【かがみの孤城】鍵が隠されていた場所はどこ？バツ印の意味や叶えた願いは？

「かがみの孤城」は、2017年5月にポプラ社から刊行された作品です。2018年には本屋大賞など9冠に輝いたベストセラー小説となっています。原作者は辻村深月先生で、「asta*」にて2013年11月号から2014年10月号に連載されました。2019年には集英社の「ウルトラジャンプ」にて、武富智先生の作画によりコミカライズ版が連載されています。2023年10月の時点で、累計発行部数が200万部を突破する記録を達成しました。

かがみの孤城の安西こころは、学校でいじめを受けたことが原因で、家に引きこもる日々が続いていました。ある日、彼女の部屋にある鏡が光を放ち、そのまま吸い込まれます。気がつくと、狼面をつけたオオカミさまという少女が仕切る、異世界へと辿り着いていたのです。そこには自分の他に6人の中学生がいました。オオカミさまは、ここに隠された「願いの鍵」を見つけた1人だけが、願いの部屋に入ることができるといいます。

かがみの孤城のオオカミさまは、「願いの鍵を見つけた者は、願いの部屋へ入ることができる」とこころたち7人に言いました。願いの部屋とは、どのような場所なのでしょうか？それは、何でも願いを叶えられる開かずの部屋のことです。願いの部屋の扉を開けるには、孤城の中のどこかに隠されている鍵を見つけなければなりません。オオカミさまは、願いの部屋の鍵を探すためのルールを告げます。ルールーは以下の通りです。

• 鍵を探すことが可能な期間は、今日から3月30日までとする
• 鍵を見つけると閉城する
• 願いの部屋に入れるのは、鍵を見つけた1人だけ
• お城が開いているのは、日本時間の朝9時から夕方5時までとする
• 夕方5時を過ぎてもお城にいた場合は、狼に喰われるペナルティがある
• 連帯責任として、当日お城に来ていた他の子も狼に喰われる

かがみの孤城の願いの部屋に入れる鍵は、どこにあったのでしょうか？鍵が隠されていた場所は、大時計の振り子の裏でした。そこは、鏡に吸い込まれて城へ来た際に、まず目にする場所でもあります。したがって、7人それぞれが通った場所でしたが、誰も確認しませんでした。「オオカミと七匹のこやぎ」の童話に登場する末っ子のヤギが、隠れた場所だったのです。

また、願いの鍵を見つけた人は、こころでした。お別れパーティの前日にメンバーのアキが、夕方5時までに城を出るというルールを破ります。アキは家にも学校にも居場所がなく、かがみの孤城から帰りたくなかったのです。誰かがルールを破った場合は、その日城にいた人も連帯責任でペナルティを受けなければなりません。こころだけがお城にいなかったため、ペナルティを受けずに済んで、願いの鍵を探せたのでした。

かがみの孤城の願いの部屋は、どこにあるのでしょうか？こころが鍵を見つけて手に取った瞬間、鍵穴が出てきました。彼女は鍵を差し込んでみると、願いの部屋が現れたのです。願いの部屋は、大時計の中の振り子の奥にありました。願いの部屋に入れたこころは、願いを一つ叶えてもらえる権利を得たのです。

かがみの孤城にいる7人の中学生は、鍵を見つけられないまま2月を迎えます。ある日、リオンが部屋のベッドの下についているバツ印について、どのような意味があるのかと、オオカミさまに尋ねました。するとオオカミさまは、他にもバツ印が存在することをほのめかします。ここでは、かがみの孤城のバツ印の意味や、こころが叶えたい願いをネタバレ解説していきます。

かがみの孤城では「バツ印」が書かれている場所が、ところどころで登場しました。バツ印にはどのような意味が隠されているのでしょうか？先述のように、鍵が置かれていた場所は、「オオカミと七匹のこやぎ」がテーマになっていました。バツ印がつけられていたのは、七匹のこやぎたちが、隠れた場所だったのです。童話では、柱時計に隠れた末っ子のこやぎだけが、オオカミに見つからず助かりました。

