「チ。-地球の運動について-」の感想は面白い?評価やおすすめポイントをネタバレ

マンガ大賞2021で第2位にランクインした人気漫画『チ。-地球の運動について-』。本作では15世紀のヨーロッパを舞台に、地球やその他の天体が太陽の周りを回っているという理論「地動説」」を巡り、さまざまな人々の人生が交錯していく物語が描かれています。当記事では、そんな『チ。-地球の運動について-』の感想は面白いのか?といことで、作品の面白い魅力や評価ポイントをあらすじネタバレを交えながら紹介していきます。また登場人物・キャラや寄せられた感想も紹介していくので伏せてご覧ください。

「チ。-地球の運動について-」の感想は面白い?評価やおすすめポイントをネタバレのイメージ

目次

  1. チ。-地球の運動について-とは?
  2. チ。-地球の運動について-の面白い魅力やおすすめポイント
  3. チ。-地球の運動について-の登場人物・キャラ一覧
  4. チ。-地球の運動について-は実話?最終回はいつ?
  5. チ。-地球の運動について-の天動説と地動説とは?
  6. チ。-地球の運動について-に関する感想や評価
  7. チ。-地球の運動について-の面白い魅力と感想まとめ

チ。-地球の運動について-とは?

地球が太陽の周りを回っているという宇宙観、すなわち「地動説」を信じる人々の生き様を描いた漫画『チ。-地球の運動について-』。地球の周りを太陽が回っているという宇宙観を提唱した理論「天動説」を信じるC教の人々とは真逆の考え方が地動説です。では『チ。-地球の運動について-』の感想は面白いのかを、注目ポイントや登場人物を交えつつ紹介していきます。それではまず『チ。-地球の運動について-』の作品情報からご覧ください。

チ。-地球の運動について-の漫画の概要

『チ。-地球の運動について-』とは、漫画家・魚豊による青年漫画です。本作は2020年からビッグコミックスピリッツにて連載中の作品で、2021年6月時点では4巻が刊行されています。地動説を信じるラファウを主人公に据えた物語が展開されており、その歴史を感じるストーリーや宇宙を感じる神秘などが人気を博して「マンガ大賞2021」で2位にランクインしました。

チ。-地球の運動について-のあらすじ

ここでは漫画『チ。-地球の運動について-』のあらすじをネタバレしていきます。時は15世紀前半。ヨーロッパのP王国では、C級という宗教を信じる人々が多く存在していました。一方、その教義に反する地動説を信じる人々もいましたが、それはごくわずかな人数でした。

そのため、人々の中心となっているC教によって、地動説を唱える人々は研究するだけでも拷問を受けたり、果てには火あぶりの刑に処せられたりしてしまいます。そんな時代に生きる1人の少年・ラファウは、神学を専攻する予定の神童でしたが、ある日、地動説を研究するフベルトに出会ったことで命を賭けた地動説の研究を始めることになります。

魚豊「チ。ー地球の運動についてー」 | ビッグコミックBROS.NET(ビッグコミックブロス)|小学館

チ。-地球の運動について-の面白い魅力やおすすめポイント

漫画『チ。-地球の運動について-』のあらすじでは地動説を唱える人々と、P王国の中心となっているC教の人々などさまざまな人間の人生が交錯していました。では『チ。-地球の運動について-』の感想は面白いのか?ここからは、本作の面白い魅力やおすすめポイントをあらすじネタバレしながら紹介していきます。

面白い魅力①歴史を感じる

1つ目にあらすじネタバレと共に紹介する面白い魅力は、歴史を感じるところです。あらすじの舞台となるヨーロッパのP王国では、地動説が唱えられるまでずっとC教による地球の周りを太陽やその他の惑星が回っているという地球中心の「天動説」が信じられてきました。

そしてその教会には数多くの人々が所属しているため、絶大な権力を持っており、さらに神の教えから外れる考えを持つ人々は異端として拷問や火あぶりの刑に処すための苛烈な異端審問を開いています。

そんな組織が信じる天動説をひっくり返すには、地動説を公表するタイミングを計る必要があり、その間に多くの人々がさまざまな思いや信念を元に研究に励んでいました。そんな壮絶なやり取りがヒリヒリと伝わってくるため、漫画ではあるものの実際に起こっていた歴史の裏側なのだろうと実感させるところが面白いと言えるでしょう。

面白い魅力②地動説を唱える人々の生きざま

2つ目にあらすじネタバレと共に紹介する面白い魅力は、地動説を唱える人々の生きざまです。地動説は時を越えて受け継がれた思想なので、あらすじではその運命を託された人間が存在しています。

