【薬屋のひとりごと】上級妃（四夫人）とは？妃の位順や品階について解説

本記事では、薬屋のひとりごとに登場した上級妃の四夫人を紹介していきます。上級妃は後宮で強い権力を持っており、主人公の猫猫と深く関わっていきます。上級妃の位順の情報や、アニメで声を演じている声優を紹介していきます。

上級妃/四夫人のプロフィールと位順を見る前に、まずは「薬屋のひとりごと」の基本情報を紹介していきます。薬屋のひとりごとは、2011年に「小説家になろう」で連載がスタートした作品で、2012年に書籍版の刊行がスタートしました。作者の日向夏は福岡県出身で、これまでに「神さま学校の落ちこぼれ」「不死王の息子」「迷探偵の条件」などの作品も発表しています。

薬屋のひとりごとでは、中華風帝国の後宮の物語が描かれています。主人公の猫猫は花街で薬屋をしていましたが、人攫いに遭遇して後宮に売られ、能力を見込まれて貴妃の毒味役になりました。また、薬屋の養父に育てられており、物語途中に本当の父親は高官であることが明らかになります。猫猫は薬と毒の知識を有しており、知識を使って後宮の騒動を解決していきます。

皇帝には跡継ぎを作る使命があるため、大勢の女性を妻として後宮に迎えています。後宮の女性たちは、下級から上級のランクに分けられており、作中では上級妃が四夫人と呼ばれています。また、四夫人にも位順というランクがあり、位順は変動する仕組みになっているため、四夫人の仲は良いとは言えません。作中では、四夫人の侍女たちが喧嘩をする様子が描かれていました。

ここからは、薬屋のひとりごとに登場した上級妃/四夫人の位順を紹介していきます。四夫人は後宮で強い権力を持っていますが、明確なランク分けがされていることが分かりました。貴妃と賢妃、徳妃、淑妃の違いを解説していきます。

品階は身分制度のことで、正一位や正二位などにランク分けされています。上級妃は一番の上のランクの正一位で、正二位の女性たちは「九嬪/きゅうひん」と呼ばれています。また、唐の時代には121名の女性が皇帝の側室でしたが、時代によって側室の人数は異なっています。側室には、皇帝の夜伽の役目がありますが、夜伽が無い肩書だけの側室も多かったと言われています。

一番の上のランクは正一位で、正一位は四夫人と呼ばれています。四夫人の中にもランクが存在しており、貴妃から淑妃、徳妃、賢妃の順に強い権力を持っています。薬屋のひとりごとでは、賢妃の梨花妃が男児を出産していますが、男児は病気で亡くなりました。また、里樹妃と阿多妃は夜伽をしていない状況のため、上級妃は複雑な関係になっています。

貴妃は皇后に次ぐ封号で、南朝宋の孝武帝が正式に封号を定めています。朝鮮半島やベトナムでも使用されており、唐の時代には韋貴妃や楊貴妃、独孤貴妃が存在していました。また、晋の時代の淑妃は九嬪に含まれており、過去に李淑妃という人物が存在したことが分かっています。

上級妃は強い権力を持っていますが、世継ぎを産むことが最大の仕事のため、子供を産めなくなれば後宮から追い出されてしまいます。薬屋のひとりごとには、九嬪の女性たちも登場しているため、四夫人から欠員が出た場合には、九嬪から四夫人に格上げされます。また、淑妃と徳妃、賢妃は貴妃よりもランクが下ですが、男児を産んだ場合には皇帝から寵愛を受けます。

里樹妃は9歳の時に先帝の妃になりましたが、先帝は物語が始まる前に崩御しています。そのため、現帝の夜伽はしておらず、自身の侍女から虐めを受けています。また、淑妃の阿多妃は世継ぎを産めない体になっていますが、皇帝の意向で後宮に留まりました。そのため、薬屋のひとりごとの上級妃たちは、いつ入れ替わってもおかしくない状況になっています。

位順の特徴と変動について知った後は、薬屋のひとりごとに登場した上級妃/四夫人を一覧で紹介していきます。上級妃は選ばれし存在のため、読者と視聴者から美しいという意見が挙がっています。上級妃のプロフィールと特徴を一覧でまとめていきます。

