少年のアビスが面白いと話題?漫画の感想・評価や見どころをまとめて紹介

次にくるマンガ大賞2021で話題になるなど面白い作品として評判を集めているのが少年のアビスです。現代を舞台に少年少女の葛藤が描かれる作品で鬱な展開も多いながらも考えさせられる作品であるともされています。今回は漫画少年のアビスについて、面白いと評価される要因をネタバレありで紹介しつつ、既に漫画少年のアビスを読んだ人の感想や評価などもネタバレありでまとめて紹介していきます。

少年のアビスが面白いと話題?漫画の感想・評価や見どころをまとめて紹介のイメージ

目次

  1. 少年のアビスが面白いと話題?
  2. 少年のアビスの面白い魅力や見どころ
  3. 少年のアビスの登場人物・キャラ
  4. 少年のアビスの漫画あらすじをネタバレ!最終回はいつ?
  5. 少年のアビスの実写化やアニメ化
  6. 少年のアビスに関する感想や評価・評判
  7. 少年のアビスの面白い魅力まとめ

少年のアビスが面白いと話題?

少年のアビスの概要

少年のアビスは2020年から週刊ヤングジャンプにて峰浪りょう先生が連載しているスーサイドラブストーリーです。次にくるマンガ大賞2021にてランクインするなどした事で話題を集めた累計発行部数100万部を超える人気作になっています。2022年には魔法のiランドとコラボで特別編「東京生まれ、東京育ち。」が読み切りとして掲載されるなどもしています。

少年のアビスの物語の舞台は大分県日田市に実在する自殺の名所「情死ヶ淵」のそばにある町となっており、町の様子自体は架空ではあるものの作中では重要な場所として描かれるようになっています。

少年のアビスの作者

少年のアビスの作者峰浪りょう先生は大分県出身の女性漫画家で、小学館第58回新人コミック大賞の青年部門で佳作を受賞した実績を誇っています。これまでには「溺れる花火」「ヒメゴト~十九歳の制服~」「初恋ゾンビ」などを連載しており、少年のアビスの連載で4つ目の連載作品となっています。

少年誌である週刊少年サンデーで連載された「初恋ゾンビ」こそ比較的明るめでコミカルな作風でしたが、「ヒメゴト~十九歳の制服~」、そして今回紹介する少年のアビスのように鬱展開が多い漫画、日常の中に感じる心の闇などを描く事の上手さが評価されており、共感性の高い鬱漫画を読みたいならこの人の作品と評判になっている作者になっています。

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少年のアビスの面白い魅力や見どころ

面白い魅力①登場人物の闇や陰鬱さ

少年のアビスというタイトルにもなっているように少年のアビスの登場人物は非常に闇が深いキャラクターが多くなっています。アビスとは「深淵」という意味でまるで深淵を覗いているような気分になる事ができる作品となっているのです。しかもその闇は積み重なってこそいるものの1つ1つは非常にリアリティーがあり、共感性が高い事が面白いと評判になる結果になっています。

例えば主人公の黒瀬令児は母、兄、祖母の4人暮らしをしていますが、兄は引きこもりで祖母は認知症という状態にあります。兄と祖母の世話をする母を支えながらも同時に街の外に出たいという想いも秘めているのです。それも実際には母親にも頼られている状態であり、逃げ出す事の出来ない足かせのように感じているのです。こういった陰鬱さを多くの登場人物が抱えているのが少年のアビスの作風です。

面白い魅力②狭い世間

主人公である黒瀬令児が住んでいるのは田舎であり、そんな田舎故の狭いコミュニティだからこその描写の多さも少年のアビスの面白い魅力になっていると考えられています。色々な感情や行動が筒抜けになってしまう事が黒瀬令児をさらに苦しめる事になっていくのです。もちろんこれは主人公である黒瀬令児に限った話ではなく、登場人物の多くはこの狭いコミュニティ故の闇も抱えています。

しかもこの田舎特有の雰囲気は長年の積み重ねによって形成されたものです。大人であれば引っ越すという事も出来ますが、そういった選択を自ら取る事も出来ません。そして様々な事を考えてしまう年齢である高校生が主人公である事で様々な側面から狭いコミュニティである事を感じさせる要因が多くなっているともされています。

面白い魅力③巧みな描写

少年のアビスは漫画である事を最大限に生かし、セリフなどでは描かれない登場人物の小さな表情の変化などの細かな描写を巧みに扱う事で現代を舞台にしているはずなのに独特の世界観を構築しており、それが面白さに繋がっているとする評判も多いです。作者の峰浪りょう先生の描く絵は少年のアビスの以前の連載からも上手いと評判も良い事もあり、それらの上手い絵で描く緻密な描写がより面白さを増していると評判になっています。

