【オーバーロード】シャルティアの裏切りは洗脳（精神支配）が原因？操った犯人は誰？

シャルティアは『オーバーロード』に登場するキャラクターの1人です。彼女は『オーバーロード』の主人公であるモモンガ、またはアインズ・ウール・ゴウンに忠誠を誓う階層守護者であるため、作中での活躍頻度は非常に多いほうです。ここでは、シャルティアの裏切りとその理由に関する情報をまとめて紹介していきます。

『オーバーロード』は、丸山くがねによって生み出された日本のライトノベルです。2010年に小説投稿サイト「Arcadia」にて連載が開始され、後に「小説家になろう」にも掲載されるようになりました。2012年には、KADOKAWAから書籍版が刊行されるようになっています。高い人気と知名度を誇る『オーバーロード』は、コミカライズやゲーム化など、様々なメディアミックスを展開しています。

数々のメディアミックスの中でも特に高い評価を得ているのが、アニメ作品です。『オーバーロード』は2015年7月にテレビアニメ化されました。2018年1月には第2期である『オーバーロードⅡ』が、2018年7月には第3期である『オーバーロードⅢ』が放送され、2022年7月には4期である『オーバーロードⅣ』が放送されています。また『オーバーロード』はテレビアニメだけではなく、劇場版アニメも製作されています。

VRMMORPG「ユグドラシル」のサービスが終了することになり、プレイヤーのモモンガは最後の時をゲームの中にあるギルド本拠地「ナザリック大墳墓」で待っていました。しかし、サービス終了時間になってもログアウトは起こらず、何故かNPCたちが意思を持って行動を始めます。

自分がゲーム世界に入り、そのゲームごと異世界に転移してしまったと知ったモモンガは、ギルドの仲間たちを探すために自身の名をギルド名である「アインズ・ウール・ゴウン」と改め、活動を開始します。

シャルティアは、ギルド「アインズ・ウール・ゴウン」の拠点であるナザリック大墳墓で第1、第2、第3階層「墳墓」を守護する階層守護者の1人。正式な名前はシャルティア・ブラッドフォールンです。彼女は、ギルド「アインズ・ウール・ゴウン」のメンバーであったペロロンチーノによって創造されたNPCで、種族は真祖の吸血鬼「トゥルーヴァンパイア」です。

見た目は14歳程度で、銀色の長髪と血のように紅い瞳が特徴的です。豊満な体つきをしているように見えますが、実は貧乳で、胸がないことを誤魔化すために胸パッドを着用しています。美しい少女の姿をしていますが、これは仮の姿です。真の姿は裂けた口と鋭い犬歯を持つ醜悪な姿をしています。

シャルティアは嗜虐心が強く、他者を蹂躙することに興奮を感じる性格です。飛び抜けて頭が悪いというわけではありませんが、ナザリックの中では頭脳面に不安がある脳筋タイプです。自分の強さに自信を持っているがゆえに敵をいたぶり、その隙を突かれて失敗する危うさを持っています。

詳細は後述しますが、シャルティアは何者かによって操られ、アインズと敵対するという失態を犯しました。アインズはシャルティアの失態の原因は自分にあるとして彼女を責めなかったのですが、シャルティア本人は取り返しのつかないミスをしてしまったことで深く落ち込みます。

シャルティアの心を少しでも軽くするため、アインズはあえてシャルティアに罰を与えることにしました。その罰が、アインズの椅子になる、というものです。アインズは屈辱を与える罰のつもりでしたが、アインズを愛するシャルティアにとって、この罰はご褒美でした。

シャルティアはナザリック大墳墓の中でも屈指の強さを誇るキャラクターです。使用する武器は神器級アイテムである「スポイトランス」です。彼女はバランスの取れた能力値と様々な特殊能力を持っています。アンデッドに効果のある信仰系魔術詠唱者であり、接近戦も得意としていることから、1対1であれば守護者の中で最強であるといえるでしょう。アインズすら、何の策も練らずにシャルティアと戦った場合は敗北してしまいます。

『オーバーロード』に登場するシャルティアは、アインズに対して強い忠誠心を抱いています。その彼女が、アインズを裏切りました。当然、この裏切りはシャルティアの意思ではありません。実はシャルティアはある理由で洗脳（精神支配）されていました。

シャルティアは精神支配を無効化するスキルを持っています。本来であれば、シャルティアが洗脳（精神支配）されることはないのですが、ゲームの世界に存在していたワールドアイテムの1つを使えば、シャルティアといえども洗脳（精神支配）を回避することは不可能です。

