイーンは何度も刑務所内で自殺を図ろうとしていたためエルメェスも何度も危険な状態となりました。このままでは死んでしまうと感じたエルメェスはマックイイーンの記憶のDISCを奪い去って逃げようとしますが、マックイイーンは再び自殺しようとします。

マックイイーンは電気コードによって感電死しようとしていたので、エルメェスは自分のパンティをあげると言いながら止めようとします。しかしマックイイーンは自殺をやめようとせずに、むしろエルメェスのような素敵な人と一緒に死ねるなら幸福だという事まで言いだす始末で、ついに本当に死のうとしてしまいます。その時エルメェスは自分のスタンド「キッス」を発動し、手からシールを作り出してマックイイーンの頭に貼りました。

それによりマックイイーンの頭は2つに分かれ、シールが燃え尽きた事で1つに戻り、その時の衝撃でプッチ神父から与えられていたスタンド能力のDISCが弾き飛ばされた事でマックイイーンからスタンド能力が消え去り、戦いはエルメェスの勝利に終わりました。マックイイーンはスタンド能力が無ければ危険な存在ではないという事で、そのまま放置されました。エルメェスはこの戦いで自分のスタンド「キッス」の使い方を知りました。

エルメェスは復讐の相手であるスポーツ・マックスを刑務所内にある下水管に閉じ込めて溺死させる事に成功します。復讐は果たされたと思われましたが、スポーツ・マックスは「リンプ・ビズキット」という名前の、死体を見えないゾンビとして蘇らせる事が出来るというスタンド能力を持っていたため、自分を見えないゾンビとして復活させて下水管から脱出し、墓地などの囚人の死体をゾンビに変えてエルメェスに襲いかかってきました。

そこに徐倫やフー・ファイターズが助けに来ますが、エルメェスは自分の手で決着をつけたいという事でたった1人でスポーツ・マックスに立ち向かいます。エルメェスはシールで自分の頭を2つにし、1つの頭をゾンビに食べさせるという荒業で隙を作り、「これはグロリアのぶんだ!これも!これも!これも!」と無数のパンチラッシュをスポーツ・マックスの頭に叩き込み、記憶とスタンド能力のDISCを残して跡形も無く消滅させました。

2013年に発売された「ジョジョの奇妙な冒険 オールスターバトル」及び2015年に発売された「ジョジョの奇妙な冒険 アイスオブヘブン」でエルメェス・コステロの声を担当した声優キャストは米本千珠(よねもとちず)です。広島県広島市出身で1968年8月23日生まれの2019年現在50歳で、大学卒業後に声優養成所である「青二塾 東京校」に入塾して学んだ後、「青二プロダクション」に所属し声優としてデビューを果たしました。

デビューしてからは今回のエルメェス兄貴のように男らしい女性を演じる事が多く、代表作にゲーム「ギルティギアシリーズ」の梅喧役や、ゲーム「真・三國無双シリーズ」の祝融役などがあり、有名ゲーム作品に多く出演しています。また、現在も声優として活動しながら「Chani」という名義で脚本家としても正式にデビューを果たしており、ミュージカル版の「プリキュアシリーズ」の脚本を多く担当している事で知られています。

しばらくは神奈川県横浜市で1人暮らしをしながら声優・脚本活動を並行して積極的に行っていましたが、高齢となってきた両親と一緒にいる時間を増やしたいという考えから現在は地元である広島県に戻って家族と暮らしており、以前ほどのハイペースな芸能活動では無くなってきています。しかし自身のファンや演じてきたキャラクターのファンも多いため大切な役どころを演じるときは東京へと出向いてアフレコをしているという事です。

エルメェス・コステロのフィギュアは可動式やミニフィギュアなど数種類発売されており「ジョジョの奇妙な冒険」ファンから人気となっています。特に可動式フィギュアはエルメェスの代名詞とも言うべきシールや拳銃を持たせる事が出来るものとなっており、「ジョジョ立ち」も可能です。また、エルメェスのスタンドである「キッス」のフィギュアも存在するので、エルメェスファンは2体揃えて並べて置く事がおすすめとなっています。

スタンドは「ジョジョの奇妙な冒険」の第3部である「スターダストクルセイダース」で初登場した能力で、能力者によって姿や能力は千差万別となっているためストーリーの先を読み取る事を難しくしており、作品を面白くしている大きな理由の1つとなっています。今や「ジョジョシリーズ」に欠かせないものとなっているスタンドですが、エルメェス・コステロのスタンドの能力や姿はどのようなものなのかを詳しく解説していきます。

エルメェス・コステロのスタンド名は「キッス」で、全身に描かれたキスマークが特徴の人型のスタンドです。手から複数のシールを生み出す事ができ、そのシールを対象に貼ると2つに分かれ、シールをはがすと1つに戻りますが、その時に破壊を伴うため敵にダメージを与える事が出来ます。エルメェスはこの能力を応用し、自分に貼る事で高速で移動をしたり敵の攻撃をかわすなどしており、工夫次第で様々な場面で使う事が出来ます。

「キッス」のステータスは「破壊力A、スピードA、射程距離A、持続性A、精密動作性C、成長性A」であり、精密動作性以外は、しばしば「ジョジョの奇妙な冒険シリーズ」で作中最強と言われている空条承太郎のスタンド「スター・プラチナ」に匹敵するものとなっています。そのためシールの能力を使用しなくても敵にとってはそのままで十分脅威となっており、味方である徐倫にとっては非常に頼もしいスタンドとなっています。

