【聲の形】真柴智はいいやつ?サイコパス疑惑やアニメと原作漫画の違いも考察

『聲の形』の個性的なキャラ・真柴智はどのような人物なのでしょうか?この記事で解明していきます!『聲の形』は、大今良時によるいじめ問題をテーマとした漫画作品です。原作漫画が手塚治虫文化賞新生賞を受賞したほか、アニメ映画が日本アカデミー賞優秀アニメーション作品賞に輝くなど話題作となっています。この記事では「いいやつ」と評価される一方で「怖いサイコパス」とも言われる真柴智にスポットを当て、原作漫画とアニメでの人物像の違いやその理由について考察します。

【聲の形】真柴智はいいやつ?サイコパス疑惑やアニメと原作漫画の違いも考察のイメージ

目次

  1. 聲の形の真柴智とは?
  2. 聲の形の真柴智はいいやつ?アニメ映画と原作漫画の違いは?
  3. 聲の形の真柴智の過去や対話の拒否
  4. 聲の形の真柴智のアニメ声優
  5. 聲の形の真柴智に関する感想や評価
  6. 聲の形の真柴智まとめ

聲の形の真柴智とは?

聲の形の作品情報

「聲の形」は、小学生のいじめ問題がテーマとなっている作品です。やがて主人公の少年が高校生になり、そこで出会うのが、この記事で特集するイケメンかつ頭脳明晰な真柴智です。はたして真柴智はどのようなキャラなのでしょうか?

これから、いいやつと言われる反面、怖いとも言われる真柴のサイコパス的な行動や、アニメと原作漫画の違いなどを考察していきますが、その前に『聲の形』の作品情報をお届けしましょう。最初に聲の形の作品概要、そして簡単なあらすじ解説へと進みます。

聲の形の概要

『聲の形(こえのかたち)』は、日本の漫画家・大今良時によるいじめ問題をテーマとした漫画作品です。講談社の「別冊少年マガジン」2011年2月号に掲載された後、2013年にはリメイク版が「週刊少年マガジン」2013年12号に登場します。その後、「週刊少年マガジン」にて 2013年8月7日(36・37合併号)から 2014年11月19日(51号)まで連載されました。

概要のイメージ

『聲の形』は、2015年の「このマンガがすごい。」オトコ編で第1位、「マンガ大賞2015」で第3位に輝いたほか、第19回手塚治虫文化賞新生賞を受賞しました。

また、2016年には山田尚子監督による劇場版アニメが制作され、同年9月17日に全国上演されました。なお、同作品は、第40回日本アカデミー賞優秀アニメーション作品賞に輝いたほか、第26回日本映画批評家大賞アニメーション部門作品賞や第20回文化庁メディア芸術祭アニメーション部門優秀賞などを受賞しています。

聲の形のあらすじ

あらすじのイメージ

何よりも退屈なことが嫌いな小学生・石田将也は、転校してきた少女・西宮硝子に興味津々で近づきます。新鮮な出会いにより退屈な日々から解放された将也でしたが、ある出来事が硝子との良好な関係に変化をもたらします。次第に将也は心を閉ざしていき、周囲から孤立してしまいます。それから5年後、高校生になった将也は、別の学校に通う硝子のもとを訪れます。

真柴智のプロフィール

ここからは、メインテーマである『聲の形』の真柴智の話題に入ります。真柴智(ましば・さとし)は、『聲の形』高校編に登場する、主人公・将也のクラスメイトです。やがて真柴は将也に興味を持ち、将也の友人の輪の中に加わることになりました。

普段は穏やかな性格をしており、いつも微笑んでいる真柴ですが、内面には何か歪んだ一面を抱えていました。過去にはクラスメイトたちからいじめを受けていたことがあります。そのため、今でもいじめを見逃すことができません。いじめの現場や加害者に遭遇すると、急に冷酷な態度をとるようになります。

人付き合いに関しても普通ではない一面が明らかとなります。例えば、永束といういささか煩い人物に対しては笑顔で「辛辣」に接し、川井という少女に対しては、彼に好意を寄せているのにもかかわらず、彼女の薄っぺらな内面を鋭く見抜き冷たくあしらいます。また、過去に自分をいじめたクラスメイトの子供たちがどのように成長するのかを見届けたいという理由で、学校の教師を志していました。

映画『聲の形』公式サイト

聲の形の真柴智はいいやつ?アニメ映画と原作漫画の違いは?

真柴智はアニメ映画ではいいやつ?

