【GANTZ】千手観音の強さは100点級？GANTZ:Eでの最後やその後は？

GANTZ・文京区羅鼎院のミッションで登場したラスボスであり、玄野以外のメンバーを壊滅状態に追い込んだ千手観音。多彩な武器や能力、圧倒的な強さから100点級とも評され、作中ではじめて玄野に敗北を与えた異星人です。また、「GANTZ:E」にも登場し、それら個体との関係も気になるでしょう。以下では、「GANTZ」の千手観音の正体や強さ・能力、使用する武器、GANTZ:Eでの最後やその後などをネタバレ紹介します。

奥浩哉先生による漫画「GANTZ」は、2000年～2013年にかけて「週刊ヤングジャンプ」で連載されたSFバトル作品です。単行本は全37巻で構成されています。また、スピンオフ作品も展開されており、2020年からは「GANTZ:E」が連載されています。

地下鉄のホームで線路上に落ちた酔っ払いの救助に出た玄野計と加藤勝でしたが、戻る時間が遅かったために電車に轢かれました。しかし、気が付くと見知らぬマンションの一室におり、ガンツと呼ばれる謎の黒い球によって異星に飛ばされます。理由も分からぬまま、星人との戦いを余儀なくされた玄野たち。数々のミッションをこなすにつれて、星人との戦いも激化していきます。

滋賀県長浜市の向源寺で安置されている国宝・十一面観音立像をモデルに生み出された千手観音。「GANTZ」では、主人公チームと戦う仏像星人として登場しました。主力メンバーを次々と倒し、玄野に初めての敗北と絶望を与えた千手観音。一体、彼はどのような異星人だったのでしょうか。以下では、「GANTZ」の最強ラスボス・千手観音の正体や、作中での活躍をネタバレ紹介します。

「GANTZ」のあばれんぼう星人・おこりんぼう星人編のラスボスである千手観音。羅鼎院境内に安置されており、千手観音の周囲には4体の仏像星人が鎮座しています。その名の通り、無数の手には様々な武器を携え、玄野たちを追い詰めました。しかし、その正体は千手観音像に入り込んだ、異星人だったことが判明します。首を切断し、内部から姿を現した千手観音の正体と思われる生命体。

長い首と4本の腕、尻尾を生やした異形の姿で出現しました。千手観音像に入った理由は、自身と同じく複数の腕を生やしている点が似ていたからでしょう。しかし、このような異形の姿も、擬態によって作り出された姿だと言われています。そのため、千手観音の中である生命体の真の姿は、不定形生物と考えられています。もしかしたら、本当の正体はアメーバのような姿をしているでしょう。

おこりんぼう・あばれんぼう星人などを次々と倒し、クリアまでの道筋がみえてきた玄野たち。残り数体にさしかかったタイミングでラスボス・千手観音が参戦しました。共に戦ってきたものの、ここで倒れてしまった北条政信、岸本恵、鈴村貞代。玄野たちはこれまでにない絶望を突きつけられます。また、初参加ながら格闘技に精通した他メンバーも容赦なく倒れていき、生存者は玄野と加藤の2人に絞られました。

岸本を目の前で殺された怒りを糧に、千手観音に攻撃を仕掛ける玄野。しかし、驚異的な攻撃力と回復力を持つ千手観音が返り討ちにします。剣で玄野の右腕を切断し、円盤で左足を消滅させることで玄野を戦闘不能に追い込みました。玄野が重傷を負い、戦えるメンバーは加藤だけとなります。もし、ここで加藤が千手観音を倒し、ミッションをクリアできれば仲間が助かる可能性があります。

かすかな希望を胸に加藤は襲撃を開始するも、千手観音のレーザーを受けて左腕を切断します。それでも止まることなく、千手観音をYガンで捕縛しました。その時、千手観音は自ら首を斬り落とす不可解な行動を起こします。すると、胴体から異形の生命体が出現しました。これらが千手観音の正体であり、仏像を器にして戦っていたことが判明します。

正体を現した千手観音との新たな戦いに突入した加藤。スーツも使い物にならなくなり、意識が朦朧とします。しかし、最後の力を振り絞って剣を拾い上げ、千手観音の腕と首を斬り落とすことに成功しました。激戦の末、ラスボスを倒した達成感を味わる加藤。一方、千手観音はまだ倒れておらず、尻尾で加藤の胸を貫いて相打ちにしました。

