め組の大吾と救国のオレンジの違いは？設定・時系列や登場キャラクターの関係は？

「め組の大吾」は、1990年代に大ヒットした漫画です。「海猿」や「トッキュー!!」と並ぶレスキュー漫画の傑作と称されており、2020年には続編「救国のオレンジ」の連載がスタートしました。この記事では、め組の大吾と救国のオレンジとの違いについて特集します。両作品の主人公や設定、ストーリーなどの違いを比較しながら、救国のオレンジの時系列や登場人物とキャラクターなどを紹介するため、両作品の参考にしてください。

め組の大吾は、週刊少年サンデー1995年38号から1999年27号まで、全181話が連載されました。同作品の単行本は複数の形態で刊行していますが、2024年2月現在少年サンデーコミックス版全20巻が電子書籍化されており、最も読みやすいバージョンとのことです。め組の大吾は、原作漫画が大ヒットしたことで、劇場アニメ「め組の大吾 火事場のバカヤロー」やテレビドラマ「FIRE BOYS～め組の大吾～」などが制作されました。

め組の大吾 救国のオレンジは、月刊少年マガジン2020年11号より連載スタートしました。2024年2月現在連載中で、コミックスは8巻まで刊行されています。め組の大吾と救国のオレンジのシリーズ累計発行部数は、1400万部を突破しており、レスキュー漫画という分野における代表的作品として知られているのです。救国のオレンジにはテレビアニメ版があり、2023年9月30日から2024年3月までの放映がアナウンスされました。

め組の大吾の主人公は、朝比奈大吾です。朝比奈大吾は、幼い頃に火災に巻き込まれた際に、五味俊介に救助されたことから消防士になりました。消防学校での研修を終えた彼は、地元にある中央消防署めだかヶ浜出張所に配属されます。ところが、めだかヶ浜は開発中の団地であり、防災や防犯意識に乏しい住民が多く、その影響からか消防署員の士気も著しく低い環境でした。大吾は、そのような状況に鬱屈した日々を過ごしています。

め組の大吾とその続編の救国のオレンジは、ともに消防士の活躍や人間ドラマを描いた漫画でありながら、明確な違いがあると評されています。続編であることから、時系列が同じことは明確なのですが、その他には違いが見受けられ、熱心なファンの考察対象になってきました。両作品の違いとは、何でしょうか？この章では、め組の大吾と救国のオレンジの違いについて、主人公や登場人物と設定など、三項目に分けて紹介していきます。

め組の大吾と救国のオレンジとの違いで最も顕著なことは、主人公です。め組の大吾の主人公は、あらすじの章でも触れましたが、朝比奈大吾でした。朝比奈大吾はいわゆる不良少年でしたが、恩師である落合静香の導きもあって構成し、幼い頃の憧れだった消防士になっています。その後は消防隊員としていくつもの現場に臨場しており、ハイパーレスキューになり目覚ましい活躍を見せ、後に静香と結婚して一人娘の萌をもうけました。

一方、救国のオレンジの主人公は、十朱大吾です。十朱大吾については、後の章でも触れていきますが、その名前が本名ではないことが明らかにされました。朝比奈大吾と十朱大吾には、人命救助のためなら自分の身を厭わなくなるプラスにもマイナスにもなる共通点があるものの、朝比奈大吾が元悪ガキでどちらかというと陽キャなのに対して、十朱大吾は口数が少なく内向的な陰キャであるなどの相違点も見受けられるのです。

め組の大吾の設定は、主人公の朝比奈大吾の職業である消防士がメインになっています。朝比奈大吾は後にハイパーレスキューに選ばれますが、職業を描くというよりは救助する者とされる側の人間ドラマがメインの設定ともいわれていました。それに対して、救国のオレンジの設定は、レスキュー隊メインの設定になっています。そのことで、主人公の十朱大吾はもちろんですが、斧田駿や中村雪にもスポットが当たる設定でもあるのです。

また、め組の大吾が主人公の朝比奈大吾の快活なキャラクターが活躍する設定のため、ストーリーの随所にギャグやコメディタッチの部分が見られるのに対して、救国のオレンジは登場人物たちのレスキュー活動に主軸が置かれた設定であることから、シリアス描写が大半を占めています。さらに、救国のオレンジでは、レスキュー活動に用いられる資機材の解説も盛り込まれており、リアリティーがより感じられるという意見が見られました。

め組の大吾と救国のオレンジを比較して明確に違うといえるのが、ストーリー内容です。め組の大吾は、タイトルが示す通り、主人公の朝比奈大吾が前面に押し出されており、彼というキャラクターの成長物語として楽しむことができる作品でした。対する救国のオレンジは、十朱大吾を中心とした登場人物、つまり不破消防署特別救助隊全体を描いた群像劇の様相を呈しており、その点において両作品は内容的に明らかな違いがあります。

かつて週刊少年サンデー誌上にて連載されていた傑作レスキュー漫画のめ組の大吾は、2024年2月現在続編の救国のオレンジが月刊少年マガジンで連載中です。救国のオレンジが始まった際に、多くのファンの関心事になったことの一つに、両作品の時系列がありました。果たして両作品の時系列は、どのようなものなのでしょうか？この章では、め組の大吾と救国のオレンジについて、二作品の時系列と原作者を紹介していきます。

結論を先に書きますと、め組の大吾と救国のオレンジは、後者が前者の続編である関係上、時系列は同じ作品と位置付けることができます。但し、時系列ではなく時間軸には隔たりがありました。朝比奈大吾は、本格的に救国のオレンジに登場していないものの、彼のライバルにして最大の盟友である甘粕士郎は続編に出演していて、階級は消防監に昇進して現在は東京消防庁警防部の警防課長で新たな救助部隊の編成に尽力しています。

