【ワンピース】血統因子とは？ベガパンクとの関係とこれまでに使用されたケースは？

ワンピースの世界において発見され、様々な要素に絡んでいるのが血統因子です。この記事ではそんなワンピース世界の血統因子についてまとめて紹介していきます。

血統因子が発見されたワンピースは、1997年から週刊少年ジャンプにて尾田栄一郎先生が連載している海洋冒険漫画です。少年漫画の王道を行く展開と壮大な世界観や数多くの伏線で人気を博している作品になっています。

国内外で高い人気を誇るワンピースは、国内だけで累計発行部数4億1000万部、海外だけでも1億部を突破するなど国内外様々な出版記録を保持しています。ワンピースはメディアミックスも積極的な作品で、1999年から放送枠を移動しながらも継続して放送されているアニメは、東映アニメーションでも最長のロングラン作品になっています。それ以外にもワンピースは、劇場版映画化、舞台化など幅広いメディアで展開されています。

海賊王を夢見る少年モンキー・D・ルフィは、故郷の海を飛び出して行く先々でゾロ、ウソップ、サンジ、ナミと仲間を増やしながら航海を続けていきます。偉大なる航路（グランドライン）に入った後はより強大な敵と戦う事も増えていき、懸賞金も上がっていきながら、偉大なる航路を半周することに成功。偉大なる航路後半の海通称新世界に足を踏み入れるのでした。

血統因子とは、ワンピースの世界において『生命の設計図』とも言われるもので、現実世界における遺伝子とも言える存在です。発見したのは、イカれた研究チームと言われた『MADS』で、その発見は世界政府からも危険視される程のものになっていました。様々な研究を行っていたMADSが逮捕、解散させられるきっかけとなったワンピース世界における世紀の大発見で、その後、関係者によって様々な形で利用されることになっています。

MADSの中心人物であり、その名をワンピース世界に広く残しているのがベガパンクです。ワンピースの世界的には血統因子の発見はベガパンクの功績ということになっています。元々ベガパンクは名前や功績自体はワンピースの比較的早い段階から描かれていました。しかし本人は長らく登場せず、ワンピースも1000話を越えたエッグヘッド編にて、ようやくベガパンク本人が登場しました。

ベガパンクは血統因子の発見以外にも、ワンピース作中で明らかになっているだけでも様々な発見・発明をしています。海楼石の利用や、悪魔の実の伝達条件の解明、物に悪魔の実を与える技術などがワンピース作中でベガパンクが関わっているとされるものです。またワンピース世界の現時点での科学技術では達成不可能な様々なアイデアを書き出したりもしています。

MADSにおけるナンバー2とも言える存在だったのがシーザーです。天才であるベガパンクをライバル視し、血統因子を独自に研究して、発展させることができるなど確かな科学力を持ち合わせています。ただベガパンクをライバル視することと、本人の思想も相まって、基本的には兵器転用をベースに考えています。また研究のためならなんでもしてしまう性質などからワンピース作中でも屈指のクズキャラともいわれています。

血統因子の研究において、実験体になった過去があることが明らかになっているのがカイドウです。カイドウは過去に何度も海軍に捕まったことがあることが明らかになっていますが、ロックス海賊団に所属した後に捕まった際に、血統因子を抜かれたとされています。カイドウの血統因子は人造悪魔の実の生成に利用されており、それがモモの助の食べたウオウオの実になっています。

余談ですが、このカイドウから血統因子を抽出されて作られた人造悪魔の実については、食べたモモの助は段階を経ながらもカイドウと同等の力を発揮できるようになっています。しかし作り出したベガパンクからは失敗作であると扱われていました。

血統因子によって、作り出された国家ともいえるのがジェルマ王国です。ジェルマ王国の君主であるヴィンスモーク・ジャッジが、MADSの研究者でした。MADSの解散後も、独自に血統因子の研究を続けており、クローンを作り出すことに成功しています。このジャッジの研究により生まれたのがジャッジの子供達であり、同時にジェルマ王国のクローン兵士達です。

ベガパンクの発見した血統因子を元に、シーザーが独自に作り出したのがSADです。SADは液体で、SMILEの元になる原材料になっています。後述する人造悪魔の実と共に、シーザーがベガパンクがカイドウの血統因子を利用して作り出した人造悪魔の実を目指して開発したものになっています。

同じくシーザーが作り出したのが人造悪魔の実である『SMILE』です。動物系悪魔の実に近い人造悪魔の実ですが、その性質は、似て非なるものです。動物系の能力を得られる可能性はあるものの、確率は低く、デメリットだけを負うリスクもあります。

元々はベガパンクの作り出した人造悪魔の実を目指して作り出されたのが、人造悪魔の実です。しかし、能力を得られるという点こそ実現できているものの、本家悪魔の実を基本とすると、ベガパンクの人造悪魔の実よりも劣っている点も多くなっています。余談ですが、ワンピースエッグヘッド編にて人造悪魔の実『SMILE』についてベガパンクが論じる場面があり、その性質は『論外』であるとされています。

ヴィンスモーク・ジャッジがジェルマで血統因子を用いて研究を行っていたのが複製兵士です。複製兵士とはほぼ3パターンの体格しかない見た目をしており、元々は優秀な兵士のコピーだった事が明らかになっています。彼らは通常の人間の4倍の速度で成長し、また死を恐れず、裏切らないようにプログラムされるなどしています。この複製兵士を用いて作られているのがジェルマの軍隊であるジェルマ66の正体です。

