山田くんと7人の魔女の最終回・ネタバレあらすじ！山田と白石の結末は？

「山田くんと7人の魔女」は吉河美希による学園恋愛コメディ漫画。「週刊少年マガジン」にて2012年12号から2017年12号まで連載され、2013年8月からはドラマ化、2015年4月からはアニメ化された。朱雀高校に存在する魔女を中心に話が展開され、魔女の力をめぐって度々争いが起こっている。朱雀高校に通う不良少年の山田竜と魔女である白石うららの恋にも焦点が当てられており、最終回は二人の恋の結末が注目された。

二人の関係についてですが、山田と白石は付き合っています。山田は生徒会長選あたりから白石に好意を寄せ始めており、魔女の儀式が終わった後で山田は白石に告白し、カップル関係が成立しています。白石も山田には純粋な好意を寄せています。そのため白石は、山田が自身との約束を後回しにしたときであったろ、その他にも忙しくて会えないときなどには、表にこそ出さないものの嫉妬しているシーンが多く見られました。

「白石って…誰…？」玉木の予想していなかった返答に山田は怒ると同時に異変を感じます。すぐさま山田は超常現象研究部の部室に向かい、白石について尋ねました。しかし全員揃って白石を誰一人覚えていません。ポエム部の潮(うしお)たちも同じく覚えていません。山田は白石の家にも向かいましたが、誰もいませんでした。頭を抱える山田に玉木がある情報を持ってきます。それは白石が海外に転校していた事実でした。

山田が最も怪しく思ったのは、かつて敵であった詫摩でした。山田は中庭にいる詫摩の元へ向かい、問い詰める前に蹴りを入れ詫摩を吹っ飛ばします。「白石に何をした…？」山田は鬼の形相で詫摩を問い詰めます。

白石に関わる人々の記憶を消去したのは、やはり詫摩でした。山田は怒って詫摩の胸倉を掴み睨みつけますが、詫摩は呆れるように溜息をつきます。そして山田にある事実を教えます。それは記憶を消去してほしいと頼んできたのは、白石自身であったということでした。

ショックを受ける山田ではありましたが、同時に2つのことに気づきます。詫摩の能力が消えていることと白石の記憶が自分自身には残ったままだということについてです。

詫摩の能力は消えていましたが、実は魔女の能力が消えたのは詫摩だけではありませんでした。詫摩以外の魔女の力もきれいに消えていたのです。しかし山田は前から薄々気づき始めていたこともあり「魔女の能力を生み出したのが、白石だからだ！」とすぐに理解しました。白石は、はじまりの魔女だったのです。

はじまりの魔女とは「願いを一つ叶えるかわりに卒業したら学校から記憶を消される」という契約をした人物のことを指します。この契約を行ったのが白石でした。そのため白石は卒業と同時に、仲間からは忘れ去られる運命の中で学校生活を送っていたわけです。すべては、はじまりの魔女である白石から始まり、はじまりの魔女である白石がいなくなった後、今までのことがすべてなくなる運命の中の出来事だったのです。

本来ならば山田の記憶も消えておかなければいけませんが、白石は自らの記憶を代償に山田の記憶だけ残してもらいました。これは山田にもう一度自分を見つけてほしいということであり、山田もすぐに気づきました。「俺にまた見つけてほしい。そういうことだったのか」と山田は気力を取り戻し、白石がもう一度戻ってくる卒業式に良い結末を迎えられるように万全の体制を整えます。

山田は白石との再会に向けて、殿大合格を目指し勉強漬けになります。殿大合格のためにつけた講師が詫摩であるところに、山田がどれだけ必死だったかが伺えます。詫摩も意外と熱心に付き合っており、山田が勉強のノルマを終わっていないときには「これはしばらく泊まりかな」と山田を焦らすシーンもあります。二人の関係は良くなっているようです。

殿大受験前日には日付指定の手紙が白石から届きます。その中には白石が子どもの頃か感じていた気持ちや山田への感謝、その他にも自分を迎えに来てほしいことや記憶がない白石自身への対処法などが書かれていました。

子どもの頃から孤独な世界にいた白石を、突然現れ変えたのが山田だったのです。その感謝の気持ちが沢山書かれた手紙でしたが、それ以上に記憶を失った白石への対処法がしっかり書かれており、その多さと細かさに山田が真顔になっています。この手紙に後押しされたのか、山田は無事に殿大受験を合格します。

