【3月のライオン】桐山零の魅力とモデルは？川本家の3姉妹との関係も考察

「3月のライオン」の主人公・桐山零の魅力について解説していきます。桐山零は、幼いころに事故で両親と妹を亡くします。天涯孤独になった彼は、将棋の棋士であった養父・幸田柾近に引き取られ、育てられます。周囲によく気を配る性格から、引き取られた幸田家では肩身の狭い思いをします。義父母は優しい人でしたが、義姉である香子、とくに義弟の歩とは折り合いが悪く当初からギクシャクした仲でした。

零は義母の家事を手伝い、将棋の勉強に没頭します。実子2人は、父親に習って将棋をしていましたが、桐山零の才能には及ばずやめてしまいます。香子は夜遊びを行うようになり、歩は虚無感からゲームや漫画に没頭します。柾近は、零の実力に及ばない2人にあっさりと見切りをつけました。義母は零を責めることはしませんでしたが、複雑な感情を抱いていました。

自分のせいで、家庭が壊れてしまったと責任を感じた桐山零は、棋士で稼いだ金を資金に高校生で幸田家を出て一人暮らしをはじめます。忙しさで家事にまで十分に手が回らないためか、一人の時は食事はおろそかになりがちなようです。香子との仲は悪くはないようで、いきなり家に来た香子を泊めてあげたり、香子の不倫相手に掴みかかるなどの行動を取っています。

桐山零は、家族を失い幸田家に引き取られてから死にもの狂いで将棋を勉強します。自身の才能と努力から、中学生でプロの棋士となります。作中では、C級1組五段からB級2組六段へと昇格しています。成績は良いようですが、本業の忙しさから、学校へはあまり出席できずにいます。

騒がれることをさけるため、自身がプロ棋士であることは学校では公言していません。元担任であった林田はすべて事情を知っており、そんな零を気にして何かと声をかけてきます。屋上でよく一人で食事をとっている零を知ってか、林田自身も零の登校時は昼食を屋上でとります。

幼いころに家族を亡くし、幸田家に引き取られ複雑な家庭環境でも勉強に励み続けた桐山零。将棋界はクセの強い人間が多く、そうした世界を渡り歩いてきただけあって、非常に強い精神力を持っています。妻子を捨てて家を出て、新しい家庭を作った誠二郎に対しても、物怖じしない態度で接しました。

二海堂晴信は、桐山零のライバルを自称する人物です。桐山零とは幼少期から対局で勝負してきました。実家は金持ちで専属の執事もいます。腎臓病を患っており対局に最中に体調を崩したり倒れたりすることもありました。負けず嫌いの明るい努力家で、桐山零との勝負をいつも楽しみにしているようです。桐山零に気さくに絡む数少ない人物でもあります。

宗谷冬司は、棋界トップのプロ棋士です。物静かでミステリアスな人物で、私生活も謎に包まれています。桐山零も幼いころから彼を知っており、何かと気になる人物だったようです。零とは記念対局で戦ったことがあります。ほとんど会話はせず対局を終えますが、2人はどことなく通ずるものがあったようでした。島田開は、桐山零と宗谷冬司が似ていると指摘しています。

対局後の帰りの新幹線での運休をきっかけに、桐山零は宗谷冬司の秘密を知ることになります。宗谷冬司は、ストレスが原因の突発性難聴を抱えていたのでした。桐山零は大雨の中ホテルを探し、宗谷冬司を案内します。この出来事から、2人の距離は縮まったように捉える読者もいます。今後の2人の関わりや対局に、期待が高まっています。

桐山零は学校で友人を作ろうとせず、1人で行動することが多くありました。教師の林田は、そんな彼を何かと気にかけており、将棋部を作ることを提案します。部員は5人集めなければ部として認めてもらえませんが、人は集まりません。