薬屋のひとりごとの玉葉妃は、貴妃の位順を持つキャラクターです。赤髪と碧眼が特徴的で、穏やかで聡明な性格をしています。母親は白色人種の踊り子で、玉葉妃は都を取り仕切る楊玉袁の子供として生まれたため、壬氏の推薦で上級妃になりました。また、上級妃は暗殺される恐れがあるため、警戒心が強い一面があります。

貴妃の玉葉妃の年齢は19歳です。物語冒頭では、毒性のあるおしろいを使用しており、出産したばかりの娘が体調を崩していましたが、猫猫の忠告を受けておしろいの使用を止めました。そのため、猫猫のことを気に入り、毒味役として侍女にしています。また、帝が一番気に入っている上級妃のため、寝不足が辛いと話していました。

上級妃は大勢の女官を侍女にしていますが、警戒心が強い玉葉妃は4人だけを侍女にしています。侍女頭の紅娘は数少ない常識人で、マイペースな猫猫に悩まされる様子が描かれています。また、侍女の桜花と貴園、愛藍は明るい性格をしており、猫猫が自分の体で毒の実験をしていると知らないため、「親から虐待を受けた」と勘違いしています。

貴妃の玉葉妃は、13人兄弟の末っ子です。幼少期は異母兄の玉鶯に「異民族の子」と嫌われ虐めを受けていましたが、明るい性格の玉葉妃は笑顔を見せていました。その姿を見た父親が「お前を一番にしてあげよう」と言い、言葉の通りに玉葉妃は上級妃になっています。また、玉鶯の嫌がらせは続いており、玉葉妃の姪を入内させたことが分かりました。

薬屋のひとりごとの阿多妃は、淑妃の位順を持つキャラクターです。長い黒髪と中性的な容姿が特徴的で、黒を基調とした装飾と衣服を身に着けています。皇帝相手に物怖じしない性格をしているため、「男に生まれたなら、皇帝の右腕になれた人物」と評されています。現帝の最初の男児を授かりましたが、先帝の次男の出産と重なってしまったため、子供を産めない体になったことが分かりました。

淑妃の阿多妃は、知性と精神のバランスが取れた人格者です。また、皇帝が最も愛していた妃ですが、阿多妃は妃になるのを嫌がっていたことが分かっています。物語途中には、侍女頭が里樹妃に毒を盛る事件を起こしており、事件後に阿多妃は上級妃から退きました。その後、「男装して壬氏の身代わりになる」「亡命してきた砂欧の巫女を匿う」などの様子が描かれています。

阿多妃は上級妃から退いているため、入れ替わりで楼蘭妃が淑妃になりました。楼蘭妃の父親は上級官僚で、母親は先帝の上級妃であることが分かっています。また、派手な化粧と衣装が特徴的で、約50名の付き人を抱えていることが後宮で話題になりました。猫猫は下女の服を着た「子翠」と出会っており、後に子翠の正体は楼蘭妃であることが判明しています。

薬屋のひとりごとの里樹妃は、徳妃の位順を持つキャラクターです。栗毛色の髪が特徴的で、自身の幼児体型を気にしています。先帝が少女を好んでいたため、9歳で後宮に入りましたが、先帝が崩御したことで現帝の妃になっています。また、名門の卯の一族に生まれていますが、実権を握っていた皇后が家柄主義から実力主義に移行したため、里樹妃の一族は落ちぶれつつあります。

登場当初の里樹妃は勝ち気な態度を見せていましたが、本当は気弱で小心者な性格をしています。また、「亡き夫の息子に嫁ぐ」という形で後宮に入っているため、自身の侍女に舐められていることが分かりました。先帝が崩御した時には、南の太守の老人と政略結婚させられそうになったため、里樹妃は不幸体質を持つキャラクターです。

薬屋のひとりごとの里樹妃は、侍女から虐めを受けています。園遊会では、白の衣装を着るべきでしたが、侍女から玉葉妃と被る桃色の衣装を勧められ、気付かない内に恥をかかされました。また、アレルギーがある食事を用意されたため、食べて数分後に蕁麻疹が出ています。アレルギーに気付いた猫猫は、「命に関わる」と釘を刺し、虐めを行っていた毒味役は改心しました。

