【ニーア オートマタ】2Bと9Sの関係は？殺したいという感情や好きな気持ちは？

ニーア オートマタにおいて、主人公を務めるのが2Bと9Sです。この記事ではニーア オートマタの2Bと9Sについて、ネタバレありでまとめて紹介していきます。

2Bと9Sが登場するニーア オートマタは、元々は2017年に発売した、プラチナゲームズ開発、スクウェア・エニックスが販売を担当するアクションRPGです。大元は、2003年に発売したドラッグオンドラグーンシリーズの後継作品で、独特な世界観と雰囲気から高い人気を集める作品になっています。国内はもちろん海外でも高い人気を誇る作品で、同時に、評価も非常に高い作品になっており、多数のゲーム賞を受賞するなどしています。

ゲームニーア オートマタの高い人気から、メディアミックス展開も積極的に行われるようになります。ゲーム本編中では語られるのみで実際には描写されない部分などの補完なども行われ、より高い人気を獲得していくに至ったのです。そして発売5周年となる2022年、アニメ化が発表されました。新型コロナの影響もあり、放送は延期なども含めながらも2023年に全12話が放送され、2024年には2期も放送されることが発表されています。

突如として地球に飛来したエイリアン。彼らは『機械生命体』を繰り出し、地球を侵略しました。これに対し人類は地上を追われ地球から月に退避することになります。月に生き延びた人類はアンドロイド兵士による地球奪還を試みることになります。

何度となく繰り返される降下作戦も決定的な打撃を与えることはできず、数千年に渡ってこの戦いは続いていました。そこに、新型アンドロイド兵士として『ヨルハ部隊』が投入されることになります。

2B（トゥービー）は、正式名称ヨルハ2号機B型とされる戦闘タイプの機体です。剣戟による近接攻撃を得意としており、冷静沈着な性格をしています。口数が少なく口調は基本的に素っ気ないものの、決して無感情というわけでもなく、女性らしい仕草や言動が垣間見えることもあります。シルバーブロンドのショートボブの髪をカチューシャでまとめ、黒いゴシック風のドレスをまとっているのが外見的特徴になっています。

その他、明らかになっているプロフィールとしては、身長はヒール込みで168cm、体重は148.8kg、スリーサイズはB84W56H88などです。誕生日や血液型などは不明、無しとなっています。

9S（ナインエス）は、正式名称ヨルハ9号S型とされる機体です。S型はスキャナータイプのことで、基本的に女性が素体となっているヨルハ部隊において、唯一男性の少年に近い見た目をしています。その役割上、本来は単独での潜入任務をこなしていますが、2Bとの出会い以降、基本的には共に行動することになりました。

ヨルハ部隊においては非常に珍しく感情表現が豊かで、2Bや担当オペレーターの21Oに注意されることも多くなっています。少年っぽい見た目らしく、同僚には人懐っこさとも言えるほどフレンドリーな態度で接しますが、対する機械生命体に対しては、辛辣な発言が多くなっています。

2Bと9Sは、ニーア オートマタ作中で始めて出会います。2Bが受けていた任務中、2Bの部隊が2Bを除いて全滅。ここに救援という形で駆けつけたのが9Sだったのです。9Sのその性格と、スキャナータイプという性質上、それまで単独任務が続き、誰かと共に任務をすることが嬉しく、積極的に話しかけました。これに対し、2Bは、塩対応とも言うべき対応をしてしまうのです。

元々ヨルハ部隊は、戦闘用のアンドロイド兵士部隊であり、部隊の規則でも『感情を持つことを原則禁止する』というものがあるほどです。加えて2Bの性格もあって、2Bは任務に必要以上の会話はしない、という対応をしました。兵士としては『任務を忠実にこなす存在』として優秀な2Bですが、これが結果的に塩対応のような状態になっていたのです。

ニーア オートマタはゲームの中でも自由に世界を巡ることができるオープンワールドタイプのゲームであるため、基本的な行動はプレイヤーに委ねられます。しかし、それらの行く先々での体験から、2Bと9Sは共に旅をする仲間、相棒のような存在になっていきます。

ゲーム序盤には、2Bと9Sがブラックボックス反応を使って強大な敵を殲滅するシーンがあります。このシーンなどからも分かるように、2人はそれぞれの特性を活かして連携していき、正しく最高の相棒という関係性を構築することになるのです。

