いぬやしきの鮫島（ヤクザ）回が人気？あらすじ・感想や担当声優も紹介

アニメ「いぬやしき」の話の中でも人気を博す通称「鮫島回（ヤクザ回）」。ですが、他の回でも面白い話は沢山あります。では、なぜそこまで人気があるのでしょうか？今回はその理由だけでなく、いぬやしきのあらすじ、演じている声優、最終回のネタバレ感想まで一挙ご紹介いたします。

「いぬやしき・鮫島回」をお伝えする前に、まず「いぬやしき」とはどのような作品なのか。その内容についてご紹介したいと思います。

「いぬやしき」とは、奥浩哉さん原作の人気漫画です。漫画雑誌イブニングにて2014年4号から2017年16号まで連載していました。奥浩哉さんの代表作「GANTZ」はご存知のかたも多いのではないでしょうか？「いぬやしき」もその面白さから人気が沸騰し、アニメ化や実写映画化も果たしています。今回の記事では、アニメ版「いぬやしき」のあらすじをご紹介いたします。

主人公である犬屋敷（いぬやしき）壱郎は、職場の人々からも家族からも疎まれ、影の薄い冴えない日々を送っていました。唯一愛情をしめしてくれるのは、愛犬・はな子だけ。外見も58歳にして、シワや白髪だらけで老人のような風貌です。そんなある日、何気なく受けた健康診断で胃がんがあることがわかります。そして、医者から余命3ヶ月だとつげられてしまうのです。

胃がんのことを家族に言えず「ちゃんと話せば、みんな泣いてくれるのだろうか」と悩みながら、犬屋敷は夜に愛犬・はな子と散歩に出かけます。そして悲しみを抑えきれず、はな子を抱きしめ声をあげ号泣します。その時、突如空がまばゆい閃光につつまれ、次の瞬間犬屋敷は爆発に巻き込まれてしまいます。そして、どこからか「この星の知的生命体を破壊してしまった。」「復元しろ！」などと話し声が聞こえてきました。

犬屋敷が目を覚ますと、愛犬・はな子が心配そうにしています。夢かと思い帰宅します。ですがその日から犬屋敷御身体に変化が起こります。なんと、胃がんがなくなり、視力も良くなっていたのです。

自宅に帰り不思議に思っていると、体中がみるみる割れ、中から無数の兵器のような機械が飛び出してきました。

あの謎の声の持ち主に改造されてしまったのです。強靭な肉体と強力な兵器。最初は戸惑う犬屋敷でしたが、その力を正義のため人のために使うと決めたのでした。

「いぬやしき」の大まかなあらすじはおわかりいただけたでしょうか？「いぬやしき」では個性豊かな登場人物が次々に登場します。続いては、そんなキャラクターを見事に演じた声優の方々をご紹介いたします。

主人公の犬屋敷壱朗役、小日向文世さん（1954年1月23日生・64歳）は日本の俳優兼声優です。人気テレビドラマ「HERO」でメインキャストとして起用されたところ人気が沸騰し、以降多数のドラマ・映画に出演しています。

アニメ声優としては「メアリと魔女の花」でドクター・デイ役を見事演じ、声優デビューを飾ります。今回、アニメ「いぬやしき」に出演するにあたり「原作を読んですっかりはまってしまった。ファンの期待を裏切らないように頑張りたい」と意気込みを見せました。

「いぬやしき」で犬屋敷とともに事故に会い、身体を兵器にされた少年・獅子神皓（ししがみひろ）。彼は、人助けをし続ける犬屋敷とは対照的に、自身の「生きている実感」を得るため無差別殺人を行い続けます。そんな獅子神の声を声優として演じるのは、俳優・村上虹朗さん（1997年3月17日生まれ・21歳）です。俳優・村上淳さんと歌手・UAさんの間に産まれました。