そして地動説を信じるということは、C教から拷問や火あぶりの刑に処されることも覚悟しておかなければなりません。C教の教えに反してでも地動説の合理性と美しさを信じようとするのが『チ。-地球の運動について-』の主要キャラたちです。彼らの信念はまさに死と引き換えのものであり、現代で科学の新説を唱えることとは覚悟の度合いに天と地ほどの差があります。

しかし、なぜ彼らは死を覚悟してまで地動説を信じるのでしょうか?その答えがラファルが言ったように「感動できる」からです。現世の美しさを信じ、たとえ自分が火あぶりに処されても後続に託すという決意と信念。限られた状況の中で感動と共に人生を生きようとする人々の真剣さや力強さは見ていて胸が熱くなります。

面白い魅力③宇宙の神秘

3つ目にあらすじネタバレと共に紹介する面白い魅力は、宇宙の神秘を感じるところです。地動説は科学なので、それをどのようにして証明するのかが重要になってきます。作中では地球中心の天動説とは違って、地球が太陽やその他惑星の周りを回っているという仮説への科学的なアプローチが丁寧に描かれていました。

たとえば火星の存在を元にしたアプローチでは、夜空に固定された星々の中で火星だけが常に動いているという事実から地動説が展開されていきます。地球と同じように火星が回っていると仮定すれば、天動説では証明できなかった惑星の動きが説明できるのです。

また科学的なアプローチだけでなく、『チ。-地球の運動について-』の2巻で描かれたあらすじでバデーニがオクジーに「あの展開は崇高で荘厳で偉大で広大で、そして、地球と、調和してる」と説いて聞かせるシーンがあるのですが、その時の夜空には美しい星々が光輝いていました。宇宙の神秘を科学的なアプローチや印象的なセリフと共に知らせてくれる点も面白い魅力と言えるでしょう。

面白い魅力④親しみやすいセリフ

4つ目にあらすじネタバレと共に紹介する面白い魅力は、親しみやすいセリフです。ラファルは研究するだけで拷問や火あぶりに処されるようなリスクを負う地動説を信じる人々の1人ですが、彼が地動説と出会うまでは"合理的に生きる"をモットーにしていました。

それをモットーに世界を快適に生きるラファルは、『チ。-地球の運動について-』の1巻序盤で「神学を専攻する」と宣言しながら周囲の人々を喜ばせつつ、内心で「世界、チョレ~~」と叫びます。ラファルの言葉「チョレ~~」から分かる通り、中世ヨーロッパを舞台にしつつ所々に現代風のセリフが混ざっているので親しみやすいです。またラファルのような親しみやすいキャラ設定も面白い魅力と言えるでしょう。

面白い魅力⑤熱い名言

5つ目にあらすじネタバレと共に紹介する面白い魅力は、熱い名言が多いことです。『チ。-地球の運動について-』の主要キャラたちは死と隣り合わせにある地動説への熱い想いを胸に、真理を求めて生きています。

やはり死を覚悟してまで地動説を信じているので、彼らのセリフは力強く深いです。バデーニがオグジーにかけた「知」に対する熱いセリフが何度も出てくることによって、読者にも人間らしく知性を持って生きることの素晴らしさを理解させ、科学を知ることでこれまでと違った世界が見えてくるということを教えてくれます。

チ。-地球の運動について-の登場人物・キャラ一覧

ここまで『チ。-地球の運動について-』の面白い魅力やおすすめポイントをあらすじネタバレと共に紹介してきました。地動説を唱える人々の生き様は死と隣り合わせにあるためか力強く、人間らしく類稀な知性を持っています。そんな彼らが放つセリフの数々も、熱く親しみやすいというのも面白い魅力でした。そこで、ここからは『チ。-地球の運動について-』の登場人物・キャラを一覧で見ていきましょう。

キャラ一覧①ラファウ

漫画『チ。-地球の運動について-』の登場人物・キャラの1人目は、12歳で大学に進学した本作の主人公・ラファウです。ある日、フベルトと出会って地動説の美しさに惹かれています。フベルトがC教によって処刑された後、異端として処刑されるのを知りながらフベルトの意思を継いで極秘に研究していました。

実はフベルトの地動説を信じる前は、地動説に反する神学を専攻する予定だった神童でした。しかし、結果的にフベルト亡き後、極秘に研究を続けた結果義父・ポトツキの密告によってノヴァクに捕まってしまいます。そして捕まった翌日の裁判で地動説を信じていると宣言し、その日の夜に毒を飲んで自殺しました。

キャラ一覧②フベルト

漫画『チ。-地球の運動について-』の登場人物・キャラの2人目は、ラファウに地動説の美しさを教えたフベルトです。地動説を研究していたことがC教に知られ、異端者として捕まった学者。そこでフベルトは改心したと嘘をつき、ラファウの義父・ポトツキに引き取られます。

