【宇宙兄弟】南波日々人（ヒビト）は日本人初のムーンウォーカー！パニック障害やその後は？　

発行部数3100万部を突破する大人気漫画「宇宙兄弟」から、主人公の1人、ヒビトこと南波日々人を特集します。これから、「日本人初のムーンウォーカー」ヒビトに襲いかかった月面での事故やパニック障害、そしてオリガとの関係などについて解説していきますが、その前にまずは宇宙兄弟の作品情報からお届けします。最初に宇宙兄弟の作品概要、そして簡単なあらすじ解説へと進みます。

宇宙兄弟は、講談社の漫画雑誌「モーニング」にて2008年1号から連載中の小山宙哉による漫画作品です。単行本は41巻まで刊行され、発行部数は2023年1月現在で3100万部以上を記録するなど大人気作品となっています。

漫画「宇宙兄弟」は、2011年に小学館漫画賞一般向け部門と講談社漫画賞一般部門の両方で受賞しました。これらの賞を同時に受賞したのは史上初の快挙であり、それ以降、現在に至るまで本作が唯一の作品となっています。

また、メディアミックスとしては、2012年4月のNNS加盟29局ネットによるアニメ放送に始まり、翌5月の実写版映画の公開、さらには2014年8月の劇場版アニメ公開へと展開していきます。なお、劇場版アニメは原作漫画の前日譚となっており、脚本は原作者の小山宙哉が自ら筆を執っています。

2006年7月9日の夜、UFOを目撃した南波六太と弟の日々人は、「2人で宇宙飛行士になろう」という約束を交わします。時は経ち、9年後の2025年、日々人はNASAの宇宙飛行士として月へ向かおうとしていました。一方、会社員となっていた六太は、上司への暴行から解雇されてしまいます。落ち込む六太でしたが、かつての約束を想起させるメッセージを弟から受け取り、再び宇宙へ挑戦する決意を固めます。

ここからは、メインテーマの南波日々人（ヒビト）の話題に移ります。南波日々人は、東京都出身・1996年9月17日生まれで、JAXA所属の宇宙飛行士です。

南波日々人は、後に初めて月面に立った日本人宇宙飛行士となります。また、30代前半の若さながら世界最年少で月面探査のクルーに選ばれたりするなど、世界からも注目を集めています。また、兄思いの一面があり、兄ムッタ（六太）が宇宙飛行士になることを心から応援しています。

ヒビトは、兄のムッタとは異なり、大雑把で細かいことにこだわらない性格をしています。目標に向かって一直線に進む姿勢を持ち、挑戦する意欲と情熱にあふれており、先輩宇宙飛行士の吾妻滝生や、同じく先輩宇宙飛行士で殉職したブライアン・ジェイを尊敬しています。趣味は自転車ツーリングで、ムッタがトランペットやピアノを演奏するのに対し、ヒビトはギター演奏が得意です。

南波日々人（ヒビト）は、主人公ムッタの弟です。幼少期から兄ムッタと共に宇宙飛行士への憧れを抱いており、そのために人一倍努力し、宇宙飛行士の道を突き進みました。結果として、日本人最年少で宇宙飛行士となり、更には日本人初のムーンウォーカーとなるのです。

訓練中、ヒビトはマニュアルよりも実践を重視し、体を使って覚える実践派です。身体を動かすことが大好きで、通勤には愛用の自転車を使い、自宅からNASAまで往復しています。

また、気になるヒビトの恋人ですが、作中での直接的な描写はありません。ただし、パニック障害の治療でロシア滞在中、ヒビトの指導者を務めるイヴァン・トルストイの娘オリガと親密になっていく描写があります。もしかすると、今後オリガとの関係が進展する可能性があるかもしれません。

「宇宙兄弟」第7巻で、ヒビト（南波日々人）の乗ったロケットが月に向けて打ち上げられることになります。打ち上げからわずか8分後には宇宙空間に到達し、3日後には月に着陸する予定です。月の地面に足を踏み入れた瞬間、ヒビトは自身の身体の軽さに驚き、思わず大きくジャンプしました。そして喜びのあまり、「イェ〜！！」と歓喜の声を上げます。

この叫び声は地球でも大きく報道され、それを見たヒビトの兄・ムッタは、うれしい半面で呆れてしまいます。しかし、思わず発した叫び声は、ヒビトの無邪気さを表す微笑ましいものでした。このようにして、ヒビトは日本人として初のムーンウォーカーとなったのです。

