【ハンターハンター】ヒソカの興奮シーンとは？ズキューンの意味や名言・セリフは？

この記事では、キメラアント編を除く『ハンターハンター』ほぼ全編に登場する主要キャラの一人、ヒソカを特集します。これからヒソカの興奮シーンや謎の「ズキューン」の意味、そして彼の名言・名セリフについて解説していきますが、まずはその前に『ハンターハンター』の作品情報をお届けします。最初に『ハンターハンター』の作品概要、そして簡単なあらすじ解説へと続きます。

『ハンターハンター』は、1998年以降25年以上にわたって「週刊少年ジャンプ」で連載されている、日本の漫画家・冨樫義博による冒険漫画です。物語は、主人公のゴンが消息不明の父を見つけるためにハンターとなり、様々な試練を克服しながら成長していく姿を描いています。2022年7月時点で、デジタル版も含めたシリーズの総発行部数は8400万部を突破しており、その人気と影響力は今なお健在です。

『ハンターハンター』は、アニメをはじめとした多様なメディア展開が行われています。特にアニメについては、1998年に旧アニメのパイロット版が制作され、翌1999年にはフジテレビ系列で全62話の本編が放送されました。その後もメディア展開は続き、OVAシリーズが制作される一方、2011年には新アニメ版が放送され、劇場版アニメも2作品が制作・上映されました。

くじら島に住む少年、ゴン=フリークスは、幼い頃に森でキツネグマに襲われますが、間一髪でハンターの青年カイトに救われます。この時、ゴンは自分の父親であるジンがまだ生きており、優れたハンターとして活躍していることを知ります。ハンターという職業に特別の思い入れを抱くゴンは、ハンター試験に挑むことを決意します。やがて里親のミトが課した厳しい受験条件をクリアしたゴンは、勇んで試験会場へと向かうのでした。

ここからは、この記事のメインテーマであるヒソカ・モロウの話題に移ります。ヒソカは、漫画『ハンターハンター』に謎の奇術師として登場するキャラクターであり、オールバックのような独特の髪形とピエロを想起させるメイクが特徴です。第287期ハンター試験合格者であり、現在は幻影旅団の団員としてナンバー4に位置しています。

ヒソカは、身長は187cm、体重は91kgと大柄の体躯をしています。また、6月6日生まれということが判明していますが年齢は不詳です。性格は至って気まぐれであり、平気で嘘をつきます。また、変化系の念を使用し、その能力を戦闘に活かします。さらに、ヒソカは変態的な性質を持っており、詳しくは後述しますが、興奮すると独特な表現をすることでも知られています。

ヒソカの過去や背景は全くの謎であり、頭が切れ迅速に物事を処理する彼のことを把握するのはとても難しいとされています。一方で、戦闘の天才であり、強力な相手を見つけるとその相手が倒れるまで戦います。相手を殺害することに非常な喜びを感じる戦闘マニアなのです。相手が死亡するシーンを想像するだけで興奮し、恍惚の表情を浮かべます。後に、クロロとの戦いのためだけに団員を殺したり、幻影旅団に入団しました。

ヒソカには、常軌を逸した行動が目立ちます。ゴンやキルアの成長に対して異常な性的興奮を覚え、”勃起”したりすることもままあります。金銭や倫理、組織の制約に縛られることなく、自分の欲望を満たすためならば誰とでも結託することができます。ただし、一度手を握った相手を裏切ることは決してありません。また、自分こそが最強で孤高な存在なのであり、他人に従属したり忠誠心を示すこともありません。

同時に、ヒソカには理由なく人間を殺すという快楽殺人の傾向も見られます。一方で、ゴンやキルアのように気に入った人物に対しては、自分にとって不利益になっても体を張って守ろうとします。これは「（気に入った人間が）成長した後で自分が殺すために、今は守っている」ということなのだそうです。

ヒソカは、変化系の念能力を持ち、その能力に2つの異なる名前を与えています。1つ目は、「伸縮自在の愛（バンジーガム）」です。ゴムとガムの特性を組み合わせたもので、自分や相手にこれをくっつけたり離したり自在にできます。ただし、この能力には、ヒソカから10m以上離れると切れてしまうという弱点もあります。ヒソカはしばしばこの念能力を手持ちのトランプなどにくっつけて活用しています。

