推しの子のジャンルは何？サスペンスやラブコメなどあらすじ・感想から考察

芸能界を舞台に、母親の死を真相に迫る主人公の復讐劇をメインに描いた「推しの子」の漫画。作品のテーマから、サスペンス作品に分類されています。一方で、主人公の転生や恋愛要素から、転生系やラブコメ系とも言われています。果たして、「推しの子」の漫画はどのジャンルに分類されるのでしょうか。以下では、「推しの子」のジャンルはサスペンスやラブコメか、漫画のあらすじや感想をもとに考察しました。

2020年から「週刊ヤングジャンプ」で連載されている「推しの子」の漫画。赤坂アカ原作、横槍メンゴ作画による作品で、単行本は2023年7月時点で計12巻が刊行されています。また、2023年4月にはアニメシリーズが開始され、放送終了後に2期制作が発表されました。

人気アイドル・アイの双子の兄妹として誕生したアクアとルビー。2人は、生前にアイの大ファンだった産科医と少女でした。推しの子に転生した2人は、母親となったアイを影ながら応援し、幸せな日々を送っていました。しかし、アイがストーカーに殺害された事件を受け、2人の人生は一変します。そして、成長したアクアは、芸能活動をしながら母親・アイの死の真相を探りに出ます。

サスペンスやラブコメ、転生などあらゆる要素をミックスした独創的なストーリーが見どころの「推しの子」。一方、あまりにも多彩な要素のため、「推しの子」のジャンルは何なのか、疑問に思った方も多いでしょう。サスペンス要素が強めでありながら、転生やラブコメとも呼べる「推しの子」の漫画。以下では、「推しの子」のジャンルについて、サスペンスなのかラブコメなのか、あらすじや感想をもとに考察しました。

かわいらしい絵柄やラブコメ要素もあり、少女漫画としても読める「推しの子」の漫画。掲載誌が「ヤングジャンプ」なので、広い意味でのジャンルは青年漫画に分類されるでしょう。青年漫画といえば、かつては成人男性をターゲットにしたハードな作品が多いですが、近年は女性読者も増えています。また、青年漫画に分類されながら主人公は高校生など、幅広い作風が見られます。

「推しの子」のジャンルは、複雑なストーリー展開からサスペンスやラブコメ等、1つのジャンルに絞ることは難しいです。それら複数のジャンルをまとめて青年漫画に位置付けているでしょう。

「推しの子」のジャンルは、広い意味では青年漫画に分類される一方、読者によってはサスペンスやラブコメ、または転生系など捉え方が異なります。このように、1つのジャンルに絞ることは難しい「推しの子」。しかし、1作品で様々な要素を楽しめる作風が漫画の見どころとなっています。以下では、「推しの子」の漫画のジャンルについて考察しました。

芸能界という華やかな世界を舞台にした「推しの子」ですが、メインテーマは母親の死の真相に迫る主人公の復讐劇です。物語も終盤に近づき、事件の黒幕の正体に近づきつつある「推しの子」。かつて人気を博したアイドル・アイを死に追いやった犯人の目的は何なのでしょうか。また、作中では新たな殺人事件や犯人にまつわる衝撃的な事実も明かされ、そのような展開も作品のサスペンス感を深めているでしょう。

「推しの子」といえば、サスペンス要素が強いと言われる一方、主人公である双子の兄妹の設定から転生チート系とも考察されています。生前、アイドル・アイの熱狂的なファンだったゴローとさりな。さりなは病死、ゴローは何者かに殺された後、アイの子供として誕生しました。転生後はアクアとルビーと命名され、推しの子として母親であるアイを応援します。

しかし、作中では推しアイドルの子供として生まれ変わったこと以外、転生に関する要素はあまり見られません。そのため、「推しの子」は転生チート系には分類されないとの見方もあります。

「推しの子」といえば、サスペンス要素が強いですが、ラブコメ要素も含まれています。作中では、アクアと有馬かな・黒川あかねとの恋愛が示唆されています。3人の関係をクローズアップすることで、ラブコメにも分類できるでしょう。

表舞台は華やかな芸能界に潜む闇や、謎解き要素の多さでファンを魅了する「推しの子」。個性が光るキャラクターの登場も見どころであり、それぞれの関係性も気になるでしょう。以下では、「推しの子」の登場キャラクターを一覧にまとめました。