原則として感情を持つことを禁止されているヨルハ部隊。しかし、これは裏を返せば、感情を持つだけの機能を有していることの証明でもあります。実際、2Bや9S、それ以外のヨルハ部隊の部隊員達はもちろん、レジスタンスとして活動する旧型アンドロイド達にも、それぞれ個性があり、感情を有しているのは明白です。

実際、2Bと9Sには、それぞれに対する期待や信頼感のような感情は間違いなくあると言えます。本編中の描写にはそういった感情を感じられるものも多いのです。

2Bの対応も少しずつ変わっていき、9Sが機械生命体のウイルスに感染して、2Bが殺さなければならなくなった時には、2Bは理解はしながらも躊躇うような様子さえ見せているのです。実際、首を締めて殺す際には、涙を流すなど、明らかに好きという感情を持っていました。対して9Sも、どうせ死ぬなら2Bの手で死にたいと、2Bに特別な感情を持っている言葉を発しているのです。

ちなみに、2Bや9Sのようなヨルハ部隊のアンドロイドには、拠点であるバンカーに同系統の機体のストックがあります。データのバックアップをすることで、それまでの記憶を保ったまま以降の活動を行うことができるのです。そのため、このシーンは厳密には2Bが9Sを殺すシーンではないのですが、2人の関係性を示す象徴的なシーンの1つとなっています。

上記のようにヨルハ部隊にはデータのバックアップによる記憶の保持ができますが、厳密にいえば、これは完全ではありません。バックアップはある程度のタイミングで行われており、最後のバックアップが行われてからそれ以降のデータに関しては残りません。物語冒頭では、2Bがそれを痛感するシーンがありました。だからこそ2Bは『今の9S』を失うことに涙を流すほどに感情が溢れたのです。

このような描写からファンの間では、2人の感情は、好きという感情を超え、一種の愛情のようなものだったと考察するファンもいるほどになっています。結果的にファンアートなどでは2Bと9Sをカップリングしたイラストなどが多数描かれる結果になっているのです。

アニメ1期で描かれたエピソードまででは、まだお互い好きという感情が見え隠れする状態ですが、ゲーム版の方では、それ以上の感情や真相が描かれています。ここからは2Bの感情の秘密と9Sの感情の暴走について、ネタバレありでまとめて紹介していきます。

2Bは物語冒頭、9Sに塩対応とも言われるようなよそよそしい態度を取っています。これには2Bの正体と経歴が関係しています。2Bは本当はバトルタイプのB型ではなく、脱走者や機密情報保持のために仲間を殺す必要がある際に活動する処刑人タイプのE型であり、本編で描かれる物語よりも前に何度も9Sを殺すという経歴を持っているのことが明らかになっているのです。

いわば、2Bは9Sを殺すという状態をループしている状態でした。そのため、必要以上に感情を抱かないように、いずれ殺すことになるので好きにならないように、よそよそしくしていたとも言えるのです。そもそもなぜ9Sがこれまで2Bに殺され続けてきたかというと、スキャナータイプの性質と9S自身の性質が関係していたためです。

スキャナータイプはヨルハ部隊の中でも情報に特化した部隊です。そのため、ヨルハ部隊の機密などに触れてしまう可能性が1番高い部隊でもありました。その中でも特に警戒されていたのが9Sです。9Sは感情豊かで、好奇心旺盛な性格故に、何度もヨルハ部隊の機密に触れてしまっていました。その度に2Bが殺すことになってしまったのです。

好奇心旺盛な性格が仇となっている9Sですが、それでもその感情は留まるところを知りません。物語の中で9Sはどんどん感情を暴走させていき、2Bに対しての愛情を深めていきます。好きという感情だけなら良かったのですが、実は9Sには2Bに対し『殺したい』という深層心理を持っていることも明らかになっています。ただこの『殺したい』という深層心理は、どのような経緯でそういう感情を持っているのかは不明です。

ファンによる考察では、2Bに対しての一種の独占欲であり、2Bを敵に殺されるくらいなら自らの手で殺したいと思っている説が考えられています。また、別の考察では、9Sの深層心理上では記憶には残っていないはずの2Bに殺され続けてきたことがこびりついており、2Bが殺す度に殺したいという思いが蓄積され、深層心理上では殺したいと思ってしまっているとも考察されているのです。

