【アンデッドアンラック】ニコ＝フォーゲイルの強さ・能力は？裏切りの理由は？

アンデッドアンラックの組織の古参メンバーの1人、ニコとはどのような人物なのでしょうか？この記事ではニコの能力や強さなどを考察していきますが、その前にまずはアンデッドアンラックの作品情報をお届けします。最初にアンデッドアンラックの概要、そしてアンデッドアンラックの簡単なあらすじへと続きます。

「アンデッドアンラック（公式略称はアンデラ）」は、日本の漫画家・戸塚慶文が創作した漫画作品です。この作品は、2019年に週刊少年ジャンプの9号で読み切り漫画「アンデッド＋アンラック」として初めて登場し、その後、2020年の8号から連載を開始しています。

アンデッドアンラックは、連載開始後すぐに人気作品となり、同年の「次にくるマンガ大賞 2020」のコミックス部門で第1位を獲得しました。アンデッドアンラックの単行本は、ジャンプ・コミックスより、15巻まで刊行され、2022年3月現在の累計発行部数は全世界で150万部を超えています。また、2022年8月にはテレビアニメ「アンデッドアンラック」の制作発表が行われ、2023年10月から放送される予定です。

アンデッドアンラックの主人公・風子は、8歳だった10年前、両親を抱きしめたことで飛行機事故を起こし彼らを死亡させました。異能「不運」を持つ風子は、触れた相手を不幸にしてしまうのです。そのため風子は10年間も誰とも会わずに生きてきました。ある日、彼女は愛読していた漫画の完結を機に自殺を決意します。しかし、その時、不死の男性アンディと出会ったことで風子の人生は大きく変わっていきます。

アンデッドアンラックのニコ・フォーゲイルは、「ユニオン」と呼ばれる対未確認現象統制組織の円卓メンバーで、赤い布をヘアバンドのように頭に巻いた男性です。初登場は、漫画「アンデッドアンラック」2巻8話で、古参の科学技術者として50年以上前からユニオンに所属しています。

ニコは年齢の割に若々しく見えますが、アンチエイジング技術を使っているそうです。また、常に黒い浮遊球体に乗っており、身長は球体の上にしゃがんでいるために分かりづらいのですが、腰をしっかりと伸ばせば身長180cmほどあります。

詳しくは後述しますが、ニコはユニオン内に自分のラボを持っており、ラボ中心に活動しています。そのため組織の課題にはあまり参加せず、彼の席次は古参ながらも低めのⅧ（No.8）に留まっています。ただし、全く組織の課題に参加していないわけではなく、UMAのランゲージを単独で討伐したりするなど組織に貢献しています。

ニコは、妻イチコと娘ミコの3人家族で暮らしてきました。ちなみに妻と娘もラボのメンバーでしたが、残念なことに妻のイチコはすでに死亡しています。ニコは妻イチコの影響を強く受けており、それは彼の好みや嗜好も表れています。彼の好物は死亡したイチコの好きだったコーヒーとお好み焼きで、また、彼自身は喫煙しませんが、タバコの匂いにも惹かれるそうです。

アンデッドアンラックのニコは、リーダーシップに優れ組織の要として活躍します。個性が強く一筋縄ではいかないラボのメンバーたちを見事にまとめ上げているのも彼です。ニコは、「礼儀」よりも「データ」を求める極めて合理的な性格をしていますが、成果のためには苦労をいとわないという一面も持ち合わせています。

ニコは、科学者らしく非科学的なことを嫌いつつも、未知への挑戦を避けられない科学者としての性格を持っていました。もともとは「この世界の全てを知りたい」という探求心溢れるタイプでしたが、神の気まぐれで理（ルール）が変更になるたびに激昂していたということです。

ニコは、自分の性格を「ワガママで自己中心的」と評していました。自分の興味がないことは忘れてしまうタイプでしたが、不忘という否定能力を身につけたことで彼の性格はガラリと変わることになりました。

アンデッドアンラックのニコは、組織内にラボを持ち、組織が使用する武器や装備の開発を行っています。ラボの主要メンバー、つまりニコの腹心の部下には、ミコ＝フォーゲイル、バウ、ボウ、ラング、ポッチョ、そしてザックの6名がいます。

1人目のミコ＝フォーゲイルは、ニコの娘でニコに次ぐ才能を持つ科学者です。次のバウはニコの同級生で、その息子がミコに次ぐ能力を持つ科学者のボウとなります。ラングは大酒飲みですが、仕事の早さには定評があります。ポッチョはラングの飲み友達であり、最後のザックは、ニコの恩人でかつて患っていた呼吸器系疾病の治療器メットを今でも被っています。

