【ガンダム08小隊】アイナ・サハリンのその後は？シローとの関係と最後は

『機動戦士ガンダム 第08MS小隊』は、「機動戦士ガンダム」とほぼ同じ時期に描かれたOVA作品です。1996～1999年 にかけて、全11話をサンライズによってアニメーション制作されました。他のガンダムシリーズと比較して、兵器のメカニックや戦闘のリアリティさを追求した描写が特徴です。本作での最後がハッピーエンドか悲劇だったかは、ぼかされた状態で終わりました。

その後のエピローグスペシャルエピソード「ラスト・リゾート」で、結末が明らかにされています。また、第3巻からは特典映像が提供され、1年戦争の出来事を紹介する「宇宙世紀余話」が、ミニストーリーとして収録されています。1998年には、劇場版の「ミラーズ・リポート』も公開されました。

宇宙世紀0079年、連邦軍のコジマ大隊はジオン軍の秘密兵器情報を探るために、部隊を展開させていました。大隊に属する第08MS小隊は、アプサラスの射爆場を発見して、機体の捕獲に乗り出します。しかし、失敗してしまい小隊長のシローは、交戦中にアプサラスに取り付いたまま、消息不明になりました。その後、シローは無事に救出されましたが、スパイ容疑をかけられることに…

• 外国語表記：Inah Sakhalin
• 種族：人間 (スペースノイド)
• 性別：女
• 生年月日：宇宙世紀0059年
• 職業：テストパイロット
• 所属：民間 (ジオン公国軍アジア方面軍）
• 階級：なし (士官待遇)

『機動戦士ガンダム 第08MS小隊』のアイナ・サハリンは、本作のヒロインです。ジオン公国の名家サハリン家の娘で、アプサラス計画開発責任者であるギニアスの妹でもあります。アイナ・サハリンは兄の元で、MAアプサラスのテストパイロットをしていました。1年戦争ではシローと敵同士の関係でしたが、二人は恋に落ちます。アイナ・サハリンは、どのような苦難に直面しても、くじけずに立ち向かう強い意志を持った女性です。

『機動戦士ガンダム 第08MS小隊』のアイナ・サハリンは、高機動試作型ザクに搭乗している最中に、サンダースが所属する連邦軍の哨戒部隊と遭遇しました。サンダース機以外を滅ぼした後、シローが搭乗した先行量産型ボールと交戦します。交戦の末、双方共に大破して、アイナ・サハリンとシローは宇宙で遭難しました。二人は協力し合いながら難を逃れることができ、しだいに敵の士官シローへ恋心を抱きます。

その後、アイナ・サハリンは兄のギニアスをサポートするために、アプサラスのテストパイロットとなり試験飛行をしていました。その際、罠を張っていた08小隊の策にはまってしまい、アプサラスは航行不能に陥ります。そして、アプサラスに張り付いていたシローの陸戦型ガンダム共々、雪山で大破してしまいました。

アイナ・サハリンとシローは雪山で遭難します。遭難中にシローは、アイナ・サハリンに自身の想いを告白し、彼女もそれを受け入れました。ビームサーベルで雪を溶かして露天風呂を作り、体を温めるために二人で入浴するシーンもあります。すでに二人は恋人関係にあったのでしょう。

シローと恋人関係になったアイナ・サハリンは、ギニアスに忠実なだけの自分でいたくないと、本心を打ち明けました。しかし、ノリスの捜索によってジナンの救護が来たため、シローの立場を思って別れを決意します。

その後、ギニアスの暴走は止まらず、アイナ・サハリンは兄に不信感を持つようになりました。戦闘中の連邦軍に降伏することをギニアスに提案しましたが、ギニアスはアイナ・サハリンを銃で撃ったのです。銃撃でコックピットから転落したアイナ・サハリンを、シローが救います。このとき、二人は戦場で再会を果たしました。

互いに生き残るために、アイナ・サハリンとシローは、ギニアスに最後の戦いを挑みます。激戦の末、アイナ・サハリン、シロー、ギニアスは火山に落下し、消息不明となりました。本編の最後のシーンは、アイナ・サハリンがシローを支えながら、歩いていく姿が描かれています。