里樹妃は侍女の虐めを受けていましたが、毒味役は「虐めで里樹妃を殺しかけた」と気付き、以降は里樹妃の味方をするようになりました。また、里樹妃は阿多妃が引き取る形で後宮に入っているため、阿多妃が里樹妃の保護者のような立場になっています。立場的には皇帝の側室ですが、男性との恋に憧れる年頃のため、物語途中に自分を助けてくれた馬閃に恋心を抱きました。

薬屋のひとりごとの梨花妃は、賢妃の位順を持つキャラクターです。青みがかった髪が特徴的で、上級妃の中で一番のスタイルを誇っています。初登場した時には、おしろいの毒で病を患っていたため、玉葉妃に当たり散らす様子が描かれていました。そのため、傲慢な性格と思われていましたが、実際には上級妃に相応しい品格を持つ人物であることが分かっています。

賢妃の梨花妃は、皇帝を誰よりも愛しています。そのため、世継ぎである男児を出産して喜びましたが、男児はおしろいの毒で命を落としました。また、自身も酷く衰弱していましたが、猫猫の看病で元気を取り戻したため、命の恩人である猫猫に「お気に入りの印」である簪を渡しています。玉葉妃が男児を出産した後には、自身も男児を出産したことが分かりました。

賢妃の梨花妃の侍女頭は、「杏/シン」という人物です。杏は妃候補として育てられましたが、皇帝よりも国母になる自分を愛していたため、梨花妃が皇帝に選ばれたことが分かっています。そのため、梨花妃を憎んで堕胎薬を持ち込んでいますが、悪事は猫猫に暴かれました。本来は死罪になるほどの罪でしたが、梨花妃の温情で「妃に対する暴言の罪」に変わり、後宮から追放されています。

位順と貴妃、賢妃、徳妃、淑妃について知った後は、上級妃/四夫人の子供に関する情報をまとめていきます。上級妃は子供を産む役割を担っていますが、皇后になるには条件があると予想されています。「薬屋のひとりごとの皇后は？」という疑問もまとめていきます。

上級妃には、皇帝の世継ぎを産む仕事があるため、男児を産んだ上級妃が皇后になります。ですが、確実に皇后になれる訳ではなく、家柄の力も関係すると言われています。また、梨花妃は男児を出産していますが、おしろいの毒で男児は亡くなっているため、皇后にはなれませんでした。

玉葉妃は皇帝の寵妃として登場しているため、登場した時点で一番の寵愛を受けていました。物語冒頭では女児を出産していますが、後に男児も出産しているため、正式に皇后に選ばれています。また、世継ぎ争いで子供を暗殺される危険性もあるため、玉葉妃が皇后から降ろされる可能性もあります。

位順と貴妃、賢妃、徳妃、淑妃について知った後は、薬屋のひとりごとで上級妃/四夫人の声を演じている声優を紹介していきます。薬屋のひとりごとは、2023年からアニメが放送されており、「プリキュアシリーズ」「無能なナナ」などの作品に携わっている中谷友紀子がキャラクターデザインを担当しています。声優のプロフィールと出演作品を一覧でまとめていきます。

薬屋のひとりごとで貴妃の玉葉妃を演じているのは、声優の種﨑敦美です。種﨑敦美は大分県出身で、所属事務所は「東京俳優生活協同組合」です。「美少女戦士セーラームーン」の45話を見た際に、演技に衝撃を受けたことが声優を目指したきっかけで、働いて貯めた資金で養成所に入所したと話しています。プライベートでは邦画鑑賞を趣味にしており、2023年10月に結婚を発表しました。

玉葉妃役の種﨑敦美は、「となりの怪物くん」「SPY×FAMILY」「青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない」「アンダーニンジャ」などのアニメでキャラクターの声を演じています。大人びた女性から幼い少女までを演じており、優れた演技力を持つことで「憑依型の天才声優」と呼ばれています。2023年の声優アワードで主演声優賞と助演声優賞を受賞しており、憧れの声優には沢城みゆきと田中真弓の名前を挙げています。

薬屋のひとりごとで淑妃の阿多妃を演じているのは、声優の甲斐田裕子です。甲斐田裕子は神奈川県出身で、所属事務所は「賢プロダクション」です。中学と高校で演劇部に所属しており、演劇部で芝居の面白さを知ったことが、声優を目指したきっかけと話しています。海外ドラマの吹き替えでデビューしており、プライベートでは舞台俳優の平澤智之と結婚しています。

