【スパイファミリー】ヨルの使用武器は？いばら姫が持っている短剣の名前を調査

正体を隠して暗躍するスパイファミリーのヒロイン・ヨルですが、どのような人物で、どのような能力を持っているのでしょうか？

この記事ではスパイファミリーのヨル・フォージャーを特集していきますが、まずはその前にスパイファミリーの作品情報をお届けします。最初に作品概要、そして簡単なあらすじへと続きます。

スパイファミリー（SPY×FAMILY）は、集英社のWebコミックサイト・少年ジャンプ+にて2019年3月より隔週更新中の遠藤達哉によるホームコメディ漫画です。

スパイファミリーは、閲覧数やコメント数において「少年ジャンプ+」史上最大のヒット作となっています。また、少年ジャンプ史上「暗殺教室」に次ぐ勢いで売行きを伸ばしているとされており、書籍版の累計発行部数は2022年10月時点で2500万部を突破しています。

また、メディアミックス展開としては、テレビアニメ・劇場版アニメ、そしてミュージカルが制作されています。このうちテレビアニメは、2022年にSeason1がテレビ東京系列ほかにて放送され、2023年にはSeason2の放送が予定されています。

停戦中の東国オスタニアと西国ウェスタリスの間では、未だに戦争の火種が燻っていました。西国一のスパイ・黄昏に、再侵攻を画策する東国の政治家ドノバンの動向を探るよう指令が出ます。ドノバンと接触をするため、黄昏はドノバンの息子が通う名門校に子供を送り込むことにします。まず名門校に入学させる少女を孤児院から引き取ります。次に母親役の女性を見つけて結婚するのですが、その女性の正体は何と殺し屋だったのです。

ここからは、この記事のメインテーマであるスパイファミリーのヨル・フォージャーの話題に入っていきます。ヨル・フォージャーは、本作スパイファミリーのヒロインです。東国（オスタニア）のバーリント市役所で事務員として働いているのですが、それはあくまで表の顔になります。裏の顔は何と暗殺組織ガーデンに所属する凄腕の暗殺者で、裏の名前つまりコードネームを”いばら姫”といいます。

誕生日や身長、体重など名前以外のヨルに関するプロフィールはわかっていません。作中で明かされているのは、27歳という年齢とリンゴが好きで虫が大の苦手ということくらいです。また、ヨルの性格は、基本的には温厚で妄想癖のあるいわゆる天然キャラをしています。嘘をつくと顔に出てしまうタイプで、戦闘でも心理戦は苦手のようです。また、アルコールに弱いですが酒好きで、少量の酒でも酩酊し悪態をつく始末です。

詳しくは後述しますが、ヨルの戦闘能力は極めて高く、暗殺のターゲットだけでなく周りにいる護衛まで皆殺しにしてしまうほどです。彼女は、マスクなどで素顔を隠すことなく暗殺任務を遂行します。その場にいる全員を始末するので、素顔を晒しても問題ないのかも知れません。

後にヨル・フォージャーは、ロイド（黄昏）と偽装結婚し、彼が養子として迎えたアーニャという名前の少女の継母となります。ちなみに、ロイドの任務遂行上の都合により、戸籍上では1年前にロイドと結婚したことになっています。

ヨルの家族ですが、両親は共に彼女が幼いころ亡くなっています。それ以降、彼女はユーリという名前の弟と2人で生きてきました。詳しくは後述しますが、ガーデンで殺し屋として仕事を請け負うようになったのも幼い弟を養うためとされています。

ここからは、スパイファミリーのヨル・フォージャーの武器の名前や特徴について解説していきます。まず、ヨルが使っている武器の名前は「スティレット」といいます。スティレットは、アイスピックのような武器で、ヨルのコードネームの一部である「いばら」の棘をイメージして作られているようです。

いばら姫ことヨルが使用する武器・スティレットは、中世後期の12世紀ごろに発明された武器を原型としています。発明当時は、鎖帷子（くさりかたびら）の普及により従来の剣による攻撃が防御され、威力を失いつつありました。そこで、鎖帷子の隙間から攻撃できる武器としてこのスティレットが誕生したのです。