「推しの子」の主人公であり、本名は星野愛久愛海（あくあまりん）です。転生前は雨宮吾郎といい、双子を妊娠したアイの担当医でした。何者かに殺害された後、アイの双子の息子として転生し、子役として芸能活動を開始します。母親である・アイの死に黒幕がいるとにらんだアクア。事件の真相を知るため、アイを死に追いやった黒幕への復讐を目論み、芸能界に入ります。

アクアの双子の妹であり、本名は星野瑠美衣です。生前は、ゴローが勤務する病院で闘病生活を送っており、同い年のアイドル・アイの熱狂的なファンでした。12歳で病死するも、後にアイの双子の娘に転生しました。憧れだったアイドルを目指しており、後に新生B小町としてアイドルデビューを果たしています。

アイドルグループ・B小町の絶対的エースであり、アクアとルビー兄妹の母親です。芸能事務所のスカウトを受けてアイドルデビューを果たし、不動の人気を誇ったアイ。私生活では16歳の時に双子の兄妹を極秘出産し、以降も子供の存在は隠してアイドル活動を続けていました。しかし、東京ドーム公演の当日に、自宅に押しかけてきたストーカーに刺され、20歳で亡くなりました。

「10秒で泣ける天才子役」と評された子役出身の役者です。年齢はアクア・ルビーより1歳年上で、ベレー帽がトレードマークです。旬を過ぎたことで仕事が少なくなり、同じく子役出身の黒川あかねの人気にライバル心を持ってます。後に新生B小町に加入し、歌唱力を見込まれてセンターに就任しました。

劇団ララライに所属する子役出身の女優です。頭脳明晰で努力家でもあり、圧倒的な演技力が賞賛される一方、自己肯定感の低さが玉にキズでしょう。アクアとは、恋愛リアリティーショーで共演し、自身の炎上騒動で助けられたことを受けて恋人同士になりました。一方で、アクアの復讐も知っており、彼の協力者として黒幕の正体に迫っています。

恋愛リアリティーショーに出演した現役の女子高生ユーチューバーです。実年齢は25歳であるものの、公称は18歳とサバを読んでいます。B小町のアイのファンであり、自身もアイドルのオーディションを受けていたMEMちょ。アクアの誘いを受けて新生B小町に加入、持ち前のマーケティング力を駆使し、グループのプロデュースを行っています。

アイドル漫画でありながら、サスペンス要素を含めた独創的な作風が人気を呼ぶ「推しの子」。主人公のラブコメやギャグシーンまで、読者を飽きさせないストーリー展開が見どころです。以下では、「推しの子」の見どころについて紹介します。

アイドルでありながら、サスペンスやラブコメなど多彩な要素を盛り込んだ「推しの子」の漫画。作者は、人気作家・赤坂アカ先生と横槍メンゴ先生という豪華な顔ぶれとなっています。原作者の赤坂アカ先生は、「かぐや様は告らせたい」が広く知られ、漫画雑誌では異例となる2作品同時連載となっています。一方、作画の横槍メンゴ先生も、「クズの本懐」が話題を呼んだ作者です。

勢いのある作者・2人が織りなす世界観は、1つのジャンルにとらわれない柔軟な発想を生み出し、読み応えのある作品を生み出しています。

「推しの子」がサスペンス作品と言われる理由の1つに、伏線や謎の多さもあげられます。ストーリー序盤で、ストーカーに殺害されたアイ。しかし、事件には黒幕がいたと推測され、アクアの壮大な復讐劇が始まりました。アクアの調査により、黒幕の正体はカミキヒカルと判明します。一方、アイとはどのような関係だったのか、彼女を死に追いやった理由など、新たな疑問が浮上します。

また、一連の事件の黒幕は、アクアの前世・ゴローの殺害にも関与していたとも考察されています。果たして黒幕の正体はカミキヒカルなのか、彼の犯行の動機は何なのか、謎が深まるばかりでしょう。

アクアの復讐劇をメインに展開されている「推しの子」の漫画。サスペンス要素が強い作風のため、全体的に暗いイメージがあるでしょう。しかし、要所ごとにギャグ要素が盛り込まれており、思わぬツッコミやセリフの数々が笑いを誘います。