エルメェスのスタンド「キッス」の名前の由来となっているのはアメリカ合衆国デトロイト出身のロック・バンド「KISS」です。一度見たら忘れない非常に派手なメイクが特徴で「X JAPAN」や「聖飢魔II」などの日本のバンドにも大きな影響を与えました。1973年にデビューしてから2019年現在までで何度もメンバー交代を繰り返しながら活動を続けており「ミュージック・ステーション」などの日本の番組にも出演した事があります。

エルメェス・コステロが兄貴と言われている所以はやはり何と言っても漢気溢れる名言の数々で、男性の読者も思わず納得して兄貴と呼びたくなってしまうようなものが非常に多くあります。そこでここではエルメェス・コステロ兄貴の惚れてしまうような名言の数々の中でも選りすぐりのものをピックアップして紹介していきます。

エルメェスの名言に「あたしはその覚悟をして来た」というものがあります。実の姉を殺された事で復讐のために刑務所に服役をする事に決めますが、その覚悟は生半可なものではなく、最期には自分の人生や命を投げ捨ててでも復讐を果たそうとしていました。他人が何と言おうと自分の道を行こうとするというエルメェスの強い覚悟が感じ取れる名言となっています。

エルメェスがフー・ファイターズと水面上で戦っている時に、首を絞められて窒息死させられそうになりますが、そこに「ストーン・フリー」の能力で手から糸を出しながら徐倫が助けに来ます。しかし糸を出し続けている事で徐倫の身体はどんどんすり減って言っていたため、それを心配したエルメェスが「自分のことは自分で切り抜ける」と大声で発言していました。自分のピンチでも仲間の事を考えている兄貴らしい名言となりました。

「いつも月曜ってわけじゃあない」というセリフは、エルメェスを代表する名言となっており、作中の人物だけでなく読者も勇気づけられた言葉となりました。辛い毎日を過ごしていても必ず楽しいときはやってくるという真意を突いた名言となっており、多くの読者がSNS上でエルメェスのこのセリフをアップするようになりました。

「あたしのパンティー」もエルメェスを代表する名言となっており、サンダー・マックイイーンの自殺を止めるために発言しました。自分の事を不幸だと感じている事から自殺しようとしているマックイイーンに対して、エルメェスは最悪な状況でもパンティーを貰えたという事は不幸では無いという事を伝えようと機転を利かせて発言しました。ナイーブな男の心を回復させるためにパンティーを差し出そうとするという兄貴らしい名言です。

漢気溢れる行動やセリフによって、兄貴と呼ばれて人気キャラクターとなったエルメェス・コステロですが、スポーツ・マックスへの復讐も果たしても最期まで徐倫や仲間達と行動を共にしていき、強敵との戦いを繰り広げていきましたが、その最期とはいかなるものだったのでしょうか。最期のシーンの画像も交えながら詳しく解説していきます。

エルメェスは徐倫と共に脱獄し、最期に「ジョジョの奇妙な冒険 ストーンオーシャン」の黒幕であるプッチ神父と戦う事になりますが、最期の戦いの舞台である「ケープカナベラル」で、プッチ神父の「ホワイトスネイク」が「メイド・イン・ヘブン」へと進化を遂げ、その能力で時を加速した際に両腕を切断されて死亡しました。さらに時が加速し続ける中でエルメェスの身体はどんどん風化していくという壮絶な最期となっています。

プッチ神父の「メイド・イン・ヘブン」によって時間は加速し続け、最期に世界は一巡してしまいます。徐倫やエルメェスの元居た世界は消滅しており、そのかわりパラレルワールドが完成しています。以前の登場人物達も存在しない事になっていますが、エンポリオのみが前の世界から無傷で移動してきており、徐倫によく似た人物を目撃します。エルメェスにもよく似た人物が登場しましたが、最期まで名前については語られませんでした。

エルメェスのスタンド「キッス」が、空条承太郎の「スター・プラチナ」と同等のステータスを誇っているという事は前述しましたが、女性でありながら最強のスタンドと同格の力を持っている事に対して「ジョジョの奇妙な冒険」のファンによる様々な感想が飛び交うようになりました。しかしエルメェスは兄貴という愛称で親しまれるほどの人気キャラクターであるので、肯定的な意見の方が多くありました。

エルメェスはスピード・マックスへの復讐を果たした後でも、死ぬ思いを繰り返しながら最期まで友人である徐倫と行動を共にし、漢気溢れる生き様を見せてくれました。そのため第5部で登場したプロシュートや第4部で登場した虹村形兆と並んで「ジョジョ3大兄貴」の1人として「ジョジョの奇妙な冒険」ファンに語り継がれており、SNS上では現在でも語り継がれ続けています。

「ジョジョの奇妙な冒険」の第6部である「ストーンオーシャン」で、主人公である空条徐倫のパートナー兼友人として活躍したエルメェス・コステロですが、女性でありながら男らしい部分が非常に多いため、ファンから兄貴と呼ばれている理由が分かります。物語の最期にはパラレルワールドとなって彼女に似た人物がいましたが、ファンはその女性がエルメェスであり、これから作品に登場してくれる事を祈っています。