【ダンまち】モスヒュージ（苔の巨人）の能力は？ベルが遭遇した強化種の強さを考察

この記事では、『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか（ダンまち）』の主人公ベルが遭遇する苔の巨人こと、モスヒュージを特集します。

これからモスヒュージの能力や強さについて考察していきますが、その前にまずは『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか（ダンまち）』の作品情報をお届けしましょう。最初に『ダンまち』の作品概要、そして簡単なあらすじ解説へと続きます。

『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか（ダンまち）』は、小説投稿サイト「Arcadia」に投稿された作家・大森藤ノのデビュー作となるライトノベル作品です。投稿後に第4回GA文庫大賞へ応募すると、見事大賞を受賞し書籍化されることになりました。

その後、本作を基にして、次々にスピンオフ作品が誕生します。2014年には『ダンまち』のヒロイン、アイズ・ヴァレンシュタインを主人公にした「外伝 ソード・オラトリア」が、さらには2017年に同じくヒロインのリュー・リオンを主人公とした「ファミリアクロニクル episodeリュー」がそれぞれ刊行されました。

こうしたことにより、『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか』シリーズ全体の発行部数は、2023年7月現在、全世界で1500万部にも達しています。また、漫画をはじめ、テレビアニメ、劇場版アニメ、ゲームなど積極的にメディアミックス展開が行われています。

ヘスティア・ファミリアで唯一の団員である新米の冒険者ベル・クラネルは、ダンジョンで孤独な戦いを繰り広げていました。上層での戦闘中、中層クラスの強さのミノタウロスに遭遇し、たちまち窮地に陥ります。そこへロキ・ファミリアのアイズ・ヴァレンシュタインが助けに現れます。この出会いでアイズに一目ぼれしたベルは、彼女に近づきたいとの思いから立派な冒険者へと成長することを誓うのでした。

ここからは、この記事のメインテーマである『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか』のモスヒュージ（苔の巨人）の話題に移ります。物語の主人公ベルたちが対峙したモンスター、モスヒュージの正体は、苔の巨人の強化種とされています。

強化種とは仲間のモンスターを討ち、その魔石を吸収することで力を高めていく存在です。ちなみに、アニメ『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか』第3期で初登場した異端児ゼノスも他のモンスターの魔石を取り込み、自身の力を向上させています。そのため、彼もまた強化種に分類されています。

モスヒュージは、通常24階層でしか目にすることのできない、希少なモンスターです。したがって、普通25階層には出現しないのですが、ベルたちが遭遇したモスヒュージは能力が向上した強化種でした。この強化バージョンは25階層のモンスターとも戦える力を持ち、より価値の高い魔石を手に入れるために下層に降りたと考えられます。

なお、他の魔石を吸収して能力が高められたモンスターは「異常事態（イレギュラー）」として監視対象となり、その中でもさらに強力な個体は「懸賞首」と呼ばれ討伐の対象となります。オラリオで評判の冒険者でさえも討たれるぐらいですから、強化種モンスターの驚異的な力がうかがえます。

ここからは、モスヒュージ（苔の巨人）の能力や強さについて考察していきます。モスヒュージには、主人公ベルの超高速攻撃をかわせるだけの反射神経などが備わっているようです。それでは、早速モスヒュージの能力を具体的に挙げていきましょう。

モスヒュージの強化種は、初めて目にしたベルの全速力の攻撃を楽々かわせる驚異的な反射神経を披露しました。しかも、1回だけでなく2度もその攻撃をかわしています。これは偶然ではなく、計算尽くされた動きによるものです。ベルの容赦ない高速攻撃もあっさりとかわされてしまうのです。モスヒュージがどれほど優れた反射神経を持っているかわかる事例と言えるでしょう。

強化種モスヒュージは、全身から多量の種子をまるで弾丸のように射出することが可能です。しかも、単一方向だけでなく、上下左右に自在に放つことができるため、ダンジョンの通路内では、壁に跳ね返りながらあらゆる角度から敵を攻撃できます。