ヒビト（南波日々人）トたちのチームは、月面でのミッションの最中に、月面探査機「ギブソン」との通信が突然途絶えたという連絡を受け取ります。ヒビトは飛行士のダミアンと共に、「ギブソン」の回収ミッションに取り組むことになりました。さっそく月面バギーに乗って、通信が途絶えた地点に向かいます。月は大気がないため遠くの物体もクリアに見ることができます。

ダミアンは、バギーの運転を担当していましたが、遠近感をつかむことが難しいと訴えます。次の瞬間、バギーは深い谷に突っ込んでしまいます。谷底は、重力のある地球であれば命を落とすほどの深さでした。バギーを運転していたギブソンの姿が見えません。ヒビトは、満天の星空の下で孤独感に襲われます。その後、照明弾の明かりを頼りに谷底を独り歩いていくと、少し離れた場所でダミアンと故障したバギーを発見しました。

落下の衝撃でダミアンの宇宙服の体温調節システムが壊れ、彼の体温は急激に低下していました。宇宙飛行士の人命救助の原則は、「自分の命が保証されない場合、仲間の生存を最優先に考える」というものです。ダミアンはヒビトに対し、自分を置いて進むように伝えました。

しかし、ヒビトは「ダミアンの命を救える」と考え、自身とダミアンを共に救う方法を探ります。その後、崖を登ろうとしたところでヒビトは転落してしまい、再び窮地に立たされます。宇宙服のメイン酸素タンクが破損してしまったのです。あと80分で酸素はなくなってしまいます。それでもヒビトは必死に崖をよじ登り、遂に崖の上に到達します。この時、残りの酸素はわずか10分となりました。酸素は刻一刻と減っていきます。

息苦しさに襲われ、ヒビトは死を覚悟します。しかし、その時目の前に、ある装置が現れました。その装置とは、酸素生成装置「BRIAN」です。ヒビトの尊敬する宇宙飛行士ブライアン・ジェイの名前を冠し、彼の功績を称えて開発されたものでした。地球にいるヒビトの兄ムッタの主張する場所に、先輩飛行士・吾妻滝生が置いたのです。ヒビトはBRIANから供給される酸素によって一命を取り留めることができました。

ヒビト（南波日々人）は、月面での事故から奇跡の生還を果たします。しかし、その後、彼はある症状に悩まされることになります。「パニック障害」という精神的な病で、宇宙服を着ると月面での恐怖がフラッシュバックし、呼吸困難や冷や汗が出るなどの発作が現れるのです。

宇宙飛行士にとって宇宙服を着れないということは、月でのミッションに参加できないことを意味します。その後、ヒビトとパニック障害との長い戦いが始まりました。

その後、ヒビトは、パニック障害を克服するためにロシアへ渡り、リハビリ訓練を始めます。ロシアでは、2人の人物がヒビトのサポートにあたりました。最初の人物は、リハビリ訓練を指導するロシアの英雄的な宇宙飛行士、イヴァン・トルストイです。

実は、イヴァンの父もまたパニック障害に苦しんだ宇宙飛行士だったのです。イヴァンは、宇宙服を着るとまともに歩けないヒビトを目の当たりにし、その症状の重さを痛感します。イヴァンが最初にヒビトに提案したのは、お酒を飲みながらコミュニケーションをとることでした。

もう1人、イヴァンと共にヒビトを支えたのはイヴァンの娘で15歳のオリガです。オリガは、バレエに情熱を注いでいる少女でした。ヒビトは、イヴァンにバレエに打ち込むオリガの成長記録を見せてもらいます。そこには、ひたむきに努力を続けるオリガの姿が記録されていました。ヒビトはそのオリガの映像に感銘を受け、自らにさらなる努力を課すこととなりました。

その後、ヒビトはサングラスやアメフト用ヘルメットを身に着けて歩くという訓練を始めます。「"できる"という経験を積むことが大切」というイヴァンの教えを受け、ヒビトは少しずつレベルアップしていきます。ところが、秘密裏に行われたこの訓練がNASAの知るところとなり、ヒビトはNASAに呼び戻されることになるのです。

ビトはNASAに戻り、安全スーパーバイザーとして働くことになります。名称だけ見ると立派な役職のようですが、実際には取るに足らない閑職でした。しかし、ヒビトは諦めることなく宇宙飛行士復帰を目指し、イヴァンから送られた様々な道具を使って訓練を再開します。その後厳しい訓練を終えたヒビトは、いよいよ復帰をかけた試験にチャレンジすることになります。