そんな中、林田は部員が4人となって廃部になろうとしていた放課後理科クラブと将棋部を合体させることを思いつきます。名前もそれぞれから文字を取り、林田顧問のもと「放課後将棋科学部（略すると将科部）」となりました。この部は、科学も将棋も供に楽しむ活動を行っています。林田は、プロ棋士の零から将棋を教わることも目的の一つでした。

桐山零のモデルとなった人物を考察していきます。まず、羽生善治さんです。彼も桐山零と同じで、中学生で棋士となります。また、ともにメガネをかけており、雰囲気も似ていると読者の間で言われています。ただ、戦法は、桐山零とは異なります。

一方で、宗谷冬司のモデルは谷川浩司さんという説もあります。彼は羽生善治さんより年上で、同じく天才棋士と呼ばれている人物です。カリスマ性あふれる宗谷冬司のモデルとしてしっくりくると、読者の間でも言われています。

ここでは、「3月のライオン」のヒロインである三姉妹を紹介していきます。美人であるため、作中の登場人物から好意を抱かれることが多々あります。父親が別の家庭を築き出ていってしまい、母親も早くになくした川本家。あかりはひなたとモモの母親役として、しっかり家事や仕事を切り盛りしています。料理上手で、ひなたに料理を教える場面もあります。

桐山零を最初に家に招いたのは、あかりでした。面倒見がよく優しいあかりに対して、桐山零も一緒にいて安心できる頼れる存在として認識しているようです。１人暮らしで偏食ぎみの零を気遣い、自宅で食事をとるよう度々さそいます。ひなたがいじめの被害にあった時は、あかりの方も桐山零を頼る描写もあります。

桐山零ともっとも歳が近い川本家次女・ひなたとは、姉妹の中ではもっとも仲良しです。ひなたは明るく困っている人を放っておけない性格です。零が義姉の香子にいじわるを言われているところに入っていくなど、勇敢な面もあります。中学ではいじめられている友人をかばい、自身が標的にされてしまいます。

桐山零はいじめられているひなたを気にかけ、精神的な支えとなります。零は自身がプロ棋士であることを当初は内緒にしていましたが、テレビに映ってしまったことでバレてしまい、興味をもったひなたに、将棋を教えてあげることになります。零に対しては恋愛感情はなく、家族のような存在という認識のようです。登場時は下部で2つに結んだ髪形でしたが、高校入学時にボブヘアーにしています。

モモは姉妹の末っ子です。泣き虫ですが純粋で明るく、桐山零にもよくなついています。桐山零もモモの世話を積極的に焼いています。保育園に通っており、送り迎えを任されることもあります。作中では、幼くして亡くなった妹と重ねてしまう描写もありました。

川本姉妹の父親・甘麻井戸誠二郎は外に女性を作り、妻子を捨てた人物でした。女性関係だけでなく、金銭面にもルーズなため、川本姉妹からも親戚からも評判は良いものではありません。誠二郎は、再び川本姉妹と暮らしたいと戻ってきます。

その理由は、幼い子どもと病気の妻の面倒をあかりに押し付けるためでした。桐山零は、川本姉妹を守るためひなたと婚約者であると言い放ち、部外者ではないことを主張するのでした。桐山零はそのつもりでしたが、ひなたは驚きのあまり熱を出して倒れてしまいます。その場でとっさに言ったこととはいえ、水着姿のひなたにドキドキするなど、ひなたに対する好意は確かにあるようです。

アニメ「3月のライオン」桐山零の声を担当した声優は、河西健吾さんです。もともと原作の読者で、オーディションで零役の声優に抜擢された時は、とても嬉しかったと心境を語っています。羽海野チカさんをはじめ、原作ファンの方からも評判は良いです。

河西健吾さんは、2006年に声優として活動を開始されました。大阪府のご出身で、あまり人と関わるのは得意ではないと公言されています。独特の声質の声優さんで、高い演技力が定評の声優です。