面白い魅力④予想できないストーリー

少年のアビスの事をミステリー小説のようと評価する声もある程にそのストーリーは予測が出来ないというのも面白い要素になっているとする感想も見られます。しっかりとした伏線などはいくつも存在するものの登場人物の感情が混ざり合う事で日常的なストーリーがどんどん変わっていくので誰がどう動くのか分からずに先が読めなくなるとされています。

基本的には鬱展開が多めな少年のアビスですが、鬱漫画が好きで他にも読んでいるという人にとっても想像を越えた展開が多いと感想を集める程になっており、最終回にどのような結末に着地するのかも見えない作品と評判になっています。

面白い魅力⑤ミステリアスなナギの存在

少年のアビスの登場人物は様々な闇を抱えながら生きていますが、作中で令児の変化が広がり少しずつ思いを吐露する事になります。そんな中にあって、令児に変わるきっかけを与えながらもミステリアスで心の内が見えないと評判になっているのがナギです。アイドルという夢を与える仕事で成功を収めながらも生きている理由はないと言い切る彼女の心の闇、そんな謎多きナギの存在が少年のアビスをより深い物語にしていると評判になっています。

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少年のアビスの登場人物・キャラ

登場人物①黒瀬令児

少年のアビスの主人公が黒瀬令児(くろせれいじ)です。向津高等学校に通う高校生で、母、兄、祖母の4人で暮らしています。街の外に強い憧れをもっていますが、表面上は普通に振る舞い家族などに精神的に縛られている自身の境遇、家族を見捨てる結城もない自分には街を出る事は出来ないと将来を諦める絶望感を持っています。そんな絶望感の中、ナギと出会い心中を誘われた事で少しずつ心情が変わっていく事になります。

死を意識した事である種の希望を抱くようになった令児の心情の変化は周囲との関係性にも変化を生んでおり、直接助けを求めた事で柴沢由里とも肉体関係を持ったりしています。それらの関係性の変化からなんとか穏便にこの田舎町を出られないかと模索する事になるのです。

登場人物②青江ナギ

日常を送る中の令児が出会う事になったのが青江ナギ(あおえなぎ)です。アイドルグループ「アクリル」のメンバーでしたが「病気の治療の為」という理由で現在はアイドル活動を休止、婚姻した似非森と共に令児が暮らしている街にやってきました。コンビニでバイトしていた所で令児と出会う事になります。

ナギは「生きている理由もなければ死にたい理由もない」と令児に話しており、心中が失敗した後も何度か令児に会っては令児の相談に乗るなどしていました。令児にとっては形はどうあれ初めて自身の境遇を憂い救ってくれようとした人物です。

登場人物③秋山朔子

令児の幼馴染で、別の高校に通っているのが秋山朔子(あきやまさくこ)です。令児から「チャコ」の愛称で呼ばれています。アクリルのファンであり、零児にもアクリルの事を勧めていました。令児と同様に自身も街の外に強い憧れを持っており、東京の大学に進学する事を希望しています。ちなみに実家は「秋山茶舗」を営んでおり、チャコの愛称はそこにちなんでいます。

漫画やアイドルが好きなオタクな一面も持っており、アクリルを始めとする令児の趣味に大きな影響を与える側面をもっています。

登場人物④柴沢由里

令児の通う高校で教師をしているのが柴沢由里(しばさわゆり)です。29歳で生徒達からは「柴ちゃん先生」と呼ばれています。教師という職業に憧れ付いたものの、毎年同じ事を教える事に苛立ちを覚えるようになり、退屈な生活で麻痺していました。令児とナギの心中を発見しこれを阻止した事でこれまでの鬱憤が爆発して暴走していく事になります。

学校では見せなかった令児の本心を聞き、直接助けを求める声を聞いた事で令児を救う事に使命感と優越感を覚えるようになるのです。そんな歪んだ使命感は令児と肉体関係を持った事でさらに加速、なんとしても令児と救おうと暴走する事になり、令児から距離を置かれるとストーカーのようになってしまいます。

登場人物⑤峰岸玄

令児と朔子の幼馴染として登場するのが峰岸玄(みねぎしげん)です。幼少期にいじめを受けていた朔子を助けていじめられていた令児を助けた存在でその後仲良くしていましたが、成長すると借りがあるとしてその後令児をパシリのようにするようになります。舞台となる田舎町で有名な建設会社である峰岸建設の社長の息子で、高校にはいかずに既に働いています。