母親・アイの死を不審に思い、やがて復讐を目論み始めたアクア。復讐のためなら自らの犠牲は厭わない姿勢を持ち、どこか冷たい印象も感じられるでしょう。しかし、妹・ルビーを大切に思ったり、他人のために怒りを露わにする場面もありました。その時の彼の表情は闇落ちとも評されるも、前世から引き継いだ頭脳を使い、状況打破を試みます。

「推しの子」は芸能界を舞台にした作品のため、女性キャラのほとんどが役者やアイドルなど、芸能関係者が占めています。読者の目を引くかわいい女性キャラの登場も見どころである一方、アクアとの恋愛模様も気になるでしょう。クールで優しさにも満ちたアクアといえば、有馬かなや黒川あかねとの関係がクローズアップされています。

かつて天才子役と呼ばれたものの、成長後は目立った活躍が出来ずにいたかな。子役時代に共演したアクアの演技力に圧倒され、天才子役としてのプライドを潰されます。同時に、自身の目を覚ましてくれたことに感謝し、彼に特別な感情を抱き始めます。しかし、素直になれない性格が災いし、アクアの前では言葉遣いが悪くなることもありました。かなのいじらしさも、かわいいと思えるポイントでしょう。

そして、アクアを巡るかなの恋のライバルとして黒川あかねの存在も欠かせません。かなに憧れて役者を目指し、舞台女優として活躍するあかね。恋愛リアリティーショーでの窮地をアクアに救われ、彼に淡い恋心を抱き始めます。さらに、かな・アクアと共演した2.5次元舞台では、劇中で三角関係になる役どころを演じています。

「推しの子」といえば、ストーリー序盤で起きた人気アイドル・アイの殺害事件の真相があげられるでしょう。物語も終盤に差し掛かり、黒幕の正体や新たな情報が明かされています。果たして、黒幕の正体はカミキヒカルなのか、ゴローの死とも繋がりがあるのか気になるでしょう。以下では、「推しの子」の謎について考察しました。

「推しの子」がサスペンス漫画と呼ばれる理由に、双子の母親であるアイを殺した黒幕の正体に迫る展開があげられるでしょう。アイを死に追いやった犯人は、ストーカーのリョースケと判明しているものの、実は黒幕がいた可能性が示唆されています。そして、黒幕の正体は、アクアたちの父親と言われています。アイとのつながりから、黒幕は芸能関係者と推測し、不本意ながら芸能界に入ったアクア。

役者活動を続ける傍ら、ひそかにアイの殺害事件の真相を調査していました。その過程で黒幕は自分たちの父親だと突き止めています。一方、黒幕はアクアの前世である産科医・ゴローの殺害にも関与していると考えられています。生前、宮崎県の田舎の病院に勤務していたゴロー。さらに、双子を妊娠したアイの極秘出産に立ち会った産科医でもありました。

しかし、アイの出産を目前にゴローは失踪、後に何者かに殺害されたことが判明しました。ゴローを殺害した犯人は、アイを殺害した黒幕と同一人物と考察されています。なぜ、ゴローを殺害する必要があったのでしょうか。アイの極秘出産を知っていた以外の理由もあったと考えられます。また、アクアの復讐劇には妹のアイも加わり、黒幕の正体が暴かれる日も近いでしょう。

B小町のMVの撮影とアクアの舞台の慰安をかけて宮崎県にやってきた一行。偶然、アイが極秘出産した病院の近くを通りかかったルビーとあかね。その時、失踪していたゴローの白骨死体を発見しました。生前、ゴローのことが大好きだったルビーは、彼の変わり果てた姿にショックを受けます。その時、謎の少女が現れ、ゴローの死に関する意味深な情報を教えました。

アイの出産は極秘とされ、マスコミにリークされることを防ぐために宮崎県の病院にやってきたアイ一行。しかし、出産当日、アイが入った病院のうろつく不審な人物がいました。その直後、ゴローは失踪し、殺害されたと推測されています。謎の少女の話を受けて、点と点が一つにつながった感覚を覚えたルビー。アイとゴローを殺害した犯人への復讐をたぎらせます。

アクアの復讐計画を知っており、独自に黒幕の正体に迫っていた黒川あかね。作中ではアクアの復讐を手伝うことを宣言しており、あかねの内に秘められた狂気を感じさせるでしょう。一方、あかねには死亡フラグがあり、黒幕であるカミキヒカルに殺されるとも考察されています。理由の1つ目に、アクアが幼稚園で読んでいた京極夏彦先生のサイコロ本があげられます。