そして、ミッションをクリアしてガンツの部屋に転送されたのは、千手観音の戦いで重傷を負った玄野だけでした。加藤をはじめとするメンバーたちは千手観音との戦いに倒れ、1人生き残った玄野は激しい絶望に襲われます。

GANTZ最大の敵として名があげられることも多い千手観音。その強さは100点級とも言われ、読者からも恐れられています。単純な戦いでは他の星人には劣るものの、主人公を追い詰めたという点では、他キャラに勝ります。玄野以外のメンバーを追い詰めら千手観音の使用武器も気になるでしょう。以下では、「GANTZ」から100点級の強さと評される千手観音の武器や能力、弱点などをまとめました。

千手観音の手には、それぞれ特殊能力を備えた武器が握られています。その中でも、刀剣や水瓶、香炉と呼ばれるレーダーは、ガンツスーツの耐久度を無効にする効果があります。まず、刀剣は左右に1本ずつ握られ、まるで紙を切るように人間を切断する、脅威の切れ味です。水瓶は左腕に握られている武器で、対象者だけでなく、持ち主である千手観音すらも溶かす強酸の液体が入っています。

3つ目の香炉は、左右の香炉から繰り出されるレーザー照射であり、その威力は人体を貫通させるほどです。また、レーザーはしならせながら照射させることも可能です。鞭のごとく放たれる千手観音のレーダーは回避不可能で、多くのメンバーが犠牲になりました。一方、円盤と呼ばれる武器も使用し、自身の修復だけでなく、対象者の身体の一部を消滅させる攻撃にも繰り出されています。

生体反応を逆行させる円盤を使うことで、ほぼ不死身の肉体を可能にしている千手観音。腕の多さを利用して多彩かつ強力な武器を持ち出し、玄野たちを苦しめました。また、千手観音には、生物の脳を食べることで、その者が持つ知識や経験を自分のものに出来ます。同時に、知識の習得には脳を食べたものの言語も含まれています。知能の向上に伴って、千手観音の強さも増していくでしょう。

単純な能力では他の星人に劣るものの、ほぼ不死身である修復能力や、他生物の知識や経験を習得できる能力は、千手観音の強みとなっています。千手観音の点数は正確は数字は不明ですが、玄野以外のメンバーを倒した事実から100点級と評されています。

チート級の能力や強さから100点級とも言われる千手観音。明らかな弱点は描写されておらず、文字通り最強のラスボスでしょう。一方、強いて弱点を上げるならば、強酸の入った水瓶が考えられます。人間を消滅させるほどの強酸の液体は、所有者である千手観音にも有効です。作中では桜丘聖が蹴り返した水瓶があたり、中の強酸の液体をかけられて悶絶するシーンがありました。

また、水瓶の強酸の液体は、千手観音が使用する武器も溶かすことができます。このように、水瓶は千手観音の最強の武器であり、弱点と言えるでしょう。しかし、千手観音には水瓶以外にも多くの武器を携えており、水瓶を奪うには、千手観音に近づく必要があります。もちろん、千手観音が気まぐれを起こさない限り、彼に近づいたり、桜丘のような突拍子な行動を起こすことも難しいでしょう。

千手観音の弱点を突いて倒すことは、リスクの大きさや成功率の低さから、あまり現実的はない戦法といえます。やはり、一度100点を取って強力な装備を揃えてから挑まないと、千手観音に勝つことは難しいと考えられるでしょう。

スピンオフ作品である「GANTZ:E」は、江戸時代を舞台とし、第二の任務にて千手観音が登場しました。登場シーンは本編と同じく大羅鼎院内であり、ここでもラスボス・大将首として扱われています。江戸時代編の千手観音はどのような活躍を見せたのでしょうか。以下では、「GANTZ:E」に登場した千手観音の最後やその後について紹介します。

「GANTZ:E」での千手観音は、本編と同じく大羅鼎院に安置されており、周囲には四天王型の仏像星人が安置されています。本編の千手観音とは若干のデザインの違いが見られるも、人類に興味がある点は共通しています。未知の言語で語り掛けてきたと思いきや、鎧武者となって戦いに挑みました。驚異的な強さで100点メンバーや雷蔵を倒した千手観音。その後は、ミッション初参加の市松との一騎討ちに入りました。