この攻撃方法に、ヘスティア・ファミリアのメンバーたちも戸惑います。至近距離から高速で種子が発射されますから、それを避けることはほとんど不可能です。ベルやアイシャ、そして春姫は巧妙に避けましたが、千草だけは種子の弾丸の餌食になってしまいました。

モスヒュージの強化種が放出する種子は、一度体内に入り込むと根を張り、傷口から蔦が伸びてきます。根から体内の栄養分を吸収し、蔦は急速に成長します。強引に茎を抜こうとしても、寄生された人間が苦痛に悶えるだけであり、また刃物で切り離してもすぐにまた茎が生えてきます。

治癒魔法も無力であり、回復薬を飲んでも回復したと思ったら、次の瞬間には茎によって再び体力が奪われてしまうのです。寄生された者は次第に体力を消耗し、結局は命を落とすことになります。

モスヒュージは、種を敵に命中させることで、その敵の位置を特定することができます。敵を見逃した場合でも、周囲を迂回して待ち伏せし、攻撃を仕掛けることが可能です。相手の身体に発信器を埋め込むのと同じ効果をもたらします。

モスヒュージは、仮に敵の攻撃を受けて体の苔が傷ついても、すぐに体は再生します。体内に組み込まれた魔石のおかげで、細胞が増殖し続ける仕組みがあるためです。敵にとっては非常に手強い能力と言えるでしょう。剣や刀などの武器ではモスヒュージに致命傷を与えることは難しいのです。

モスヒュージの強化種は驚くほど高い知能を持っています。その高度な知能を示すエピソードをいくつか紹介しましょう。例えば、千草とルヴィスに撃ち込まれた種子を感知し、ベルたちを待ち伏せして攻撃するシーンがあります。さらに、冒険者の身体に苔を取り付け、命のスキル「八咫黒烏（やたのくろがらす）」といった探知スキルを使用しています。

怪物進呈（モンスターパレード）では、ヘスティア・ファミリアに攻撃を仕掛けたり、冒険者が撃破したモンスターの魔石を組み込むことで、自己の力を向上させています。また、火炎によるダメージを軽減するため、冒険者から奪った「水精霊の護布」を身にまとう戦術も展開していました。

ちなみに、怪物進呈（モンスターパレード）とは、自身に襲いかかるモンスターを他の冒険者たちに向かわせる能力で、アニメの第1期で既に登場していました。高い知性を持つモスヒュージも、他のモンスターに宿ることでモンスターパレードを誘発させる巧妙な手法を使っているのです。

さらに、アイシャたちが戦いで撃破したモンスターの魔石を吸収し、自己の能力をブラッシュアップさせています。自分の手を汚すことなく、冒険者にモンスター撃破を委ねることで魔石を奪うわけですから、かなり高度な知能を持っていると言えるでしょう。

ヘスティア・ファミリアのメンバーたちが遭遇したモスヒュージの強化種は、これまで作品に登場したモンスターと比較しても、はるかに高い強さを備えていると考えられます。例えば、Lv.3のルヴィスでは到底太刀打ちできずに腕を失う結果になったほか、Lv.4のベルの全速力の攻撃を回避するなど、その強さは圧倒的です。

初めてモスヒュージと戦ったベルは、「水の都」に同じ日に現れた他のモンスターたちとの違いを痛感しています。ヘスティア・ファミリアの遠征隊は、モスヒュージの強化種の強さを前に、終始、悪戦苦闘することとなりました。

千草とルヴィスは、モスヒュージによって体内に種子を注入されてしまいます。彼らを救う任務に就いた遠征メンバーたちは、モスヒュージの撃破が不可欠と判断し、ベルたちはモスヒュージとの戦いに挑む決意を固めます。しかしながら、同じ種族のモンスターの魔石を組み込んだ強化種の強さは驚異的であり、遠征メンバーたちは苦戦を強いられます。