真柴は、主人公の石田将也と高校のクラスメイトでした。そのクラスには、石田が小学生の頃一緒に過ごしていた女子グループの川井みきもいました。石田は過去のトラウマにより周囲から孤立しており、一方の真柴と川井は良い関係を築いていました。

その後徐々に3人を取り巻く壁が取り払われ、彼らは同じグループで一緒に遊ぶようになります。しかし、真柴の無表情ぶりには違和感を感じた人も多かったことでしょう。この感情が見えないという特徴や後述する行動によって、原作漫画では、真柴は「怖いサイコパスなのでは?」という印象を読者に与えるようになりました。

一方、アニメ映画における真柴は、自分の意見をあまり主張せず、掴みどころのないキャラクター、いわゆる「いいやつ」として描かれています。石田や川井とよく会話していますが、喜怒哀楽の表情をほとんど見せません。何かあっても冷静に言葉を並べるだけで、感情がほとんど伝わってこないのです。

ある時、普段はメガネをかけて髪をまとめている川井が、メガネを外しストレートヘアで登校しました。周囲の女子たちは「なんで変えたの?」、「めちゃくちゃ似合ってるよ」などと口々に言いました。その様子に真柴も「へぇ、でもそれいい感じだね」とコメントしています。表情は描写されていませんでしたが、そのセリフは驚くほど通り一遍で人間味の感じられないものでした。

さらに、学校で石田に対して次のように言ったことがあります。耳の聞こえない西宮が小学生の頃いじめられていたことを話題に出して、「僕はそういうのは許せないんだよね」と述べ、「いいやつ」感を醸し出していました。その時の真柴もほとんど無表情で声に感情が込められていないようでした。さらに、西宮の辛い気持ちを軽視しているようで、若干サイコパスで怖い雰囲気が漂っていました。

最後の文化祭のシーンでは、石田が大ケガから回復し、自らの過ちを友人全員に謝罪するシーンが描かれています。その中で、川井から千羽鶴をもらった石田は「ありがとう。あと、ごめん。真柴くんも」と言います。真柴はそれに対して「いや、君はすごいよ」といいやつ感を出して伝えましたが、この場面でも真柴の反応はドライでした。真柴のあまりの感情のなさに違和感を覚えた視聴者も多かったのではないでしょうか?

真柴智は原作漫画ではサイコパスで怖い?

『聲の形』の映画版では穏当な結末を重視しているため、混乱を招く複雑な描写はほとんどありません。川井や石田に素直に興味を抱く真柴は「いいやつ」という印象を与えました。映画で真柴の過去の虐めが描かれることはなく、内面の闇は最後まで見えないままでした。原作漫画では怖いサイコパスだった真柴は、映画では「いいやつ」という、あいまいなキャラクター設定で描かれていました。

ところが、原作漫画では真柴は誰が見ても怖い「サイコパス」として描かれていました。実は、アニメ映画では原作漫画の真柴のキャラを表すエピソードのほとんどが省かれていたようなのです。原作漫画では、真柴の怖いサイコパスぶりは強烈な存在感を放っていました。また、原作漫画の真柴は小学生の頃に酷いいじめを受けていました。それ以来、真柴は「いじめる人間が悪」という信念を抱くようになったのです。

原作漫画での真柴の怖いサイコパスな一面を具体的に紹介します。将来の夢は教師になることですが、その理由は同級生の子供たちを監視したいからというのです。また、石田と友人になろうとしたのは、自分が普通の人間だと感じたかったからといいます。

さらに、平気で友人の石田を殴ったり、教師に水をぶっかけたりしています。こうした怖いサイコパスな行動は、いじめられたことが原因で性格が歪んでしまったことによるものなのでしょう。

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聲の形の真柴智の過去や対話の拒否

真柴智の過去

真柴は、小学生の頃、眉毛の太さゆえに同級生からいじめられていました。しかし、そのいじめを行っていた同級生たちが幸せに子供を授かっているのを知った真柴は、同級生の子供たちがどのように成長し、どんな過ちを犯すのかを見届けるために教師になることを考えるようになりました。

真柴は普通でありたいと望んでいたのですが、眉毛のこともあり自分が異常ではないかと思い悩みます。そこで、普通であることを証明するために橋から飛び降りた石田将也に興味を持ち接近します。しかし、石田と関わっていくうちに、自分自身の愚かさに嫌気がさします。真柴は、石田の入院中に映画作りの再開を決め、竹内のもとを訪れると従来の非礼を詫び、小学校を撮影ロケ地に使いたいと改めて提案しました。

真柴智は対話の拒否を行うキャラ?

