トリコの最終回のネタバレ・あらすじまとめ！打ち切りという噂は本当？

このまとめ記事の話題の中心はトリコ最終回、結婚式のあらすじ「人生のフルコース」についてです。1品目（前菜）から最後の料理まで1章ごとにまとめて行きます。基本的にネタバレです。かいつまんで最終回だけ堪能したい方だけ、下の記事へ下がって行って下さい。画像（表紙）の二人（右はトリコ、左は小松）は最終回へと歩き出します。43巻でトリコは大団円（だいだんえん）、一体どの様なあらすじだったのでしょうか？

週刊少年ジャンプ原作のアニメ映画（BLEACH、NARUTO、ONE PIECEなど）は、大抵高い興行収入を叩き出す（平均5億円以上）のに比べ、トリコの場合全く動員できなかった（2億円未満）事が、最終回を早めたと言う声にもつながります。打ち切り疑惑が浮上する、トリコの世界観の中で、人生のフルコースを振る舞う事が真のゴール地点であるならば、興行不振と言う懸念は退けても良いのではないでしょうか？

島袋光年は、至ってマイペースのつもりでも、読者が「しまぶー（島袋光年）何焦ってんだよ？展開、早えよ！強引に流れを作るんじゃねえよ！」と言う声がインターネットに流れてしまうと、一つの意見として浮上します。そう言う意見を他の漫画で感じる事は確かにあります。読者は只読むだけだから何とでも言える、それを否定はしませんが、作り手側は大変です。

又、他方では雑誌連載とアニメ放送の折り合いが付かない（アニメが連載に追い着きそうになり、結果共倒れ）事態が打ち切りに招いたとの意見もあり、只単純に作者が描きたい事を描き切ったので筆を置いた、と言う終幕だけではないのだと考えさせられます。読者にとって、視聴者にとって連載や放送の打ち切りは非常に残念な決断です。トリコはそうではないと言う確たる証拠を見つけ出したいという声も多いようです。

トリコとリンの結婚式の「人生のフルコースメニュー」はこれまで関わって来た多くの仲間、好敵手（ライバル）達に振る舞われ、トリコの一番の相棒、小松が料理長を務めます。笑顔がこぼれ、時に涙もこぼれる料理の数々。一体どの様なフルコースが結婚式を盛り上げるのでしょう？これから8回連続で料理名がネタバレされます。文字だけでは伝わらない事への対策も講じていますのでご安心下さい。

【ネタバレ1品目】とてつもなく大きなポップコーンで、メルクの星屑が調味料に選ばれました。添え物はニワトラの卵のキッシュです。1品目が巨大なポップコーンと言うあらすじは面白いと感じる方も多いのではないでしょうか？ド頭からインパクが大きい攻めるあらすじ、メルクの星屑と言う調味料にも興味をそそられます。1品目とは言わず、前菜と称する場合もありますが、その時々で使い分けます。

【ネタバレ2品目】湯気がオーロラになる美しいスープです。添え物に選ばれたのは、薬膳餅のエコのり巻きです。結婚式会場の厨房で煮込まれたセンチュリースープは、小松が現代の材料で再現したオリジナルメニューであり、極寒の地でスープの神髄を求めたあらすじはトリコ読者の語り草です。是非ともコミックスでその過酷な冒険を追体験してみて下さい。

【ネタバレ3品目】オウガイは絶滅種です。オウガイのグリルは王酢ソースで味付けられており、添え物に、フグ鯨（くじら）、サンサングラミー、マダムフィッシュ、アナザなど、稀少な魚料理もテーブルを賑わせます。1品目（前菜）はお菓子、2品目はスープ、3品目は魚料理と言う流れ、フルコースは順調に振る舞われている様子です。

【ネタバレ4品目】ラスボス・ネオの肉を使用した完象エンドマンモスのステーキです。資料には、ラスボス・ネオの肉と言っても過言ではない、とありました。メテオガーリックのスライスが味のアクセントになっています。更には、古代の食宝・リーガルマンモスの宝石の肉（ジュエルミート）とガララワニの肉も同時に味わえます。

