2019年01月25日公開
2019年01月25日更新
【進撃の巨人】二千年後の君への意味を解説!第1話のタイトルをネタバレ考察
進撃の巨人では話ごとにたくさんの考察がされており、進撃の巨人の第1話からすでに伏線が張り巡らされているといいます。進撃の巨人第1話のタイトルは「二千年後の君へ」です。この二千年後の君へというタイトルと第1話のエレンやミカサの様子から、ループ説など様々な考察がされています。この記事では、二千年後の君へというタイトルが一体どんな意味を持つのか、考察をまとめています。
目次
進撃の巨人第1話のタイトル「二千年後の君へ」
伏線が張られていることが多い進撃の巨人は、第1話から意味ありげなタイトルと内容にあらゆる考察がされています。「二千年後の君へ」というタイトルがなぜ話題になっているのか、またそのタイトルの意味を考察しました。
進撃の巨人の作品情報
進撃の巨人は諫山創作の講談社「別冊少年マガジン」にて連載されているパニック・ダークファンタジー漫画です。2013年にテレビアニメ化されており、2015年には三浦春馬を主演に実写映画化されました。
845年、主人公のエレン・イエーガーは、超大型巨人に故郷を襲撃されて母を失ったことから巨人を駆逐対象として殲滅させることを誓いました。それから5年後、104期訓練兵を修了した直後に再び超大型巨人と鎧の巨人によって襲撃を受けます。侵攻してきた巨人にエレンは捕食されてしまいますが、巨人となってエレンは復活するのでした。
それからエレンは進撃の巨人として調査兵団に入団し、エレンが巨人になってしまった原因が隠されていると思われる地下室へと行きます。そこにはエレンの父親・グリシャが残した本がありました。その本には、グリシャが壁の外の人間であることや進撃の巨人がどう受け継がれていたのかが書き記されていました。
九つの巨人の能力は先代を捕食することで受け継ぐことが出来ます。エレン・クルーガーからグリシャ・イエーガーに、そしてエレン・イェーガーへと進撃の巨人が引き継がれていきました。
進撃の巨人第1話のタイトルが話題に
第1話のタイトル「二千年後の君へ」のタイトルについては幾度となく考察されてきましたが、グリシャの残した本の内容やエレンの記憶の中のクルーガーの発言によって、再び二千年後の君へというタイトルが注目されるようになりました。
第1話の二千年後の君へは、エレンやミカサ、アルミンが50メートルの壁を越える超大型巨人を見て唖然としているところから始まります。その後壁外調査に来ていた調査兵団のシーンに移ります。調査兵団には、まだ団長になっていないエルヴィンの姿があります。ここでは兵団達が木を伝い、立体機動装置で巨人と戦う姿が描かれています。
「人類の力を!!思い知れッッ!!」と兵士が叫んでいるところから、突然髪が短いミカサが「いってらっしゃい、エレン」と言うシーンに移り変わります。エレンは木にもたれかかりながら寝ており、自分を呼ぶ声に起きました。エレンを起こしたミカサを見て、エレンは「ミカサ、お前髪が伸びてないか?」と言います。
その後、長い夢を見ていた気がすると言っていることから、髪が短かったミカサは夢であることが分かります。その時エレンはなぜか涙を流していました。その後帰還した調査兵団を見た後、エレンとミカサは自宅に帰ります。ミカサはエレンの母・カルラが反対すると分かっていながら、エレンが調査兵団に入りたがっていることを言ってしまいます。
カルラは怒りますが、父のグリシャは「探究心は人に言われて抑えられるものではない」と否定はしませんでした。そしてグリシャは秘密の地下室を見せてやると言いました。しかしその直後に超大型巨人が侵攻してしまい、それは叶いませんでした。
二千年後の君へのあらすじは以上になります。エレンが「もし巨人が壁を壊して入ってきたら」とみんなに言っていた物語冒頭の伏線は、第1話の最後で回収されました。さらに調査兵団では団長を降りて訓練兵の教官になるグリシャの友人のキースや、後任のエルヴィンなども登場しています。
そして後々の物語で重要になってくる地下室など、第1話から後の伏線につながるワードが出てきます。そのため、第1話の二千年後の君へというタイトルにも意味があるのではないかと言われています。
進撃の巨人の「二千年後の君へ」の意味が判明
なぜ再び第1話のタイトルである二千年後の君へが注目されるようになったのでしょうか。グリシャ・イエーガーの本に書かれていた内容を一つ一つ解説していき、一体二千年後の君へというタイトルがどういう意味を持っているのかを紹介します。