リ・エスティーゼ王国内にある領地エ・ランテルに出立する前、アインズはシャルティアにある命令を下していました。それは「魔法や武技などの特殊能力を持つ人間の捕獲」です。この命令を下すにあたり、アインズは「捕らえるのはこの世界からいなくなっても問題のない者」「足がつかないよう秘密裏に動くこと」を条件として挙げていました。

アインズの命令を遂行するため、まずはセバスとソリュシャンがとある無法者を餌に、その仲間である野盗たちをおびき出します。おびき出した野盗たちの中に特殊能力を持つ者がいた場合は捕らえるつもりでしたが、シャルティアたちが求める人材はそこにはいませんでした。しかしシャルティアはそこで、武技の使い手であるブレインという男の情報を耳にします。

ブレインを捕らえるため、シャルティアはブレインが所属する傭兵団のアジトを襲撃しました。シャルティアはブレインと戦い、圧倒的な力を見せつけて彼を絶望の淵に叩き落とします。自分の力が全く通じないと悟ったブレインは、シャルティアの前から逃げ出しました。シャルティアはそれを追うのですが、ここでシャルティアの特殊スキル「血の狂乱」が発動してしまいます。

暴走したシャルティアは、ブレインを取り逃がしてしまいました。ブレインを追ってアジトの外に出たシャルティアは、そこで野盗のアジトを見張りにきた冒険者の一団と遭遇します。「血の狂乱」によって暴走していたシャルティアは、無関係であった冒険者たちを殺してしまいました。シャルティアはここでも、冒険者を1人取り逃がしてしまいます。

武技を使えるブレインを取り逃がし、必要のない騒ぎを起こしてさらにもう1人を取り逃がしてしまったことはシャルティアの失態でした。シャルティアは森に眷属を放ち、森の中にいる人間を全員食い殺すよう命じます。その眷属が、森で誰かに倒されました。

眷属が倒された理由を知るため、シャルティアは眷属たちがいた場所に向かいます。そこにいたのは、シャルティアが一目見ただけで強者だとわかる複数の男女でした。シャルティアは彼らと戦闘になり、そこで洗脳（精神支配）されてしまうことになります。

アインズにシャルティア裏切りの情報が入りました。シャルティアが裏切ったとされた理由は、連絡が途絶えたことを不審に思ったアルベドがNPCのリストを確認したところ、シャルティアの名前だけが色が変わっていたためです。アインズはシャルティアが死亡した可能性を考えましたが、アルベドはそれを否定しました。NPCが死亡した場合は、名前が消えるようになっているためです。

シャルティアの名前は消えておらず、赤く表示されていました。ユグドラシルでは、誰かによる精神支配を受けたNPCが一時的な敵対行動を取った場合、このような表示になります。アンデッドであるシャルティアには、精神支配を無効化するスキルがあります。そのため、アルベドはシャルティア自身がアインズに反旗を翻したのだと判断しました。アルベドはアインズに、シャルティアの討伐を強く進言します。

アインズはシャルティアを討伐する前に、彼女が反旗を翻した理由を知ることが先であると結論づけました。アインズ自身や待遇への不満を理由に自らの意思で裏切ったのか、それとも別の理由があるのかを把握しておかなければ、ナザリック崩壊という最悪のシナリオに繋がりかねません。まずアインズは、シャルティアの居場所を突き止め、彼女がどのような状態にあるのか確認することにしました。

シャルティアを見つけたアインズは、彼女に声をかけました。しかしシャルティアは愛するアインズから声をかけられたにもかかわらず、全くの無反応です。アインズは、シャルティアの裏切りの理由が誰かによってかけられた洗脳（精神支配）であると確信しました。シャルティアを洗脳（精神支配）して操った犯人である誰かは、シャルティアに命令を下すことなく彼女を置いていったようです。

アインズはレアアイテム「流れ星の指輪（シューティングスター）」を使い、シャルティアにかけられた全ての効果を打ち消そうとしました。しかし、何故か魔法は発動せずに消えてしまいます。それによりアインズは、シャルティアの洗脳（精神支配）は、犯人である誰かがワールドアイテムを使ったことによるものだと気づきました。アインズはシャルティアと1対1で戦い、彼女を殺すことで洗脳（精神支配）を解こうと試みます。