ちなみに峰岸建設は半ば暴力団体のような組織になっており、町中に顔が利き、峰岸玄にも舎弟などがいたりします。そのような立場から自身が街を出る事はないと諦めており、街の外へ出たがっている令児や朔子の思いを快く思っておらず、父親と黒瀬夕子の関係を餌に令児に釘を刺すような事をしています。

登場人物⑥黒瀬夕子

令児の母親として登場するのが黒瀬夕子(くろせゆうこ)です。灰色のロングヘアーが特徴の女性で、看護助手として働いています。重労働でストレスや疲労に追われながら引きこもりの長男と認知症の母の看病をしていますが、実際には長男と母の世話はほぼ令児に任せており、令児にもまともな愛情を向けていません。

黒瀬家には父親がいませんが、それは彼が暴力夫であった為で、幼い令児に暴力を振るう夫から令児を守る為に峰岸玄の父親に頼り、彼の権力を使って町から追い出しています。その一件以来、夕子は峰岸玄の父親と肉体関係を持って情婦となっています。

登場人物⑦似非森耕作

情死ヶ淵の心中伝説をモチーフにした小説「春の棺」がベストセラーとなり人気小説家として登場するのが似非森耕作(えせもりこうさく)です。中年の男性で、似非森耕作はペンネームで本名は野添旭となっています。小説家としては高い人気を誇るものの、私生活はだらしなく結婚と離婚を繰り返すような事をしており、悪い噂も多くなっています。また黒瀬夕子とは高校時代の同級生でもあり、令児に近づかないように警告していました。

中学から高校時代をこの町で暮らしており、その後離れていましたが実家の母親の介護をする為という事で町に戻ってきています。東京で出会ったナギと結婚しており、マンションの一室を借りていますが、実家を仕事場にしており、実家で寝泊まりする事も多くなっています。ネタバレすると高校時代に情死ヶ淵の心中伝説に見立てて女子高生と共に心中を図った過去があり、その経験を元に「春の棺」を執筆しています。

少年のアビスの漫画あらすじをネタバレ!最終回はいつ?

少年のアビスの漫画あらすじネタバレ

とある田舎に住む少年、黒瀬令児は担任との進路指導面談を行っていました。令児は十分に進学を目指せる成績である事を指摘されますが、令児は早く働いて母を楽させたいと就職を希望していました。進路指導が終わると令児は別の高校に通う幼馴染のチャコと出くわし共に帰る事になります。チャコは東京の大学進学を希望しており、「令くんの人生は令くんのものだよ」と諭すのでした。

家に帰った令児は認知症の祖母の尿を掃除していると引きこもりの兄から唐揚げを買ってくるように怒鳴り声を上げられます。これが令児の日常でした。令児は兄の思いを叶える為、コンビニに向かいます。そのコンビニには何故かアイドルであるはずのナギが働いていました。そして顔を覚えられていた令児はナギから街の案内を頼まれる事になります。

小説の舞台がになった情死ヶ淵を案内する令児、ナギはその小説を知っているような素振りを見せます。その小説は心中事件が描かれる小説で、ナギはそんな小説に倣って心中しようかと持ちかけるのです。自身の事情を理解しているナギに惹かれ、また人生への絶望感からこれを承諾した令児はナギの家に招かれ肉体関係を結ぶ事になるのでした。

そしてこのナギとの出会いで令児の閉じられていた心が少しずつ開いていく事になります。翌日の母親との会話でいつも通りの日常を感じながらもそんな感情を感じる自分に鬱憤を感じるようになります。そして大雨の中、情死ヶ淵へと続く河原を歩きながら今まで誰にもぶつけた事のなかった感情をナギにぶつけ思いを吐き出させてくれた事にお礼を言うのでした。

少年のアビスの漫画の最終回はいつ?

2022年10月現在少年のアビスは単行本で言うと10巻が発売しており、物語は終盤に入っているように感じられると評価される所までは進んでいます。しかし元々予想できない展開が魅力の作品である事もあって実はまだまだ続く可能性もあり、漫画の最終回がいつになるかは不明です。

作者の峰浪りょう先生もインタビューにおいて「物語の流れを登場人物達の動きに任せている」「当初想像していたのとは異なる結末を迎えている」と答えており作者でさえ最終回までどれほどかかるか分からない状態になっているとされています。

少年のアビスの実写化やアニメ化

少年のアビスの実写化はある?