2つ目は、「薄っぺらな嘘（ドッキリテクスチャー）」を巧みに操ることです。ヒソカは自分のオーラを変化させて、色や質感を変えることが可能です。作中では、幻影旅団の象徴である蜘蛛のタトゥーを模倣することで、自身のアイデンティティを隠していました。

こうした特殊能力はそれだけでは強さを感じさせないのですが、読者があっと驚くような工夫を凝らして強敵にも勝利しています。こうした戦略がヒソカの人気の秘密ともなっています。

作者・冨樫義博は、ヒソカの過去について筆を執ることはありませんでした。そこで雑誌出版元のジャンプ編集部は、作者の同意を得て、漫画家の石田スイに執筆を委嘱しました。石田が描いたヒソカの過去には、2つの念能力を獲得した経緯などが記されています。

ヒソカは常に手ごわい相手との対戦を求めています。強力な敵との命を賭けた戦闘から得られる興奮を楽しんでいるのです。『ハンターハンター』作中では、興奮する相手との戦いをデートに例えるなど、その特異性が際立っています。ハンター試験編では、ゴンや今後強さを獲得し得る存在を「青い果実」と形容し興奮を抑えきれない様子が描かれています。興奮が収まらない時には、手ごろな相手を殺すことで気持ちを鎮めていました。

ヒソカは物語の中で何度も興奮を覚える瞬間を迎えますが、その興奮を独特の効果音で表現しています。「興奮しちゃうじゃないか」という言葉が登場すると、ほぼ同時に「ズキューン」という効果音が鳴り響きます。この「ズキューン」のほかにも、「ズギィイン」とか「ズギュウウゥゥン」といった意味不明なバリエーションも存在します。

物語の中で、ヒソカは必ずしも全ての相手に対して興奮するわけではなく、主にゴンやクロロのような特定の相手に対してのみ、いわゆる「ズキューン」という状態になるようです。

ハンター試験中、ゴンはヒソカに圧倒的な力量の差を実感させられました。しかし、その後念能力を獲得したゴンは、自信をもってヒソカに立ち向かいます。ゴンの成長にヒソカは深い感銘を覚え、興奮が抑えきれなくなってしまいます。その興奮の余韻に包まれ、ズキューンという興奮を意味する表現が口から出ると、妖しいオーラを放ちました。それから、やっとの思いで興奮を制御し、ゴンとの対決に臨みました。

『ハンターハンター』の第12巻で、ヒソカが幻影旅団の団長クロロとの一騎打ちを行った時のことです。4行詩の予言を改変し、ヒソカの意図通りにクロロが導かれるかどうかを命を賭して戦います。その結果、クロロの洞察力を逆手に取る巧妙な作戦は見事に成功し、計画通りの結末に至りました。ヒソカは大いに興奮し、興奮を意味する「ズキューン」という効果音が轟きました。

ここで、ヒソカの「ズキューン」の意味について説明しておきましょう。初めてヒソカが「ズキューン」という反応を示したのは、『ハンターハンター』の第7巻の天空闘技場でのことでした。この時、ゴンの視線を感じたヒソカは興奮し、初めて「ズキューン」という反応を披露します。

このズキューンの描写では、ヒソカの股間に集中線が描かれていました。これがズキューンの意味を考える上でのカギとなります。ヒソカの心の中の描写でも「興奮しちゃうじゃないか…」と、明確に興奮している様子が描かれています。ズキューンとは、下半身が勃起していることを意味しているのです。

このズキューンの意味に気づいていない読者も多かったようですが、このズキューンの意味こそが『ハンターハンター』の真骨頂と言えるのではないでしょうか？

ヒソカは、自身を興奮させた過去の対戦相手を、おもちゃを蒐集するかのように映像にして脳内に記録しています。ゴンが臨死状態に追い込まれた際、親友のキルアはアルカの特別な才能を使ってこの世に連れ戻そうとしました。しかしながら、キルアの兄イルミは、アルカの特別な力に脅威を感じ排除しようと策謀を巡らせました。

イルミからの協力依頼を断れない立場にいたヒソカですが、結局イルミに悪いとは思いつつ、キルアに協力する道を選びました。ゴンのように興奮させる相手には滅多に出会えないと考えていたからです。その時放ったこの名言は、ヒソカの気まぐれさと物事への過度な執着を避ける姿勢を示す名言となってます。

