エリアの騎士の最終回の内容は?11年続いた連載の結末の感想・考察

サッカー漫画「エリアの騎士」は全57巻、最終回まで11年間連載が続いた。中学校中盤から高校卒業までが描かれているが、およそ5年間の話に11年、57巻と某野球もびっくりの緻密さだ。ここではその11年目の「エリアの騎士」最終回をフォーカスしたい。

エリアの騎士の最終回の内容は?11年続いた連載の結末の感想・考察のイメージ

目次

  1. 漫画「エリアの騎士」とは
  2. 最終回の前にエリアの騎士のあらすじ
  3. エリアの騎士で人気のひとつのリアリティ
  4. エリアの騎士の最終回の直前:高校3年間のあらすじ
  5. エリアの騎士の最終回の直前:告白
  6. エリアの騎士の最終回その1日本代表vsブラジル戦
  7. エリアの騎士の最終回その2駆(かける)と奈々のその後
  8. エリアの騎士の最終回その3そして問題のシーンへ
  9. エリアの騎士の終わり方は作者の想定した結末だった!

漫画「エリアの騎士」とは

「エリアの騎士」の内容

『エリアの騎士(きし)』(THE KNIGHT in THE AREA)は、原作:伊賀大晃・作画:月山可也によるサッカー漫画。2006年から2017年まで「週刊少年マガジン」にて連載され、2012年1月から9月にかけてテレビアニメ『エリアの騎士』も放送された。アニメでは漫画版の結末(最終回)までは描かれていないが、原作準拠ではないアニメ用の結末(最終回)までが描かれている(打ち切りではない)。

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最終回の前にエリアの騎士のあらすじ

エリアの騎士のあらすじその1再会

「逢沢駆(あいざわかける:フォワード)」は、U-15日本代表にして鎌倉学館サッカー部主将の兄、「逢沢傑(あいざわすぐる:ミッドフィールダー)」に憧れるサッカー部員だが、精神的に弱く、ついたあだ名は「ミスターノーゴール」。ある日、逢沢兄弟と小学校時代に同じクラブでプレイしていた幼馴染の「セブン」こと「美島奈々(みしまなな:ミッドフィールダー)」が帰国。鎌倉学館に転校してくる。

奈々はアメリカでサッカー選手としてプロデビューしていたが、その事実を伏せてサッカー部マネージャーとして入部。影に日向に駆(かける)を励まし、協力し、ストライカーとしての自信を取り戻させようとする。サッカー部では失った自信からマネージャーに甘んじていた駆(かける)だが、大会前にレギュラー選手が怪我をしたため、その穴を埋めるための選考選手として指名され紅白戦に出場することになる。

結局、紅白戦では決定的な結果は出せなかったものの、チームメイトからは、「傑(すぐる)の出す本気のパスについていけているのは駆(かける)だけだ」と評価を受ける。しかし傑(すぐる)からは決定的にハートが足りないと評価され、その試合内容に納得していない駆(かける)はこれが実力と諦め、けじめとして退部を決意する。

エリアの騎士のあらすじその2別離

朝、駆(かける)は通学中に退部の件を伝えようと傑(すぐる)に話しかけるが、傑(すぐる)は「自分は試合をコントロールする王様」だが「勝つためにはゴールマウスをこじ開ける騎士(エリアの騎士)が必要」だと告げる。日本代表のプレッシャーから普段は悪夢しか見なかった傑(すぐる)は、昨夜お前(駆)とワールドカップのピッチでゴールを決める夢を見たと伝える。

傑(すぐる)は駆(かける)に「エリアの騎士」を目指せと伝えようとするが、不幸にも居眠り運転のトラックに突っ込まれ、兄弟は重体となってしまう。皆の願いも虚しく、傑(すぐる)は脳死状態に陥る。駆(かける)は心臓に深刻なダメージを受け自力での心肺機能を失ってしまうが、脳死した傑(すぐる)をドナーとして、その心臓を駆(かける)へ生体間移植することとなり、駆(かける)は一命を取り止める。