ところが、試験の直前になってヒビトは再びパニック障害の発作に襲われてしまいます。ヒビトは、パニック障害であることを包み隠さずムッタに告白し、ムッタはお守りとして手鏡を手渡しました。ヒビトは手鏡を腕に着けながら、復帰試験会場に向かいました。

試験の最中、ヒビトはパニック障害の発作に襲われそうになります。しかし、お守りの手鏡や共に月面ミッションに参加したダミアンたちの姿を見て勇気づけられ難をしのぎます。ダミアンたちの存在は、ヒビトに宇宙服の恐怖ではなく楽しさを思い出させてくれました。その結果、ヒビトは無事に試験にパスできたのです。

ヒビトは無事に復帰試験に合格しましたが、保守的なNASAの上層部の意向により、月ミッションには参加できないことが判明します。月への道が閉ざされたヒビトは、ムッタには内緒で再びロシアに向かうことを決意します。その後ムッタが受け取ったメールには「月面で再会しよう」とだけ書かれていました。

ロシアでは、宇宙飛行士になるための訓練に一から取り組むことになります。やがて、訓練を完了したヒビトは、「コスモノート」に昇格し、日本、アメリカ、ロシアの3か国の合同チーム「マクシム４」の一員になります。その時合同チームでは、月に取り残されたムッタたちを救出するミッションが行われようとしていました。こうして、ヒビトは2度目となる月で、約束どおりムッタと再会することになるのでした。

ところで、ヒビトはオリガと付き合うようになるのでしょうか？ムッタとヒビトを乗せた宇宙船は月面を飛び立ちます。しかし宇宙兄弟の最新刊・第42巻では、帰還船で火災が発生していることが明らかになり、物語はそこで終わっています。ヒビトは、不屈の精神を持ちこれまで何度も困難に立ち向かってきた人物です。きっと彼はその状況を切り抜けることでしょう。

ヒビトは、現在ロシアの宇宙飛行士として活動していますが、将来的にはNASAに復帰し、月だけでなく火星などへの探査なども目指す展開が考えられます。また、物語の中で描かれているように、オリガはヒビトに恋心を抱いています。その後、ヒビトとオリガの関係が進展し、ヒビトがオリガと交際したり結婚するといった展開があるかもしれません。

ここからは、宇宙兄弟のヒビト（南波日々人）の名言を紹介していきます。情熱的で明るい性格のヒビトは、どのような名言を残しているのでしょうか？

最初の名言は、「宇宙兄弟」２巻の中盤で登場します。ムッタは、宇宙飛行士になることを諦め宇宙への思いを断ち切ろうとしていた時、ヒビトは彼にこの言葉を投げかけました。この名言は、ムッタの心に深く響きました。結果的に、ムッタは４年後に宇宙飛行士として月面に立つことになるのです。

続いて紹介するヒビトの名言は、「宇宙兄弟」７巻の序盤、ムッタの回想で登場した子供ヒビトのセリフです。幼少期から宇宙への夢を抱いていたムッタは、正直にその夢を語ることができず、「絶対なんてない」とヒビトに告げました。

しかし、ヒビトはどんな批判的な声にも耳を貸さず、内なる「絶対」を信じて夢を追い続けました。彼は夢に向かって真っ直ぐ進み、ついに宇宙へと旅立ちます。その姿を目にしたムッタは、昔聞いたこのセリフを思い出したのです。

最後に紹介するヒビトの名言は、「宇宙兄弟」36巻の終盤、2度目の月へのミッションの記者会見で、ヒビトが述べたものです。

ムッタは幼少期から常に彼のそばにいた存在であり、ヒビトをパニック障害から救ってくれた恩人でもあります。「今度は俺が、月に取り残されているムッタを救い出す」という言葉には、その時の恩返しをしたいというヒビトの強い気持ちがよく表れています。

ここで、アニメ「宇宙兄弟」でヒビト（南波日々人）を演じた声優を紹介します。はじめは、ヒビトの子供時代の声を担当した三瓶由布子（さんぺい・ゆうこ）です。三瓶由布子は、東京都出身・1986年2月28日生まれの女性声優で、現在アクセルワンに所属し活動しています。

三瓶は、小学生の時に学芸会で演劇の楽しさに目覚め、劇団若草附属養成所に通い始めます。小学5年生になると劇団若草に移籍し、その後、声優のオーディションを受けるようになりました。そして、中学2年生の時にアニメ「だぁ!だぁ!だぁ!」の西遠寺彷徨役で声優デビューを飾ります。