『聲の形』は、人との対話を主要テーマとしており、作中に登場する多くのキャラクターが、コミュニケーションに問題点を抱えています。主人公の石田は、人の顔を見ることができないために、人との対話には制約があります。西宮硝子はすぐに謝ることで人との対話を拒否し、永束友宏は自分の考えを一方的に押し付けます。また、川井は他人からの評価に気づいていながらも、自己防衛のためにその事実を無視します。

この記事で取り上げている真柴も例外ではありません。石田との橋での喧嘩の際、真柴は石田を殴ったことにより、西宮結絃から「何様?」と問われると、「他人様」と冷たく答えました。この一場面だけでも、真柴が他人と自分の間に壁を築き、対話を拒否しているキャラであることがわかるでしょう。

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聲の形の真柴智のアニメ声優

豊永利行のプロフィール

ここで、アニメ『聲の形』の真柴智役の声優・豊永利行を紹介します。豊永利行(とよなが・としゆき)は、東京都八王子市出身・1984年4月28日生まれの男性声優です。スーパーエキセントリックシアターに所属し、俳優やシンガーソングライターとしても活動しています。

豊永利行は、小学生の頃、テレビの特別番組でウルトラマン制作の舞台裏を観て、「僕もヒーローになれるんだ、なりたい!」と思い、俳優を志しました。以下、彼の経歴を簡単に紹介します。1995年、アルゴミュージカル『Sing for You, Sing for Me.』で子役としてのデビューを果たします。以降、テレビドラマ、舞台、映画などでの活動を開始します。

声優デビューは、2002年のアニメ『ヨコハマ買い出し紀行-Quiet Country Cafe-』で、タカヒロ役を演じました。また音楽活動では、2010年7月に「TH・IA(ディア)」を結成したのですが、これはWebラジオ『素顔の少年』から生まれた声優・俳優ユニットです。そして翌2011年の4月27日にはCDデビューも果たしますが、ユニットは2012年の8月4日に解散してしまいました。

2018年には、声優としての活躍が評価され、豊永利行は第12回声優アワードにて主演男優賞を受賞しました。

豊永利行の主な出演作品や演じたキャラ

次に、アニメ聲の形で真柴智を演じた声優・豊永利行の主な出演作品や演じたキャラを一覧で紹介します。

  • 機動戦士ガンダムAGE(フリット・アスノ)
  • 東京喰種トーキョーグール(永近英良)
  • デュラララ!!(竜ヶ峰帝人)
  • 100万の命の上に俺は立っている(鳥井啓太)
  • ドラゴンクエスト ダイの大冒険(ポップ)
  • TSUKIPRO THE ANIMATION(大原空)
  • 文豪ストレイドッグス(谷崎潤一郎)
  • B-PROJECT(金城剛士)
  • 君と僕。(松岡春)
  • 風が強く吹いている(清瀬灰二〈ハイジ〉)

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聲の形の真柴智に関する感想や評価

ここまで漫画「聲の形」の真柴智特集をお届けしてきましたが、最後に真柴智に関する感想や評価をTwitterより紹介します。

最初に紹介するのは、アニメ映画での真柴の変わりようを残念がるツイートからです。原作のキャラが削られた結果、周りに同調するだけのつまらない存在になってしまったと嘆いていました。

続いて紹介するのは、『聲の形』の真柴の気持ちが理解できると言う方のツイートからです。真柴を悪しざまに言う人に向けて、自らの思いのたけをさらけ出していました。

 

最後に紹介するのは、『聲の形』の真柴が嫌いと言う方のツイートからです。嫌いな理由を挙げた上で、こうしてくれたら評価したと前向きな提言も添えていました。

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聲の形の真柴智まとめ

まとめのイメージ

ここまで「『聲の形』の柴智はいいやつ?」と題して、真柴の「怖いサイコパス」疑惑やアニメと原作漫画の真柴の描き方の違いなどについて考察してきました。 

『聲の形』の真柴の特徴として、セリフや表情に感情がこもっていないところが挙げられます。また、真柴の描き方には、原作漫画とアニメ映画とでは大きな違いがあります。原作漫画では、誰しも認めるサイコパスぶりを発揮していたのに対し、アニメ映画では、怖いサイコパス的なキャラ設定が大幅にカットされていたことから、観る人に「いいやつ」という印象を与えるようになりました。

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