それがラファウと出会ったきっかけとなりました。その後ラファウと共に天文の観測を続けていましたが、それがノヴァクにバレたことで火あぶりに処されてしまいます。しかし研究がバレたと同時に、研究資料をラファウに託していました。

キャラ一覧③ポトツキ

漫画『チ。-地球の運動について-』の登場人物・キャラの3人目は、ラファウが地動説の研究をしていることを知りながら黙認していたラファウの義父・ポトツキです。最終的には義子であるラファウが地動説の研究をしていたことを密告していますが、これはノヴァクに異端を黙認していたことがバレると火あぶりの刑に処されると脅されたからでした。

キャラ一覧④ノヴァク

漫画『チ。-地球の運動について-』の登場人物・キャラの4人目は、C教の派遣異端審問官のノヴァクです。ヘラヘラと軽い態度を取るような性格をしています。元々傭兵をしていたからか、残酷な拷問を躊躇いなく加えていました。あらすじではラファウやフベルトだけでなく、その後現れる地動説を信じる人々と深く関わっていくことになっています。

キャラ一覧⑤オクジー

漫画『チ。-地球の運動について-』の登場人物・キャラの人目は、報酬を対価にして貴族の決闘を代行する「代闘士」を生業にしているオクジーです。ひょんなことから地動説の書類を収めた石箱の存在を知ったことをきっかけに、仲間のために行動を起こしています。

また修道士のバデーニを石箱に案内しています。彼自身は字が読めなかったため地動説に関する知識や理解力が乏しいですが、バデーニを案内してからは彼の助手のような役割を果たし、地動説の研究に関わっていくことになりました。

キャラ一覧⑥グラス

漫画『チ。-地球の運動について-』の登場人物・キャラの6人目は、代闘士を生業にするオクジーの同僚・グラスです。グラスは超ネガティブ思考のオクジーとは反対に超ポジティブ思考でした。しかし、家族を亡くしたことで流石のグラスも絶望します。そんな中、火星に希望を見出したことで観測をし始めることになりました。

キャラ一覧⑦バデーニ

漫画『チ。-地球の運動について-』の登場人物・キャラの7人目は、素行不良と思想上の禁忌を犯したことで田舎の協会に左遷されたC教の修道士・バデーニです。

優れた頭脳を持つがゆえに周囲に尊大な態度を取るようなところがあります。無為な日々を送っていた頃にオグジーと出会っていました。その後バデーニの案内で地動説の書類が入った石箱を発見し、地動説の理論に「宇宙が変わるぞ」と感動。それ以来、オグジーを助手にして地動説を立証するための活動を開始します。

キャラ一覧⑧ヨレンタ

漫画『チ。-地球の運動について-』の登場人物・キャラの8人目は、宇宙論の大家である貴族・ピャスト伯に実力を認められた天才少女・ヨレンタです。ピャスト伯に認められたことで屋敷への出入りを許可されているのですが、女性であるという理由で差別されていました。

その結果天文研究に参加できずにいましたが、そんな中で目に留まった広場の掲示板に貼られていた天文学の問題に注目します。その問題は地動説の立証に全力を傾けるバデーニが提示したものでした。そしてヨレンタがその問題を見事解いたことをきっかけにバデーニとオクジーに出会うことになります。それ以来、ヨレンタは彼らと共に地動説の研究をすることになりました。

チ。-地球の運動について-は実話?最終回はいつ?

チ。-地球の運動について-は実話?

『チ。-地球の運動について』のあらすじネタバレにもある通り、舞台は異端審問で裁きを下すC教を中心にした中世ヨーロッパです。そんな中、命懸けで地動説の立証に人生を捧げる主人公たちの姿が描かれていますが、読み進めるほどに『チ。-地球の運動について』は実話ではないか?と考えられずにいられません。

これについては、C教が「C」とアルファベットで記載されているように具体的な名称を避けているので、宗教的な支配や異端者の弾圧などの史実を元にしたフィクションだと考えられます。つまり実話ではないものの、史実を元にした想像上の作品ということです。

チ。-地球の運動について-の最終回はいつ?

2021年7月時点で、『チ。-地球の運動について-』の最新刊は4巻となっています。4巻は最終巻ではなくまだまだ連載が続く様子です。2020年9月から連載がスタートし、まもなく1周年となりますが、最終回はまだ先になると考えられるので今後どのような展開になっていくのか楽しみにしておきましょう。

チ。-地球の運動について-の天動説と地動説とは?

あらすじネタバレを見る上で重要な言葉が2つあります。C教が信じる「天動説」と主人公たちが信じる「地動説」です。現代では地動説が信じられていますが、科学が発展していなかった中世の時代では天動説が信じられていました。では、天動説と地動説はどのような内容となっているのでしょうか?ここからは天動説と地動説をネタバレ考察していきます。

ネタバレ考察①天動説とは?

