【ハンターハンター】パクノダはクロロを助け死亡！幻影旅団に隠した能力とは

団長の命を救うか、幻影旅団の存続を優先するのか苦悩したパクノダ。迷った末自分の命を投げ出して団長の救出を仲間に託し、自分の持っているクラビカの情報を伝え死亡してしまいます。盗みや殺しを主な活動とする殺戮集団である幻影旅団ですが、仲間意識であったりお互いの信頼関係は読者からも高評価となっています。そんな命をかけて団長と幻影旅団を守ったパクノダについてご説明します。

身長182cm、体重52kg、血液型O型。幻影旅団のメンバーからは「パク」の愛称で知られています。団長の救出か、幻影旅団の存続かの板ばさみに悩んだことでもおわかりですが、とても義理堅く性格はクールな一面を持ち合わせています。幻影旅団内では主に情報・処理担当となっています。

パクノダは、幻影旅団の結成当初からいたメンバーです。結成当初からいたメンバーは、ほかにパクノダを含めクロロ、ノブナガ、ウボォーギン、フランクリン、マチ、フェイタン、シャルナーク、フィンクスの9人となります。

「ハンターハンター」を読み進めていけばおわかりかと思いますが、この結成当初のメンバー9人が特に仲間意識が強く情にもあつい、尚且つ団結力もすさまじいため、「ハンターハンター」の読者からも人気が高いです。幻影旅団の団員には、0～12番のナンバーが入っている蜘蛛の刺青が体のどこかに彫られています。パクノダは、団員No.9になります。

幻影旅団とは、通称「クモ」と呼ばれる盗みと殺しをメインに行う盗賊集団のことです。ごく稀に慈善活動もしているそうです。団長のクロロ＝ルシルフルを筆頭に12人の団員で構成されています。蜘蛛の頭を団長、蜘蛛の足12本を12名の団員に見立て、13名で構成されています。

欠員が出た場合は団長がスカウト、もしくは団員の推薦ののち団長の決定によりメンバーが補充されます。また、欠員無しの場合でも入団志望者は在団員を倒すことで幻影旅団に入団できるシステムになっています。幻影旅団の団員は、普段は各々別行動をしているため全員集合することはなかなかありません。団長からの収集があったメンバーのみが活動を行う仕組みとなっています。

クラピカはこの幻影旅団に自分の故郷にいた住人を全員惨殺されてしまいます。クラピカの故郷はクルソ地方、そこに住むのはクルタ族と呼ばれる少数民族でした。クルタ族は、感情が高ぶると瞳が赤くなる特異体質の民族となっていて、その眼球は「緋の目」と呼ばれていました。

「緋の目」はとても美しく、人体コレクターの間では高額で売れるものとなっています。実際、ヨークシンシティで出品された「緋の目」は開始から1億円を超え、最終的には29億円という高額の値段が付きました。 クラピカはクルタ族の無念を晴らすためにハンターを目指し、幻影旅団への復讐と「緋の目」の奪還を果たそうとします。

かなり高い鷲鼻と長いまつげが特徴的な容姿を持っているパクノダ。胸元が開いたスーツを着てグラマーで色っぽい印象があります。身長と体重のバランスとグラマーな印象を考えると相当スタイルが良いことがうかがえます。旅団のメンバー内にいる女性の中では最も女性らしいキャラクターだと言われています。

パクノダの出身地は不明とされています。幻影旅団自体は流星街が発祥の地となっているので、流星街出身かと思ってしまいがちですが、初期メンバーだからと言ってみんなが流星街出身者とは限りません。既にパクノダは死亡してしまったので、出生地は解明されないままになると予想されています。

団長、クロロの命を救出するか、旅団の存続を優先するか迷うパクノダですが最期は自分の思いを仲間に託し死亡してしまいます。そんなパクノダが死亡するまでに至った経緯や何故そんなに2つの考えに板挟みになったのかをご紹介します。

クラピカに呼び出されたパクノダは空港でクラピカから念の刃「律する小指の鎖（ジャッジメントチェーン）」を埋め込まれます。「12時までにゴンとキルアを開放すること」「クラピカについての情報を一切誰にも漏らさないこと」この2つの条件に従わなかった場合、心臓に突き刺された念の刃がパクノダの心臓を貫き死亡してしまいます。

