【食糧人類】山崎さおりはナツネの母親！施設からの脱走や最後をネタバレ

この記事では、漫画「食糧人類」のキャラクター、山崎さおりにスポットを当て、彼女がどんな人物なのか、そして施設からの脱走や最後の死亡説などについて解説していきます。その前に、まずは「食糧人類」の作品情報からお届けしましょう。最初に食糧人類の作品概要、そして簡単なあらすじ解説へと進みます。

「食糧人類-Starving Anonymous-」は、原案：水谷健吾、原作：蔵石ユウ、作画：イナベカズによるサスペンスホラー漫画作品です。最初は、「食糧人類」というタイトルで、原案：水谷健吾、漫画：KamaroのコンビによってWebコミック雑誌「ヤングマガジン海賊版」で連載されました。

その後、雑誌の改編（新たな雑誌名は「eヤングマガジン」）に伴い、作品の原作・作画担当とタイトルが変更され（変更後タイトルは「食糧人類-Starving Anonymous-」）、2016年9月から2018年11月まで連載されました。

2021年4月には「食糧人類-Starving Anonymous-」の続編である「食糧人類Re: -Starving Re:velation-」の連載がWebコミック配信サイト「コミックDAYS」で開始され、現在も連載中です。また、単行本の累計発行部数は、2021年4月時点で315万部超を記録しています。

地球温暖化が進行し、春なのに異常な猛暑が日本列島を襲ったある日の出来事です。主人公の伊江と親友のカズは、学校からの帰り道に何者かによって拉致されてしまいます。連れて行かれた場所では奇妙な光景が広がっていました。そこには肥え太った人々の集団がおり、スタッフたちは巨大な包丁を使って人体を切り刻んでいるのです。伊江とカズは、同じ境遇に置かれた山引やナツネと共に恐怖の施設からの脱出を計画します。

ここからは、メインテーマである「食糧人類」に登場するキャラ。山崎さおりの話題に移ります。山崎さおりとは、「食糧人類」の物語の主要登場人物であるナツネの母親です。しかし、主要キャラであるナツネとは異なり、母親である彼女の登場シーンはごく限られており、回想シーンの中だけでの登場となります。彼女は、心優しく若さにあふれ、魅力的で美しい女性として描かれています。

山崎さおりは、ナツネという増殖種を生み出すための研究材料として「ゆりかご」と呼ばれる施設に収容されていました。しかし、ナツネを出産する前に彼女は施設からの脱走を試みます。そして、ナツネが生まれた後は町中にある団地に住み、普通の母親と子供として平穏な生活を送っていました。

地獄のような施設からの逃走はとても難しく、その成功はまさに奇跡と言って良いほどのものです。ネタバレになりますが、被験者時代に投与された薬が体に合わなかったことから、その後さおりは副作用によって体内の細胞が異常増殖を遂げ、醜悪な姿となってしまいました。それでも彼女は、母親として息子への愛情から命がけでナツネを逃がすことに成功します。

次に、「食糧人類」の山崎さおりとナツネの関係についてネタバレで考察していきます。山崎さおりとナツネの関係は、前述の通り母親と息子の関係です。しかし、普通の母親と子供ではなりませんでした。そのことを理解するために、ナツネのプロフィールを紹介しておきましょう。

ナツネは、「食糧人類」における主要キャラの1人で、主人公の伊江が人間飼育場で出会った黒髪の青年です。特殊な出自と経歴を持つため、言葉によるコミュ力は低く、目的達成のためには暴力も厭わないなど荒っぽい言動が目につきます。しかし、過酷な運命を背負う生殖種に対しては哀れみを抱き、不器用ながらも伊江との交流を試みるなど、ナツネには正常な感情を持つ人間としての一面もあるようです。

特殊な出自と経歴を持つため、言葉によるコミュ力は低く、目的達成のためには暴力も厭わないなど荒っぽい言動が目につきます。しかし、過酷な運命を背負う生殖種に対しては哀れみを抱き、不器用ながらも伊江との交流を試みるなど、ナツネには正常な感情を持つ人間としての一面もあるようです。

特殊な出自と経歴を持つため、言葉によるコミュ力は低く、目的達成のためには暴力も厭わないなど荒っぽい言動が目につきます。しかし、過酷な運命を背負う生殖種に対しては哀れみを抱き、不器用ながらも伊江との交流を試みるなど、ナツネには正常な感情を持つ人間としての一面もあるようです。

その後、ナツネは施設を抜け出しようとする伊江やカズ、そして小倉と別れ、山引と共に移動します。しかしその後、伊江たちが夕凪の会に捕まったことを知り、駆けつけて彼らを救助します。その直後に停電が発生し、和泉に導かれて所長室に入ることになりますが、和泉にショットガンで頭を撃たれて死亡します。

ところが、ナツネが死亡した後、山引がナツネの脳を組み込むことで復活を果たすのです。そして、自身で作り出したクローンと共に、自らの体を巨大生物に喰わせます。それによりプリオン病を巨大生物に広げ、彼らを壊滅させました。その後、助けに来た伊江と再会しますが、「一緒に帰ろう」という誘いを断り、いつか再会しようと告げるとどこかへ去っていきました。

ここからは、食糧人類の山崎さおりの施設からの脱走や最後について考察していきます。ここでは、新たなキーマンとして、和泉新太郎という人物が登場します。まずは、和泉のプロフィールを紹介しておきましょう。

和泉は、施設「ゆりかご」で所長を務めている青年です。人間を食糧として提供することを受け入れつつも、それ以上の犠牲を求めない温情的な性格をしていました。施設では、人間を巨大生物の食糧として提供することが求められます。しかし、彼はいたずらに部下や一般従業員が犠牲になることを望んではいませんでした。