『オーバーロード』に登場するシャルティアは、アインズを裏切ったのではなく、洗脳（精神支配）されているだけでした。そこで浮上する疑問が、シャルティアほどの強さを持つNPCを操った犯人は誰なのか、ということです。ここからは、シャルティアを操った犯人は誰なのか、詳しく見ていきます。また、洗脳（精神支配）が効かないはずのシャルティアが操られた理由についてもチェックしていきましょう。

シャルティアを操ったのは、スレイン法国が持つワールドアイテムでした。スレイン法国は、六大神を信仰する宗教国家。人間以外の種族に対する差別意識が強く、たとえ相手が自分たちに対して敵対意識を持っていなくても人間ではないという理由で殲滅しようとすることもある国です。スレイン法国の六大神は、アインズと同じユグドラシルプレイヤーであると考えられています。

アインズはシャルティアを操ったのがスレイン法国であるとは気づいていませんでした。しかし後に、事件の真相が彼の知るところとなります。アインズはシャルティアを操った犯人に必ず報復すると決めているため、今後スレイン法国は大変なことになると予想されています。

シャルティアにワールドアイテムを使用して操ったのは、スレイン法国の国民である老婆カイレです。カイレは白いチャイナドレスのような服を身に纏った人物で、行動を共にしていた漆黒聖典の者から「カイレ様」と呼ばれていました。そのため、スレイン法国の中でも高い位を持つ人物であると考えられています。

カイレは突如現れたシャルティアを相手にワールドアイテムを使い、彼女を洗脳（精神支配）しました。しかし、完全に洗脳（精神支配）する前にシャルティアから反撃され、重傷を負います。カイレが重傷を負ったため、一行は撤退してスレイン法国に帰還しました。カイレはその後、この時の傷が原因で死亡したようです。

シャルティアからの反撃を受け死亡したカイレですが、彼女は漆黒聖典という部隊に守られて行動していました。漆黒聖典は、スレイン法国の特殊部隊「六色聖典」の1つ。所属する隊員たちは皆、英雄級以上の実力を持つ者たちであるため、スレイン法国最強の部隊といわれています。漆黒聖典の任務は、スレイン法国が所有するワールドアイテムの守護でした。

スレイン法国はカイレが装備したワールドアイテムを使い、破滅の竜王を支配下に置くことを計画していました。そのため漆黒聖典が、カイレの護衛を担当していたのです。道中、彼らはシャルティアと遭遇し、やむを得ずカイレはシャルティアを相手にワールドアイテムを使用します。そこでカイレは重傷を負い、漆黒聖典のメンバー2名が死亡することになりました。

シャルティアを洗脳（精神支配）したワールドアイテムは、カイレが装備していた「傾城傾国（ケイ・セケ・コゥク）」というものです。このワールドアイテムは、白地に金糸で竜が描かれたチャイナドレスの形をしています。

このワールドアイテムは、ユグドラシルプレイヤーであるとされる六大神が所属していたものです。その効果は、シャルティアのような精神支配無効スキルを持つ者が相手でも洗脳（精神支配）が可能であるというもの。カイレが死亡したあと、誰がこのワールドアイテムの所有者となったのかは明かされていません。

シャルティアが何者かによって洗脳（精神支配）されたことを知ったアインズは、シャルティアとの一騎打ちを決意しました。シャルティアはナザリックでも屈指の強さを誇るNPCであり、アインズの弱点である信仰系魔法を使うことができます。不利な状況の中で、アインズは課金アイテムなどを駆使し、シャルティアを追い詰めます。

アインズは仲間が作ったNPCを死亡させることに罪悪感を抱き、とどめを刺す瞬間、僅かにためらいました。シャルティアはその隙をついて反撃しようとしますが、アインズのためらいはアウラがカバーし、その結果シャルティアは死亡します。

アインズとの戦いで敗北し、死亡したシャルティア。しかし、アインズが大切な仲間の生み出したNPCをそのままにしておくはずがありません。シャルティアを倒したのは、あくまで彼女にかかった洗脳（精神支配）を解除するためです。

シャルティアとアインズの戦いが終わったあと、すぐにナザリックで死亡したシャルティアを復活させる儀式が行われました。シャルティアをよみがえらせるために必要な金貨は5億枚です。アインズは金貨を使い、シャルティアは無事に復活を果たしました。一度死亡したことで、洗脳（精神支配）も解除されていました。