ヴィンスモーク・ジャッジが複製兵士と同時に行っていた研究がヒトの改造です。生まれる前に血統因子を弄ることで、通常の人間ではあり得ない存在として作り出される存在で、後のヴィンスモーク家の兄弟達がこれに該当します。ヴィンスモーク家の兄弟達は、この改造によって、悪魔の実の能力に頼らず、火や電撃を扱ったり、毒を操ることが出来るようになっているのです。

その他にも、ヴィンスモーク家の兄弟達は、傷の治りが常人よりも早い、外骨格の発達などが発現しています。これらの影響はサンジにもあるようで、特にワノ国編にてレイドスーツを着用してからは外骨格などの影響が見られるようになっています。

ベガパンクがカイドウの血統因子を用いて作り出したのが人工悪魔の実です。カイドウの持っていた悪魔の実である『ウオウオの実モデル青龍』の能力の完全再現を目指して作成されましたが、失敗作として放置されていました。しかし実際の所、この実を食べたモモの助はカイドウと同様の能力を獲得するに至っています。

ワンピースエッグヘッド編で明らかになりますが、このベガパンクの失敗作とは、成分が異なり体色がオリジナルの実と違うというものです。完璧主義者なベガパンクからすれば失敗ながらも、ほぼ完全に悪魔の実の複製に成功している例になっています。余談ですが、ベガパンクは動物系と超人系の悪魔の実の能力であれば、血統因子があれば再現可能なことも明らかになっています。

ワンピースの世界において、様々な形で利用されてきた血統因子ですが、発見者であるベガパンクの研究の集大成とも言えるのが新型パシフィスタ「セラフィム」です。2023年1月現在、登場しているセラフィムはいずれも七武海に名を連ねた海賊の幼少期を思わせる見た目をしており、これは血統因子が関係していると考察されています。

加えてこのセラフィムには元になった七武海が悪魔の実能力者ではない場合にも悪魔の実の能力を与えることにも成功しています。これは超人系の能力者の血統因子を、抜き出すことで作られた血液を、注入することで行わているのです。ワンピース作中では、魚人で能力者ではないジンベエを元にしたセラフィムに、元ドフラミンゴファミリーのセニョール・ピンクの持つ、スイスイの実の能力が与えられていました。

ワンピースエッグヘッド編にてついにベガパンクが登場しました。その初登場時は、その容姿に大いに驚かれました。そしてその様子からベガパンクはいいやつで、ルフィ達の仲間になるのではないかと考察される結果になっています。そもそもベガパンクがいいやつなのかどうかという考察ですが、その範疇の外にいるのがベガパンクなのではないかとも考察されています。

ベガパンクは自身の研究や興味が最優先事項です。そのため、研究成果をどう使うかは、自分が決めることではないという考え方をしている可能性が高いと考察されているのです。現時点では、海軍にいるのが1番自分のやりたい研究が出来るから所属していたが、そうではなくなるのであれば、他の場所にいくのがベガパンクなのではないかと考察されています。

そのような思想を持つベガパンクは究極的に言ってしまえば『誰の味方でもなく、誰の敵でもない存在』になるのではないかと考察されています。ワンピースの物語の展開的に、一時的にルフィ達の船に同行することはあるかもしれませんが、それは仲間というよりも、乗っているだけという形になるのではないかと考察されています。

ここからは既にワンピースを視聴している人の血統因子に関しての感想をネタバレありでまとめて紹介していきます。血統因子は、ワンピースの世界においてもまだまだ未知数な部分が多く、どのような形で使われることになるのか分かりづらいという声も多くなっています。その分、血統因子の存在によって考察の幅が広がったとする声もあり、様々な考察が生まれる結果にもなっているのです。

特に盛んな考察が、血統因子と同じく、ワンピース新世界編で登場した新型パシフィスタセラフィムとの関係性です。2023年1月現在は七武海に属した経歴のあるキャラクターをベースにした者しか登場していませんが、可能性としては他のキャラクターのセラフィムが登場しても不思議ではないと考察されています。

特に可能性が高いと考察されているのが、七武海の他だと確実に血統因子を取られていることが明らかになっているカイドウです。ベガパンクはカイドウの血統因子から人造悪魔の実を作り出していることから、同様にセラフィムを作り出していても不思議ではないと考察されているのです。カイドウ以外にもインペルダウンに幽閉経験のあるキャラクターに関してはセラフィムが登場する可能性があるのではないかともされています。

血統因子やそれに関連する要素はワンピースの世界観の中でもかなりのウェイトを締めており、また同時に明らかになっていない部分がまだまだ多い要素です。その分、考察が楽しく、様々な要素が推察出来るのがワンピースが面白くなっている要因になっているとする声も見られます。

ワンピースに登場する血統因子とは、ベガパンクがMADS時代に発見した、『生命の設計図』です。その後MADS所属経験のある科学者を中心に、様々な形で利用されており、シーザー、ヴィンスモーク・ジャッジがそれぞれに発展させる形で利用しています。特にワノ国編以降に登場したセラフィムは、ワンピースの世界において、ベガパンクの研究の集大成とも言われており、その活躍が気になると言われる声が多い要素になっています。

ワンピースファンの間では、今後も血統因子の研究を通してワンピース世界の根幹に関わるような伏線が回収される可能性も噂されています。ベガパンク本人が登場したことで、さらなる伏線も予想されました。これからワンピースを読む際には、血統因子や関連する要素にも注目しながら視聴してみましょう。