毅然とした態度で従業員に接するなど、和泉新太郎は施設の所長として振舞います。その一方で、和泉は伊江たちが施設の治安を乱すのを防ぐために夕凪の会を結成するなど、さまざまな策を弄していました。しかし、それは施設運営者を欺くための仮の姿であり、実際には施設内で巨大生物撃退の機会を伺っていたのです。

その後、和泉は、単独で施設からの脱走を計画します。ネタバレしますと、その時彼の目の前に現れたのが、この記事の主役、山崎さおりでした。彼女は生殖種の女性とは思えないほどの品位と美しさを持っています。これまで母親以外の女性を見たことがない男性であれば、一目惚れしてしまっても不思議ではないでしょう。山崎さおりに誘われたら、和泉のような男性が関係を持ってしまうのはやむを得ないことかもしれません。

山崎さおりは、施設の所長である和泉新太郎を巧みに利用して脱走に成功します。新太郎は、幼少期から父親と共に施設・ゆりかごで過ごしてきました。ある日、父親から停電を利用しての施設からの脱出を示唆され、新太郎は決意を固めます。

脱走の途中で、新太郎は初めて施設で飼育されている食用人間を目撃します。その惨状を目の当たりにした新太郎は、まさに地獄へ突き落とされたような衝撃を受けます。ネタバレしますと、衝撃に打ちのめされている新太郎の目の前に、神々しいまでに美しい山崎さおりが現れたのです。

外界との接触を閉ざされていた和泉にとって、10年ぶりに目にする生身の女性でした。前述のように、彼女は施設で被験者として飼育されている人間とは思えないほど魅力的でした。檻越しに接触したのか、あるいは外に出でしたのかは不明ですが、いずれにしても2人は関係を持ってしまいます。山崎さおりにすっかり魅了された新太郎は、誘惑に負けて彼女が収容されている部屋の扉を開放してしまいました。

新太郎の隙をついて、山崎さおりは脱走を果たします。その結果、新太郎の父を含む300人もの人々が、施設の”あの人々”に惨殺され死亡してしまいました。自身の行動が多くの人々の死亡を招いてしまったことに新太郎は深い後悔の念を抱き、さらには山崎さおりの脱走にまで加担したことを悔やみます。同時に彼は、施設の”あの人々”を憎み続けているとも考えられます。

ネタバレになりますが、生殖種である山崎さおりと和泉新太郎が関係を持っていたとするなら、ナツネは和泉の子供という可能性が浮上してきます。そうなると、和泉は自分の子供を殺してしまったことになるでしょう。このように考えると、和泉新太郎所長とナツネの幼少期には少なからず接点がありそうです。可能性は低いかもしれませんが、全くないというわけではありません。

施設からの脱走に成功した山崎さおりですが、最後は死亡してしまうのでしょうか？まずは、彼女の脱走後の生活について解説しておきましょう。施設を脱走した後、山崎さおりはナツネを出産します。しばらくの間、彼女はナツネと一緒に普通の母親と子供として暮らしていました。しかしながら、ナツネは人類にとって初めての完全増殖種です。施設の関係者が必死になって捜していることは疑いの余地がありません。

施設の関係者からナツネを隠すために、山崎さおりはナツネに決して1人で出歩かないようにと厳しく念を押していました。しばらくは親子2人水入らずで幸せに過ごしていましたが、ある日を境に山崎さおりは独り部屋に引きこもるようになりました。施設での実験時の副作用が現れ、彼女の体に異変が起こり始めたのです。

山崎さおりは最後に死亡してしまいます。独り部屋に引きこもるようになったさおりは、息子ナツネに「部屋に入ると病気がうつる」と強く言い聞かせ、決して部屋に入れませんでした。異臭がするとの通報を受け駆け付けた警察官により、ついに山崎さおりは発見されました。

その時のさおりには、以前の美しい面影は微塵もなく、まるでレンジでチンしたお餅のように醜く膨らんでいました。施設の関係者は、ようやく発見した完全増殖種のナツネを施設に連れ戻そうとします。しかし、瀕死の山崎さおりは最後の力を振り絞り、ナツネに向かって「逃げて」と叫びました。ナツネが施設で食糧として生きていくことだけは阻止したかったのでしょう。

ここまで「食糧人類」の山崎さおり特集をお届けしてきましたが、最後に山崎さおりに関する感想や評価をTwitterより紹介します。

最初に紹介するのは、山崎さおりが理想的ないい女だというツイートからです。それだけに、彼女のその後の運命を考えるととてもつらくなるようです。

続いて紹介するのは、「食糧人類」の山崎さおりの謎に関するツイートからです。ナツネが外に出たとたんに、ナツネの母親・山崎さおりの姿が変わった理由がわからないと言います。作中で説明がされないので、謎のまま残ってしまうのでしょうか？
 

最後に紹介するのも、ナツネの母、山崎さおりが怪物のような姿に変わってしまう謎に関するツイートからです。この記事で解説したように、施設での実験の副作用によるものでした。

ここまで「食糧人類の山崎さおりはナツネの母親！」と題して、重要な役どころでありながらも出番の少ない山崎さおりに焦点を当て、彼女の企てた施設からの脱走劇や最後をネタバレ解説してきました。

山崎さおりは、彼女に恋心を抱いていた和泉所長を巧みに利用して脱走に成功します。10年ぶりに目にする生身の女性・山崎さおりの魅力に抗うことができず、和泉は彼女の部屋の扉を開放してしまいました。ネタバレになりますが、脱走後、山崎さおりに施設での実験時の副作用が現れ、美しかった体は醜く膨らんでしまいます。最後の力を振り絞って、愛する我が子・ナツネを逃がすと死亡してしまいました。