スーツ未着用でありながら、神通力で千手観音の攻撃に耐える市松。内部から破壊された千手観音は、胴体の切断を受けて分裂し、2体の鎧武者を生み出します。体力を限界が来た市松の隙を狙い、彼の右腕を切断した千手観音。同じタイミングで半兵衛が反撃に出ました。Zガンで千手観音の1体が破壊され、勢いに乗る半兵衛たち。お咲が左腕と両足を切断する重傷を負うも、一行は千手観音の首を討ち取りました。

しかし、首を落とされても千手観音は死ぬことはありませんでした。生首のまま浮遊し、目からレーザー照射を繰り出します。雪姫の両足が撃ち抜かれ、反撃に出た政吉のガンツスーツも壊れてしまいます。同時に、政吉の奮闘により、千手観音の生首を真っ二つに切断することに成功しました。しかし、生首が分断されても千手観音は生き続け、半兵衛がZガンを武器に戦いに挑みます。

Zガンで生首の片方にダメージを与えても、無事であるもう片方からレーザー攻撃を受け、半兵衛は両腕を失います。その時、落とされたZガンを拾った政吉によって片方の生首が撃ち抜かれ、ミッションクリアとなりました。本編では玄野以外の全員が死亡した千手観音戦。「GANTZ:E」では政吉が100点に達したことでお咲が再生され、全員が生還できました。

ミッションを達成し、政吉たちの転送が開始された瞬間、千手観音の遺体に異変が生じます。本編と同じく、千手観音の正体は、仏像を器とする不定形生物でした。仏像から糸状の生命体が出現し、お咲や半兵衛の遺体を通り過ぎて拾蔵に近づきます。彼を次の器に決めた千手観音は、鼻の穴から体内に侵入しました。転送後、ガンツの部屋に到達した千手観音。

その後は、拾像として行動を開始し、日常生活に溶け込んでいきます。そんなある日、拾蔵が生前盗みを働いていたことから、大人たちに奉行所へ差し出されそうになります。その時、目からレーザー照射を繰り出し、自分を連れ出そうとした大人たちを殺害しました。外見こそ拾蔵であるものの、中身は千手観音のままです。また、周囲から拾蔵と呼ばれたことで、自身が寄生した者の名前を改めて知ることになりました。

これまでは千手観音像に寄生していたものの、人間に寄生してからは千手観音の行動にも変化が現れ、世俗的な行動を取り始めました。また、拾蔵の記憶や知識を吸収しているため、自分の意思とは関係なしにかつて住んでいたボロ屋に足が向いてしまいます。そこには、拾蔵の帰りを待つ弟と妹が住んでいました。笑顔で兄を迎える弟妹を目の当たりにし、千手観音の目から涙が溢れます。

拾蔵の全てを食べたはずなのに、弟妹に対して感じる奇妙な感情は何なのかと疑問を覚えます。その答えは、拾蔵に寄生した際、千手観音が食べ尽くすことが出来なかった拾蔵の強い気持ちだと導きます。奇妙な満足感から人間に近い感情が芽生えてきた千手観音。その感情を否定せず、拾蔵の想いと共に生きていくことを決めました。そして、これまでひもじい思いをしてきたであろう弟妹のために魚を食べさせました。

「GANTZ:E」の千手観音は、本編を上回る圧倒的な強さを誇り、文字通り100点級の最強キャラでしょう。名前や使用する能力が同じという点から、「GANTZ」の千手観音と同じ個体ではと推測されています。一方で、両者の力の差や能力の数から、別の個体である可能性も否定できません。以下では、「GANTZ」と「GANTZ:E」の千手観音は同じなのか、それとも別の個体なのか、それぞれの説を考察しました。

「GANTZ」と「GANTZ:E」の2作品で登場した千手観音。若干、デザインの違いこそあるものの、使用する武器や技から両者は同じ個体という説が浮上しています。もし、千手観音が同一の個体だった場合、拾蔵の肉体から離れ、現代の羅鼎院に繋がると考えられます。千手観音が離れる理由は、肉体の消滅が有力視され、新たな器を求めて再び羅鼎院の千手観音に寄生したでしょう。