阿多妃役の甲斐田裕子は、「約束のネバーランド」「機動戦士ガンダムUC」「真・一騎当千」「されど罪人は竜と踊る」などのアニメでキャラクターの声を演じています。デビュー当初は吹き替えを志望しており、アン・ハサウェイやエミリー・ブラント、ガル・ガドットの吹き替えを担当しています。2019年の声優アワードで外国映画賞を受賞しており、プライベートでは散歩を趣味にしています。

薬屋のひとりごとで徳妃の里樹妃を演じているのは、声優の木野日菜です。木野日菜は埼玉県出身で、所属事務所は「アミュレート」です。中学生時代に自身の特徴的な声を自覚し、「ワンピース」のアニメが声優を意識したきっかけと話しています。また、高校2年生から養成所に通っており、当時はファミリーマートのアルバイトをしていました。

里樹妃役の木野日菜は、「月とライカと吸血姫」「賢者の弟子を名乗る賢者」「天地創造デザイン部」「アフリカのサラリーマン」などのアニメでキャラクターの声を演じています。デビューして2年ほどは端役を演じており、2016年の「魔装学園H×H」で初めてのメインキャラクターを演じました。プライベートでは映画鑑賞を趣味にしており、2023年に一般男性との結婚を発表しました。

薬屋のひとりごとで賢妃の梨花妃を演じているのは、声優の石川由依です。石川由依は兵庫県出身で、所属事務所は「mitt management」です。幼少期に劇団に入団しており、高校生時代からアニメに出演するようになりました。安定した演技力を磨くために、2015年から定期的に朗読劇を開いています。

梨花妃役の石川由依は、「クオリディア・コード」「トロピカル〜ジュ！プリキュア」「聖剣学院の魔剣使い」「明日ちゃんのセーラー服」などのアニメでキャラクターの声を演じています。「進撃の巨人」のミカサ役で知名度を上げ、2014年の声優アワードで助演女優賞を受賞しました。2019年に公式ツイッターを開設しており、2021年に一般男性との結婚を発表しています。

位順と貴妃、賢妃、徳妃、淑妃について知った後は、薬屋のひとりごとに登場した上級妃/四夫人に関する感想をまとめていきます。薬屋のひとりごとは、小説と漫画がヒットを記録しているため、ファンから様々な感想が挙がっているようです。上級妃の容姿や性格に関する感想をまとめていきます。

貴妃の玉葉妃は、穏やかで聡明な性格をしているキャラクターです。下級女官の猫猫に優しく接しているため、「玉葉妃は優しい」「大笑いする玉葉妃が面白い」という感想が挙がっています。また、玉葉妃は猫猫がお気に入りで、他の人物から簪を貰ったと知って嫉妬しているため、「子供っぽい玉葉妃が可愛い」という感想も挙がっています。

梨花妃は抜群のスタイルを持つ美人キャラクターのため、「梨花妃は美しい」「梨花妃のスタイルが凄い」という感想が挙がっています。また、命の恩人である猫猫を気に入っているため、「上級妃と猫猫の今後の関係性が気になる」という感想も挙がっています。

徳妃の里樹妃は、小柄な体型の美少女キャラクターです。登場当初は勝ち気な態度を見せていましたが、本当は臆病で小心者な性格をしているため、「里樹妃の見た目が可愛い」「里樹妃はギャップが可愛い」という感想が挙がっています。また、先帝は9歳の里樹妃を側室にしているため、「先帝が気持ち悪い」という感想も挙がっています。

淑妃の阿多妃は、男装が似合うイケメンキャラクターのため、「阿多妃がかっこいい」という感想が挙がっています。また、入れ替わりで楼蘭妃が淑妃になっており、楼蘭妃の母親は元上級妃のため、「薬屋のひとりごとは人間関係が面白い」という感想も挙がっています。

本記事では、薬屋のひとりごとに登場した上級妃/四夫人の位順を紹介していきました。上級妃は強い権力を持つ存在ですが、子供が産めない場合は後宮から追い出されてしまいます。また、暗殺される恐れもあるため、上級妃の人生は過酷という意見が挙がっています。上級妃が登場した薬屋のひとりごとを見たことがない方も、本記事を参考にしながら見てみて下さい。