無事殿大にも合格し、残すは白石との関係を元に戻すだけになりました。卒業式の日に白石は帰ってきました。しかし白石は山田を見ても表情一つ変えず通りすぎようとします。すかさず山田は殿大に合格したことを告げますが「そう」と冷たく返され、あえなく撃沈されてしまいます。その他にも手紙に書かれていたことを山田は試しますが、終いには「うるさい」とまで言われてしまいます。

怒りが爆発した山田はキツイ口調で白石を責めた後に「なのにずっとつまんなそうな顔しやがって」と続けます。その言葉に対して今まで無関心だった白石もついに動きます。「私ッ、つまらなくなんかないッ！」と怒ります。それに対して山田は「おかえり、白石」と言ってこの回は終了しますが、なぜ「私ッ、つまらなくなんかない！」が山田のお帰り発言に繋がるか、説明させていただきます。

白石の「私ツつまらなくなんかない」という言葉は、二人が初めて出会ったときにも白石が怒って使ったセリフだったのです。二人の出会いは、白石が魔女の契約を打診されている最中、山田が学校に馴染めていない頃のことです。

一人で屋上にいる白石の元へイライラした山田がやってきます。顔色も変えず見つめてくる白石に山田は「何見てんだよ」と話しかけます。その後も無表情な白石に山田は話を続けますが、白石は軽く返すだけで無関心のままです。さらにイライラが増した山田は「オマエみてーな、つまんなそうなやつには」と言い放ちます。ここまでの状況は卒業式の日と同じ会話回しになっています。

つまらなそうの言葉は長年一人ぼっちだった白石の心に引っ掛かりを持たせました。翌日から白石は山田の後をストーカーのように追いかけ始めます。この状況に嫌気がさした山田は注意をしようと話しかけますが、白石の口から出たのは意外な言葉でした。「私ツ、つまらなくなんかないッ！」白石は山田に言われた言葉を否定するために後を追いかけていたのです。

このような過去があって、卒業式当日の白石の「私ッつまらなくなんかないッ」と山田の「白石、おかえり」に繋がるのです。「山田くんと7人の魔女」を読み続けてきた読者の方には鳥肌ものの展開でした。出会いの言葉と再会の言葉は共通していたわけです。

無事に卒業式を終えたかと思えば「山田くんと7人の魔女」の世界は最終回1話前にして、10年後の世界に飛びます。10年後の世界で山田は大手重工業メーカーに勤務しています。

山田と白石の恋人関係は社会人になっても続いています。そんな中で山田にブラジル転勤の話が上がります。そのため山田はいよいよ白石にプロポーズすることを決意します。しかし、プロポーズの結末は上手くいきません。

この日は山田の家で宮村やその他の仲間と飲み会をしていました。その途中で山田がプロポーズすることを決意したこともあり、宮村を相手にプロポーズの練習をしていました。「俺と結婚してください」山田が宮村に言ったときに白石が部屋に入ってきてしまったのです。山田が想定していたようなプロポーズは失敗に終わりました。

山田が宮村にプロポーズする場面に遭遇した白石はキョトンとした顔で「宮村くんと結婚するの？」と尋ねますが、山田はすぐさま否定して「オマエ(白石)に言うつもりだったんだよ」と言ってしまいます。口を滑らしてしまい山田は焦りますが、白石は嬉しそうな顔でプロポーズを受け入れます。ハプニングこそありましたが、こうして二人はさらに固く結ばれる関係になりました。

その他、気になることは残っています。卒業式の後で白石の記憶は元に戻った方法についてです。結論としては山田のキスで白石は記憶を取り戻しました。詳しくは描かれておりませんが、山田がキスしたことによって白石は元の記憶を取り戻し、昔の関係を取り戻せたようです。

山田らしいプロポーズの仕方になりましたが、プロポーズがこのような形になってしまったのは、元々山田がブラジルへの転勤が決まったからでした。そのブラジル転勤はどうなってしまったのでしょうか？これに関してはブラジル転勤ではなく、一週間のブラジル出張だったようで山田はすぐに帰ってきました。ですので心配は必要なかったようです。

最終回は10年後の世界で山田と白石が結婚式を行う話です。「山田くんと7人の魔女」に登場した重要人物が大勢出ているので、最終回に登場する人物の職業やその他のことについて少し紹介していきます。