2015年放送のテレビドラマ「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない」では、犬屋敷役の小日向文世さんと親子役を演じています。「いぬやしき」で声優初挑戦となり「獅子神を好きになったり、嫌いになったり」を繰り返し、悩みながら演じていたと語っています。

鮫島役・黒田崇矢さん（1965年4月17日生まれ53歳）は、日本の声優・ナレーターです。以前は、俳優・黒田隆哉として、テレビドラマ、映画、舞台と出演していましたが、2000年ごろより持病によって体調不良が顕著になり、俳優業を休業します。

そんな時「声優ならば、身体の負担も少ないのでやってみないか」と誘われ、声優に転身。その後、アニメやゲーム、ナレーションなどの仕事を行うようになり、芸名も「黒田崇矢」に改名しました。人気テレビゲーム「龍が如く」では、主人公・桐生一馬役に見事抜擢されます。そして「いぬやしき」では、極悪非道のヤクザ「鮫島」で迫力ある圧巻の演技を見せてくれました。

「いぬやしき」で鮫島役を演じるにあたって「鮫島は救いようのない極悪人。皆さんにも現実を知ってもらうため、リアルに演じました。鮫島の怖さを感じていただければ幸いです。」

と、声優としての意気込みをアピールしました。続けて「いぬやしきは他のアニメと一線を画す作品です。この作品の緊張感を是非味わってほしい」と作品の魅力についても語っています。

アニメ「いぬやしき」第4話となる鮫島回（別名・ヤクザ編）。面白いと評判の高い話ですが、はたしてどのような内容なのでしょうか？あらすじとネタバレをまとめてみました。

絶景の夜景が広がる高層マンションの一室。裸の男がただずんでいます。特定（危険）指定暴力団・講談会系幹部「鮫島」です。周囲から、「頭のネジが10本はぶっ飛んでいる」と揶揄されるほどの極悪人です。ベットには裸の女性がピクリとも動かず、うつぶせに倒れています。テーブル上にはドラッグと注射器が。そして、鮫島は部下に対し「クスリをキメすぎて動かなくなった。（女を）捨てて来い」と冷徹に命令をするのです。

弁当屋で働く「ふみの」は背が小さいのがコンプレックスですが、美人で心優しい女性です。ふみのの同僚の女性は、さぞかしイイ男と付き合っているのだろうと勘繰りますが、そんな彼女が付き合っているのは、見た目も年収もごくごく平凡な地味男「悟」。嬉しそうに家路をたどるふみのと悟。同僚はなんとも言えない表情で見送るのでした。

帰宅し、テレビをのんびり見ている2人。そんな中、悟は「そろそろ結婚してもいいんじゃないかな？」と照れながらふみのにプロポーズをします。「うん！しよう！結婚しよう！」と、ふみのは満面の笑みで応えます。子供は何人にしようか？など、将来のことを話しながら抱き合います。ですがこの幸せはいつまでも続きませんでした。

いつものように仕事を終え、自宅へと歩くふみの。携帯電話で悟と何気ない会話をしています。すると、そこへ突然車が止まり、ふみのは鮫島の部下達にさらわれてしまいます。鮫島は気に入った女を見つけては、拉致、クスリ漬けにし、死ぬまで暴行を働いていたのです。美人なふみののことも、以前から目をつけていたのでした。

高層マンションの一室。ふみのが目を覚ますと裸にされており、腕にはクスリを何回も打たれた後がありました。ふみのは自分の身に起こったことを認識していきます。

その時、鮫島がふみのに暴行しようと襲い掛かります。ですが、ふみのも大人しく言いなりになるつもりはなく、鮫島の顔面に頭突きをし、ひるんだ隙に鮫島の刀で立ち向かいます。

そんなふみのにも全く動じず、それどころかますます気に入る鮫島。一心不乱に刀を振るうふみの。偶然にも鮫島の手首を切り裂きます。大量の出血をする鮫島。駆けつけた部下たちが集まり混乱するなか、ふみのは脱出に成功し、悟の待つ自宅へと帰ります。