GODこそが、トリコの旅の一つの締めくくりで、かつての大戦争を止めたと語られるくらいの影響力があります。地球とスイカのハイブリッドの様な外見で、頬張ると涙が溢れる様な味みたいです。感慨深げに味わうトリコ、GODを皆で味わう光景こそが最終回に相応しい、奇跡の場面です。

野菜の王様、オゾン草を添えた食宝（しょくほう）エアのサラダ料理です。オゾン層にあやかった、オゾン草はトリコの作者（島袋光年）の真骨頂で、ニワトリにあやかったニワトラと言う食材も1品目に登場します。6品目に来てサラダを振る舞う、トリコの人生のフルコースは、3品目が魚、4品目が肉、5品目がメイン（GOD）と言う構成です。エアは素材の状態が一番美味しいので、料理人泣かせと言えます。

甘味のデパート、7色の圧倒的糖度と謳われる虹の実は、ビックリアップルと、シャボンフルーツ、（臭いの爆弾）ドドリアンボムをゼリーで固めたものです。この一品は、トリコにとって記念すべき最初の決定食材です。ボリューム満点の料理が振る舞われ、サラダからデザートへと移行する流れの中、いよいよ最後の一品を残すだけとなりました。

華々しく最後を飾るのは、ビリオンバードの卵とメロウコーラの夢のコラボレーション、メロウドリンクです。あっさり味もこってり味も、全ての料理の余韻を引き継ぎ、気持ちの良いコンディションに仕上げる大変に重要な〆の一品です。サラマンダースフィンクスの体内に備蓄される世界一美味しいコーラ「メロウコーラ」の進化形「メロウドリンク」は、どんな美酒よりも酔い痴れる味わいです。

例えオトナの事情（アニメ映画の興行収入が低い、週刊連載に焦りが生まれた、連載とアニメ放送が追い付きそうになる）が水面下にあったとしても、前菜と呼ばれる1品目から丁寧に人生のフルコースを紐解いて行っても、島袋光年の描くトリコの最終回にブレは全く感じません。噂（うわさ）や都市伝説レベルに位置付けて、このまとめ記事では打ち切り疑惑に対して完全否定を掲げます。

好青年である事には違いありませんが、平凡で非戦闘的な人物である事が一瞥（いちべつ）して判ります。それでも彼は、トリコが描く、人生のフルコース作りの旅に同行した事で、料理人として、一人の人間として、頭角を表す様になって行きます。小松なくしては、人生のフルコースの完成はあり得なかった、そう結んでも過言ではない彼の活躍の偉大さから、あらすじを追う毎に、小松の魅力を再発見です。

グルメ漫画なら、世界一、宇宙一、腕が立つ料理人が現れても別段不思議ではない展開ですが、人生のフルコースの総料理長を務めたのは、他でもない、小松です。少年漫画によくある絶対支配者とその語り部、今回で言うと、トリコが前者、小松が後者に当たる訳ですが、添え物、語り部の枠を超えて独立を果たした男、小松（名前がない）はちょっぴり泣き虫ですが、なくてはならない存在の一人です。

トリコの1巻のコミックスの表紙です。作家は大別して二種類居て、どこまで遠くまで走れるか試すタイプと、予（あらかじ）め最終回を設定して、自分の走るべき道を定めるタイプがいます。作者は43巻まで続くあらすじのどこまでを想定できていたでしょうか？冒険仕様のオレンジのジャケットに身を包んだトリコが、最終回ではタキシードになる結末を、少なくても読者は予想だにしなかったでしょう。

トリコ「人生のフルコース」を盛大に振る舞う、トリコとリンの結婚式です。リンについては殊更（ことさら）触れて来ませんでしたが、この結婚式動画をご覧頂ければ、愛すべきキャラである事が解って頂ける筈です。

週刊少年ジャンプ、トリコ最終話掲載号のONE PIECE尾田栄一郎からのはからいを紹介して〆ます。オレンジ、黄、青の順に見て行くと、あるメッセージが浮かびます。同僚に祝福される逸話は感動的です。8年間も継続した事は偉大なる評価に値します。次回作は食通に留まらず、読書通の方々の舌を巻かせる様な作品を期待しながら、閉幕です。