中世の武器であるスティレットは、全長およそ30cmで十字架のような形状をしており、先端は鋭く尖っています。ヨルの使う武器・スティレットも大きさは同じくらいですが、十字架の形はしていません。十字架の形状は剣を受け止めるためと考えられますが、現代の戦いでは剣ではなく銃が使われるので、必要性がなくなったのでしょう。

また、スティレットは苦痛を長引かせることなく、瞬時に相手へとどめを刺す武器として考案されたといわれています。スパイファミリー作中で、ヨルが「苦痛を長引かせずに一瞬で楽にしてあげる」と言うくだりがあります。中世の武器・スティレットとヨルの使う武器・スティレットは、武器の使用目的という点では一致しているようです。

次に、1人で何人もの相手を一度に倒してしまうというヨル・フォージャーの能力や強さを探っていきます。彼女の強さを示す武勇伝をいくつか挙げてみることにしましょう。

最初はチンピラ相手の格闘からになります。名門イーデン校に入学が決まったアーニャは、お気に入りの制服をきてヨルと一緒に買い物に出かけます。ところが、ヨルとはぐれてしまったアーニャは、チンピラたちに誘拐されそうになります。間一髪のところでヨルが登場し、チンピラたちの行く手を阻みました。

まずヨルは、持っていた買い物袋でチンピラの1人を叩き飛ばします。すると、もう1人が買い物袋から転がり落ちたかぼちゃを手にヨルに襲い掛かりますがヨルは動じません。素手でかぼちゃを一突きすると粉々にしてしまいました。ヨルの強さに恐れをなしたチンピラたちが、一目散に退散したのは言うまでもありません。

かぼちゃの例でわかるように、ヨルの身体能力は人間離れしています。ある時、アーニャがテロリストに殺されかけるのですが、そこに駆け付けたヨルは、暴漢に蹴りを喰らわせます。すると、ガタイのいい暴漢がまるでゴムまりのように吹っ飛んでしまいました。

ヨルが黄昏（ロイド）とデートをしていた時のことです。酒に悪酔いしたヨルが黄昏に向かってキックを放ちました。するとヨルの蹴りは黄昏の顎を捉え、黄昏は吹っ飛ばされて気絶してしまいました。

西国一を誇るスパイの黄昏が一撃のもとに失神してしまうのです。ヨルの強さは計り知れないと言うべきでしょう。

ヨルの超人的な身体能力は、黄昏の後輩スパイ・夜帷（とばり）とのテニス対決でいかんなく発揮されています。夜帷の煽りにカッとしたヨルは、力任せにサーブを打ち込みます。

すると、ヨルが振り下ろしたラケットのガットがテニスボールを粉々にしてしまいました。これには百戦錬磨の夜帷も、目をパチクリさせるしかありませんでした。

最初のサーブでボールを粉砕してしまったヨルは、慎重に2打目を打ち込みます。ボールは猛烈なスピードで飛んでいき、球速は音速を超えマッハに達しました。そして、ボールを受けようとした夜帷のラケットを突き破り破壊してしまいます。結局、夜帷はヨルに完敗を喫してしまいました。

ここからは、スパイファミリーのヒロイン・ヨル・フォージャーの怖いシーンを紹介します。最初は、テロリストに拉致されたアーニャをヨルが救出するシーンです。コミックでは第4巻になります。テロリストたちは、訓練された猛犬を放ち、ヨルを攻撃するよう命じます。

その時です。ヨルは物凄い形相で犬を睨みつけ、威嚇しました。すると、凶暴な犬が悲鳴のような鳴き声を上げながら逃げてしまいました。この時、怖さのあまりアーニャが泣き叫んだのはいうまでもありません。

続いては、コミックス7巻に登場するシーンです。黄昏の同僚・フランキーは迷子になった猫の捜索をしていました。偶然通りかかったヨルは、成り行きで猫探しを手伝うことになります。

ようやくのことで猫を見つけるのですが、慣れないフランキーは猫の捕獲に手間取ります。彼に代わったヨルは一瞬で猫を捕まえます。ヨルの怖ろしさに猫がビビって動けなくなっていたのです。SNSにはその時の猫の表情が印象的という声が多く上がりました。

次の怖いシーンは、ヨルが名前も知らないある女性からの依頼で彼女の護衛を引き受けた時のことです。仮面舞踏会に参加した依頼主を守るため、ヨルは会場に潜伏しているスナイパーを探します。