悟に事情を全て話し、警察に連絡しようとするも鮫島から「警察に言ったら家族全員殺す」とメッセージが届きます。奪われたふみのの携帯からでした。ハッタリだと言い、警察に連絡しようと決める2人。ですが、その時ドアを破り、鮫島とその部下たちが侵入してきました。

なんとかしてふみのを守ろうとする悟。1000万円渡すから見逃してくれと涙ながらに訴えます。そんな悟を鼻で笑い、首を絞め、殺そうとします。ふみのは悟の名を泣き叫びながら、やめるよう懇願します。ですが慈悲の心など一切持ち合わせていない鮫島に届くはずもなく、悟の意識はどんどん失われていきます。

その時部下の1人が吹き飛ばされ、見ると1人の老人が立っていました。犬屋敷が駆けつけたのです。怒りに震えている犬屋敷は次々に部下を倒し、鮫島に向かっていきます。「あんたは許せない」と言いながら、鮫島を抱きかかえながら両腕で締め続けます。焦る鮫島に犬屋敷は頭に何発も銃弾を打ち込まれ、気を失ってしまいます。

犬屋敷が意識を取り戻した時には、すでにふみのは鮫島達にさらわれた後でした。死んでしまったかに思われた悟は、犬屋敷の懸命な心臓マッサージにて息を吹き返します。

ふみのを奪われ、嘆き悲しむ悟。犬屋敷がふみのの携帯に電話をすると、鮫島が出ました。そして自身の能力で位置を確認すると、悟に自宅で待つよう声をかけ、必ずふみのを取り戻すことを心に誓うのでした。

空を飛び、鮫島のもとに到着した犬屋敷は、有無をいわさず組員たちをたたきのめします。そしていよいよ鮫島との対決。「あんただけは絶対に許せない」と強い怒りをあらわにします。いくつもの銃弾を受けてもビクともしない犬屋敷に、鮫島は恐怖を覚えます。

無敵の身体を持つ犬屋敷に勝てるわけもなく、鮫島はあっさりと倒されてしまいます。ですが「家族ごと殺してやる」などと脅しをやめません。

犬屋敷はこれで終わらず、その建物にいた全ての組合員の目と頚椎めがけ、レーザーで発射します。そして「一生、自分では見ることや食べること、歩くことさえ出来なくした。自分のしたことを悔いる人生を送るんだ。」と言い残します。

再び鮫島のところへ戻った犬屋敷。ふみのの居場所を聞き出そうとするも、恨み言をいうばかりです。犬屋敷は鮫島の携帯を奪って部下に電話をし、ふみのの居場所を割り出します。

そこには、さらにクスリを打たれたであろう腕を見つめながら「もう悟のもとには戻れない」と、絶望と悲しみに打ちひしがれていました。犬屋敷は、そんなふみのの頬を両手で包み「もう大丈夫だよ」と自身の能力で癒すのでした。ふみのを抱え空を飛ぶ犬屋敷。無事にふみのを自宅へと送り届けます。

家の前では、いてもたってもいられず外でふみのを待つ悟の姿がありました。笑顔でかけよるふみの。2人は喜びに満ち溢れ抱き合うのでした。

「いぬやしき」鮫島回のあらすじはいかがでしたでしょうか？それでは、いよいよ鮫島回の人気の理由にせまります。視聴者の方からの感想をまとめてみました。

いぬやしきはもちろんフィクションの物語ですが、鮫島の怖ろしさがあまりに現実離れしている。と混乱している方もいました。

「いぬやしき・鮫島回」を見た視聴者は「とにかく怖い。けれど面白い。」という感想が多くみられました。鮫島の無慈悲な残虐非道振りに驚いた。という感想も多数ありました。

