【メイドインアビス】オオガスミとはどんな原生生物？正体や呼び込みの結末は？

『メイドインアビス』は、つくしあきひと先生が描いた日本の人気漫画です。「WEBコミックガンマ」の配信サイトにて、2012年より不定期連載されました。細部まで綿密に練られている物語の設定が好評で、多くのファンから注目されている作品です。

2017年には全13話でアニメ化を果たし、2022年には第2期が放送されています。可愛い絵柄のキャラクターが登場しますが、内容はグロテスクな描写もあるため、劇場版やゲームには年齢制限があります。

巨大な縦穴の「アビス」は、人々から人類最後の秘境と呼ばれています。アビスの穴へ深く潜った探窟家で、地上へ戻ってきた者はいません。主人公のリコは、アビスの縁に作られた街に住んでいました。ある日、探窟家見習いのリコは、10年前にアビスに潜ったまま行方不明になった母親から、手紙を受け取ります。手紙には「奈落の底で待つ」と書かれていました。リコはロボット人間のレグと共に、アビスの探窟へ出発します…

成れ果て村（イルぶる）では、基本的に村人は村から出ることを禁止されています。そのため、生活にあまり変化がないのですが、ある時期に限り活気が出ます。それは「呼び込み」という狩りのイベントが開催される時期です。呼び込みは、村の価値を上げて豊かにするというのが目的で行われます。住民は外へ出られないため、原生生物を村の中に呼び込んで狩りをするのです。

呼び込みでの狩りの獲物は、人間とかけ離れて大きいものほど、価値が高いとみなされます。原生生物のオオガスミは、呼び込みで成れ果て村に侵入してきました。オオガスミとは過去にも戦っており、多くの清算を受けましたが、村から脱走したようです。そして、前回の呼び込みよりも、オオガスミはさらに巨大になっていました。

原生生物のオオガスミは、5つの目のようなものと、骨や髪が体についています。また、力場を感じ取る器官も備わっており、動きも素早いです。体の全体部分は液体のようなもので構成され、自由自在に動くことができます。

戦いのシーンでは、敵に密着して体を溶かし、捕食するような戦術を使っていました。オオガスミはしつこい性格で、縄張り意識も強く単独行動を好む様子です。同族と出会うと激しい威嚇をしあい、他のことには集中できない傾向にあります。

原生生物のオオガスミの正体は「巣」です。オオガスミがそれぞれ単体で巣というわけではなく、集合して1つの大きな巣を作ります。オオガスミ1匹の女王に対して多くのオスが集まり、巣ごとに行動して狩りを行うのです。もしも、メスが死んでしまったら、巣がバラバラになり新しい女王を探し求めます。ちなみに、オオガスミという名前は、リコに名付けられました。

原生生物オオガスミとの戦いは、どのような結末だったのでしょうか？戦いの序盤では、成れ果ての住民はオオガスミの思うがままにやられていました。その様子を見ていたリコはただ傍観することができず、ある作戦を実行します。リコの作戦は、マジカジャに速身体になってもらい、オオガスミを罠のある場所までおびき寄せることでした。

そうすれば、オオガスミは鏡のような霧に映る自分を見て、同族と勘違いをして威嚇を始めるでしょう。作戦は見事に上手くいき、威嚇で静止しているオオガスミを、上昇気流で浮かせて網で捕獲しました。そして、村の住民たちが、オオガスミを集中砲火して撃破したのです。

呼び込みでやって来たオオガスミと、成れ果ての住民との戦いでは、リコのひらめきと行動力が特に光っていました。ここでは、オオガスミとの攻防戦で活躍したキャラを紹介します。個性のある魅力的なキャラが揃っているため、ぜひチェックしてみてください。

リコたちが出会った第一村人です。竜を模したロボットのような姿をしており、5本の足が付いています。しかし、見た目の姿はあくまでも容器であり、本当の正体はにおい（流体）でできています。村の中では珍しくさまざまな言葉を話せて、迷い込んできたリコたちを案内しました。見かけは怖いですが、性格は親切です。オオガスミと戦うときは、リコのおさげ髪を対価に速身体を披露し、討伐作戦に貢献しました。

三賢の一人で、触手に覆われている異形の巨人です。意味のない言葉しか発することができず、知性は感じられない様子です。激しい営みに対して価値を見出すため、外敵が侵入すると自ら進んで登場し戦い出します。オオガスミとの戦いでは、ほぼ互角の力を見せましたが、最後は押し負けて動けなくなってしまいました。おそらく、三賢の中で新参者と思われ、村の成り立ちには関りを持っていないようです。

村の工房に住んでいる、蟹のような姿をした楽器職人です。下半身は工房と一体化しているため、移動することができません。リコのプルシュカ（ユアワース）を勝手に預かり、本来の形である白笛に加工しました。腕は良く、筋金入りの職人のようです。オオガスミとの戦いでは、リコに白笛を託して逃がしたあと、自ら巨大化して立ち向かいます。しかし、オオガスミにはかなわず、捕食されてしまいました。

巨体の三賢で、ドクロと太極図をミックスしたような顔つきをしています。また、2本の角が生えているのも特徴です。しかし、見た目の姿は外殻で、本当の正体は殻の中に隠しています。「いいねー！」「イェーイ！」などが口癖で、非常に明るくフレンドリーな性格です。また、博識な一面もあり、オオガスミの生態についても熟知していました。ただ、呼び込みに遅刻してしまい、その知識が役に立つことは、なかったようです。

成れ果て村の食堂のおかみさんです。足と髪が触手になっており、見た目が両生類のような成れ果てになります。他の成れ果てに比べると人間の面影を残しており、少し訛ってはいるものの、共用語を流暢に話せます。世話好きな性格で、リコにイルぶる語を教えました。また、呼び込みのときは、市場を守るために仲間を連れてきて、リコたちに協力します。

リコは本作の主人公です。オオガスミの戦いのときは、自身のひらめきと行動力で久々に大活躍をします。リコが成れ果て村に入ったとき、たまたま呼び込みの狩りの時期でした。戦い始めは、成れ果ての住人がオオガスミにやられっぱなしだったため、リコは居ても立っても居られなかったようです。リコの作戦と成れ果て村の住人が結束して戦ったため、オオガスミを倒すことができました。

リコの作戦でオオガスミを誘い出すシーンが、上手くいくかどうかハラハラしたという感想がありました。オオガスミ戦で、リコが生き生きと輝く姿が良かったという評価もあります。オオガスミを倒すことができたのは、リコが一役買っていることは間違いないでしょう。

呼び込みの狩りで侵入してきたオオガスミとの戦いは、視聴者を圧倒させる名シーンでした。特にオオガスミを倒すときの場面は、迫力満点で見応えがあったという感想も上がっています。また、マジカジャの高速体や、覚醒したレグもカッコ良く、6話は神回だったという声もありました。

すでに原作を読んだ人は、アニメ化されて登場するオオガスミが、どのように登場するのか期待していたようです。オオガスミの体の色や動き方などを実際に視聴して、カッコ良いという声とリアル過ぎて怖いという声がありました。どちらにしても、アニメ化されたオオガスミは、強烈なインパクトを与えたようです。また、原生生物ファンにとっては、たまらないキャラで人気があります。

『メイドインアビス』に登場するオオガスミの正体は「巣」です。オオガスミの個体が集まって、1つの巣として移動します。成れ果ての村で行われる「呼び込み」という狩りによって、侵入してきました。本作の中でも、オオガスミとの戦いは心に残る名シーンといわれているため、ぜひ注目してみてください。