アニメ『オーバーロード』でシャルティアの声を担当したのは、声優・女優・タレント・歌手の上坂すみれです。上坂すみれは1991年12月19日生まれで、血液型はO型。神奈川県出身で、所属事務所はボイスキットです。2011年から声優活動を開始しており、デビュー作品はオンラインゲームでした。2013年からは歌手として音楽活動も行っています。

上坂すみれは、ロシアやソビエト連邦に興味を持っている共産趣味者です。上智大学外国語学部に入学しロシア語を専攻したのも、ロシアやソビエト連邦が好きであったためです。そのため、上坂すみれのブログやSNSには度々ロシア語が登場します。彼女は自身の活動を通して、日本とロシアの架け橋のような存在になりたいと考えています。

『オーバーロード』でシャルティアを演じた上坂すみれの主な出演作品は『中二病でも恋がしたい！』（凸守早苗）、『パパのいうことを聞きなさい！』（小鳥遊空）、『アウトブレイク・カンパニー』（エルビア・ハーナイマン）、『犬神さんと猫山さん』（犬神八千代）、『鬼灯の冷徹』（ピーチ・マキ）、『アイドルマスターシンデレラガールズ』（アナスタシア）、『艦隊これくしょん -艦これ-』（吹雪）などです。

また『コンクリート・レボルティオ〜超人幻想〜』（星野輝子）、『SHOW BY ROCK!!』（チュチュ）、『プラスティック・メモリーズ』（海松エル）、『無彩限のファントム・ワールド』（川神舞）、『ハンドシェイカー』（チヅル/三津寺千鶴）、『異世界食堂』（アレッタ）、『トニカクカワイイ』（有栖川綾）、『イジらないで、長瀞さん』（長瀞さん）、『うる星やつら（2022）』（ラム）などにも出演しています。

シャルティアがアインズに敗北して死亡する間際、彼女の背後に目玉が現れました。この目玉は誰のものなのか、という疑問を抱いたアニメ視聴者は少なくなかったようです。目玉によってシャルティアの注意を引いた犯人が誰かというと、アインズとシャルティアの戦闘を見守っていたアウラでした。

シャルティアとアインズの一騎打ちにアウラが介入した理由は、アインズがシャルティアに最後の攻撃を食らわせる際、シャルティアが隙を見て反撃しようとしたためです。アウラのスキルによってシャルティアはアインズへ反撃する機会を逃し、一度死亡します。アニメではシャルティアの動きを止めた犯人がアウラであることがわかりにくくなっており、目玉はシャルティアを操った犯人のものだと勘違いした人が多かったようです。

シャルティアには洗脳（精神支配）を受ける前の記憶がありませんでしたので、アインズはシャルティアを操った犯人が誰なのか特定できませんでした。しかしアインズは、いずれシャルティアを操った犯人が誰なのかを突き止め、報復しようと考えます。

復活したとはいえ、シャルティアが死亡する原因を作った犯人を、アインズが許すことはありません。その後、アインズはシャルティアを操った犯人がスレイン法国の者であることを知りました。シャルティアの一件は、ナザリックとスレイン法国の全面対決という大事件に繋がっていくようです。

スレイン法国がシャルティアを操った理由がわからないというコメントです。スレイン法国の漆黒聖典がシャルティアを操ったのは、偶然彼女と出会い、操らなければ自分たちの命が危ないと考えたためでした。情報量が多いせいか、漆黒聖典はそもそもシャルティアを目的としてやってきた、と勘違いしている人が少なくありませんでした。そのため、シャルティアを狙う理由は何なのか、と考えてしまい混乱が生じたようです。

『オーバーロード』は作り込まれた複雑な物語が魅力的な作品です。『オーバーロード』を深く理解するには、情報量が多い書籍版に触れることが一番でしょう。書籍版よりも理解力が試されますが、アニメ版でもストーリーを読み解くための情報はきちんと描かれています。シャルティアが裏切った理由も、彼女を精神支配した犯人が誰であるのかも、作中で触れられていました。しかし、一度見て全てを理解することは難しいようです。

ここでは、『オーバーロード』に登場するシャルティアがアインズを裏切った理由や、彼女を操った犯人が誰なのかについて紹介してきました。シャルティアが洗脳（精神支配）を受けて一度死亡した事件は、ナザリックとスレイン法国が敵対する原因になりました。

今後『オーバーロード』では、ナザリックとスレイン法国の戦いが描かれると考えられています。ナザリックとスレイン法国の戦いが本格的に始まる前に、そのきっかけとなったシャルティアの一件をチェックしておくといいでしょう。