グリードアイランド編において、かつて対立関係にあったゴンとヒソカは、ゲームのクリアを目指すために共闘を余儀なくされます。クライマックスとなるレイザー戦で、ヒソカがゴンに投げかけた言葉が次に紹介する名言です。

土壇場でゴンは気を失ってしまいました。レイザーがラストワンプレーで放ったボールがそのまま床に落ちれば勝利が確定します。しかし、ヒソカは念能力を駆使してボールを受け止め、それをレイザーに打ち返し勝利を手に入れました。これまでドライで気まぐれだったヒソカが、ゴンの純粋な気持ちに応えて彼の勝利への願いを実現させた名シーンとなりました。

天空闘技場で、ヒソカは貴重な相手との戦闘を繰り広げていました。その相手とは、ヒソカに興奮を与えてくれる数少ない戦士クロロでした。この戦いで、ヒソカは瀕死の重傷を受けましたが、念能力によって何とか命を繋ぎ止めます。

次の瞬間、幻影旅団のマチがヒソカの生死を確認しに現れました。その時、ヒソカの口をついて出たのがこの名言です。ヒソカは、自身を苦しめた念能力の使い手たちが属する幻影旅団を壊滅させる意志をこの名言に込めました。ヒソカの恐ろしさが際立つ名シーンであり、彼の覚悟と決意が表れています。

キメラアント編の後、ゴンは致命傷を負ってしまいます。ゴンを救うため、キルア・ゾルディックは妹アルカの特異な能力の助けを借りようとしますが、この考えにゾルディック兄弟の長男イルミが懸念を抱きます。

イルミはキルアの護衛を務めていた執事を殺害した上で、キルアとアルカの接触を阻止するためヒソカに協力を求めます。ヒソカはアルカを殺す動機はありませんでしたが、快楽を得ながらこの局面を打開させる方法を考えることにしました。

ヒソカはアルカを倒してキルアから憎まれ、さらにキルアを消し去ってイルミに怨みを買うのが最善だと結論づけます。しかしながら、キルアの家族に対する深い思いやりを目の当たりにしたヒソカは、アルカには手を出さずにその場を離れることを決意しました。物語の中で直接描かれているわけではありませんが、ヒソカの過去には家族との特殊な関係が存在していた可能性が考えられます。

念能力が封じられた状態のクロロは、偽りの団員と知りつつヒソカに除念師の捜索を依頼します。その代価として彼に一対一の勝負を約束します。その後、除念師がグリードアイランドのゲーム内に潜伏していることが判明し、ヒソカはゲームへの参加を決めます。

その後、ゲームの中で15人の参加者を集めなければならないイベントに出くわします。ゴンたち一行に誘われると、暇つぶしになると言って共闘することに同意しました。

除念師を見つけ出すという約束を果たした後、ヒソカは楽しみにしていたクロロとの一騎打ちに臨みます。しかしながら、戦闘が始まるとすぐにクロロの多彩な能力に圧倒され、ヒソカは一貫して守勢に立たされます。ヒソカは片腕と片足を失いながらも、防御の姿勢をとり続けました。しかし最後には、クロロが準備した多数の人間爆弾が爆発し、ヒソカは命を落とす結果となりました。

状況は、クロロによる圧倒的勝利を示していました。ところが、ヒソカには最後の切り札があったのです。自身の念能力である伸縮自在の「愛（バンジーガム）」を、自分に万一のことがあった際に発動するように設定していました。

この能力は彼の死後さらに強力になる特性を持っており、その効果で心臓と肺を収縮させることに成功します。その結果、「愛（バンジーガム）」は心臓マッサージのような効果をもたらし、見事に死からの復活を果たすことができました。

1999年10月から2001年3月まで放送された、旧アニメ『ハンターハンター』でヒソカを演じたのは声優の高橋宏樹（たかはし・ひろき）です。以下、プロフィールや主な出演作品・演じたキャラを紹介します。

