バジリスクとはどういう意味？バシリスクとの違いやアニメタイトルも考察

テレビアニメであるバジリスク甲賀忍法帖は、2005年に放送されました。アニメであるバジリスクの大きな特徴は、第1話から第24話まで、アニメのタイトルがすべて4文字熟語で構成されています。そのタイトルの意味を考察して、これから紹介していきます。また、バジリスクとはどういった意味なのか。バジリスクとバシリスクと似たものですが、その違いについてもこれから考察してきます。

バジリスクとは、ヨーロッパの想像上の生き物です。名前はギリシア語で「小さな王」という意味に由来し、すべてのヘビの頂点に立つ、ヘビの王とされています。古代の伝承では、ヘビの姿をしていますが、頭に王冠のような突起があります。そして、体を半分持ち上げて進み、その進んでいる音を聞くだけで、周囲のヘビはすべて逃げて行ってしまうとされています。

バジリスクは、非常に強い毒を持っており、匂いだけで他のヘビを殺し、その息が含まれた毒は、石をも壊すとされています。また、人が槍で突けば、その槍を通してその人を殺してしまうとされています。その意味は、人を見ただけで死をもたらせる力という風に解釈されています。

中世になると、バジリスクの伝承は、コカトリスと一緒になってしまいます。雄鶏が産んだ卵から誕生すると言われるようになり、その生態に、雄鶏の容姿が取り入れられるようになったと考察されています。そのため、「バジリスク」は別称として、「コカトリス」と言われるようになります。更に、伝承は大げさになっていき、大きな怪物や火を吹く生き物と言われ始めます。

そのような伝承もあり、近代では、「そんな生物がいたら、伝える人が全員死んでいる」と言われるようになってきました。そのため、バジリスクは、架空の生き物として語られていくようになりました。バジリスクは、現在のゲームや映画で登場するファンタジーの中で登場します。以前は、毒トカゲのような存在として、登場するのが一般的でした。しかし、映画「ハリーポッター」が影響したのか、大蛇が一般的となってきました。

他にもバジリスクの能力として、その瞳で見られたら、死んでしまうか石化するとも言われています。アニメのバジリスクでも、そのような忍術を持っているキャラクターが存在しています。その存在があるからこそ、アニメ「バジリスク」というタイトルが付けられたことを、意味しているのではないかと考察できます。

バジリスクまたはバシリスクとは、古代から登場するヘビやトカゲのような、ヨーロッパの想像上の生き物のことをいいます。それを連想されるトカゲをバシリスク属といいます。そのため、バジリスクは空想上の生き物のことをいい、バシリスクは実在する生き物のことを意味しています。同じ意味を持っていますが、違いは、実在しているかどうかということです。

バシリスクとは、1768年に発見されたトカゲをバシリスクと呼ばれています。由来は、バジリスクから連想されており、バジリスクと思わせられるようなトサカを持っていました。その形態がバジリスクを連想されたことから、バシリスクと命名されました。大きさは、60～80㎝、体重は300ｇ程です。もちろん、毒や目を見て、殺されるような能力はありません。

バシリスクは、南米の森林地域に生息しています。水辺で目撃されることが多いため、驚いたらすぐに水に逃げれるようにしていることを意味しています。また、水面を軽やかに走っていく姿が見られます。水面では、しっぽでバランスを取り、方向転換もできます。キリストも水面を歩いたという説があるため、別名、キリストトカゲとも言われています。

「そうしそうさつ」と言い、互いに愛し合っているという「相思相愛」に似た言葉です。バジリスクでは、かつて、お互いを想い合っている仲であった「弾正」と「お幻」は、殺し合う運命となっていしまいます。このアニメのタイトルは、そのような2人のことを考察しているのを意味しています。

「たいどうにば」と読み、胎動とは、赤ちゃんが動き出すと言った言葉です。バジリスクでは、甲賀と伊賀という2つの勢力である「弐場」が、動き出し激突し合います。この結果、伊賀は約定解禁といったことを知ることとなり、戦いが始まります。このアニメのタイトルは、そんな状態を考察していることを意味します。

「きょうちゅうむざん」と読み、地虫十兵衛と風待将監が無残に死んでしまうといったタイトルです。アニメでは、カットされていますが、地虫十兵衛が風待将監を占って凶が出ています。この回は、そんな2人の最期を語っているところ意味しています。

「ようかくやこう」と読み、夜の危険なところを歩いていくといった意味を持っています。不戦の約定が解かれましたが、それを知らない甲賀の弦之介と丈助が、伊賀に足を踏み入れます。それを伊賀の朱絹、陣五郎が暗殺しようとしていることを考察されるアニメのタイトルとなっています。

「しのびのりくぎ」と読み、忍者の掟といったことを意味しています。甲賀の卍谷へ訪れた天膳一行が、大量虐殺を行います。不戦の約定が解かれていることを知らない豹馬が「血迷ったか」と発言する回です。このアニメのタイトルは、不戦の掟についてのことを放送していると考察されます。

「こうるいれんぼ」と読み、夜叉丸と蛍を中心に描かれているバジリスクのアニメです。この回で、夜叉丸は人別帖より名前を消します。それを知らない蛍は、夜叉丸を想い、涙を流してしまうといった意味がタイトルに込められていると考察されます。

「ひとはだじごく」と読み、お胡夷の忍術を表していることを意味しています。この人肌から行う吸血忍法は、まさに地獄の様子を表していることが、バジリスクのアニメのタイトルで考察されます。