普段は各個人で活動を行う幻影旅団メンバーですが、最低限のルールはあり、団員はそれを守る必要があります。団員同士がもめた場合は「団員同士のマジギレ禁止。もめたらコイン」というルールが適用されます。現代でもありそうなルールですが、双方の意見が分かれてケンカになりそうな場合はコインの裏表で意見が優先されます。

もう一つのルールは「生かすべきは個人ではなく旅団（クモ）」という考え方です。団長のクロロが頭で団員が手足になり動く「クモ」。機能としては頭の命令で手足が動くので頭の命令は絶対服従ですが、生死の問題は別になります。頭が死亡した場合は代わりの頭を補充すればよいので、頭の命令は最優先ですが命は最優先する必要はないとクロロは言います。

クラピカとの取引で、クラピカの情報を誰にも言うことが出来ないパクノダ。クロロを助けたい気持ちがあるものの、旅団のルールを思うとクロロを助けるべきか、旅団の存続を優先するべきか悩みます。最期は自分の命を捨てて、自分の思いとクラピカの情報全てをメモリーボムにこめて仲間に伝えます。クラピカの情報を漏らしたことで心臓に突き刺さっていた念の刃が、心臓を貫きパクノダは死亡してしまいます。

パクノダの念能力の系統は「特質系」に位置付けられていて、人間の奥底の記憶を読み取る能力となっています。記憶の奥底になるのでたとえ嘘を言ってもパクノダには通用しません。幻影旅団の中では主に「情報・処理」部隊とされていて、その能力についてはクロロや団員たちも一目置いているほど希少価値な存在となっています。

1つ目は「対象物に触ることで記憶を読み取ることが出来る能力」です。ゴンとキルアの持っていたメモ用紙から記憶を読み取ったパクノダは、クロロが捕まってしまったことや、クロロをさらったクラピカのことまでを読み取ります。しかし、読み取ったメモに「2人の記憶話せば殺す」と言うメッセージがあり、パクノダはこの情報を誰にも言うことが出来なくなります。

また、キルアの隣に座った際にもパクノダはキルアの情報を読んでいました。人に対しての記憶を読む場合は本人に軽く質問をする事で連想した記憶を呼び起こし、読み取る情報を引き出します。読み取るのは人間のもっとも奥深い純粋な原記憶になるので、別のイメージを連想したり忘れたりしても正確な情報を引き出すことが出来ます。

このことから、パクノダのこの能力は嘘が通用しない確実な情報となるので、クロロや団員からも最も信頼されている情報になります。クロロがさらわれた際には瞬時にあらゆる可能性を推理し、頭の良さを感じさせます。パクノダの頭の良さや団員からの信頼度も生かされている念能力だといえます。

相当な念能力の実力者をそろえた幻影旅団の団員ですが、それぞれが皆に公開している念能力と隠している念能力があります。すべての念能力を知られてしまうと言うことは、自分の弱い部分も知られてしまうということ…切り札の存在は重要です。

パクノダが皆に隠している念能力はメモリーボムになります。このメモリーボムはクロロ以外は誰にも知られていない念能力になります。拳銃と弾丸を具現化することが出来、具現化した銃は武器として使用することが出来ます。銃はリボルバー式で弾倉は6発入ります。

団員にも知られていない念能力記憶弾（メモリーボム）。具現化した弾丸に記憶（自分のものでも他人のものでも可能）を埋め込み銃弾で撃つ能力になります。この銃弾で撃たれると、撃たれた相手は銃弾に込められた記憶を手に入れることが出来ます。なお、この記憶入りの弾丸に撃たれても、撃たれた相手は全くの無傷で殺傷能力はありません。

人間の記憶の奥底を見ることが出来るパクノダの念能力は、かなり希少価値の高い念能力となっていて幻影旅団の中でも重宝されている能力となっています。また、パクノダ自身も信頼のおける人物のため、パクノダが最後にメモリーボムを使った際も団員メンバーは最期までパクノダを信用していました。残虐な殺戮集団の幻影旅団ですが、このメンバー内の信頼の厚さからイメージががらりと変わったという読者もたくさんいたそうです。