意味①継承者の寿命は13年
第88話ではクルーガーがグリシャに巨人を継承するように説明している時、「九つの巨人の力を継承した者は13年で死ぬ」と言います。また、始祖の巨人を受け継ぐフリッツの家系は145代まで続いています。満期の上で継承されたのであれば、単純計算でユミル・フリッツが悪魔と契約して巨人の力を得てから1885年経っている事がわかります。
意味②始祖の巨人誕生から1992年後
145代目のカール・フリッツは743年に巨人対戦への戦いの終止符を打つために、できるだけのエルディア人を引き連れてパラディ島に行きます。そこで壁を築き上げて隠れました。それから102年後の845年に壁が破壊され、巨人による襲撃があります。それから5年後の850年に再び壁が破壊されます。
進撃の巨人がマーレ編に突入する以前の第3話から90話までが850年の話になります。そこまでを単純計算すると、145代目とエルディア人がパラディ島に身を隠してから107年経過しています。先程の1885年に107年を足すと1992年となります。つまり、1992年前に始祖の巨人が誕生したことになります。
意味③エレンの次の巨人継承者
エレンが進撃の巨人を継承したのは845年です。それから850年までに5年経っています。九つの巨人の寿命は13年なので、残りは8年になります。先程割り出した、ユミルが巨人の力を得たのが1992年前だとして、1992年にエレンの残りの寿命の8年を足すと2000年になります。そのため二千年後の君へというのは、エレンの次の進撃の巨人の継承者ではないかといわれています。
進撃の巨人の「二千年後の君へ」のエレンの継承者は誰?
二千年後の君への「君」にあたるのが、エレンの継承者であることが分かりましたが、肝心の継承者は誰なのでしょうか。ここでは二千年後の君への人物にあたる、進撃の巨人の継承者の有力候補を考察しています。
二千年後の君はエレンの子供?
二千年後の君へというのは、エレンの子どもではないかと考えられています。エレンに子どもができるのはマーレ編の854年以降になります。マーレ編でエレンの寿命は残り5年で、今のところ子どもがいるような描写はありません。854年にすぐ子どもが出来た場合でも、子どもは4歳前後になります。
4歳前後の子どもに九つの巨人の力を引き継がせるのは難しいのではないかといわれています。もしすぐに子どもができなくても、エレン継承せずに途中で死んだ場合はエルディア人の誰かに能力が継承されます。しかし、二千年後の君へは誰かに言葉を贈っているような表現でもあるため、子どもや家族などの親しい人に向けられているのでないかと思われます。
また、情熱大陸で作者の諫山創が特集された際、とても気になるページが映し出されました。後ろ姿の男性が赤ん坊を抱き上げているのです。そして男性は「お前は自由だ」と言っています。これは実際の最終話のページではなく、あくまで諫山創の中にある長い物語の最後のイメージです。
最終話は変わる可能性があると言っていますが、この男性がエレンで赤ん坊がエレンの子どもだった場合、二千年後の君がエレンの子である可能性は否定しきれません。ただし、「自由」と言っていることから、巨人や争いから開放されている印象を受けるため、この赤ん坊は継承者になるはずだった子どもかもしれません。
二千年後の君はエレン自身?
二千年後の君へというのは、エレン自身だという考えもあります。つまり、これまで継承された巨人の誰かからのメッセージではないのかということです。エレンは進撃の巨人の他に始祖の巨人も継承しています。もうしかすると始祖の巨人を受け継いだ人たちからの、なにかしらのメッセージなのではないのでしょうか。
しかし、第1話時点ではまだ2000年経っていませんし、2000年経ってしまった場合には次の人に継承してしまうため、エレン自身に向けられているのではないと思われます。しかし、後ほど解説するするループ説も考えるとありえない話ではありません。
二千年後の君はミカサ?
第1話でエレンが夢を見ていた時に、明らかに未来のミカサが現れていました。それも伏線だと考えると、ミカサが次の継承者なのではないかと言われています。確かに850年ごろのミカサの髪型と、夢に登場してきたミカサの髪型は似ています。
しかし、マーレ編ではミカサの髪はさらに短くなっているため矛盾を感じます。またエレンのセリフによると、アッカーマン一族は宿主に対して護衛することを強制されてしまうといいます。アッカーマン一族の血筋に背いてエレンを捕食することができるのかも疑問です。
二千年後の君はガビまたはファルコ?