いよいよ遠征隊メンバーとモスヒュージの激闘が開始されました。モスヒュージはヴェルフたちには目もくれず、アイシャを集中的に攻撃します。メンバー全員の力量を的確に見極め、アイシャを仕留めることが敵を打ち倒す鍵であると理解しているようでした。さらに、モスヒュージがモンスターパレードを発動したことで、他のモンスターたちも襲いかかってきます。

周囲が混沌とする中、視界の奥からベルが現れます。ベルは、4分間かけてエネルギーをためたファイアボルトでモンスターたちに攻撃を仕掛けます。強化種は炎に飲み込まれて全身が燃え尽き、ダンジョンの広間の中央へと吹き飛ばされました。

その後、ベルとモスヒュージとの一騎打ちが始まりました。ベルは自ら考案した魔法と斬撃により同時にエネルギーを蓄積し、「聖火の英斬（アルゴウェスタ）」でモスヒュージに決定的な一撃を加えました。強化種モスヒュージは遂に敗れたのです。一方、失った片腕は元通りにならなかったものの、ルヴィスは一命をとりとめます。千草も何とか無事で、一行はリヴィラの街へ帰還しました。

ところで、モスヒュージは、『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか』原作本の何巻に登場するのでしょうか？モスヒュージが原作本に登場するのは、『ダンまち』単行本の12巻となります。

Dランクに昇格したヘスティア・ファミリアは、ギルドから新たな遠征の任務が与えられます。この任務には、ミアハ・ファミリアのダフネとカサンドラ、タケミカヅチ・ファミリアの桜花と千草、そしてアイシャ・ベルカが助っ人として参加し、派閥連合が結成されます。

一行は一路遠征へと出発するのですが、25階層に到達した後、24階層に戻る途中、右腕を失った冒険者を襲うモンスターを見つけます。そのモンスターこそ、苔の巨人ことモスヒュージだったのです。

モスヒュージは、アニメ『ダンまち』4期に登場します。ここで、主人公ベルは、強化種・モスヒュージ討伐に向かいます。しかし、狡猾なモスヒュージは、ベルたちが追ってくることも見越して罠を用意していました。やがて、ベルとモスヒュージの戦闘が始まりますが、ベルはモスヒュージに水中に引きずり込まれて、地下25層に落とされてしまいました。

このように、モスヒュージはアニメにも登場するのですが、この続きが気になる方は、DVDなどでアニメ『ダンまち』4期を視聴してみてはいかがでしょうか？

ここまで『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか』のモスヒュージ（苔の巨人）特集をお届けしてきましたが、最後にモスヒュージに関する感想や評価をTwitterより紹介します。

最初に紹介するのは、アニメ4期を観た方のツイートからです。主人公ベルとモスヒュージの戦闘シーンがよかったと言います。あくまでベルが主役でモスヒュージは敵役なのですが、その不気味さがシーンを盛り上げていたようです。

続いて紹介するのは、モスヒュージの能力の限界を説くツイートからです。所詮強化種のモンスターであって、人間の言葉を話す者もいる異端児（ゼノス）とは違い心情を吐露するのは無理な話と断定しています。しかし、原作ではモスヒュージが思いを語るシーンもあるようです。

最後に紹介するのは、モスヒュージの規格外の強さを力説するツイートからです。狡猾なモンスターであり、物語が進むにつれその強さがますます伝わってくるそうです。ゼノスとは異なり話が通じないだけに本当に怖い存在だそうです。

この記事では、『ダンまち』に登場するモンスター、モスヒュージ（苔の巨人）を特集し、その強さや能力を考察すると共に、ベルとの戦闘の結末についても詳しく解説してきました。

モスヒュージは、主人公ベルが25階層で遭遇した強化種のモンスターで、他のモンスターの魔石を取り込むことで能力を高めていました。ベルの全速力攻撃をかわす反射神経を持つほか、種を利用してダメージを与えたり高い知性を有するなど、卓越した強さと能力を備えていました。モンスター討伐の任務にあたる遠征メンバーを苦しめますが、最後はベルの「聖火の英斬（アルゴウェスタ）」に討たれ死亡しました。