在団している幻影旅団のメンバーを殺せば、殺したものが次のメンバーになることが出来るのが幻影旅団のルールとなっています。常に死と隣り合わせの状態の幻影旅団メンバー。自分の念能力の情報が漏れることは死亡を意味します。なので団員それぞれ、他のメンバーも知らない秘密の切り札を隠し持っています。

パクノダのメモリーボムもそうですが、ヒソカの薄っぺらな嘘（ドッキリテクスチャー）もそれに当たります。ドッキリステクチャーは、腕をつなげた際にマチに見られていますがおそらく装飾程度に思っていて、マチ自身もドッキリステクチャーの本当の能力は知られていません。

念能力の操作系とは、その名の通り念能力で相手を操作します。イルミの針やシャルナークの携帯アンテナを見てもおわかりかと思いますが、相手に刺すだけで相手を自由自在にコントロールすることが出来ます。「キメラアント編」でおなじみのキメラアントのようなかたい体であればなかなか針を刺すことが出来ないと言う難点もありますが、針さえ刺すことが出来ればあとは自由自在に操ることが出来ます。

一見パクノダの能力は操作系かと思われますが、パクノダの読み取る記憶とは、記憶の奥底にあるもの。どんなに操作されている者でも、記憶の奥底までは操作することが出来ない純粋な場所になります。操作系でも到達することが出来ない場所に到達できる読み取り能力になります。5つの念能力のどれにも属しないことから「特質系」であるとの見解がなされています。

「強化系」「操作系」「変化系」「放出系」「具現化系」の5つの念能力のどれにも属さない念能力が「特質系」とされています。クラピカの念の師匠であるイズナビが言うには、特質系とは「系統や特殊な環境で育ったりが作用する個性的な能力」になるそうです。生まれつきもっていたり、成長段階で能力が開花したりする場合は先天的な特質系能力者と言えます。一方、後天的な特質系能力者もいます。

具現化系と操作系の念能力者が特質系になる場合もあるとされていて、銃弾と弾倉を具現化出来るパクノダはもともとは具現化系だったが、特質系になったのでは…？と言うように疑問視されています。しかし、パクノダは幻影旅団内のメンバーの中でも初期メンバーにあたります。パクノダの能力は希少価値が高い上に、「情報・処理」部隊としても仲間から一目置かれています。

メモリーボムの存在をクロロが知っていたとしても、他のメンバーは記憶を読むという能力しか知りません。もし、具現化系能力だけのパクノダであれば、果たして幻影旅団に入ることは出来たのか…?そう考えると、パクノダの特質系能力は先天的なものだったのでは？と考えられます。

具現化系の能力は、「念能力で物体を具現化すること」になっています。パクノダは具現化した銃を持っていますが、これは具現化系の能力になります。メモリーボムは「銃弾に記憶を込める」能力になりますが、記憶自体は物体に当たらないので具現化系の能力とはいいがたいです。が、記憶を込めた銃弾を他者に共有できるという点は操作系の能力に近いです。

また、パクノダは自分が得た記憶を銃弾に込めましたが、銃弾を打つ時に「あたしの記憶」「あたしの想い」と言っています。ということは、ゴンやキルアの持っていたクラピカの情報をいったんパクノダの情報として処理されたと予想されます。

ゴンやキルアの情報ではなく、パクノダの情報になった時点で「パクノダの記憶」となると予想されます。パクノダ自身の記憶を込めることが出来るということは、「パクノダの思い」も一緒に込められるということです。メモリーボムを撃たれた6人はパクノダの情報と共に、パクノダの最期の思いを受け取ったことになるのです。

銃の「具現化」と言われている時点で、具現化系の能力と言えます。メモリーボムは、リボルバー式の拳銃で一度に6発撃つことが出来ますが、本来リボルバー式は回転式で1度に1発しか打つことは出来ません。銃自体が念能力で具現化したものなので、一度に6発撃つことが出来ると予想されています。

以上のことから考えても、パクノダには具現化系の要素もあれば操作系の要素も兼ね備われています。先天的な特質系の能力者の可能性が高いと予想されますが、もともとは操作系や具現化系だったが、何かのはずみで特質系になったと言う可能性もゼロではないと言えます。