その後、主に少年役で声優としてのキャリアを積み、2005年「交響詩篇エウレカセブン」の主人公レントン役でアニメ初主演を果たしました。2019年3月には声優アワード主演女優賞を受賞しています。

• BORUTO-ボルト- NARUTO NEXT GENERATIONS（うずまきボルト）
• だぁ!だぁ!だぁ!（西遠寺彷徨）
• キャプテン翼（大空翼）
• 鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST（プライド / セリム・ブラッドレイ）
• イナズマイレブン（亜風炉照美 / アフロディ）
• 交響詩篇エウレカセブン（レントン・サーストン）
• Yes!プリキュア5（夢原のぞみ / キュアドリーム）
• エリアの騎士（逢沢駆）
• おしりたんてい（おしりたんてい）

次に、その後のヒビト（南波日々人）を演じた声優のKENNを紹介します。KENNは本名を大橋賢一郎といい、東京都出身で1982年3月24日生まれの声優です。現在Zynchroに所属し、俳優や歌手としても活動しています。

KENNの経歴を簡単に紹介します。高校を中退した後、様々なアルバイトを経験し、その後、音楽・芸能専門の東京自由学院に入学します。同校卒業後の2003年、オーディションを経て「The NaB's（ザ ネイビーズ）」のボーカル兼キーボード奏者としてデビューします。2009年には、ソロアーティストとして初のマキシシングルをリリースし、その後2014年5月には、初のミニアルバムを発売しました。

音楽活動が先行したKENNですが、2004年に俳優や声優としての活動をスタートします。声優としてのデビューは、テレビアニメ「遊☆戯☆王デュエルモンスターズGX」で、主人公である遊城十代の声を演じて初主演を果たしました。また、舞台作品「ミュージカル テニスの王子様」で不二裕太役を演じ、俳優デビューを飾っています。

• ミュージカル テニスの王子様（不二裕太）
• 逆転裁判4（王泥喜法介）
• 遊☆戯☆王デュエルモンスターズGX（遊城十代）
• 黒執事（ロナルド・ノックス）
• アルスラーン戦記（ギーヴ）
• スカーレッドライダーゼクス（無月ヒジリ）
• VitaminZ（成宮天十郎）
• 家庭教師ヒットマンREBORN!（ディーノ）
• ツキウタ。（皐月葵）

ここまで宇宙兄弟のヒビト（南波日々人）特集をお届けしてきましたが、最後にヒビトに関する感想や評価をTwitterより紹介します。

最初に紹介するのは、宇宙兄弟のあるシーンに感動したというツイートからです。この記事でも取り上げたPTSDを克服するシーンで、多くの人に感動を与えたようです。

続いて紹介するのは、宇宙兄弟のかっこいいシーンを挙げているツイートです。ヒビトがロシア語でチャットしているシーンを見て、ロシア語ができるなんてかっこいいと思ったそうです。このシーンがきっかけとなり、ロシア語を勉強することになるかも知れません。

最後に紹介するのは、ヒビトの名言に関するツイートからです。この記事でも取り上げた名言ですが、「絶対」という言葉を使ったヒビトのセリフが胸に刺さったようです。

ここまで「宇宙兄弟の南波日々人（ヒビト）は日本人初のムーンウォーカー！」と題して、ヒビトの初めての宇宙飛行や月面での事故、そしてパニック障害からの復活劇を兄・ムッタやオリガとの関係を絡めて考察してきました。

初めて月面に降り立った喜びも束の間、日々人は事故に見舞われてしまいます。そして、死に直面した恐怖から、その後パニック障害を発症します。日々人は、パニック障害を克服するために単身ロシアへ渡りリハビリ訓練を始めます。その時彼のトレーナーとなったロシアの宇宙飛行士イヴァンの娘が、後にヒビトに恋心を寄せることになるオリガでした。

ヒビトは、その後NASAの復帰試験に合格しますが、NASA上層部の意向で宇宙飛行士復帰の道は閉ざされてしまいます。それでも諦めずに一から訓練をやり直し、遂にコスモノートへの昇格を手に入れます。さらに「マキシム４」の一員となり、2度目の月への切符を手にするのです。この間、兄は影になり日向になりヒビトを支えます。その恩に報いるため、「マキシム４」の一員となったヒビトは、兄救出のミッションを遂行します。