【バツ印の場所と七匹のこやぎが隠れた場所】

• ふうかの部屋の机の下（机の下）
• リオンの部屋のベッドの下（ベッドの下）
• 暖炉の中（火のないストーブ）
• 台所の戸棚の中（台所の戸棚の中）
• アキの部屋のクローゼット（洋服ダンスの中）
• バスタブ（洗濯桶の中）
• 大時計の振り子の裏（柱時計の中）

かがみの孤城のこころは、鍵を見つけ出すために、バツ印がつけられている場所を辿っていきました。アキがルールを破ったことで、6人は狼に喰われることになります。お城のルールは絶対的で、大きな力が彼らに罰を与えることは避けられないのです。6人は狼から逃れようと、バツ印のところに隠れたのでしょう。

こころがバツ印に触ったとき、狼に食べられるまでの6人の記憶が、彼女の中に映し出されました。食べられてしまった子供たちは、それぞれバツ印の下に埋葬されていたのです。

かがみの孤城へやってきた中学生7人は、何ヶ月にもわたり鍵を探し回りました。最終的には、主人公である安西こころが鍵を見つけ出します。彼女は鍵で扉を開けて願いの部屋へ入りました。そして、こころは願い事を一つ叶えてもらえます。以前は、もしも願いを叶えてもらえるなら、自分をいじめた同級生の真田を消してもらおうと思っていました。しかし、今はアキを助けたいという思いが強くなっています。

こころは迷わず「アキを助けてください、ルールを破ったことは取り消してほしい」と願いました。こころの願いは叶えられて、アキを含めた6人は生き返ることができたのです。子供たちの絆は、さらに深くなるのでした。一方、リオンは謎を解いているうちに、オオカミさまが自分の姉であることに気づきます。

姉であるオオカミさまが仲間たちと引き合わせてくれたことに、リオンは感謝しました。そして、「みんなのことを忘れたくない」と姉に願います。オオカミさまである姉のミオは、リオンの願いを聞き入れてあげました。その後、4月になり新学期を迎えたこころは、周りの人の支えもあり学校へ行く決心をします。登校した初日に転校生としてやってきたリオンは、こころに駆け寄って笑顔で声をかけました。

かがみの孤城は、主人公であるこころの胸の内に共感して、ラストまで何度も涙が溢れたという感想が上がっていました。また、純粋なだけではない思春期の心の揺れや動きを、見事に描いた傑作だと評価する人もいました。他にも、リアルとファンタジーが同じ位の割り合いに感じるの作品は、初めてだったという感想もあります。

かがみの孤城は内容が深く、非常に感動したという声が上がっています。ページをめくるのがもったいないような、早く続きが知りたいようなワクワクするストーリーだったという感想もありました。終盤は予想外の展開だったという声もあり、再読する人も多いようです。

かがみの孤城の願いの鍵がどこに隠されているのかは、童話「おおかみと七匹のこやぎ」がヒントとなっていました。こころはバツ印がつけられている場所で、6人の辛い記憶を見ていくことになります。鍵を見つけたこころが願ったのは、みんなを取り戻すことでした。こころの決断に感動した、救われたという多くの読者の声が上がっています。

かがみの孤城の「願いの鍵」は、お城の中に隠されていました。鍵を見つけた者は、願いの部屋へ入ることができ、一つだけ願いを叶えてもらえます。かがみの孤城に集められた中学生7人は、何ヶ月もかけて鍵を探しますが、なかなか見つけることができません。

最終的に主人公のこころが、大時計の振り子の裏で鍵を見つけました。そして、こころの願いは「アキのルール違反をなかったことにすること」です。力を合わせてアキを救うことで、仲間の絆が深くなるという感動の結末でした。