ハンターハンターは長期間の休載を繰り返しながらも根強い人気をほこっている漫画になります。ハンターハンターのアニメも二十数年間も愛され続けているため主役のゴンを含めた、キャラクターの声優が一度大幅に変更されています。パクノダ役の声優さんも変更されていますので、新旧とご紹介したいと思います。

事務所には所属せず、フリーで活動している声優さんになります。声優活動の他にも女優業でミュージカルや舞台にも出演されています。ミュージカルの演出では、「ねこマジ」という音楽ユニットのボーカルを務めています。

ハンターハンターのパクノダ役以外では「エリアス ちいさなレスキューせん」のルード、「ジパング」の桃井佐知子、「満月をさがして」のサリー役など担当されています。劇場アニメの「ピアノの森」では先生役も担当されていました。フリーの方なのであまり目立った役はなく、わき役が多いイメージがある声優さんになります。

朴璐美さんは演劇集団「円」を経て、個人事務所LALを設立してフリーランスとして活動中の声優さんです。ハンターハンターのパクノダ以外の出演アニメ作品は「∀ガンダム」のロラン・セアック、「鋼の錬金術師」のエドワード・エルリック、「BLEACH」の日番谷冬獅郎など主役級の役柄が多いです。

朴璐美さんが他に演じたのは、「NANA」の大崎ナナ「NARUTO-ナルト-」のテマリ、「進撃の巨人」のハンジ・ゾエ、など老若男女問わず様々な役柄をこなされています。パクノダの愛称が「パク」なだけに「同じ名前…？」とそこに疑問視されるファンもいます。

「ゴンとキルアを開放する」「クラピカの情報を一切漏らさない」「この条件をのめなければクロロは即殺す」。この条件を突き付けられたパクノダは悩み抜き、団員からはそんな要求は飲めないと反対されてしまいます。旅団内はパクノダを支持する派としない派に分かれてしまい険悪な雰囲気になってしまいます。

そんな中「お前たちの団長を助けたいからに決まってるだろ！仲間を助けたいって気持ちがそんなに理解出来ないことなのか」とゴンに一喝されてしまいます。ゴン、キルアとクロロの人質交換の際にパクノダは、自分ひとりなら逃げられるのになぜ逃げないのかと2人に問いかけます。

2人は、クラピカの仲間だからこそクラピカに人殺しはして欲しくない、だから交換で済むならそれが一番いいと言い、ゴンとキルアの仲間を想う気持ちにパクノダは感謝します。フェイタンのこのセリフに感動したと言うハンターハンター読者の声が後をたちません。

「団長も助けたいけど、旅団も存続させたい」そんなパクノダの苦悩は実際に自分にも起こり得ることではないでしょうか？あらかじめ定められたルールがあるからこそ、ルールを守るべきか、ルールを犯してまで大切なものを守るべきか…正解は一体何なのでしょうか？パクノダは幻影旅団を守り抜いて死亡してしまったので、そんなパクノダが命をかけて守った幻影旅団の今後の展開がどうなっていくのか気になるファンが多くいます。

パクノダにメモリーボムを撃たれた幻影旅団の仲間たちは全てを知ることになります。クラピカの情報、クラピカの念能力について。念能力を使えなくなった団長のこと。パクノダの幻影旅団の仲間への想い。全てを仲間に託し、パクノダは死亡していまいます。パクノダの死亡によってクラピカと幻影旅団の闘争は終了を迎えます。

今後ハンターハンターの「グリードアイランド編」では、念能力を使えなくなったクロロと「他人のかけた念を解除できる」徐念師をめぐり幻影旅団が登場します。果たしてクロロは徐念師に巡り合うことが出来たのか…気になるファンは大勢います。

クラピカの一族クルタ族を虐殺し、目をくりぬいて転売すると言った残虐非道な一面を持つ幻影旅団ですが、仲間想いの一面を考えるとついつい同情してしまう気持ちも出てきてしまいます。今後幻影旅団は、メンバーが殺されたり入れ替わったりするので、ずっと同じメンバーというわけではありません。

メンバーが変わることによって、団員の仲間意識や結束力はどうなっていくのでしょうか？現在は「暗黒大陸編」が連載されているハンターハンター。これを機会に、気になるハンターハンターをもう一度読み直してみませんか？