また、時系列は同じでも、め組の大吾が主人公の成長物語で、救国のオレンジが十朱大吾を中心として特別救助隊全体を描く群像劇の形を取っていることから、両作品を読んだファンの間では、「読後感が全くと言っていいほど違う」との感想が多数寄せられたとのことです。

め組の大吾の原作者は、曽田正人です。曽田正人は、1968年6月18日に、東京都で生まれました。子供の頃から漫画が好きだったとのことで、「ドカベン」や「サーキットの狼」のファンであることを明かしています。その後、日本大学藝術学部を中退し、アシスタント生活を経て1990年に「GET BACK」で漫画家デビューしました。め組の大吾を発表する前に、週刊少年チャンピオンで自転車漫画「シャカリキ!」を連載しています。

また、曽田正人は、め組の大吾の後にもバレエ漫画「昴」やロードレース漫画「capeta」を大ヒットさせています。なお、capeta以降は漫画製作におけるパートナーとして冨山玖呂と組んでいることを明かしており、クレジットにも彼の名前が記載されているのです。

2024年2月現在、月刊少年マガジン誌上にて連載中であり、テレビアニメ版も好評放映中のレスキュー作品救国のオレンジは、特別救助隊隊員の活躍や人間ドラマを描いたストーリー展開で人気と支持を集めているとのことです。また、同作品の登場人物は、個性的なキャラクターが多いと評されていました。この章では、め組の大吾の続編の救国のオレンジのメイン登場人物を、一覧にまとめてネタバレを含めながら取り上げていきます。

救国のオレンジの主人公は、十朱大吾です。十朱大吾は、不破消防署特別救助隊所属で、階級は消防士であることが明かされました。研修終了直後に救助隊員に選ばれたことで、同期の斧田駿から「救助の神様から味方されたやつ」と称されています。その一方で、山上恭介からは「監視が必要」と評されました。その理由は、十朱大吾が救助活動成功のためなら自分の身体を犠牲にすることも何とも思わないからです。

十朱大吾には、暗い過去がありました。彼の父親が経営するホテルニューナイシスが、大規模火災を起こして140人の犠牲者を出したのです。父親は、後に逮捕されて獄中死しました。このことが原因で、激しいいじめにあい入院した彼ですが、朝比奈大吾の見舞いを受けて、彼のアドバイス通り火災で亡くなった人数と同じ140人の生命を救うべく、消防士になったのです。

斧田駿は、救国のオレンジのもう一人の主人公ともいえる登場人物であり、十朱大吾と同じく不破消防署特別救助隊隊員です。活発で感情表現が豊かな駿は、同作品の狂言回し的な役割も果たしていました。十朱大吾のことを良きライバルだと思っており、彼がホテルニューナイシス社長の息子だと直接明かされて以降も、同じ部隊の仲間として切磋琢磨する姿勢を維持しています。

中村雪は、救国のオレンジ登場人物の中で、メインヒロイン的なキャラクターです。十朱大吾や駿と同じく、不破消防署に務める消防士ですが、特別救助隊員資格を得ながら救助隊員を拝命できませんでした。駿の片思い相手でもあります。雪はニューナイシス火災の被害者で、家族全員を亡くしました。その際、朝比奈大吾に救助されたことで、彼のことを英雄視しています。また、甘粕が組織しようとしているめ組に勧誘されました。

纏定家は、階級が消防士長で、千国市の生姜谷消防署特別救助隊隊員です。同隊のエース的存在であり、身体能力が非常に高く、十朱大吾をスキル的に圧倒した描写も見受けられました。十朱大吾のことをライバル視する一方で気にかけている様子も窺え、本心では認めているようです。また、出場した現場で十朱大吾や駿と会った際には、彼らの活躍に敬意を表するなど公平な思考のキャラクターであることも描かれました。

山上恭介は、不破消防署特別救助隊隊長で、階級は消防司令補です。かつては消防救助機動部隊に在籍したこともあり、実績もあることからレスキューのスペシャリストと呼ばれました。十朱大吾と駿、そして雪の研修時代の教官を務めています。十朱大吾のレスキュースキルを認めながらも、彼の自己犠牲精神の高さには警戒していました。また、彼の過去の根深さも熟知しており、彼の側に駿を置くように甘粕に願い出たのです。

五十嵐哲平は、救国のオレンジの中で十朱大吾たちのまとめ役ポジションにいる登場人物です。彼は不破消防署特別救助隊の1番員で、階級は消防士長と判明しました。確かなスキルと人物観察力の持ち主であり、現在は十朱大吾や駿たちの先輩として活躍しています。

この章では、め組の大吾と救国のオレンジに関するX（Twitter）でのつぶやきを、いくつか取り上げていきます。両作品は、インターネット上でどのような感想や評価を受けているのでしょうか？

こちらは、め組の大吾と救国のオレンジの大ファンだと思われる方のツイートです。救国のオレンジを高評価する一方で、め組の大吾はさらに面白いという感想をつぶやいています。

こちらは、め組の大吾シリーズの大ファンだと思われる方のツイートです。救国のオレンジのテレビアニメ版17話を観て、朝比奈大吾が生きていたことに感動したとつぶやいていました。

こちらは、め組の大吾の大ファンだと思われる方のツイートです。救国のオレンジのテレビアニメ版第1話を観て、め組の大吾と救国のオレンジは全く別物のようだという印象を持っていました。

この記事では、め組の大吾と救国のオレンジの違いを中心に特集してきました。救国のオレンジのストーリー展開が盛り上がっていることで、め組の大吾にも改めて注目が集まっているとのことです。是非一度、両作品を読み比べてください。