ニーア オートマタにおいて、2B役の声優を担当しているのが石川由依さんです。ゲーム版から声優を担当し、アニメなど他のメディアミックス作品でも担当しています。元々は6歳から子役として活動しており、声優としては2002年にデビューを果たしました。デビュー当時は声優としての活動は散発的だったものの、2013年に、アニメ『進撃の巨人』においてミカサ役を担当したことで知名度が一気に高まることになりました。

石川由依さんがこれまでに演じてきたキャラクターとしては、『ポケットモンスター』シリーズのマリィ役、『トロピカル〜ジュ!プリキュア』の一之瀬みのり/キュアパパイア役、『現実主義勇者の王国再建記』のジャンヌ・ユーフォリア役、『聖剣学院の魔剣使い』のリーセリア・レイ・クリスタリア役、『薬屋のひとりごと』の梨花妃役などを担当しています。

ニーア オートマタにおいて、9S役の声優を担当しているのが花江夏樹さんです。ゲーム版、アニメ版ともに担当しています。2011年に声優としてデビュー。男性声優としては中性的な高音の声質の持ち主であり、この声質を武器に様々なキャラクターを演じています。Youtubeにも自身のチャンネルを開設するなど、多方面に活躍しています。

花江夏樹さんがこれまでに演じてきたキャラクターとしては、『四月は君の嘘』の有馬公生役、『ダイヤのA』の小湊春市役、『デジモンアドベンチャーtri』の八神太一役、『ブラッククローバー』のリル・ボワモルティエ役、『ハイキュー』の星海光来役、『鬼滅の刃』の竈門炭治郎役、『ヴァニタスの手記』のヴァニタス役、『進撃の巨人』のファルコ・グライス役などを担当しています。

ここからは既にニーア オートマタを視聴している人の2Bと9Sに関しての感想をネタバレありでまとめて紹介していきます。2Bと9Sはファンの間でもカップリングが行われることが非常に多いキャラクターになっています。

元々ニーア オートマタでは、共にいる機会が多くなっており、両者の感情なども、好きだと捉えられても不思議ではないような描写が多数あるためです。このため、ファンの間でカップリングイラストなどが描かれることになっています。

ファンの間でもカップリングされることが多い2Bと9Sですが、2人の関係性は一般的なカップリングとして単純に捉えていいものではないとして、アンチカップリングな声も一定数ある状態になっています。特に2Bの正体や過去の経歴、9Sの深層心理の2Bを殺したいと思っている点など、より深く2人を知るほどに、単純にカップリングしていい存在じゃないと考える人が増える結果になっています。

いずれにしても、2Bと9Sの関係性はカップリングとしても特別であり、異質なものであるという声が多くなっています。特に9Sの殺したいほどに好き、殺される前に殺ろしたいという感情は、かなり歪んでいるとされているのです。しかし、そのいずれの場合も、経歴などをしっかり知ってしまうと一定の納得感が出てしまうというのがこの2人のカップリングの恐ろしいところだとする声が多いです。

2Bに関しても、何度も9Sを殺すという経験をしているとしたら、最初の塩対応も納得という声も多くなっています。2Bは元々任務に忠実な性格です。その性格が余計に2Bを9Sを殺すことに葛藤させたのではないかとも考察されているのです。決して殺したいわけではないにも関わらず、9Sを何度も殺すことになるというのは、他の作品にはない特殊な関係の象徴だとする声も多くなっているのです。

ニーア オートマタの2Bと9Sの関係性は、表面上は最高の相棒として描かれており、お互い好きという感情が見え隠れすることからカップリングされることも多い関係性です。しかし、その裏には2Bにも9Sにも様々な事情を抱えており、単純なカップリング関係にはないことも明らかになっています。特に9Sが深層心理では2Bを殺したいと考えているというのは中々に衝撃だったとする声が多くなっています。

この2人の関係性は、ニーア オートマタのディレクターであるヨコオタロウ氏の独特の世界観をある意味で象徴しているとも言われるほどに特徴的な形になっていると言えるのです。本編中では描かれない内容も含めて、2Bと9Sの関係性は複雑なものになっているので、まだニーア オートマタを視聴していない人は、2人の関係性にも注目しながら視聴してみましょう。