ここからは、アンデッドアンラックのニコの強さや能力を考察していきます。アンデッドアンラックの組織に加入してから、ニコは否定能力である不忘（UNFORGETTABLE）を発現させました。彼の不忘の能力は、自己対象強制発動型の能力で、得た情報を忘れることができなくなります。

ただし、ニコの能力発現前の記憶は保持されず、新しい情報が上書きして圧倒してしまうというデメリットがあります。そのために、アンデッドアンラックのニコには自身の出生や子供時代の思い出はありません。その後の組織に加入するまでの記憶も、発明品など繋がりのある物を身近に置くことで何とか保持できている状態にあります。

アンデッドアンラックのニコの武器は、戦闘において使用する黒い球体「サイコポッド」です。この球体は、ニコが移動する際にも使用する思考制御型の遠隔誘導汎用端末であり、操作は脳波によって行います。ニコは、この球体を直接敵にぶつけたり、複数の球体を結んでビームカッターのように使用して戦います。

ニコが「ベリーズ」と呼ぶその黒い球体は、MAX11個まで使用可能であり、指先にはポッド転送用と制御の精度向上を兼ねた仕掛けが備わっています。球体から伸ばしたケーブルを額のプラグに繋いで情報を検索することや、球体からアームが出てきて応急処置などに使用したり、人の記憶を保存しそれを元に疑似クローンを生成するなど、その用途は多岐にわたっています。

アンデッドアンラックのニコの強さは、UMAのランゲージの討伐をたった独りで達成したことからも容易に想像できるでしょう。アンデッドアンラック作中の多くのキャラが、否定能力を活用したり古代遺物を武器にする中、ニコの戦闘力の強さは科学力を拠り所としています。

彼の強さが際立っているのは、「アストラルドールズ」でしょう。これはサイコポッドを駆使して否定者の能力や戦力を再現するという恐るべき強さを持っています。また、ニコの強さは、様々なデータを分析・活用した戦闘にもよく表れています。アンディの身体を調べ上げた結果をヴィクトルとの戦闘に反映させるなど、彼の強みが発揮された戦いは枚挙にいとまがないほどです。

ニコは、フィジカルの強さを持ち合わせている上に近接戦闘も得意であり、アンデッドアンラックの113話ではシェンの必殺技「五不苦星」を繰り出しアンディを驚かせました。彼はジュイスやアンディたちに並ぶ、アンデッドアンラック屈指の強さを誇っているのです。

ここからは、アンデッドアンラックのニコの裏切りの理由や過去について探っていきます。まず、ニコが組織への裏切りをした理由からです。

最古参の円卓メンバーであるニコは、今では組織にとって欠かすことのできない存在です。組織が推進する科学や情報分野、そして医療分野に彼が深く関わってきたからです。しかし、アンデッドアンラックの107話にて、彼は突然の裏切り行為を働き組織に大きな損害を与えます。彼が裏切りに至るきっかけは、風子が死の淵に立っていた際に、組織がUMAゴーストを使って死の概念を変更したことでした。

UMAゴーストは、ルインと手を組んでニコに取引を持ちかけます。取引の内容は、ニコがルインに手を貸してアンディの霊魂を差し出せば、亡き妻イチコの霊魂を得ることができるというものです。ニコはこの取引をすんなりと受け入れました。

取引を実行するため、ニコは組織に反目しラグナロクを遅らせるように画策します。具体的には、アンディの前に立ちはだかりゴーストに連れ去られた風子の霊魂を取り戻そうとしたのです。ニコが仲間への裏切りを犯してでも死亡したイチコに会いたかったのは、イチコが自分の能力に深く関係しているためでした。

アンデッドアンラックのニコは、組織に入った当初から不忘の否定者だったわけではありません。科学者として神の攻略に挑戦していた過去を持つニコにとって、否定者は「知識遅れのサイキック」であり、むしろ認めたくない存在でした。そのため、円卓およびラボのメンバーとして加入した不眠の否定者、イチコ＝ネムリとも過去には折り合いが悪く、2人の間には険悪な空気が漂っていました。

