【チ。-地球の運動について-】ノヴァクは頭が切れる異端審問官!最後は死亡した?

漫画「チ。-地球の運動について-」に登場するノヴァクについて紹介します。ノヴァクは、漫画「チ。-地球の運動について-」の全3章を通して登場するキャラクターです。「地動説」を異端として取り締まる異端審問官であるノヴァクは、凡庸なふりをして実は頭の切れる人物です。ここでは、異端審問官としてのノヴァクの仕事などを紹介します。また、ノヴァクは自らを「悪役」だったと言っています。なぜ「悪役」なのか?その理由や最後は死亡した?についてみていきます。

【チ。-地球の運動について-】ノヴァクは頭が切れる異端審問官!最後は死亡した?のイメージ

目次

  1. チ。-地球の運動について-とは?
  2. チ。-地球の運動について-のノヴァクは頭が切れる異端審問官
  3. チ。-地球の運動について-のノヴァクの最後は死亡した?
  4. チ。-地球の運動について-のノヴァクに関する感想や評価
  5. チ。-地球の運動について-のノヴァクまとめ

チ。-地球の運動について-とは?

チ。-地球の運動について-の漫画の概要

作者、魚豊(うおと)による漫画「チ。-地球の運動について-」は、ビッグコミックスピリッツにて連載された青年漫画です。連載期間は2020年9月から2022年4月まで、コミックは全8巻です。漫画「チ。-地球の運動について-」の舞台は15世紀のヨーロッパで、本作品では「地動説」を異端として、その研究に命を懸ける研究者たちと、彼らを取り締まる者の生き様が描かれています。

漫画「チ。-地球の運動について-」の作者、魚豊は陸上に人生を駆けて取り組む姿を描いた「ひゃくえむ。」の作者です。魚豊によると、前作とはテイストを変えて、サスペンス劇を執筆したいと思い、本作品を描いたということです。タイトルの「チ。-地球の運動について-」の「チ。」は、血(チ)、大地のチ、知識のチ、を意味するということです。

漫画「チ。-地球の運動について-」は、第26回「手塚治虫文化賞」のマンガ大賞、2021年の「マンガ大賞」では2位、2022年の「このマンガがすごい!」のオトコ編2位を獲得しています。2022年6月に「チ。-地球の運動について-」のマッドハウス(アニメーション制作)によるアニメ化が発表されています。放送日時や放送局などの詳細については今のところ不明ですが、2023年中に発表される可能性があると言われています。

チ。-地球の運動について-のあらすじ

「チ。-地球の運動について-」の主人公は12歳で大学に進学予定の、神童と呼ばれる少年、ラファウです。大学では神学を学ぶ予定のラファウは、ある日、地動説の研究者フベルトと出会います。地動説に魅了されたラファウですが、ラファウが住むP王国では、国の宗教である「C教」の教義によって地動説は否定されています。研究さえも禁じられている地動説を、ラファウは命懸けで研究することを決意します。

『チ。ー地球の運動についてー』 魚豊 | ビッグコミックBROS.NET(ビッグコミックブロス)|小学館

チ。-地球の運動について-のノヴァクは頭が切れる異端審問官

ノヴァクは頭が切れる異端審問官

「チ。-地球の運動について-」の舞台は、15世紀のヨーロッパです。この時代のヨーロッパのキリスト教世界では、異端審問や宗教裁判などが活発に行われ、異教徒に対して厳しい弾圧を行っていました。チ。-地球の運動について-の舞台であるP王国では「C教」を信仰しています。C教の教義によると、地球は宇宙の中心であり、宇宙が地球の周りをまわっているという「天動説」を推奨しています。

この教義に反する者を異端者として審問にかけ、火あぶりなどの刑を課すなど、厳しく断罪します。チ。-地球の運動について-の、最終章まで通して登場するノヴァクは異端者を審問する「異端審問官」です。異端審問官は、本来殺人などを行ってきた者がなれるはずのない、聖職者が勤めることになっています。ところが、ノヴァクは聖職者ではありません。ノヴァクはお金を稼ぐために様々な国の戦争に参加する傭兵でした。

異例ともいえる経歴を持つノヴァクは、仕事に対して怠惰な発言をしたり、熱心さが感じられなかったりと、審問官の中では風変わりな空気をまとっています。一見、やる気のなさそうな雰囲気を漂わせているノヴァクですが、実は頭が切れる優秀な審問官です。異端者だと疑われる者に対する審問は苛烈を極め、平気な顔で拷問を行います。ノヴァクはこのような仕事内容の詳細については、家族に教えていません。

ノヴァクはヨレンタの父

異端審問官のノヴァクにはヨレンタという娘がいます。天文学の学者であるピャスト伯の研究所で助手として働くヨレンタは、所内でただ一人の女性です。ピャスト伯は天文学の権威で、天動説の研究に人生のすべてを懸けている人物です。ヨレンタは助手といっても、女性だからという理由で雑用ばかり言いつけられており、自分の研究が思うようにできません。

ヨレンタは、いつか自分の研究を堂々と発表したいという夢を抱いており、また、性別や身分など関係なく、自由に発表できる世界にしたいと思っています。その中で、ヨレンタはバデーニとオクジーと出会ったことがきっかけで、地動説に関わっていくことになります。