中世ヨーロッパまでは「地球が宇宙の中心に静止し、他の全ての天体は地球の周りを回っている」という説が信じられてきました。この宇宙観が天動説で、ピタゴラスのコスモス(秩序宇宙)が原型となっています。そして『チ。-地球の運動について-』で登場する天動説の内容は、紀元2世紀に存在した人物・プトレマイオスが完成させた形です。力学的考察を欠いた理論ではありましたが、暦推算法に有用性があるとされていました。

ネタバレ考察②地動説とは?

紀元2世紀から16世紀まで天動説が永く信じられてきました。そして16世紀にプトレマイオスの天動説に反する理論が提唱されます。その理論体系が「地球やその他の天体が太陽の周りを回っている」というものです。この宇宙観がコペルニクスの「地動説」。

しかし、それが立証できるほどの観測記録を示すことができませんでした。それから17世紀にガリレオが望遠鏡で木星の観測に成功したことで、コペルニクスが提唱した天動説に説得力を与えることが可能になります。その後、ティコ=ブラーエの資料を元に、ケプラーが惑星運動の3法則を発見し、地動説が確立していきます。

チ。-地球の運動について-に関する感想や評価

それでは最後に『チ。-地球の運動について-』に関する感想や評価を紹介していきます。感想では「地動説を信じる人々の動機が面白い」「各巻の構成と展開が面白い」「人生を変える偉大な作品」などど評価されているので、当記事でまとめた面白い魅力と合わせて参考にしてみてください。

感想や評価:地動説を信じる人々の動機が面白い

こちらでは漫画『チ。-地球の運動について-』の1巻を読んだ感想・評価があがっています。どうやら1巻でめちゃくちゃ面白いと感じたようです。面白いと感じた理由として、主要キャラが地動説を信じる動機が挙げられています。確かに多くの人の行動の動機は富や名声などの欲望なのかもしれません。

しかし、本作の登場人物は真理を知りたいという知性や知的好奇心など物欲に囚われない所あります。そんなキャラたちの行動の動機が面白いと言われているので、ストーリー性に注目している方は、キャラの行動や言動に焦点を合わせてみるとより面白いと感じるかもしれません。

感想や評価:共感ポイントがおすすめ

こちらでは漫画『チ。-地球の運動について-』の主要キャラに関する感想・評価があがっています。感想では面白いと評価され、特に共感ポイントがおすすめされています。やはり命懸けで真理を追究しようとする人々の姿が面白いと感じる理由となっているようです。

感想や評価:各巻の構成と展開が面白い

こちらでは漫画『チ。-地球の運動について-』の4巻まで読んだ感想・評価があがっています。この方は4巻まで一気読みしてしまうほど面白いと評価しています。面白い理由として各巻の構成と展開が挙げられているので、その魅力に注目しながら読んでみると良いかもしれません。

感想や評価:面白いというよりも人生を変える偉大な作品

こちらでは漫画『チ。-地球の運動について-』が人生を変える偉大な作品と評価されています。感想では「人生を彩る面白い作品は多い」と言われているのですが、確かにその通りなのかもしれません。この方にとっての『チ。-地球の運動について-』は、面白いというよりも人生を変える点に注目しているようです。

感想や評価:面白いけど万人には薦めにくい

こちらでは漫画『チ。-地球の運動について-』の物語序盤に感想・評価があがっています。感想では「めちゃくちゃ面白いけど万人には薦めにくい」と言われているのですが、感想の通りグロテスクな描写が苦手な人には薦め難いかもしれません。ただ、現実感が増すグロテスク描写も本作の面白い魅力と言えるでしょう。人によっては評価が分かれる作品なのかもしれません。

チ。-地球の運動について-の面白い魅力と感想まとめ

漫画『チ。-地球の運動について-』の感想は面白いのか?ということで、作品の評価やおすすめポイントをあらすじと共にネタバレ解説してきましたが、いかがでしたか?

歴史漫画では三国志やキングダムなど主人公たちが戦う姿を描いた漫画作品は多く存在していますが、『チ。-地球の運動について-』のような学問系の漫画はあまりないのでそういう意味でも面白い作品と言えるでしょう。2021年7月時点で4巻が刊行されていますが、これからも地動説を巡る長い物語は続いていくと考えられます。

マンガ大賞2021で2位にランクインしたということもあり、アニメ化も期待される人気漫画となっているので今後も『チ。-地球の運動について-』に注目しつつ、漫画で地動説を信じる魅力的な人々や彼らの熱い名言をご覧になってみてください。また、当記事では地動説を信じるラファウを始めとした登場人物・キャラを一覧で紹介しているので、『チ。-地球の運動について-』をご覧になる際はぜひ参考にしてください。

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