しかし、出会って1か月も経つと、共同研究に着手するほど2人はお互いを理解し、2人の距離も縮まっていきます。やがて、ニコとイチコは結婚し、娘のミコを授かります。ところが、イチコは「不眠」の影響で、娘のミコを出産した直後に死亡してしまいます。ニコが「不忘」を発現したのは、まさにこの時でした。「不忘」とは、新しい記憶が発現前の記憶に取って代わる能力です。

アンデッドアンラックのニコの能力「不忘」は、発現後に新しい記憶が古い記憶を圧し潰してしまうため、彼の中のイチコとの記憶も徐々に失われていきました。やがて、不忘によりニコの脳裏に残るイチコの記憶は、彼女の死に顔だけになってしまいます。「イチコを忘れる前に再び会って新たな思い出を作りたい」という想いがニコの中で募っていき、過去のある日、彼は突然組織への裏切りを行うのです。

過去に組織への裏切り行為をしたアンデッドアンラックのニコは、その後死亡してしまうのでしょうか？ニコは、生前のイチコから科学者は「常に新しい理を求め理解して活かすことが大切」と教わっていました。

ところが、彼はこの言葉を取り違え、ゴースト追加という新しい理を受け入れるようになります。その後、アンディとの戦いでイチコとの思い出が詰まった発明品やラボが破壊されると、ニコの自我は崩壊しゴーストに支配されていきました。

しかし、その後、ニコは自分がゴーストに支配されることを拒み、自我を取り戻すことに成功します。彼は自分の中に匿われていた風子の魂を肉体に戻すための方法として、「実体と魂両方で核ごと俺を斬れ」とアンディに要求します。ニコの望み通りにアンディは彼を斬りつけ。ニコは死亡しました。しかし、最後にニコはイチコやラボのメンバーたちの魂と再会することができたのです。

アンデッドアンラックのニコは、組織に多大な貢献をしています。まず、ニコは組織メンバーたちの装備品全般の開発を行っています。メンバー共通のネクタイ製作に始まり、自身のサイコポッド、ボイドやタチアナの防護服・装甲など、ニコは過去に様々な武器を開発しました。そして、神に対抗するための「超弩級組織最終兵器対神破動砲」という武器も彼の手によるものです。

アンデッドアンラックのニコは、UMAの管理をはじめとして戦闘実験場の建設や施設の改装など組織内で様々な役割を担っています。また、彼はUMAを一時的にフェーズ2にすることができる成長薬「キューブ」を開発しています。しかも、薬の大きさをサイコロ大にまで縮小し、高い実用性を確保しています。

アンデッドアンラックのニコは、組織メンバーの治療にも貢献しており、負傷者が出るたびにすぐに診察や処置を行っています。これだけでも、ニコが組織にとっていかに欠かせない存在であるかお分かりいただけるでしょう。また、ニコ率いる科学者チーム「ニコラボメンバーズ」も、組織にとって大きな戦力となっています。

アンデッドアンラックのニコは、情報管理の面でも活躍しています。組織のデータベースを検索したり、「罰」による世界の変化点を的確に確認・報告するなどしています。さらに、組織の活動に必要な情報の制御にも貢献しており、人々の記憶を衛星軌道から改ざんする装置を開発しました。また、ニコは様々な情報を持っており、シェンの部下・ムイが中国語を習得する際にも役立っています。

ここまで漫画「アンデッドアンラック」のニコ＝フォーゲイル特集をお届けしてきましたが、最後にニコに関する感想や評価をTwitterより紹介します。

最初に紹介するのは、アンデッドアンラックのニコのセリフに共感するツイートからです。現代社会への提言のように聞こえたそうです。

続いて紹介するのは、アンデッドアンラック154話の感想のツイートです。ニコの言動が一から十まですべてかっこいいそうです。

最後に紹介するのは、アンデッドアンラックのニコとアメリカの天才発明家ニコラ・テスラとの関係を論じたツイートからです。ニコのモデルともいわれるニコラ・テスラの人生は、ニコに重なる部分も多いようです。

ここまで、漫画「アンデッドアンラック」のニコ＝フォーゲイルを特集し、彼の強さや能力「不忘」を分析するとともに、裏切り行為や最後の死亡の原因となった過去の出来事についても考察してきました。

不忘の能力を持つニコは、組織の円卓メンバーの最古参の1人であり、組織に多大な影響を与えてきた科学者です。これまでの活動がラボ中心だったこともあり、組織の課題には一線を引いてきました。しかし、アンデッドアンラックの新章では、風子の組織の最初のメンバーに選ばれています。本作今後の展開でのニコの活躍に期待しましょう。