マーレ編にはエレンに似た少女が登場します。それが戦士候補生のガビです。ガビがパラディ島のエルディア人を憎んでいるところは、エレンの巨人に対する駆逐への決意と似ています。また、敵国との戦争でも便衣兵を自ら買って出ており、戦い方や発言もエレンの生き急いでいる印象と重なります。
ファルコは、かつてグリシャを中心としたエルディア復興派の幹部であったグライスという叔父を持つエルディア人です。一族の汚名返上のために、兄のコルトと共に戦士候補生として訓練を積んでいました。そんなコルトとガビは、マーレを襲ったエレン達の飛行船に乗り込んでパラディ島まで行きます。すぐに捕まってしまいましたが、隙きを見て脱走します。
ガビとファルコは脱走後、戦士候補生の身分隠しながら、たまたまサシャの家族に拾われます。36話でサシャに助けられたカヤという女の子も住んでおり、カヤは二人の正体がマーレから来たエルディア人だと気づきます。カヤは、サシャと仲が良かったマーレ人にレストランに招待されているから、その時に脱出する手助けをしてもらったらいいとアドバイスしました。
しかし、ガビは飛行船に乗り込む時にサシャを殺した張本人でした。サシャが好きだったマーレ人のニコロはその事に気づき、ワインのボトルでガビを殴りかかります。ファルコはそれをかばってワインを頭から被ってしまいました。その時にワインが口の中に入ってしまったのです。このワインはジークの脊髄液入りのワインでした。
ジークの脊髄液入りのワインを飲んでしまうと、ジークの叫びで巨人化してしまいます。ファルコがこのまま無垢の巨人になってしまうとは考えにくく、もうしかすると進撃の巨人か獣の巨人のどちらかを引き継ぐのではないかといわれています。また、ガビもエレンに拘束されています。エレンに似ているガビも進撃の巨人を継承する可能性が充分ありえます。
二千年後の君はヒストリアの子ども?
ヒストリアはエルディアを治める女王として君臨しました。エルディア国と取引をしているヒイズル国のキヨミは、外の世界とエルディア国には100年の隔たりがあり、それを縮めるために最低でも50年はかかると言っています。その間、始祖の巨人と王家の血を引く巨人が必要になると言います。そのため、ジークの巨人はヒストリアが受け継ぐ手はずでした。
しかし、ヒストリアは獣の巨人を引き継ぐ前に妊娠してしまいます。これによってヒストリアは、出産するまで獣の巨人を継承することができなくなりました。つまり子どもがすでにお腹にいるのです。ジークはというと、その作戦には簡単に従うつもりはないようで、リヴァイの元から逃げ出してしまいます。
必ずしもヒストリアの子どもが獣の巨人を継承するとは限らない展開となってきています。今後、もし始祖の巨人の「不戦の契り」が解消されることがあれば、145代目の思想にとらわれることがなくなります。その場合、ヒストリアの子どもに継承させるのが妥当なのではないでしょうか。
進撃の巨人の「二千年後の君へ」は成立しない?
成立しない理由①二千年間満期継承できたのか?
あまりにもしっくりとくるエレンの次の継承者が二千年後の君への該当者という考察ですが、実際に13年間の満期の上きっちりと継承していたのかが不確かです。カール・フリッツが壁の中に入ってからはずっと身分を隠して安全なウォール・シーナに居たため、満期で継承できたかもしれません。
しかし、それ以前は巨人対戦など戦争を繰り返していた時代でした。激戦時代に、必ずしも満期で継承されているとは限りません。過去を知るタイバー公も、始祖の巨人の継承自体について語ることはありませんでした。情報が不確かで、満期での継承は難しいのではないかという点から、エレンの次の継承者が二千年後の君には繋がらないのではといわれています。
また、もし1代目から始祖の巨人を13年の満期で継承していたとしても1年のズレが生じます。どういうことかというと、13年満期の次の年に継承すれば先程の145代目で1885年という計算にたどり着きます。しかし実際は満期を迎える年に継承されているのです。そうすると1年ずつズレてしまいます。この考え方で計算した場合145代目で1741年になります。
きっちりと13年が寿命なのか、それとも巨人を継承した年は0年とカウントするのかによって、2000年という数字が大きく変わってしまいます。
成立しない理由②144年のズレ
グリシャの残した本の中の話では、グリシャの父がユミル・フリッツが大地の悪魔と契約したのは今から1820年前と言っています。それを語っていたのはグリシャの妹が殺された年で、およそ817年ごろだといわれています。
エレン達が訓練兵を終えてた年が850年でした。ということは、グリシャの妹が殺された年はエレンの時代から約33年前。1820年前にユミル・フリッツが悪魔と契約したということは、33年を足して1853年前だということが分かります。そして二千年後の君へとタイトルがつけられた時はそれから5年前です。
つまり、二千年後の君への第1話から1848年前にユミル・フリッツが巨人の力を手に入れたことになります。グリシャの父が語るユミル・フリッツの物語が正しいのであれば、1848年にエレンの残りの寿命を足しても2000年に届きはしないのです。2000年に届かせるにはあと144年も足りません。
しかし後にクルーガーは、「この世に真実はない」と言っていることから、グリシャの父が言っている1820年前という数字には信憑性はありません。タイバー公も始祖ユミルの出現に関する詳しい年代は言わなかったため、どちらが正解なのか、どちらとも間違っているのかは今後の展開次第になります。
成立しない理由③ユミル・フリッツは関係ない?