しかし、現代の千手観音は、江戸時代に討伐された千手観音と比べてかなり弱い印象があります。その理由は、江戸時代に経験した戦いで大幅に弱体化されたからです。政吉によって最後の1体を倒された千手観音。辛うじて拾蔵に寄生できたものの、その時点で力はほとんど残っていませんでした。そのため、江戸時代編では繰り出していた攻撃を、現代では繰り出すことが難しかったでしょう。

現代では、すでに力は衰えてしまったものの、それでも玄野以外のメンバーを倒した千手観音。江戸時代編では、現代パート以上の強さが推測され、100点級に相応しいラスボスでしょう。

上記で考察したように、「GANTZ」と「GANTZ:E」の千手観音は同一人物という説が有力視される一方、両者は別人という説も見られます。その理由は、それぞれの作品においての千手観音の強さや技のレパートリーにあります。両者を比較した場合、江戸時代の千手観音の方が圧倒的に強く、100点級の強さの持ち主です。現代の千手観音は前者より強さが劣り、技のレパートリーも少ない点があげられます。

また、千手観音の正体から同じ種族の別個体とも考えられます。もしかしたら、羅鼎院の千手観音に寄生したのは、偶然だった可能性も否定できません。果たして、2体の千手観音は同一の個体なのか、それとも別の個体なのでしょうか。現時点ではどちらの説が正しいのか、断定することは難しいでしょう。

モデルとなった仏像のごとく、圧倒的な強さと能力、多彩な武器で玄野たちを壊滅状態に追い込んだ千手観音。背中から生えた無数の腕や不気味な雰囲気から、すでに100点級の強さを感じさせるでしょう。また、「GANTZ:E」にて、拾蔵となった千手観音はその後、どのような人生を歩んだのでしょうか。以下では、「GANTZ」の千手観音に関する感想や評価を紹介します。

「GANTZ」屈指のラスボスであり、読者にも絶望を与えるほどの衝撃となった千手観音。加藤の決死の行動がなければミッションクリアはなし得なかったでしょう。まさに、生きるか死ぬかのスリリングな展開された千手観音戦。SNSでは、GANTZの千手観音編が好きとの感想が寄せられ、ガンツチームと千手観音の手に汗握る戦いは、ファンの間で根強い支持を得ています。

一部読者からは、トラウマを植え付けられそうな怖いキャラとも評された千手観音ですが、SNSでは千手観音のデザインが好き、かっこいいとの声も多く見られます。玄野たちにとっては攻略が難しかったラスボスでしたが、仏像をモデルにしたキャラデザが読者の注目を集めました。また、「GANTZ:E」では、デザインを若干変えて登場しており、こちらの千手観音の動向も気になるでしょう。

ミッションクリアまであと一息というタイミングで登場した千手観音。計り知れない強さだけでなく、ガンツチームを次々と倒していく凄まじさは、読者に衝撃や恐怖を与えました。また、SNSでは、千手観音が登場した際の絶望感が大きいとの感想も見られます。「GANTZ:E」でも登場し、本編以上の強さを発揮した千手観音。圧倒的な強さと計り知れない存在感からトラウマになったとの声も寄せられています。

千手観音のイメージについて、SNSでは仏像をモチーフにしたデザインがかっこいいと好意的な感想が寄せられた一方で、怖いとの声も見られます。背中に生えた無数の腕はもちろん、ガンツチームを一掃する計り知れない強さは、玄野だけでなく読者にも恐怖を与えたでしょう。また、数ある敵キャラの中で一番怖いキャラとして千手観音の名前が浮上しており、読者に強烈な印象を残したでしょう。

「GANTZ」では、主人公チームを追い込んだラスボスとして知られ、その強さは100点級とも言われた千手観音。しかし、その後のストーリーで登場したラスボス級の星人と比較すると、それほど強くはないとみられるでしょう。また、SNSではZガンで倒せそうとの考察から、40点くらいとの見方も寄せられています。果たして、千手観音の真の強さはどれくらいなのか、ミステリアスなキャラクター性が興味をそそるでしょう。

「GANTZ」の千手観音の正体や強さ、能力、GANTZ:Eでの最後やその後などをまとめました。玄野に絶望を与え、読者にも衝撃を与えた千手観音。その強さはまさに100点級であり、敵キャラの中でもっと強烈なインパクトを放ったでしょう。また、GANTZ:Eへの登場から、千手観音への注目が高まっています。果たして、両者にはつながりがあるのか、拾蔵として生きる千手観音のその後が気になるでしょう。