ノヴァクの使命は「地動説」支持者を廃絶すること

「チ。-地球の運動について-」のP王国ではC教を信仰しており、異端審問官は教義に反する者を捕らえ、拷問するなど厳しく審問し、火あぶりなどの処刑を行います。地動説も教義に反する考え方とされており、この説を信じる者、研究する者はすべて厳罰に処されることになります。ノヴァクは、地動説を支持する者を徹底的に廃絶することが、異端審問官である自分の仕事で、使命であると考えています。

物語では、地動説を研究する者、説を信じる者、関わった者が処刑されていきます。地動説の廃絶に尋常でない執念を見せるノヴァクは、あらゆる手段で異端者を捜索し、捕らえます。そして、拷問なども平気で行い、処刑に追い込んでいます。処刑された者はすべてノヴァクが関わっているということです。

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チ。-地球の運動について-のノヴァクの最後は死亡した?

ネタバレ①ノヴァクは自分が「悪役」であったと悟る

「チ。-地球の運動について-」の第3章では、主人公の少女ドゥラカが「異端解放戦線」のシュミットたちが書いた本を見つけたことで、ヨレンタと出会います。ヨレンタは「異端解放戦線」の組織長で、ドゥラカに地動説について語ります。シュミットの本の存在を知ったノヴァクは捜索を開始し、組織の隠れ家を襲撃しますが、そこには仲間を先に逃がしたヨレンタだけが残っていました。

ノヴァクはヨレンタが組織に関わっていることに衝撃を受けます。この時、ヨレンタは組織の隠れ家を自ら爆発させ、死亡しました。ノヴァクは捜索の手を緩めず、執拗にドゥラカを追い詰めた結果、アントニ司教がいる教会にたどり着きます。ドゥラカを庇うアントニ司教の姿に動揺するノヴァクに、アントニ司教は語り始めます。アントニ司教によると、地動説が異端であるとする確かな理由などないということです。

そして、地動説を異端として刑を課していたのは、アントニ司教の父親の個人的な恨みが理由だったと言います。この仕事をノヴァクにさせていたのは、彼が聖職者ではなく、傭兵出身だったからです。利用されていただけだと知ったノヴァクはアントニ司教を殺害し、ドゥラカも殺害しようとしますが、逆に刺されてしまいました。ノヴァクは、自分の所業を振り返り、自分は物語の「悪役」だったと悟ります。

ネタバレ②ノヴァクは自身が放った火で死亡

異端者の廃絶に人生のすべてを懸けてきたノヴァクでしたが、自分はただの「悪役」にすぎなかったことを思い知らされました。ドゥラカに刺されて致命傷を負ったノヴァクは、教会に火を放ちます。炎の中、ノヴァクは最後に自分のこれまでの数々の行いに対して懺悔する気持ちになります。すると、第1章の主人公ラファウの幻が現れます。

ノヴァクはラファウに、自分が迫害した異端者たちの「痛みを感じること」を忘れるふりをしてきたと言います。また、ノヴァクはこれまで処刑した人々の名前をしっかり記憶していたのです。ノヴァクはさらに、自爆したヨレンタが天国に行けるようにと、涙を流しながら祈りを捧げるのでした。そして、最後は自らが放った炎の中で死亡しました。

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チ。-地球の運動について-のノヴァクに関する感想や評価

「チ。-地球の運動について-」に登場する異端審問官のノヴァクは、ただの「悪役」だったことを思い知らされ、最後は自ら放った炎の中で死亡します。ノヴァクは最後の瞬間、これまでの自分の所業を懺悔し、さらに娘のヨレンタのために祈りを捧げます。このようなノヴァクの最後の姿に泣いたという感想です。

ノヴァクは物語の「悪役」だったことを自覚し、最後の瞬間、これまでの自分の所業に対して懺悔します。そして、ノヴァクがこれまでに処刑した人の名前を、すべて記憶していたことがわかりました。このようなノヴァクが良かったという感想です。

チ。-地球の運動について-の物語では、地動説を唱える者が異端者だとしています。各主人公たちが迫害に負けず地動説を証明するという王道展開ではなく、教義に背くということで次々と処刑されていきます。それを行うのが異端審問官のノヴァクで、彼が物語を通して裏の主人公のような構図が、斬新で面白いという感想です。

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チ。-地球の運動について-のノヴァクまとめ

ここまで「チ。-地球の運動について-」のノヴァクについての紹介と、彼の最後について紹介してきました。ノヴァクは、地動説が異端であると信じ、異端者を捕らえて処刑することが自分の使命だとして、人生のすべてを懸けてきました。しかし、自分はただの「悪役」だったことを思い知らされたノヴァクは、自ら放った炎の中で死亡しました。ノヴァクは、最後の瞬間、これまでの自分の所業を懺悔します。

ノヴァクは、処刑した多くの異端者たちの名前を記憶しており、彼らの痛みを感じていたけれど、忘れるふりをしてきたということでした。ノヴァクの最後の姿に泣いたという感想や、名前を覚えていたことが良かったという感想が寄せられていました。ここまで「チ。-地球の運動について-」のノヴァクについての紹介でした。

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