満期で本当に継承されていたのか、また継承される年のズレや144年のズレを総合して考えると、二千年後の君へというタイトルはエレンの巨人の継承者、つまりユミル・フリッツにはなんら関係ないのではないかといわれています。そのため、もっと別の意味が含まれている可能性もあります。
進撃の巨人の二千年ループ説
進撃の巨人の初期から言われてきた、「第1話の二千年後の君へというタイトルは、2000年ループしていることを表しているのではないか」という説についても解説していきます。もしエレンの巨人の継承者が二千年後の君ではなかった場合を考えると、ループ説も濃厚になってきます。
二千年ループ説①作者の言葉
諫山創曰く、進撃の巨人は「マブラヴ オルタネイティヴ」をパクって作ったと、そう告白しています。これは恋愛アドベンチャーゲームで、パラレルワールドやタイムスリップといったSF要素がたっぷりと入ったストーリーです。
それに大きく影響されているということは、第1話の二千年後の君へというタイトルは、エレンが2000年前からループしているという意味を持っているのではないかといわれています。
二千年ループ説②クルーガーの発言
89話ではクルーガーが、同じ歴史、同じ過ちを何度も繰り返すだけだと言っています。さらにその後に「ミカサやアルミン、みんなを救いたいなら使命を全うしろ」と言います。
これは何度も同じことを繰り返して、進撃の巨人の中での記憶が無意識に表に出てきているのではないかといわれています。クルーガー自身も、ミカサやアルミンが誰の記憶を共有して出てきた発言なのか、よく分からないと言っているところも意味深です。
二千年ループ説③第1話のミカサの言葉
エレンが第1話で夢を見ていた時、まさにその時は知りえない未来のミカサを見ています。「いってらっしゃい、エレン」というセリフがループのきっかけを作っているのではないかといわれています。しかしこの場面はアニメで改変されており、ミカサは登場しません。アニメでは巨人に侵攻される予知夢のようなものを見ていました。
二千年ループ説④ミカサの頭痛
ループ説の一つには、ミカサの頭痛がなにか関係があるのではないかといわれています。ミカサはストレスを感じるたびに、頭痛があるような描写がされています。そのためストレスが限界に達すると、ミカサがエレンをループさせるのではないかといわれてきました。
しかし進撃の巨人の112話では、エレンがミカサに対して頭痛が起こるのはアッカーマンの血筋のためだと説明しています。アッカーマンは巨人の力が一部使える一族で、人体実験により君主と認識した相手を守ろうとする習性を持つようになりました。
本来の自分がそれを望んでおらず、アッカーマンの血に逆らいたいと本能的に思った時に頭痛が起こるそうです。そのためミカサの頭痛はアッカーマンの習性に抵抗して起こったもので、ループ説には関係がないのではないかといわれています。
進撃の巨人の「二千年後の君へ」に関する感想や評価は?
二千年後の君へって記憶ループしかないだろ...
— 神威岬 (@KAmui_misaki) January 7, 2019
二千年後の君へはループだと確信している方もいるようです。作者のコメントもあり、信憑性が高いといわれているようです。
進撃の巨人で13という数字は重要ワードで、二千年後の君ではなく、Revoから2ヶ月後の君へ(エレンへ)届ける歌の中で、巨人もRevoも13の冬を巡った地平線に到達したのだから何も仕込んでないはずがないとは思っていたし実際年明け追加公演確定したけど、この後本当に何が起こるかわからん
— えむこ⛸💜💍💍💙⛸ (@ersteliebe) October 24, 2017
13年という寿命は重要なキーワードと捉えている方がたくさんいらっしゃいます。二ヶ月後の君へという曲もあり、歌詞には「13の冬をめぐり」や「過ぎ去りし時を超え」などループしているような表現がされています。気になる方は二ヶ月後の君へをぜひ聴いてみてください。
進撃の巨人の「二千年後の君へ」の意味まとめ
物語が進むにつれて情報が増え、徐々に第1話の二千年後の君へというタイトルの意味の考察が幅広くなってきました。まだ不確かなところも多いため、今後の進撃の巨人の物語の展開に注目です。