学生時代から優秀だった宮村ですが、10年後の世界では外交官になっています。忙しい外交官の職業ではありますが、社会人になってからは山田たちとの関係は続いており、最終回直前の回でも山田たちと飲み会をしています。その他のことについては詳しく書かれていませんが、高校生時代から交友関係は変わっていなさそうです。

登場する女性では白石うららと同じくらい人気があった人物ですが、10年後の世界では潮の妻となり、さらに二児の母になっています。4歳の萌寧ちゃんと2歳の真潮くんを結婚式に連れてきている姿が描かれています。また結婚式最中に潮の泣いている姿を見て驚いていますが、優しい笑顔で見守る姿も描かれております。

高校生時代は超常現象研究部に入って何かと慌ただしい人物でしたが、大人になった今は朱雀高校で教師をやっています。髪を伸ばしており高校生のときよりも大人びた雰囲気で描かれています。「最近の高校生は大人びてて」とも話しており、すっかり教師らしくなっています。その他のことについては描かれていませんでした。

その他の人物の10年後も紹介していきます。山田たちとの飲み会に参加していた玉木真一は公務員になっており、白石の給料が山田の3倍あることに驚いているシーンが描かれています。同じく飲み会に参加していた潮は将棋棋士になり、小田切と結婚して二児の父となっています。

ナンシーはせいぶつがかりというバンドを組みテレビに出演、猿島はモデルとアパレルデザイナーを兼業、大塚は漫画家になり、黒崎は池袋のイケメンカレー店の店長をしております。

元生徒会長山崎は広告関係の仕事に、宮村レオナは考古学者になっています。この二人はいまだに付き合っておらず、小田切と雅が呆れているシーンが描かれています。

西園寺リカと滝川ノアと有栖川翠(みどり)は登場していますが、職業は不明のままでした。そして意外な登場の仕方をするのが詫摩です。詫摩は一般席での出席ではなく、神父として登場します。詫摩の本業は不明ですがどうやら副業で神父をしているらしく、山田と白石の結婚式では神父として登場します。

それでは「山田くんと7人の魔女」の結末を紹介していきたいと思います。最終回の物語は10年後の世界で山田と白石が結婚式を開く話です。結婚式の主役である山田と白石以外にも前述した10年後の仲間も多く出席し、賑やか雰囲気で結婚式当日が進められます。

続々と会場に仲間が集まり始める中、宮村たちが山田の元へ向かいます。宮村は勢いよく山田が待っている部屋に飛び込みますが、山田は緊張のあまりイスの上で固まったまま動きません。これから舞台に上がる人物とは思えないほど顔が硬直していました。その後のことは描かれておりませんが、きっと宮村たちに会えて山田も少しは緊張が和らいだことでしょう。

ついに新郎新婦の登場です。きれいなウェディングドレスを身にまとった白石が扉から登場し、式が始まります。そして式も終盤に差し掛かり、いよいよ誓いのキスが行われます。

結婚式の誓いのキスを済ませた後で、二人が入れ替わりを心配しているシーンは「山田くんと7人の魔女」ならではです。こうして二人の幸せな結婚式は幕を閉じます。

最終回は結婚式の話がメインで進められますが、最後の数ページは結婚式後の山田家、そして山田夫妻の子どもが登場しています。子どもの名前は不明ですが、子どもは二人います。描かれているコマから兄と妹だと推測でき、兄は山田に似た顔で妹は白石に似ています。

自宅でくつろいでいる山田が子どもに読み聞かせしています。絵本の内容通り「それは恐ろしい7人の魔女がいたからです」と山田は長男に言いますが、なぜか長男は嘘だと言って信じません。嘘だと思う長男は母の白石に魔女はいるのかと尋ねます。すると白石は笑って答えます。「ええそうね。だってお母さん昔は魔女だったもの」この言葉に長男は驚き、山田に絵本の続きを読んでもらおうとします。

そして読んでもらっていた本は「山田くんと7人の魔女」でした。「山田くんと7人の魔女」の結末は、山田家日常が描かれており、幸せな生活を送っているというものでした。

「山田くんと7人の魔女」の結末はいかがだったでしょうか？山田と白石の出会いが思っていた以上に早かったことや白石がはじまりの魔女であったことなど、その他にも最終回直前で様々な真実が明かされました。その真実を知ってから読む「山田くんと7人の魔女」はまた違ってように見えて面白いはずです。この機会にもう一度最初から読み直し「山田くんと7人の魔女」の世界を味わってみてはいかがですか？