単なるギャグシーンと思いきや、アクアが読んでいた本「絡新婦の理」は実在のタイトルです。さらに、小説では織作茜という女性が死亡しており、名前の一致からあかねの死亡が予想されました。その他にも、劇団ララライに送られた白いバラも、あかね死亡の伏線と考えられています。白いバラの送り主は、劇団OBのカミキヒカルであり、事あるごとに花を贈っていました。

一方、白いバラは、カミキヒカルと一緒に描写されているシーンが多くみられます。さらに、アイが殺される直前、ストーカーから受け取った花束も白いバラでした。つまり、白いバラを贈られることは、カミキヒカルの次の標的を示唆しているでしょう。本作品の黒幕であり、歪んだ性癖を持つサイコキラー・カミキヒカル。作中では、女優の片寄ゆらが標的にされ、殺害されています。

殺害される直前、片寄ゆらの右目には星が現れており、これらがカミキの標的になった原因と考えられています。「推しの子」の一部のキャラに描写された目の星は、キャラの才能やカリスマ性を表し、人気アイドル・アイにも見られました。また、黒川あかねの目にも星が描写されており、白いバラもあいまって死亡フラグが濃厚となっています。

以下では、少しずつ明かされてきた作中の謎の解明に期待が高まる、「推しの子」に関する感想や評価を紹介します。

テレビアニメ化を機に、原作漫画への注目を高まっている「推しの子」。アイドルものを彷彿させながら、読者の予想を上回る展開が続き、次々気になる要素が出てきたとの感想も見られます。また、「推しの子」は、大人から子供まで楽しめる作品とも評されています。主人公の恋愛要素だけでなく、本作品の黒幕の正体は誰なのか、アクアの復讐劇は果たされるのか、ファンの興味は尽きないでしょう。

「推しの子」といえば、アイドルもののイメージが強いですが、ストーリーはダークな要素も多くみられます。SNSでもサスペンスを彷彿させる、思っていたものと違うとの声が寄せられる一方で、続きが気になるとの感想も多く見られます。華やかな世界観とシリアスなストーリーをかけあわせた、独特の作風も「推しの子」の見どころであり、アニメ2期を期待する声も見られます。

「推しの子」は、掲載雑誌のターゲット層から青年漫画に分類されるも、明確なジャンルは指定されていません。そのため、読者ごとに「推しの子」のジャンルは異なり、サスペンスものや転生系とも言われています。一方、SNSではかわいらしい絵柄や主人公の恋愛要素から、ラブコメだと勘違いしていたとの声も見られます。このように、1つのジャンルに絞り切れない点も「推しの子」の魅力でしょう。

アイドルものと思いきや、殺害されたアイドルの死の真相に迫るというハードなストーリー展開である「推しの子」の漫画。アイドル漫画として読み始めた読者の多くは、予想を上回る衝撃展開に驚いた方も多いでしょう。また、作中では殺人事件を匂わせる展開も示唆されており、アイドルものらしからぬ作風からヘビーな展開とも言われています。

アニメ化や主題歌のヒットを受けて、さらなる人気を見せる「推しの子」。アイドルものの華やかな作風と思いきや、母親を殺害された主人公の復讐劇というダークな展開がファンの興味を引き立てています。SNSでは、登場人物の感情の分かりやすさや作画の良さからコミックス版が好きとの声も寄せられています。黒幕の正体に近づきつつある中、復讐に燃えるアクアとルビーの今後も気になるでしょう。

「推しの子」といえば、主人公・アクアが追う黒幕の正体が注目されがちででしょう。一方で、舞台が芸能界という設定からその世界の裏事情も丁寧に描かれているとの感想も見られます。近年、芸能界での不祥事が相次ぐ中、「推しの子」で描かれた芸能界の闇もまた、興味深いものでしょう。表では華やかに見えるも、裏ではドロドロした世界が広がっており、ギャップのある世界観も「推しの子」の見どころです。

「推しの子」のジャンルについてあらすじや感想をもとに考察しました。サスペンスやラブコメ、転生系など、複数の要素を盛り込んだ「推しの子」の漫画。ストーリーはサスペンスものであるものの、それらを感じさせない明るい世界観となっています。このように、1つのジャンルにとらわれない作風が「推しの子」の人気に火をつけたでしょう。