声優の高橋広樹（たかはしひろき）は、1974年9月7日に東京都で生まれました。彼はマック・ミックに所属しており、声優としてのキャリアを築いています。

高校卒業後、彼は東京アナウンス学院の放送声優科に進学し、声優としてのスキルを磨きました。そして、彼のデビュー作は1994年のテレビアニメ『マクロス7』の金龍役でした。その後、高橋広樹はアニメはもとより洋画や海外ドラマの吹き替えなど多くの作品で声優として活躍しています。

高橋広樹は、前述の『マクロス7』の金龍役でデビュー後、『遊☆戯☆王デュエルモンスターズ』の城之内克也役や、『テニスの王子様』の菊丸英二役、『ONE PIECE』のクイーン役、『あんさんぶるスターズ!』の斎宮宗役など幅広く演じています。

アニメ作品のみならず洋画の吹き替えにも多数出演しており、トップガンやバッドマンビギンズなど大ヒット映画のキャラクターの吹き替えも担当しています。本作『ハンターハンター』で、興奮状態の変態的なヒソカを演じた際にはとりわけ高い評価を受けています。

2011年10月から2014年9月にかけて放送された、新アニメ『ハンターハンター』でヒソカを演じたのは声優の波川大輔（なみかわ・だいすけ）です。以下、波川大輔のプロフィールや主な出演作品・演じたキャラを紹介します。

浪川大輔は、1976年4月2日に東京都で生まれた男性声優です。彼は、声優業の傍らステイラックの代表取締役を務めており、また、俳優、歌手としても活動を展開しています。

浪川は、アメリカのテレビドラマ『白バイ野郎ポンチ&ボビー』の吹き替えで、声優としてのキャリアをスタートさせます。その後、テレビアニメをはじめ洋画・海外ドラマの吹き替えを通じて数々の作品に出演し、その演技力と才能で多くのファンを魅了しています。

浪川大輔は、洋画吹き替え作品で声優デビューを果たしましたが、数々の人気アニメにも出演しています。『ルパン三世』の石川五右衛門や、『ハイキュー!!』の及川徹、『鬼滅の刃』の鋼塚蛍、そして『ジョジョの奇妙な冒険 ストーンオーシャン』のナルシソ・アナスイなど、幅広い年齢層や性格のキャラクターを見事に演じています。

また、洋画吹き替えでは、レオナルド・ディカプリオやヘイデン・クリステンセンなど世界的スターの声を担当しています。

ここまで『ハンターハンター』のヒソカ特集をお届けしてきましたが、最後にヒソカに関する感想や評価をTwitterより紹介します。

最初に紹介するのは、ヒソカの印象を語るツイートからです。変態というマイナスイメージはあるものの、とにかく強いので嫌でもキャラ性と名言が記憶に焼き付くのだと言います。名言が多い理由なのかもしれません。

次に紹介するツイートによると、『ハンターハンター』のヒソカが好きな人は、『呪術廻戦』の東堂葵も好きになりそうだと言います。キャラがシンプルであり、能力を応用することでさらに強さを増すところが両者の共通点なのだそうです。

最後に紹介するのは、この記事でも解説したヒソカとクロロの一騎打ちに痺れたというツイートからです。痺れたポイントは、念能力を奪われてガッカリするヒソカの表情だそうです。皆さんもアニメで確認してみてはいかがでしょうか？

この記事では、『ハンターハンター』に登場するキャラクター、ヒソカに焦点を当て、ヒソカの代名詞ともいえる興奮シーンや「ズキューン」の意味、そして数々の名言・名セリフを解説してきました。

ヒソカは、強い相手との対戦を渇望し、強敵との命を懸けた戦闘で得られる興奮を楽しんでいます。ハンター試験編では、ゴンや今後強くなる若手を「青い果実」と呼び、興奮を抑えきれない様子が描かれていました。また、興奮したときの効果音「ズキューン」が発せられるときには、ヒソカの股間に集中線が描かれているシーンが登場します。

ズキューンの意味ですが、下半身が勃起しているという意味を持っています。このズキューンのシーンには、『ハンターハンター』第7巻でのゴンとの戦闘シーンや12巻のクロロとの一騎打ちのシーンがあります。また、ヒソカの名言としては、自身を興奮させる強敵を玩具に例えた名言や、心惹かれるゴンの願いを叶えた時の名言、そして幻影旅団を壊滅させる強い意志を表した名言を紹介しました。