「ちけむりむじょう」と読み、ほとばしる血が煙のように例えていることを意味しています。お胡夷が念鬼に串刺しにされて、死んでしまう最期を、バジリスクのアニメのタイトルで表していることと考察されます。

「あいぜつりんう」と読み、哀絶とは非常に悲しいと言った意味を持っています。霖雨という長い雨の中、愛し合っていた弦之介と朧の決別を意味しています。このバジリスクのアニメのタイトルでは、長い雨は涙のような悲しいことを表現していると、考察されます。

「しんそごじょう」と読み、神のような偉い人が決めたことを意味しています。このバジリスクのアニメのタイトルは、家康のことを指しています。すなわち、家康の決めた争忍合戦のことと考察されます。

「せきれきむこく」と読みます。石礫とは、小さな石のことで、無告とは、苦しみを訴える相手のいないことを意味しています。このバジリスクのアニメのタイトルは、天下人である家康からすれば、伊賀も甲賀も、小さな石という捨て石にしか思っていないということが、考察されます。

「ついそうげんとう」と読みます。追想とは、過去を想い出してしのぶことです。幻燈とは、ぼんぼりの提灯のように思い出すことを意味しています。このバジリスクのアニメのタイトルは、女性たちが過去を思って、それぞれの想い人のことを思い出し、悲しみに打ちひしがれると言ったことを考察されています。

「こちょうらんぶ」と読み、蛍火の忍法で蝶が舞っているといったことを意味しています。このバジリスクのアニメでは、左衛門と蛍火が戦い、夜叉丸のことを想う蛍火の最期といった表現も、このタイトルの中に表していることも考察されます。

「さんげかいきょう」と読みます。散花とは、死ぬことであり、海で陣五郎が死んでしまうといったことを意味しています。このバジリスクのアニメのタイトルは、花を表していますが、陣五郎が花というのは疑問が残ってしまいます。また、陣五郎の死に、心を痛めている朱絹のことを表現しているのではと考察もされます。

「はとうごくもん」と読みます。波濤とは、大きな波であり、獄門は、見せしめの処刑という意味を持っています。バジリスクのアニメのタイトルでは、刑部の死を民の前へ見せしめのように置いたことを表したと考察されます。

「かいほうたんが」と読み、懐抱とは、ふところに抱くということで、伊賀と甲賀の不戦の約定が解かれる半年前のことを意味しています。バジリスクのアニメのタイトルでは、そのような平和な思い出が表されていると考察されます。

「こんめいるぼう」と読みます。昏迷とは、暗くて様子がわからないことで、流亡とは、定まった場所がなくさすらうことを意味しています。バジリスクのアニメでは、盲目になった小四郎が天膳とはぐれて、自分の不甲斐なさを思いつつ、途方にくれているということを、このタイトルは考察しています。

「むみょうふつぎょう」と読み、無明とは仏教での言葉で、闇の部分を意味しています。バジリスクのアニメでは、弦之介の瞳の術で、盲目になった小四郎は、豹馬と戦います。豹馬も同じく瞳の忍術を使いますが、盲目の小四郎には通用しないというタイトルだと考察されます。

「もうじょかんぼう」と読みます。猛女は、悪い女ということで、姦謀とは悪巧みを意味しています。バジリスクのアニメでは、阿福が伊賀を匿って、甲賀を根絶やしにしようと策略を張り巡らせたことのタイトルだと考察できます。

「じんじりゅうりゅう」と読みます。仁慈は、思いやりがあり情け深いことで、流々はそれぞれの流派のやり方を意味しています。バジリスクのアニメでは、左衛門が朱絹と接することにより、流派は違っても同じ人だということをが気づいていくといった様子が、タイトルとして考察できます。

「みさつのかげろう」と読み、タイトルの言葉そのものの意味です。バジリスクのアニメでは、陽炎の忍法で天膳を魅了させて、殺すといったそのままのことと考察できます。

「きこくしゅうしゅう」と読み、実際にある四文字熟語です。亡霊の泣き声がしくしくと聞こえるようなさまを意味しています。バジリスクのアニメでは、今まで死んでいった伊賀や甲賀の亡霊の鳴き声が、響いてくるといった様子のタイトルだと考察されます。

「むげんほうよう」と読み、人生のはかないことのたとえを意味しています。バジリスクのアニメでは、愛し合う弦之介と朧が、もう叶うこととのない夢である、伊賀と甲賀の和睦を夢見ているタイトルだと考察できます。

「らいせかいこう」と読み、来世でまた巡り合おうということを意味しています。バジリスクのアニメでは、叶うことのない想いや悲しい結末がありました。来世では、そのようなことがないようにとタイトルに込められているのだと考察できます。

これまでバジリスクについて紹介してきました。バジリスクとバシリスクは同じ意味で、ヨーロッパの想像上の生き物です。バシリスクは、バジリスクの容姿に似ていることから、命名された存在する生き物となっています。一方、バジリスクは、毒を持ち、瞳を見た人は、死ぬか石化するといった能力をもつ空想上の生き物です。そして、バジリスクの瞳の力が、アニメのタイトルの由来となったということです。

これまで紹介した通り、アニメ「バジリスク」のタイトルは、すべて四字熟語で構成され、すべてに放送回の意味が込められています。それぞれの人物の想いがたくさん詰まった物語となっています。そのタイトルの意味を考察しつつ、アニメ「バジリスク」を観ていただければいかがでしょうか？もし、興味がありましたら、ご覧いただいてはいかがでしょうか？