• 「ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない」宮本輝之輔役
• 「カブキブ!」蛯原仁役
• 「文豪ストレイドッグス」ジョン・S役
• 「狐狸之声」フーリ役
• 「人外さんの嫁」火鞍川曽良役
• 「群青のマグメル」因又役など

桐山零は、その強さから先輩棋士を次々と負かしていきます。そのため、何かと疎まれてしまうこともあります。優しい性格ゆえ、そのことで気をもむことも多々あります。そのストレスを叫ぶ場面が名シーンとして、読者の間でも人気があります。普段優しく穏やかで大人びた零ですが、年相応らしい感情を爆発させる瞬間でした。アニメ版での声優・河西健吾さんの演技も迫力があったと評判でした。

「3月のライオン」の桐山零の影響で、将棋をはじめた読者は多くいます。「3月のライオン」は、将棋のルールが、初心者にもわかりやすく解説されています。それもあるでしょうが、主人公・零に憧れてはじめた人もいます。精神が強く、天才的な戦法をとる彼は、「作中での将棋を指す姿がかっこいい」と読者の間でも好評です。

桐山零がひなたにプロポーズするシーンは、「かっこいい」との感想が多く挙がっています。クセの強い父親から川本姉妹を守ろうとする桐山零の姿勢が、高く評価されています。しかし、後のひなたの言動にひょうしぬけする読者、がっかりする読者、安心する読者もいました。ひなたには、零ではない片思いの相手がいます。今後、零とひなたの関係は、恋愛に発展するのか気になるところです。

宗谷と桐山零の新幹線のエピソードは、ファンの間でも評判が良いストーリーの一つです。どことなく似ている2人が接点を持った回でもあります。宗谷の抱える病気を知り、助けたことで何かがはじまる兆しのように捉えた人もいます。今後進級していくであろう桐山零は、再び宗谷と対局する日がくるのでしょうか。今後の展開が気になるところです。

「桐山零のモデルは羽生善治さんではなく、藤井聡太さんではないか」との見方もあります。藤井聡太さんも中学生でプロ棋士となり、天才的な才能を持っていらっしゃいます。現代からして、年齢も桐山零に近いため、こうした藤井聡太さんがモデル説が多くあります。

アニメ「3月のライオン」で声を当てた声優の河西健吾さんの演技力も非常に評判が良いです。繊細で優しい面もありながら、強い精神力も持ち合わせた零の魅力がきちんと伝わってきたと話題でした。作者も高く評価する演技をぜひご覧ください。

零は、作中いじめられているひなたを気遣い、修学旅行先の京都へ出向いて会いにいくなどの行動をとっています。ひなたは、零が来たことで安心したようでした。優しい零らしい行動であると、ファンからも支持されているシーンになります。

零とあかりの会話シーンが好きという読者もいます。あかりは、零にたいしていつも優しい言葉をかけてくれます。そんなあかりのセリフや行動が癒しとの意見があります。家族に先立たれ、引き取られた家庭でも心休まるひまがなかった零ですが、あかりをはじめとした川本家の面々と関わっていくことで、精神的な居場所を得たようです。川本家は、対局で精神、肉体ともに疲れた零の憩いの場のようです。

香子と零は、恋人なのか家族なのか、はたから見たら見解が分かれる不思議な関係です。共にお互いのことは嫌いではないようです。香子は妻帯者を好きになってしまいましたが、零はそれが気に入らないようです。ひなたにプロポーズした零ですが、「香子と結ばれるエンディングもあるのではないか」と考える読者もいます。ひなたと真逆のタイプであるヒロイン・香子との仲にも注目です。

「3月のライオン」の主人公・桐山零の魅力、アニメで声を担当した声優、零のモデルとなった人物などについて解説してきました。中学でプロ棋士となった孤高の天才ですが、一方で内面は優しく強い精神性を持ち合わせています。今後の展開と、宗谷冬司との対局や関わりなどに注目が集まっています。