少年のアビスは実写化しやすいタイプの漫画であり、また人気を集めた作品でもある事から2022年9月~10月にかけて毎日放送の毎週金曜日の深夜ドラマ枠である「ドラマ特区」にて実写ドラマ化が行われました。1話30分の全8話構成で漫画の主人公である黒瀬令児役は初主演となる荒木飛羽さんが、幼馴染のチャコ役を本田望結さんが、キーパーソンとなる青江ナギ役は北野日奈子さんが演じていました。

ネット配信サービスでもほぼ同時期から放送されており、TVer、MBS動画イズム、GYAO!などのサービスで視聴する事ができるようになっています。また主題歌をバーチャルシンガーとして活動する理芽が担当した事でも話題を読んだドラマになっています。

少年のアビスのアニメ化はある?

実写ドラマ化が行われメディアミックス展開も始まっている少年のアビスですが、2022年10月現在はまだアニメの制作発表などは行われていません。作風的にドラマ化しやすいタイプの作品であった事もありドラマ化が先行して行われた事もあって仮にアニメ化が決まっていても発表はもう少し後になるのではないかとも言われています。

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少年のアビスに関する感想や評価・評判

ここからは既に少年のアビスをを視聴した人の感想や評価、評判をネタバレありでまとめて紹介していきます。少年のアビスは鬱展開が多い作品であり闇を感じるのが魅力であると評価する感想は非常に多くなっています。しかもそれが日常を感じさせる中で描かれるので共感性が高いのがより引き込まれる要因になっているとする感想も多くなっています。

登場人物の感情はもちろん、それらの描き方や漫画としての伏線の張り方などもより鬱展開を加速させるような要素になっていると評価する感想も見られます。何か1つ違えばまた違った展開になっただろうと感じさせる展開も多く、情報の出し方がより読者を引き込むように上手く描かれていると評価する感想も多いです。

少年のアビスは鬱漫画としてもかなり評価が高い作品で、リアリティーが高いからこそどこか自身と重ねて読んでしまったという感想も多い作品になっています。登場人物のほとんどが闇を抱えているからこそ、まるで自分の事を描かれているようだと感じるキャラクターがおり、過去を思い出してしまったとする感想も増える結果になっています。

田舎特有の空気感の描き方の上手さも相まって、飛び抜けて人気の高いキャラクターはいないものの、自身を重ねてしまうキャラクターが多いという感想も多くなる結果になっており、結果として鬱漫画としては高い評価を集めるといった評判の高い漫画になっています。

あらすじでもネタバレしたようにアダルティーな要素も含まれている少年のアビスですが、作品が鬱展開なだけにそこにエロさを感じさせないのが良いとする感想も多くなっています。それぞれの感情の入り乱れの結果としてそういった行為が描かれており、よりリアリティーを感じさせる要素になっているとする感想もあり、それらの要素を含めて引き込まれる作品と評価する感想も多くなっています。

そういったリアリティーが高いからこそ考えさせられる作品としても評判の作品になっています。少年のアビスで描かれる闇は日常の中で積み重なったものが多く、そのきっかけもまた現実にあってもおかしくない事が多いからです。人にそのような事をしてしまっていないか、自分ならどうするかという感情がついつい頭によぎる作品になっているとする感想も集める結果になっています。

少年のアビスは漫画としてのレベルが高く細かな表現も評価されていた作品だけにメディアミックス展開は難しいだろうとも評価されていました。仮にメディアミックス展開をしても評判は悪くなるだろうからいっそしないでほしいという声もあった程です。またあらすじ的にどうしても話数に限りのあるアニメやドラマ、時間に制限の強い映画では少年のアビスの面白さは表現できないのではないかとされていたのです。

しかし2022年に実写ドラマ化が行われるとこだわり抜かれた演出により原作勢からも少年のアビスがより面白く感じたと評判になりました。まだ原作漫画が完結していない事とドラマの話数に合わせて調整されたあらすじも作品を壊さない配慮をされているのが良いとする感想も見られます。余談ですが、作者の峰浪りょう先生もドラマ化は前向きに喜んでいた事も明らかになっています。

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少年のアビスの面白い魅力まとめ

少年のアビスは分類するなら鬱漫画と言われるような心中をテーマにしたスーサイドラブストーリー漫画です。登場人物の設定やキャラクター性、田舎特有の雰囲気などリアリティーを追求された作品故に共感性が高く引き込まれてしまうと評判になった作品であり、2022年にはドラマ化も行われた名作漫画です。

まるで自分の深淵を除くような作品になっており、ダークな展開、鬱漫画が好きという人にはオススメできると評判の作品なのでまだ少年のアビスを読んでいない人はぜひ1度手にとって見てはいかがでしょうか?

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