本編でのアイナ・サハリンとシローの最後については、明確に描かれていませんでした。その後の二人については、本編終了後に販売されたOVA『機動戦士ガンダム 第08MS小隊特別編』による「ラスト・リゾート」にて、知ることができます。08小隊の隊員ミケルがシローを捜索し、人里離れた場所でアイナ・サハリンと共にいたところを発見します。

シローは片足を失っており、アイナ・サハリンはシローの子供を身ごもっていました。シローとアイナ・サハリンはお腹の子供と共に、山奥でひっそりと幸せに暮らしていたのです。ちなみに、展開が異なる小説版では、アイナ・サハリンが子供を出産した後も描かれています。アイナ・サハリンとシローの子供は「キキ」と名付けられました。

• 本名：熊谷 喜久子（くまがい きくこ）
• 愛称：お姉ちゃん、17才、きっこさん
• 出生地：神奈川県横須賀市
• 生年月日：1964年9月25日
• 職業：声優、ナレーター、歌手
• 所属事務所：オフィスアネモネ、ベルベットオフィス（ナレーション部門のみ）

『機動戦士ガンダム 第08MS小隊』のアイナ・サハリン役を演じたアニメ声優は、井上喜久子さんです。落ち着きのある優しい声質が特徴で、お姉さんや母親役にも定評があります。1989年に放送開始された「らんま1/2」の天道かすみ役でブレイクしました。

マイペースで天然キャラの女性を演じることが多いですが、ツンデレ、やんちゃ、クールなキャラ役も幅広くこなせます。声優やナレーションの他に、個人名義での音楽活動にも力を注いでいる様子です。また、女性声優会の一大勢力といわれる「17歳教」の代表、教祖でもあります。

• 1988年：ハーイあっこです（女学生役、母親役）
• 1989年：ミラクルジャイアンツ童夢くん（～1990年 新城まゆみ役）
• 1993年：しましまとらのしまじろう（～2008年 しまじろうのお母さん役）
• 1995年：神秘の世界エルハザード（ルーン・ヴェーナ役）
• 2000年：ゲートキーパーズ（ジュン・サンダース役）
• 2004年：巌窟王（メルセデス・ド・モルセール役）
• 2007年：CLAYMORE（ミリア役）
• 2015年：純潔のマリア（ミカエル役）
• 2019年：MIX（立花真弓役）
• 2021年：EDENS ZERO（マザー役）
• 2022年：忍の一時（櫻羽弓香役）

ガンダムシリーズでは、『機動戦士ガンダム 第08MS小隊』が最も好きだという感想もありました。特にアイナ・サハリンに憧れるという声が多いです。名家のお嬢様というだけでなく芯も強く、軍人の誇りのなんたるかを知っているかっこいい女性と、視聴者の好感度は非常に高いです。

本編のあとに制作されたOVA作品で、アイナ・サハリンとシローは、子供を授かったことが明らかになっています。そのため、2人の間にできた子供を描いた作品が今後出てくるのを、期待しているガンダムファンの声も上がっていました。

戦争映画に恋愛を盛り込むのは好みでないけれど、『機動戦士ガンダム 第08MS小隊』だけは本当に好きだったという感想が寄せられました。アイナ・サハリンとシローが、最高に素敵な人だったという理由です。また、「ガンダム版ロミオとジュリエット」とも言われるほど、二人の恋愛については注目を浴びていました。シローの「生きてアイナと添い遂げる」というセリフは、名言となっています。

『機動戦士ガンダム 第08MS小隊』のアイナ・サハリンは、名家サハリン家の娘です。恐怖に追い詰められても、諦めることなく立ち向かう芯の強い女性です。シローとは敵同士でありながらも、恋愛関係になります。本編では、アイナ・サハリンとシローの最後は消息不明のままで、二人の恋愛の結末は分かりませんでした。

その後のOVA作品「ラスト・リゾート」によると、アイナ・サハリンとシローは子供を授かり、山奥でひっそりと暮らしていることが明かされています。シローは片足を失っていましたが、二人の恋愛は成就し幸せに暮らしているという結末でした。新しい人生を歩み始めた二人の幸せが、末永く続くことを期待しましょう。