敵が発しているオーラを感じ取ったヨルは、敵の位置を特定しその方向に振り返りました。その時のヨルの表情は、背筋も凍りつくような怖ろしさです。まるでホラー映画を見ているようだという読者も多かったようです。

ヨルは幼いころに両親を亡くし、以来ずっと弟との2人暮らしでした。そのことから家事全般、特に料理が得意なのでは？と考える方も多いことでしょう。ところが、ヨルは大方の予想を裏切り料理を大の苦手としていました。

ヨルの作った料理を食べた人は、あまりの不味さに気を失ったりトイレに駆け込んでしばらく出てこないこともしばしばです。それだけではなく、時には命の危険にさらされることもあります。

そのようなヨルの料理でも、おいしいと言って食べてくれる人がいます。それは重度のシスコンに罹っている彼女の弟ユーリです。ヨルの料理を「おいしい」と言いながら頬張るのですが、言葉とは裏腹に鼻血が出たり食べたものを吐き戻したりと、ユーリの体はアレルギー反応を起こします。仕舞いには亡くなった母の幻影が見えるなど命の危険が彼を襲います。

殺し屋ヨルは、通常の武器だけではなく料理も武器にして人の命を奪うことができると言えるでしょう。ところが、その半面でヨルは自分の料理の酷さを十分に認識しています。ロイドと結婚しアーニャの母親となったのを機に、ヨルは市役所の同僚に料理の手ほどきを受けることになりました。

スパイファミリーのヒロイン・ヨルは、なぜ黄昏と結婚したのでしょうか？実は、それには東国（オスタニア）の政治状況が大きく影響しています。東国政府は、国内の反政府勢力の殲滅に力を入れていました。ヨルのように美しい女性が独身でいると、それだけでスパイ容疑をかけられてしまうのです。

理不尽な容疑で連行され尋問を受ける羽目になると、殺し屋であることがバレてしまうかも知れません。殺し屋を続けるためには、誰かと結婚する必要があります。この点で、ヨルとロイドの利害は一致したのです。

普段は思いやりのある優しいヨルが、殺し屋”いばら姫”となったのはなぜなのでしょうか？ヨルがいばら姫になった理由は、彼女の育った環境に由来しています。

両親を早くに亡くし弟と2人暮らしのヨルは、極貧の生活を余儀なくされます。やがて貯蓄も底を尽き、生活に行き詰るのは火を見るよりも明らかでした。そこでヨルは殺し屋になることを決意します。弟とのつましい生活を守るため殺し屋・いばら姫になったのです。

しかし、ヨルがいばら姫になったのはそれだけが理由ではありません。ヨルには殺し屋家業を通じて世の中を少しでも奇麗にしようという思いがあります。究極的には、彼女はいばら姫になることで弟が安心して暮らせる世界を実現しようとしていると考えられます。

ここまで、スパイファミリーのヒロインでいばら姫ことヨル・フォージャー特集をお届けしてきましたが、最後にヨル・フォージャーの武器に関する感想や評価をTwitterより紹介します。

最後に紹介する感想・評価は、ヨルの武器を見てあるものを思い出したという方のツイートからです。それは花壇などで柵を作るときに使われる杭です。こうした感想は他にも数多く見られました。

続いて紹介する感想・評価は、ヨルの武器が簪（かんざし）にしか見えないという方のツイートからです。1980年代に一世を風靡した『必殺仕事人』で、飾り職人の秀が使う武器でしょうか？ツイッター上では、これ以外にもバーベキューの串やテントを張るときに使う杭のペグなど、様々な例えが見られました。

最後に紹介する感想・評価は、ヨルの武器から1Q84の青豆を想起した方のツイートからです。そのことから、スパイファミリーの作者・遠藤達哉が村上春樹のファンでは？と想像を逞しくしていました。

ここまで、スパイファミリーのヒロイン・いばら姫ことヨル・フォージャーを特集し、彼女の武器の名前や特徴、そして殺し屋になった経緯などについて詳しく解説してきました。

ヨルが使うスティレットは、中世ヨーロッパに起源を持つ武器で、苦痛を長引かせずに敵にとどめを刺すために開発されました。また、ヨルが殺し屋になった動機は、幼い弟の生活費を稼ぐためと東国（オスタニア）の平和を守るためでした。今後のスパイファミリーの展開とヨルの活躍に期待しましょう。