エリアの騎士のあらすじその3決意

兄、傑(すぐる)の心臓を移植された事実を奈々から聞かされた駆(かける)は錯乱してしまうが、昏睡中に見たサッカーの夢で、傑(すぐる)から受けた「ラストパス」の意味を理解。一人生き残った駆(かける)は、傑(すぐる)が抱いていた世界を目指す強い意志を知り、「3人でワールドカップを一緒につかむ」という兄弟と奈々の夢を思い出し、再びストライカー「エリアの騎士」への道を歩き出す決意を固める。

エリアの騎士で人気のひとつのリアリティ

中盤から最終回まではかなりアンビリバボーな「エリアの騎士」

「エリアの騎士」は、サッカーのプレイシーンにおいて、無駄にアクロバティックな(有り得ない)演出や、魔球的な必殺技がほぼなく、比較的リアル志向の作品なのだが、兄、傑(すぐる)の心臓から受ける影響が強く演出されており、端から見ると「憑依」にも見え(物語中では「レッスン」と呼ばれる)、その内容は断面だけで見るとリアリティさを欠き、読者には何が起こっているのか全然わからないといった感想を持たれてしまう。

身も蓋もない言い方をすると、「ピンチの時に憑依して弟を助ける死んだはずの兄」という構図が通底しており、主人公(駆)単体では実力が無いようにも見えてしまう。この関係性を保ったままどんな内容で結末まで持って行くのかという感想を抱いてしまい、それらがエリアの騎士「ネタ切れ」から「打ち切り説」に拍車をかける原因の一つにもなっている。

「エリアの騎士」の物語後半においては傑(すぐる)の意思が駆(かける)の外見にまで影響し、顔つきまで変わってしまう。兄に乗っ取られた体と、内面に押し込められた駆(かける)は、会話しながらプレイするというかなりアンビリバボーな内容となっている。「また兄貴か?」「兄貴は何をしに出て来た?」という感想も多く、この辺も「ネタ切れ」から「打ち切り」とウワサされる一要因になっている。

フィジカルに弱いエリアの騎士の「なでしこ」

駆(かける)よりも先に日本代表としてなでしこジャパンに召集されるセブンこと奈々も、天才と称されるサッカーセンスと華麗なテクニックを持つが、フィジカルが唯一の弱点とされている。しかし、その外見も相まって、この線の細さでフィジカルが弱いとされる選手が、センスとテクニックだけで日本代表というのは無理があるという感想を抱いてしまう。

そもそも「エリアの騎士」という言葉はあるのか

そもそも「エリアの騎士」はサッカーを題材にした作品であるが、まずサッカーにおいて「エリアの騎士」に相当する用語や呼び名は存在しないようで、経験者ですらサッカーを連想できないという声が多い。また、心臓移植を受けた者がプロレベルのサッカーをプレイできるのかという感想も多く、エリアの騎士の結末(最終回)を迎えるまでそういった意見が散見された。

エリアの騎士の最終回の直前:高校3年間のあらすじ

ここでは、最終回の話をする前にここまでの話をざっと振り返る事とする。結末の飛びっぷりに事前知識がないとついて行けないためだ。最終回直前の話は高校の卒業式。その3年間に「高校総体、神奈川県予選:決勝敗退(憑依現象アリ)」から「選手権、神奈川県予選:優勝(憑依現象アリ)」から「同、全国大会:優勝(憑依現象アリ)」。2年ほど前まで「ミスターノーゴール」と呼ばれた少年の活躍とは思えない見事な経歴だ。

その後も高校生ながら「Uー22五輪代表候補合宿召集」から「五輪代表選出」そして「親善試合:vs韓国、vsブラジル」、「特別指定選手としてプロ契約(J2)」から「五輪代表召集」へ「五輪2次予選、vsクウェート(アウェー)」から「vsクウェート(ホーム)」と続いている。日本代表として常に召集されるようになる。