1人の弱々しい老人が、ヤクザの幹部らを一捻りにしてしまう。そんな現実ではあり得ないような展開に「興奮した。」「スッキリした」という感想も多くありました。

こちらは、展開が衝撃的過ぎて笑ってしまうという感想です。ヤクザの幹部の会合に突如現れる半裸の老人。ヤクザ達はいったい何事だと思ったことでしょうか？いぬやしきならではの、シュールな場面です。「いぬやしき・鮫島回」の人気の理由は、鮫島の絶対的な強さもありますが、それを上回るほどの犬屋敷の強さ、優しさも人気の理由のようです。

鮫島の悪役ぶりに、思わず関心をしてしまったという感想です。少しの良心も持たず、ひたすら悪の道を行く鮫島を評価する視聴者もいました。いぬやしきの中でも群をぬく悪人です。

心を削りながらでも見てしまう。という感想もありました。それほど、いぬやしきの鮫島回が面白いということのようです。

現実離れした老人対ヤクザの対決。そして人間の心を持ち合わせていないかのような「悪」の鮫島と、人間の身体ではないけれど、心優しく人間味溢れる「正義」の犬屋敷。この対比が見事に合わさったからこそ「いぬやしき」の中でも人気の高い回になったようです。

「いぬやしき・鮫島回」で、犬屋敷に倒された鮫島。その後の行方はどうなったのでしょうか？その行方と最終回の感想・ネタバレをご紹介します。

犬屋敷に、視力も身体の自由も奪われた鮫島。少しは反省の色をみせるかと思いきや「殺してやる」などと暴言を吐き続けます。それどころか「なぜこんな目に合うのかわからない」と、自分のしてきたことが悪いことではないかのような発言もします。鮫島のその後に関しては「いぬやしき」内では特に描かれず、翌日のニュースで事件の概要が報道されるのみとなっています。

これまでは、鮫島編についてお伝えいたしましたが、続いては「いぬやしき」の最終回についてです。簡単にあらすじをご紹介しますと「巨大隕石が地球へ接近しており、世界中が死を覚悟する中、犬屋敷は人類の敵・獅子神皓と協力し命がけで地球を守ろうとする」といった内容になっています。そんな「いぬやしき・最終回」の感想をご紹介いたします。

いぬやしきの最終回では「感動した。」「泣いた」という内容の感想が、大多数をしめ、否定的な感想はほとんどありませんでした。最期まで人々のために行動する犬屋敷の考え方、生き方に、心を打たれた人も多いようでした。

いぬやしきを軽い気持ちで見始め、最終的に感動の涙を流したという感想です。最初の気持ちはどうあれ、人の心を惹きつけてやまない魅力が、いぬやしきにはあるということです。

こちらも、最初にいぬやしきについて抱いていた印象が、ガラリと変わったという感想です。いぬやしきは残酷な描写やグロデスクな場面があるため、嫌厭するかたもいますが、ストーリーに注目すると、涙なしでは見れない内容となっています。

獅子神皓に関しては、償いきれぬほど大勢の人を殺してしまったため、いぬやしき・最終回での展開は仕方なかったととらえる意見が目立ちました。それと同時に「やり直せるチャンスをつぶされた。」という同情的な意見も多数ありました。

アニメ「いぬやしき」のあらすじ・感想についてご紹介させていただきました。アニメ「いぬやしき」では原作のシーンが時間の都合で削られているところが多いですが、鮫島回では比較的カットされたシーンも少なく忠実に再現されています。最終回に関しては、結末事態は一緒なものの「漫画よりキレイに終わった」「演出に感動した」など、アニメ映像ならではの強みで人気を博しています。

「いぬやしき」は設定や登場人物のキャラクターが奥深く描かれています。原作ではアニメでカットされた細かい描写がいくつもあるので、見比べて見るのも楽しいかもしれません。今回のいぬやしきのあらすじなどを読んで、少しでも興味の出た方は、ぜひご覧になってみてはいかがでしょうか？