ここで一旦高校に戻り「高校総体、神奈川県予選:準決敗退」からJ2に戻り「2部リーグ優勝「五輪代表、親善試合vsフランクフルト(憑依現象アリ、というか終始憑依されたまま)」。見事な経歴にお腹いっぱいの感想だと話題になった。

エリアの騎士の最終回の直前:告白

駆(かける)は中学時代にコソ練を行なっていた公園に奈々を呼び出す。この公園では奈々にコソ練の相手をしてもらっていたので、お互いに思い出の場所でもある。うまく話(告白)を切り出せない駆(かける)は「サッカーをやろう」と提案をする。

女子リーグのMVPである奈々は駆(かける)からボールを奪うものの、ブーツのためあわや転倒しかけるが、駆(かける)に抱きかかえられ、そのまま「セブンキミが好きです」と告白。奈々も「私の片思いじゃなかったんだ」と喜び泣き出す。

エリアの騎士の最終回その1日本代表vsブラジル戦

最終回は唐突に、日本代表とブラジルのワールドカップ準決勝戦から始まる。日本代表の中には駆(かける)の学生時代のチームメイトやライバルが次々と、その肩書きをアナウンサーに解説されながらパスをつないで行く。(こんな同窓会のような代表メンバーも有り得ないと言う声も多いようだ)

そして最後のパスは「日本が誇るエースストライカー(とアナウンス)」駆(かける)へ繋がり、放ったシュートはネットを揺らしスコアは3-2。日本は土壇場(とアナウンサーが解説しないと土壇場かどうかわからない状況)でリードを奪う。

エリアの騎士の最終回その2駆(かける)と奈々のその後

夜景を望む一室で、不意に「駆(かける)?こんなところにいたの」と声がかかる。声の主はセブンこと奈々。駆(かける)はJAPANの文字も眩しい代表のユニフォームを着て「奈々…」と返事を返す。「何見ているの?」奈々の質問に、対ブラジル準決勝の動画をタブレットで振り返ってイメージを作っていると伝える駆(かける)。「ここまで来たねとうとう」「なんか夢みたい」そう語りかける奈々の指にはリングが光る。

エリアの騎士の最終回その3そして問題のシーンへ

「ホラもう行かないと」「みんながロッカールームで待ってるよ」奈々に促された駆(かける)。ロッカールームで「行くぞ!」「日本代表!」と叫ぶ選手たち。そして決勝戦のホイッスルを待つ人々の顔が並ぶ。「俺たちでぜってーワールドカップとるんだぜ。」子どもの頃の懐かしい兄との思い出である。心臓に手を当て「うんっ!」と駆(かける)は誰にともなく返事を返す。決勝戦のホイッスルが鳴り響く。

エリアの騎士の最終回は打ち切りなのか?

リアルなサッカーもの、と思ってその内容を見ると意外にファンタジー(?アンビリバボー)要素が強く、唐突な展開に「打ち切り臭さ」を感じてしまうものの、奈々との関係も一応の決着をつけ、最後の頂点を目の前に終わる演出は、打ち切りにありがちな無理めの内容ではないという感想を持った方も多いようだ。

あと1〜2話あった所でもう少しきれいに終われるかと言えばそれも無理な結末になると思われているようだ。何と言っても11年も続いたのだ。打ち切りではないと言い切って良いだろう。どちらかというと打ち切りというより単行本化に合わせてページ合わせをした印象のようだ。

エリアの騎士の終わり方は作者の想定した結末だった!

どん底まで追い込まれるような作風は合わないのだと言う声も多いようだが、若干駆け足気味な感想を紹介したものの、最終回としてはほぼ作者が想定した結末にさせられたのではないだろうか。「打ち切り」ではなく「ページ合わせ」だろうと言う声もあるようだ。そんなエリアの騎士を一度ご覧になってみてはいかがだろうか?

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